【東北自転車旅】ちょっと自転車で東北ツーリングしてきた〜準備編 ルートや輪行について〜【勢いで北海道まで】
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久しぶりに東北地方を自転車で旅してきました。
今回はその準備編。
ルートや装備について備忘録的にまとめます。
きっと一生忘れない。そんな旅になりました。
今回のルート
先述した図にある通り、今回はあらゆる交通手段を駆使しました。「自転車だからこそ出来ること」の一つにこの輪行があります。私はこれが他のあらゆる乗り物と比べて優れている点と思っていて、つまり他の交通機関と組み合わせて旅路を設計することが出来るというのは自転車の大きなメリットだと。
【バッグ】ハンドルバーバッグにスペーサーを。「SWIFT INDUSTRIES FOAM SPACER KIT」が便利という話
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とりあえず図にしてみました。このように「東北ツーリング」と銘打っておきながら「なぜか北海道へ行くことになり」結果として日本史教科書の幕末の動乱解説ページに出てきそうな体裁となってしまいました。
詳しい行程は下記の通り。
day01 自宅→自走→伊丹空港→(飛行機輪行)→秋田空港→男鹿半島→能代【宿泊】135km
day02 能代→深浦→鯵ヶ沢→十三湖→龍飛崎【宿泊】195km
day03 龍飛崎→(津軽線輪行)→自走→青森市内→(新幹線輪行)→新函館北斗→大沼公園→長万部 160km
day04 長万部→(車で拉致)→カナディアンキャンプ北海道乗馬倶楽部リーフ(乗馬)→ヴェルサイユファームリゾート牧場見学→日高グラベル走行→苫小牧港→(フェリー)【移動宿泊】
day05 仙台港→松島→(フェリー)→塩竈→多賀城→仙台空港→(飛行機輪行)→伊丹空港→自走→自宅 70km
前半は由緒正しき東北ツーリング。秋田空港をスタート地点としてひたすら海沿い、日本海沿いを北上するルートですが、青森市内あたりから一気に北海道に渡ってそこからてんやわんやした後には苫小牧港からフェリーで仙台までワープという謎ムーブですが、これのおかげで今回の旅がただの東北ツーリングに終わらず、とても刺激的でスパイスの効いたエキセントリックなツーリングとなりました。
こうして振り返ると私にとって自転車はどこまで行っても手段に過ぎないんだなぁと思います。乗ることは目的ではなくてあくまで自分のしたいこと、目的を達成するための道具であるのが自転車。ただ車やバイクでも良いかというとそうではなくって、自転車だからこそ出来ること、見られる景色、得られる体験があるから自転車と言う手段が気に入っている。性分に合っている。今回の旅の中で何度もそう言う風に思う場面がありました。
輪行を駆使する旅(飛行機輪行、鉄道輪行、フェリー輪行、モノレール輪行)
先述した図にある通り、今回はあらゆる交通手段を駆使しました。「自転車だからこそ出来ること」の一つにこの輪行があります。私はこれが他のあらゆる乗り物と比べて優れている点と思っていて、つまり他の交通機関と組み合わせて旅路を設計することが出来るというのは自転車の大きなメリットだと。
例えば先述したようなルートをバイクや車では到底トレースすることはできません。そもそも東北地方に飛行機で一瞬でワープするのが無理な話。自走するかフェリーに積載して移動するか、ぐらいしか選択肢がありません。それが自転車だったらいとも簡単に世界中の好きな場所をスタート地点、そしてゴール地点に設定することができる。さらに旅の途中においても、他の交通機関を行程に組み込むことができる。これも物凄く大きな強みです。
リスクヘッジの点から見ると、エスケープルートの確保や旅の遅延を取り戻すための手段となり得ます。プラスに捉えるとそれはもう旅の自由度を上げてくれることに他なりません。今回も青森県から北海道に渡る際には北海道新幹線を使って1時間とかからずに渡ることができたのも輪行のおかげですし、宮城県の松島から塩竈まで遊覧船に乗りながら海上観光をしつつ移動ができたのも自転車だから。
極端に言うなれば私がしたいのは旅であって、自転車も飛行機もフェリーも鉄道も全部手段、と言っても良いくらい。そしてこれらを全て横串に貫いて一つの旅に落とし込むことが出来るのが自転車。私がバイクや車ではなく自転車を選ぶ大きな理由の一つ。
飛行機輪行についてはよく質問をもらうので、今回の旅路の例を紹介。
前提条件として国内線、往復ともにJAL利用です。今回は前後輪を外すタイプの輪行袋で臨みました。
ちなみにいつもは前輪だけ外すタイプの輪行袋を使用しています。その場合の輪行の様子は下記の記事で紹介しているので併せてご覧ください。
今回の旅の装備です。いつものTADA車にサドルバッグ、ハンドルバーバッグ、フレームバッグ、トップチューブバッグを組み合わせています。この装備で厳冬期を除いた1週間〜1ヶ月程度の旅をこなすことができます。
前後輪を外すタイプの輪行袋なのでコンパクト。さすが。
「どうして今回は前輪だけ外すタイプの輪行袋じゃないの?」
と言うと、いろいろ検証した結果、前後輪を外すタイプと輪行所要時間がほぼ変わらないと言うことと、先述したように今回は色んな交通機関で輪行することが想定されたからよりコンパクトにしたかったと言う二点があったからです。特に前者の輪行所要時間や手間については前輪だけ外すタイプを鑑みた際には「シートポストを引き抜く必要がある」点と後者の全長問題が、地味だけれど回数をこなすと結構なネックでした。
