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【東北自転車旅day02】暴風、のち晴れ、北の果て【秋田能代〜鯵ヶ沢〜十三湖〜龍飛崎】

神楽坂つむり

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知らない天井だ。

連日旅の朝ならではの感覚。深い眠りだったんだと思う。脳が覚醒するのにいつもより少しばかり時間がかかる。

ここは秋田県能代にある民宿。
旅の2日目のスタート。

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前回はこちら

暴風に乗ってひたすら北へ

今回の旅も例に漏れず民宿をフル活用した。過去の記事にも書いたけれど、私は民宿が好きで、理由は旅に必要なことが全て揃っているから。立地も、宿としての機能も、情報拠点としても。そしてお値段と、旅情。ホテルは便利だけれどどれかが欠けていることがどうしてもある、ので。地方に行けば行くほど民宿のありがたさが色んな点で身に沁みる。思い返した時の印象深さがホテルに比べて段違い。

この日は一日中、北上する日だった。文字通り一日中だ。
つまり龍飛崎、今走っている道路の一番北側突き当たりまではひたすらこのまま。厳密に言えば最後の10kmだけは岬を「く」の字に曲がって民宿へ至るのだけれど。距離にしておおよそ190kmはこのまま北上。我ながら随分欲張りな距離設定にしたものだ、と思うけれど、勝算はあった。

「この季節、この場所は、南風が吹く。」東北旅day02-1
今回はそれがドンピシャ的中して、見事な追い風だった。宿をスタートした瞬間から分かった。軽く漕ぐだけでいつもより6〜10km/hは速度が出ていた。つまり少なくとも3m/s〜の風が吹いているということ。海から離れた街中を走っているときはこれくらいだったけれど、海沿いに出た瞬間に一変した。どれくらいの追い風かというと「これが向かい風だったら間違いなく輪行していた」レベルの風だった。適当にペダルを回すだけでも35km/h。やったぜ今日はボーナスステージ!


距離が距離だったから午前中に100km稼ぎたいと思っていた。

私はどんな旅でも前半に稼ぐようにしていて、例えばその日150km走るなら午前中に80kmは走っておきたい。午後は12~18時として6時間あるから後半に回してもいいんじゃない?と言われそうだけれど、なんだかんだロスタイムが結構ある。お昼ご飯を食べる時間や午後からの観光や立ち寄り、写真撮ったりしていると平気で2時間、あるいは3時間程度は溶けていく。ずっと走るようなスタイルじゃない、ので。精神的な余裕も大事。

一番良いのはそもそもの距離設置を思いっきり短くしてその土地を楽しむ密度を上げることでこの日もいっそ2日に分けて走ることも考えたけれど、どうしようもない問題として宿がなかった。東北の海沿いでは珍しくない話。民宿すらないエリアが50km以上続くなんて珍しくない話。今回は野宿やテント泊はプランから外していたから、宿がある場所まで行くしかない。そして今日のメインの目的地である龍飛崎というエリアは「龍飛崎まで行けば宿は2つだけある、ただしその前後には宿が全然ない」。

そういう事情からいつもよりちょっと無理を通して200km走ることとした。もちろん先述した追い風が吹くことを見込んでの計画。ちなみに無理そうなら迷わず鯵ヶ沢駅まで輪行しようと決めていた。五能線に乗ることができるなんてそれはそれで魅力的。

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東北は同じ日本海でも北陸や山陰とは景色が異なる。断崖絶壁のあり方も異なる。遠浅の場所が多く、千畳敷になっているような岩肌もたくさんあって、道と海岸線と、そこから先の海景色の広がり、そのスケールがとても大きいのが東北の特徴だと感じる。昨日訪れた男鹿半島の成り立ちや地質学的な特徴も相まって、ただ海沿いを走ると言っても一切飽きることなく、微妙な変化が面白い!時折地層が露出している場所もあったりして、年月の積み重ねを感じるような場所も多かった。

爆走しているうちにあっという間に青森県に凸!
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ありがとう秋田県、楽しかったです。

晴れ間が出てきて視界が明るくなってきてテンションもアップ。
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天気一つで気持ちが変わるんだから単純だなぁと思う。

ふとiPhoneに目をやると、天気予報アプリから通知が来ていることに気付いた

「なんだろう……?」と思って確認すると……

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まさかの暴風警報'`,、('∀`) '`,、
そして超絶追い風タイムキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
風速とはつまり×3.6するとおおよそ時速に換算できる。

8m/s×3.6=28.8km/hの追い風。ここまで来るともはやチート。初速さえ与えてしまえばフルクラムレーシングゼロカーボンとアジリストの組み合わせによって勝手に進み続けるレベル'`,、('∀`) '`,、

音がものすごい。海沿いということもあって、きっと天気予報の数値以上の風が吹いていたと思う。余裕で台風レベルの追い風でぐんぐん進む。あまりに進みすぎて立ち寄りが何もないのも勿体無い!ということで途中、焼きイカ通りという場所で、その名前通りに焼きイカをいただくことに。


イカ!!めちゃくちゃ新鮮。活きてる!そして横で焼かれていく!
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命をいただいている感がすごい〜〜〜!

