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【新幹線輪行】JR「特大荷物スペースつき座席」を予約→ダブルブッキングに遭遇した話

神楽坂つむり

輪行, ノウハウ,
いつか起こると思っていたけれど、ついに起こったダブルブッキング。

実際に起こった経緯と、どのように対処することになったのかを備忘録として残しておこうと思う。

aaIMG_3499.jpg

利用者目線で「ダブルブッキング」と書いたけれど、運用目線では提供スペースを荷物が上回った=「オーバーキャパシティ」とも表現できるかも。記事をご覧になられた方からの意見で気付きました。(鋭い!)今回は素直に思ったままの表現として、また、荷物軸でスペースに注目した時には「一つのスペースに対して複数荷物の予約が入る」とも捉えられるので、ダブルブッキングとしています。



まず前提条件として「特大荷物スペースつき座席」ってなんやねんという人は、過去の記事でまとめているので参考程度に読んで見てほしい。


この記事内でも書いてることだけれど、この運用ルールは良いところもたくさんあるけれど、ちょっとグレーというかケースによっては上手く事が運ばない場合も想定されるわけで、約2年目にしてようやく遭遇したのが今回の話。

個人的には今回のようなダブルブッキングは今後増えると思ってる。理由としては、このルールが導入された2020年頃は思いっきりコロナ大流行の時期と重なっていたから、利用客が少なくて上手く回っていた。けれど2022年にもなってみんなコロナにも慣れてきて社会はすっかり回って新幹線もかつての繁忙を取り戻してきた今ならーーー。当然、起こる話。いや、分かっていたことなんだけれどね!

私もすでに何十回とこの制度を使って特大荷物スペース付き座席を予約して割と恩恵を受けていたのだけれど、一方で頭の片隅では「これ座席が埋まるようになってきたら絶対問題になるだろうな〜〜〜」と思いながら利用していたので。

イラスト0


実際の利用シーンは以下のイメージ。

イラスト


前提条件をもう一度書いておこう。

・2020年5月20日から特大荷物を新幹線に持ち込む際には事前に予約が必要
・特大荷物とは「3辺の合計が160cm超」
・予約するのは「特大荷物スペースつき座席」
・荷物スペースだけを予約することはできない
・1車両につきそのスペースを利用できる人数は4人〜5人(3人座席と、2人座席が車両最後部にあると仮定)
・160cm超でもスペースを利用するのに予約が不要な除外品もあり(スポーツ用品、自転車、ベビーカー、楽器など)
・除外品でもそのスペースを確実に利用したいなら「特大荷物スペースつき座席」予約しないと実際問題難しそう


特大予約3
実際の予約画面。特大荷物スペースつき座席を条件に検索すると、自動的に最後部座席を案内される。こうしてみるとその少なさ故、繁忙期は争奪戦必須な雰囲気しかない。

さて、利用客が少ないならとても良い制度と思う。おっきな荷物をあのスペースに置いておきたい人は少なからずいる。自転車のことは置いといたとしても、特大のスーツケースとか、ベビーカーとか。外国人観光客なんかは大きなスーツケースの置き場所に困っているシーンを、コロナ前は何十回と見たことがある。欧米では新幹線のような鉄道車両では荷物を置くためのラゲッジスペースがあるのが当たり前だったりする。

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ヨーロッパを旅しているときはこのスペースに荷物を置かせてもらっていた。スポーツ用品でもベビーカーでもスーツケースでもなんでも置き放題。もちろん無料。ただし日本と違って盗難には要注意。


私もすでに何十回とこの制度を使って特大荷物スペース付き座席を予約して割と恩恵を受けていたのだけれど、一方で頭の片隅では「これ座席が埋まるようになってきたら絶対問題になるだろうな〜〜〜」と思いながら利用していたので、いよいよ起こったか〜!って感じでした。



さて、さっきのルールを見ていると、じゃあこんなときはどうしたら良いんだろう?