ちなみに飛行機輪行だけれど輪行手順は普通の鉄道輪行と同じです。縦型輪行です。別にリアディレイラーは外していないし、ペダルもそのままだし、空気圧も下げていません。強いて言えばフロントフォークエンド部分にもエンド金具を装着したくらい。あとはアクセサリ類(前後ライトやGARMIN)を外してフレームバッグあるいはフロントバッグに突っ込んでおくことくらいでしょうか。
1前後輪を外して前後エンド金具を装着
2前後輪、フレームをストラップで固定
3袋に詰める
4空いたスペースにサドルバッグとヘルメットを突っ込む 以上。
重量は余裕の11.2kgでした。多い時でも13kg程度なので規定重量20kgを気にしたことはなし。
伊丹空港には「特別な手荷物」カウンターなるものが出来ていて、全然利用客がいないおかげで自転車を持っていた方が手続きがスムーズという謎現象が発生していました。
ちなみに飛行機輪行で地味に気をつけておきたいことは、このタイミングで預け荷物の検査があること。昔は結構緩かったのですが、最近では割と厳格化されて来たようです。それでも空港や職員さんによって多少対応が異なるのでなんとも言えないですが、一度問い合わせてみたところやはり特殊荷物である自転車はルール上は中身は全て目視ないしX線検査をする必要があるとのこと。
今回は往路の伊丹空港では職員さんによる目視チェックのために輪行袋を開けて(半分だけ脱がせる感じ)各種バッグの中身とツール缶、ボトルの中身を全て目視でチェックされました。書くのは簡単ですが、一度パッキングした状態でフレームバッグの中身を見るのは結構難しくって、狭い空間に手を入れてファスナーを開けてなんとかギリギリ目視OK...って感じです。もしガチガチにパッキングしてもうバラしたくない、といった状態で臨む場合は要注意です。場合によってはせっかくパッキングした輪行袋を展開する必要があるかも...と言うことです。逆に予め目視検査があることが分かっているなら、見せやすいような工夫をしていくこともありかも。
復路の秋田空港ではX線検査装置があったそこを通過させればそれで終わりでした。最初縦置きだったので検査装置に入らない(ベルトコンベア式のレーンの上に乗せて装置に流すけれど、間口の高さが足りない)と判断されて袋を開けられそうになったけれど、横倒しにしたら装置に入る!と思ったので申し伝えて横倒しの状態で検査装置に通過させて貰いました。その際に口頭で「何かライトのようなものが入っていますか?」と聞かれたので「フロントライドとリアライトが入っています。」と伝えると「あ、そうですか。ありがとうございました」で終わりました。何の確認だったんだろう。
往復ともに完成車状態から輪行袋に収納するのに7分、展開するのに5分程度でした。
自転車を手荷物として預ける手続きで5分程度。
保安検査で5分程度。
それぞれロスタイムを5分程度見込んで、空港に到着してから搭乗口に移動するまで25〜30分みておけば安全マージン込みでOK、と自分の中で確立できています。
今回は飛行機輪行の他に
モノレール輪行と(仙台空港線)
フェリー輪行と(太平洋フェリー)輪行状態だと自転車料金がかからない(旅客料金だけでOK)のと乗船と下船時間が早い
新幹線輪行と(北海道新幹線)
鉄道輪行と(JR津軽線)
フェリー輪行をしました(松島〜塩竈 まさかの自転車料金無料)
機材について
TADA202号機オーダークロモリロードバイク
SRAM RED eTAP仕様。ギア比はフロント50-34T、リア11-28T。ブレーキキャリパーだけは91DURAでブレーキシューはカンパニョーロのカーボンリム用。
ホイールはレーシングゼロカーボン。タイヤはパナレーサーのアジリスト28C、チューブはR-air。
バッグ類はSAUCEサイクルのハンドルバーバッグ、apiduraのフレームバッグ(3L)、おなじapiduraのトップチューブバッグ、そしてオルトリーブのサドルバッグ。
パッキングリストについても質問をいただきましたので、以下文字入りで解説。
これ以上足すものも引くものもない装備で。
フロントバーバッグはこれくらい雑に使えるのも魅力的。
使用しているバッグとスペーサーについてはこちらの記事でまとめているので併せてご覧ください。
その他与太話。
カメラ周りの話。で、使っているSDカードの話。
「写真を趣味にするならSDカードは良いものを」
と言うことでPROGRADE。書き込みで250MB/s。これが最低ラインかなと最近思っている。
例えば今回のツーリング全体では合計1,200枚の写真を撮ったわけだけれど、それを託すSDカードはやっぱり信頼のおける高性能のものを使いたい。あまりにスペックの低いカードを使っちゃうと読み込みと書き込みだけでも時間がかかってストレスだし連写もできなかったりバッテリーを余計に消耗するといった実害もあったりする、ので。高いと言っても、長い目で見たら安いと思う。
洗濯の話。
今回泊まった民宿は全て洗濯機がついていて、自由に洗濯することができたからとても快適だった。その日を快適にスタートできるかどうかは、連日旅において重要な要素だと思う。今まで泊まったことがある民宿の98%は洗濯ができた。残りの2%は洗濯機が壊れていたのと、到着が遅すぎて断られた。
思い返せば色んなことがありすぎて毎日が濃厚だった東北ツーリング(プラス北海道ツーリング)
旅の記録は次回以降。
続く。
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