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プリップリで甘くてさいっこうに美味しかったです。ごちそうさまでした。

おやつ代わりに焼きイカをいただいて再び北へ。相変わらずの強烈な南風のおかげで休みながら走っていてもグングン進む。結果としてこの強烈な貯金のおかげで各地をゆっくりと巡ることができたのでとてもラッキーだったと思う。自転車旅においてはこうして獲得した貯金は溜め込んでも意味がない。できた貯金をどんどん他の価値に換算していくことが大事。

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というわけで圧倒的速度、あっという間に100kmクリアー。残り90km。一気に余裕な気持ちになってきた。



暴風変わらず、天気は好転青森旅

そして同時に一気に空が晴れてきた。
こういう時は何もかも上手くいっている気がする。
つがる市特有の広大な湿地帯の脇を貫く直線道路を往く。

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そしてやっぱり風力発電。昨日から引き続き本日もひたすら風力発電。

ベンゼ湿原のあたりの景色を楽しみたくて脇道で遊んでいたらグラベルに凸してしまった'`,、('∀`) '`,、
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いやしかしこれはこれは素晴らしい景観!ベンゼ湿原は津軽国定公園を代表する湿地帯で、広さは23ヘクタールにも及ぶのだから驚き。この広さの湿原を目の当たりにするのは北海道以来かもしれない。5月ということでなんとも殺風景だったけれど、6月以降から7月初旬にかけては美しいニッコウキスゲやノハナショウブが咲き誇るのだとか。そしてここも漏れなく風力発電。グラベル道と組み合わせられると、なんともその異様な雰囲気。周囲に何もない空間にただただ自分と一本道とゴウンゴウンと地響く風力発電だけ。しばらく見とれてしまう光景だった。そして思い出した。御前崎に向かう途中に似たような景色を海沿いで見た。浜岡砂丘のあたりだったはず。


道中、予め目星をつけていた稲荷神社に立ち寄ることに。旅をするとき、旅先に稲荷神社があるかどうか必ず調べる私である。灯台と稲荷神社は絶対に外すことができない。あったら絶対立ち寄る。そしてここは全国的にも珍しい稲荷神社と言うことで、ちょっと楽しみだった。

辺境地としか言えないまっすぐな道を進んでいると、いつぶりだったか思い出せないくらいに久しぶりに信号が目の前に現れた。交差点だ。こんな場所に信号があるんだからそんな頻繁に赤青と変わらないだろうと思って近づいていくと、青信号が赤信号に変わった。そしてたくさんの車が右から左へと流れていった。私は北上をしていたからその車達は東方向からやってきたことになり、向かう先は明らかに海方向、これから向かう高山稲荷神社。


びっくりした、神社に入るために車の列ができていた。

「こ、こんな場所にわざわざ!?」と思ったけれど、そんなこと言える立場じゃないことは百も承知していた。自転車で来る人なんて絶対いないだろう、なーんてロケーションだったけれど、大きな駐車場の端っこ、社務所横にきっちりとサイクルラックが設置されていてちょっと感動してしまった。実はこの時点で結構お腹が空いていたというか、コンビニが全くと言って良いほど出てこなかったから困っていたのだけれど……

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まさかこんな場所で中華そばをいただけるなんて。(゚´^ω^`゚)。゚
名物のお餅を売っているような売店の横に小さな食堂があって、そこで蕎麦屋うどんを食べることができるようになっていた。周囲一体何もないエリアにあってこれはありがたい存在以外の何者でもない!高山稲荷神社最初の感動はこの中華そばだった。シンプルで飾らないこれ以上足すものも引くものもない素晴らしい中華そばだった。

腹ごしらえをした後は、散策タイム
ここで噂に違わぬ素晴らしい光景を目にした。
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ビューティフォー……。