前提条件:車両最後部の座席編成が3人座席+2人座席=合計5座席
(車両最後部座席=特大荷物スペース付き座席)のぞみとかでよくあるパターン。

ケース1:5座席全部埋まって5人がそれぞれ大きいスーツケースを置きたい場合。
イラストA


ケース2:特大荷物スペース付き座席を予約していないけれど輪行自転車を特大荷物スペースに置いていた。その後に特大荷物スペース付き座席を予約していて、かつ大きなスーツケースを持った人が、そのスペースに自分のスーツケースを置きたい場合

イラストB


ケース3:3人座席、両端に2人が予約していて、2人とも輪行自転車を置こうとしていた場合

イラストC


実はこのいずれのケースも、誰一人としてルール違反はしていない。全員が定められたルールの中で自分の荷物を置こうとしている。けれど実際に起こった場合にはちょっと問題になる。つまりスペースに対して荷物が多くてキャパシティが超えた場合だ。そしてそれは簡単に起こることがわかる。その人の性格とか寛容さ如何によっては下手をするとその場ですぐトラブルになることもありそうではある。

実際に私が遭遇したのはケース3に近い現象でこんな感じだった。
aaIMG_3499.jpg
3人座席の一番窓際に陣取っていた私。隣は空席で、その隣は一名いて、その人は荷物は持っていなかった。反対側の2人座席に2人座って、1人が輪行、1人がスーツケースで、荷物を置こうとした瞬間にもう困った雰囲気が伝わってきた。さらにこの写真を撮る前、実はそのスペースに第三者がスーツケースを置いていて、この人は前の方の座席に座っていたから、予約が必要なことを知らなかったのか、知ってて「空いてるから置いちゃえ」だったのかはわからないけれど、とにかく限られたスペースに荷物が殺到したということ。

しばらく利用者同士で話をしている様子だった。
特に騒ぐようなことでもなくシンプルに困っている様子。
「どうしましょう」
「この荷物(第三者のスーツケース)は誰のでしょうね」
「詰めたら入りそうですか?」
「ダメですね……」
みたいな感じ。

そうこうしているうちに車掌さんがやって来て、事情を把握。
車掌さんは第三者のものと思われるスーツケースの持ち主を探して(これにしたってその車両の誰の荷物かなんて分からないから、いろんな人に呼びかける形で探していた)まず予約外のスーツケースを除外してから、次に2人の荷物を持ち主と相談しながらなんとか写真の形に収めていた。だいたい全部で5分くらいかかっていたと思う。

さて、以上が今回の顛末。
結論としては「車掌さんがやって来てなんとか捌いて丸く収まった」

これが良いとか悪いとか言うものじゃないけれど、少なくとも自転車乗りは、輪行する人は、なんなら普通の旅行者や出張をする人も、こういうことがあるということを知っておくべきと思った。そしてそれを踏まえた上で、各人ができる対策と妥協をする必要があるとも思った。

こうした問題が起こるとすぐに「スペースをもっと作ればいい」って発想になるけれど、そんなことは鉄道会社側も重々承知で、けれどいろんな制約がある中で簡単に対応できることでもない。そもそもそんな簡単に解決するならとっくに対応しているはずであって。

自転車乗り的にはどうだろうか。輪行自転車って他の利用者よりも荷物のサイズが大きくて嵩張ってしかも高級品ということであれば、はっきり言って邪魔な存在だと思う。少なくとも私はそう思う。それを踏まえた上で、利用する権利はあるし利用できないと困るから、できる範囲内で対策はしないとなぁ……と今回改めて思った次第。

具体的には
・なるべくコンパクトになるように輪行する(縦型輪行袋など)
・予約時は必ずWEBやアプリで座席表を見て、なるべく空席が多い車両や、隣り合った座席が埋まっていない座席を予約する(ダブルブッキングの確率を減らす)
・EX予約やe5489を駆使する
・ダブルブッキングをしたときの正しい対処法を身につけておく(車掌さんに相談するのが一番)
・ルールをしっかりと把握しておく(重要)

などなど。絶対これが正解って方法はないから、頑張ろう。

けどこれゴールデンウイークとかお盆とかえらいこっちゃなことになりそうだな〜〜〜って思う。こういうことが起こるかもしれない、と知っておくだけでも精神衛生上は気が楽になるかもしれない。想定外のことは想定すれば想定外じゃなくなる。心配性の人はひたすら心配だと思う。私はこうしてつらつら書いてるくせに、かなり楽観的な人間なので「まぁなんとかなるでしょ」精神で生きている。どうしようもない場合は、他のスペース(デッキやトイレ横、ドアの前←次の駅で開かない方のドアを車掌さんに聞いて、そっち側に置くなど)に置くとか、スーツケースをまず置いてその上に置かせてもらうように話をしてみる、とか。

ダブルブッキングを起こさない、起こらない、いやいやいっそ全部自走すればいい、とかあるけれど、実際問題直面する人もいるだろう、ということでこうして備忘録的に文字にしてみた次第。
参考になれば幸い。

   
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  • 2023/08/30 (Wed) 23:04
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