【タイヤ】Panaracer グラベルキングSS 43C をフックレスリムで使ってみた感想レビュー【チューブレス】

神楽坂つむり

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先日公開した新しいグラベルバイクRibbleALを導入したおかげで
ようやく私も太いタイヤを履けるようになった。

と言うことで早速インストールしたのがこちら

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Panaracer グラベルキングSS 43C

グラベルキング自体はずっと愛用しているから、おおよその乗り心地や転がり抵抗といった性能は知っていた。下記にも記事にまとめている。




一番おすすめの記事は一番上のリンクのもので、今回紹介するSS(セミスリック)モデルについて詳しく解説してます。


グラベルキングSSというソリューション

「センター部は転がりを重視した全く新しいパターンを、サイドにはGRAVELKING SKのセミノブを改良して配置することでオンロードでの走りの軽さと、グラベルでの高い走破性を両立しています。」というのはパナレーサーの謳い文句。

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実際に走ってみるとまさにその通りで、グラベルまでのアプローチがいきなり快適になってびっくりした。無印グラベルキングとまでは当然行かないけれど、でもそれに近い軽さを明らかに感じた。うん、これはSKにはない軽さだ。それにエアボリュームのおかげか、段差や荒れた路面を「いなして」くれるから、不確定要素に対する減速が少ない。高速巡航はできないけれど、速度を落とさない走りはしやすい。だから結果として結構速いな、というのが素直な感想です。
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肝心のグラベルセクションは、これまたエアボリュームと、トレッド面のおかげか、乗り味はグラベルキングそのもの。SKと比べてノブが低いから大丈夫かな・・・と思ったけれど、日本のグラベルを走る限りでは、そこまでノブがないと困るようなシーンもそうそうない。あったところで結果は変わらないレベルの荒れ場が来る時もある。

コーナーを曲がる時、少し体制が崩れた時、ダンシングする時なんかはサイドノブの存在を感じることができる!というのも面白い。ああ、良いとこ取りってこういうことなんだなぁ、と実感します。うん、これでいいんじゃね?とも。

実際にSKとの使い分けを考えてみると、日常の「アプローチ+グラベル遊び」とかならSSがベストバイだと感じました。なんならロングライドとまでは行かなくても、ちょっとした週末のライディングならSSのまま走り回ることもできると思う。無印グラベルキングよりも安定感、快適性を重視した走りをするならSSで良い。

一方で「最初から最後までグラベル遊びに使う」バイクにはSKを履かせてあげたい。やっぱりグラベルシーンでの絶対的な安心感、グリップ性能、コーナー性能はSKが良い。舗装路も走れないことないし、少しオーバースペックの登山靴で街を歩くようなものだから、ある意味ではちょっとスタイルがあるかも。いずれにしてもこういった使い分けるための選択肢が増えたことはとてもありがたいと思う。



43Cって実際どうなのか?

ここからは太さにフォーカスした感想を。

今回はStans NoTubes GRAIL CB7 PROと言う少しマニアックなホイールをインストール。
フックレスリムモデルで、チューブレス(レディ)タイヤのメリットを最大限活かすことができるホイールです。フックレスによるリム重量の大幅な軽量化と、エアボリュームの増大が狙いです。ちなみにこのホイールのリム単体重量は300gで、前後セットとしては1,280gしかありません。

そのホイールに43CのグラベルキングSSを突っ込んだ感想としては、もう最高です。
狙い通り、いや、狙い以上の恩恵を受けることができました。

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まずは圧倒的なエアボリュームによる乗り心地の良さ。
ぶっちゃけ乗り心地ってほぼタイヤで決まると思ってます。フレームもフォークもコックピット周りも確かに大事だけれど、足回りで決まる部分があまりにも大きい。
43Cフックレスチューブレス運用はそう言う意味では少なくとも私の中では今まで組み合わせた中ではベストオブベスト。
ブロックタイヤを履かせることが前提のMTBよりも乗り心地が良い。地面と自転車の間に一枚空気の層が入ってることを身体全体で感じることができる。
ので、めちゃくちゃ楽。オンロードもオフロードでも感じることだから、玄関から自走してグラベルまで・・・あるいは普通にロングライドするにもあり。

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となると肝心なのが軽さ、速度域になってくるわけだけれど
まず軽さは驚くほど軽快。ダンシングするのも気持ち良い。よくあるモッサリ感がなかったのが驚いた。これはリムの軽さも大いに影響していると思う。どれだけ軽くてもこれがクリンチャー対応のもの、つまりフックありだと400g台前半のはず。これが一気に300gジャストまで軽量化されるのだから。外周部の軽量化の恩恵は誰しも知るところだけれど、この軽いフックレスリムにチューブレスの組み合わせは今後のスタンダードになると言っても過言ではないと思った。(少なくとも私の中では)

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速度域は落ちる。具体的には25~28km/h前後に落ち着く。30~35km/hオーバーで軽快に飛ばし続けるのはしんどい。いくら軽いと言っても質量的にはタイヤ一本で510gなのだから仕方ない。逆に言えば前後でタイヤだけで1,000gを越えているのに100kmを5時間で走破できることに驚き。(これは実際に先日走った時のデータ)グロス20km/h程度なら維持することができたから、例えば急ぐ必要のないツーリング、自転車旅なんかは43Cでゆったり乗り心地良く安全マージンをとって走るのもいいかもしれない。もちろん距離を稼ぎたい時、もっと軽快に走りたい時は28Cホイールに履き替えればいい話で。

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安全マージンといえばグリップ力が凄まじく向上。28Cや35Cとは比べ物にならない。結果としてブレーキ性能もアップ。ディスクブレーキのストッピングパワーと28C以下のタイヤ幅だとバランスが悪いと常々感じていたけれど、43Cだとそれがドンピシャにハマる感じ。制動力とグリップ力のバランス。これって結構大事なことだと思う。


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総評としてはかなりお気に入り。もっと早く導入したかったけれど、バイクが対応していなかったから仕方ない。機材の良さはやっぱり使ってみてこそ分かると改めて実感。エアボリューム教からはもう抜け出すことができないと思う。


    
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