稲荷神社は全国各地で見てきたけれど、こんな場所は初めて見た。まさか神社内に回遊式の日本庭園があってそこを千本鳥居が連なっているなんて。桃源郷?理想郷?そんな言葉が頭に思い浮かぶほどに美しかった。くねくねと歩きながら鳥居の中を通って写真を撮った場所の高台から全体を俯瞰することができた。歩いている最中もいろんな角度で庭園を鳥居越しに見ることができて、まるで室内から格子越しに庭園を愛でるような感覚、そして俯瞰による一枚の絵画のような観察。これはわざわざ訪れる価値があるな、と思った。

稲荷神社なので伏見稲荷大社がホームだけれど、神様は同じように、ご祭神は宇迦之御魂命(うかのみたまのみこと)、佐田彦命(さたひこのみこと)、大宮能売命(おおみやめのみこと)。つまり五穀豊穣、海上安全、商売繁盛の神様。全部まとめてお祈りしておいた。

ちなみに私が気に入っている稲荷神社は京都の伏見稲荷大社、山口県の元乃隅神社、佐賀県の祐徳稲荷神社、島根県の太皷谷稲成神社。いずれも過去のブログ記事でまとめているから興味がある人はどうぞ!

京都の伏見稲荷大社

山口県の元乃隅稲成神社

佐賀県の祐徳稲荷神社

島根県の太皷谷稲成神社



龍飛崎へ向かう後半戦

「十二湖があるかあ十三湖もあるのかな?」と思いながら秋田方面から北上していると本当に十三湖が現れてちょっと笑ってしまった。大阪に住んでいるとどうしても「じゅうそう」と読んでしまうのは宿命。学生時代に十三駅は散々利用していた思い出。

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そんな十三湖では名物としてしじみが獲れるらしい。道路沿いに売店があって、とにかくしじみ推しだった。近づくと「しじみ美味しいよ〜」と店員さんが呼び込みをしている。そんなこと言われたら寄らないわけにはいかない。さっき中華そば食べたばかりだけれど、前半に100km走っていたおかげで余裕で食べられる。自転車旅の良いところ。ご当地グルメを余すことなく食べることができる。

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この補給を最後として、後は一気に竜飛崎を経由して宿まで走ることができるな、と算段をつける。結局この日は200km弱走っている最中に食べたものはイカ焼き、中華そば、しじみラーメン、おにぎり1個。

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旨。美味というよりは旨。旨味がすごい!しじみの出汁がしみじみ。スープがとにかく旨味。あっさりしているかと思いきや結構ガツンとした旨味で、鼻に通る香りがすごい。スルスル食べられてしまった。ごちそうさまでした!食後はお店の人とローカルトーク。津軽弁レベル2くらいで助かった。

天気も良くなり、風向きは相変わらずの追い風で、補給もバッチリ。
後はひたすら龍飛崎まで走るのみ!
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この竜泊ラインが今回の旅のハイライトだったのは間違いない。

自転車旅、バイクツーリング、ドライブ、徒歩旅、どんな移動手段でもここは必ず印象に残ると思う。進めば進むほど深まる最果て感。この先に青森県の最果てがあることがヒシヒシと伝わってくる(青森県の「本当の最果て」は間違いなく尻屋崎だけれど)冒険している感がすごい。同時に走り抜けるしかなす術がない緊張感も少しだけ。こんなところでトラブったらどうしようもないくらいには、何もない。

そしてここまで170km走っておきながら、最後の最後にヒルクライム開始。
海抜0mから一気に500mまで駆け上がる眺瞰台ヒルクライム。
もう少し詳しくデータを出すと、距離にして8km、標高差500m、獲得標高は530mくらい、平均勾配こそ6~7%だけれど、中腹部は10%以上が続くなかなかパンチの効いたクライムポイント。


海景色を眺めていると、突然目の前に現れるラスボス感。
これから登る道がずっと見えるタイプ。

「あそこまで登るんだぁ……」

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「登るんだぁ!(テンションアップ)」

前半の追い風による体力温存、そして時間的余裕、天気も良い。つまり条件が素晴らしく整っている。宿は龍飛崎の近く。懸念事項は、ない。500mくらいのヒルクライムなら、ゆっくりいけば、12km/hくらいで登れば40分くらいでクリアーできる。それに絶対景色が良い。ならば写真撮影タイムも入れて1時間くらいかけてゆっくり登ってしまえ、と頭の中で計算する。慣れるとこう言った計算が一瞬で終わる。後は目の前の道と景色とこの場の空気を楽しむだけ。

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ヒュー!ぜっけーかな!

(38分間のヒルクライム)


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到着!ここが「眺瞰台」!

ここからの景色がまた美しく……

唯一無二だった。

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ああ〜〜〜好きすぎる〜!

くねくね曲がったワインディングロードで眺望がとにかく良い。開けている。これから走る道とこれまで走った道がはっきりと分かるタイプの道路で、その背景には美しい山々と眼下に広がる海。そして時間帯がちょうど夕刻ということもあって、柔らかい陽光と斜めから差し込んで海面に反射した光が空間全体を照らしていて美しかった。すごく印象に残る情景だった。


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登っている最中は西日を受けながらのヒルクライムだったからグローブも外して半袖でも良いくらいに暑かった。けれど頂上について1分もしないうちに冷えを感じた。明らかに寒い。空気が違う。体感気温では10度もなかったかもしれない。急いでグローブを再度装着して、レッグウォーマーを装着、ウインドジャケットも羽織って、手持ちの装備で出来る最も暖かい格好に変身した。この後ダウンヒルするんだからこれ以上暖かくなることはないとの見込み。。

そして当然と言えば当然なんだけれど、北海道まで見えた。
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津軽海峡を挟んで遠くに見えるのが北海道。
そして手前の陸地の一番先端が今日の最後の目的地、龍飛崎。
その先端に小さく見える白い塔が、龍飛埼灯台。これからあそこまで一気にダウンヒルをする。

というわけでダウンヒルしてやってきました龍飛埼灯台。
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美しい〜〜〜〜!!!
日本の灯台50選にも選べれている灯台で、初点灯は1932年の7月。あと10年で100周年。2006年までは有人で管理されていて、その前年までは一般公開もされていた灯台。灯台の高さは13mで、灯火標高は119m。かなりの高台に設置されていることが分かる。


東北旅day02-52

さて、ここ龍飛崎はコンテンツが多い場所。観光地としてもそこそこ人気で、この日もこんな時間なのにツアーバスを一台見かけた。ちょうどこの辺りで唯一と言って良いホテルがあるからかもしれない。ツーリングをする人ならほとんどここのホテルに泊まるんじゃないだろうか。あるいはテントを張れる場所もあるようだけれど、年中風が強い「風の岬」とも呼ばれるここでテントを張るのはなかなか気合が入りそう。ちなみに私はここから青森市内方面に10km程度進んだところにある龍飛旅館に泊まることにしていたから、厳密にはここがゴールではない。

というわけで最後の時間を使って龍飛散策。
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防衛省の施設越しに見る津軽海峡。ロシアによるウクライナ侵攻が続く2022年5月。数年後、あるいは数十年後にこの記事を見返したときに、世界情勢はどうなっているんだろうか。ロシアの国際的な立場はどうなっているんだろうか。そんなことあったね〜と、平和に振り返ることができていればいいのだけれど。ブログも10年以上続けていると過去の記事を見返して当時の出来事を思い出すことも多いので、あえてこうして書いておくことにする。

おまけ程度に、国道マニアの間では有名な「階段国道」もチェック。
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その名の通り、階段が国道になっている。国道339号線。ちゃんとおにぎり看板もある。当然車両の通行はできず、徒歩で階段を降りるしかない。他にも津軽海峡冬景色の碑も欠かせない見どころで、津軽海峡を眺めながらのクソでか音量津軽海峡冬景色はこの地に訪れたなら是非聴いておきたい。(実際にボタンを押して聴いたけれどなかなか良かった)


竜飛崎を堪能した後はこの日のお宿である龍飛旅館へ。もう立地だけで有難い。この場所に旅館がある奇跡。そして中身もすごかった。宿として求める要素が全部盛りだった。自転車は聞かずとも「中に入れますか?」と聞かれてお言葉に甘える。洗濯機も使わせてもらえて、リフレッシュ完了。そして何よりご飯!ご飯がすごかった。
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居酒屋か!?

という感じの1F部分が実際に飲食店になっていて、まさに居酒屋。宿泊するとそこで美味しいご飯が御膳でいただくことができて、これが美味しいの何の…。お刺身、煮物、鍋、天ぷらetc…。200km走った身体に染み渡った。ありがたし。

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テレビを見ていると今日の天気予報が流れていて、本当に風が強かったんだなぁと実感。これがもし向かい風だったら完全に旅程が崩壊していたと思うとゾッとする。風読みが当たって良かった。

部屋に戻ってこの日も振り返る。朝には秋田県の能代にいたのが少し信じられない。何気なしにGoogleマップを開いて現在地を確かめる。ずいぶん遠くに来たものだ。明日は……そう。決めていることがある。東北旅を銘打っておきながら、海を渡る。北の大地へ。そう思うと少し胸が高まったけれど、身体はしっかりと疲れていて、数分と経たずに眠りについた。

続く。

 

 旅で使っているアイテム達。
    

 
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