fc2ブログ

~北宇治高校吹奏楽部 第5回定期演奏会 5周年記念公演~に行ってきた【響け!ユーフォニアム】レポート

神楽坂つむり

中部, 聖地巡礼, 写真, イベント,
今年も参加してきました。

毎年恒例、と言いたいところだけれど去年は開催されなかったから2年ぶりの参加。

kitauji1.png

響け!ユーフォニアム公式吹奏楽コンサート
北宇治高校吹奏楽部第5回定期演奏会〜5周年記念公演〜

5回目ともなるとまぁ古参と名乗っても良い気がしなくもないな〜〜〜!
とかちょっと思いながら行ったけれど、まぁ毎回新鮮な気持ちで感動するわけです。

でも今回は今までの公演とは違っていたと思う。
そんな思うところも含めて参加レポートをつらつらと。

参考までに過去の記事を置いておきます。






過去の演奏会を振り返ってみるとまず決定的に違うのが開催される場所。

これまでは京都を中心に展開されることが多かった北宇治高校吹奏楽部の定期演奏会。舞台が京都の宇治だし当然と言えば当然なのだけれど、宇治文化ホールや京都ロームシアターでの開催は、京都が舞台の響け!ユーフォニアムととても相性が良かったと思う。土地の雰囲気と楽曲がマッチしているし、京都アニメーションらしい丁寧な作画のおかげで「その場の空気感」を作品を通じて感じていた人たちにとっては、特に宇治での開催というのは作品の世界を追体験できるということで特別なものだったと思う。

今回は打って変わって愛知県名古屋での開催。場所は名古屋国際会議場センチュリーホール。
nagoyakokusai-12.jpg
何を隠そう、作中でも丁寧に描かれていた、全国大会が開催された「あの場所」だ。
登壇中に久美子役の黒沢ともよさんと麗奈役の安済知佳さんがこの5年間を振り返りながら話していた通りのことを私も思った。

「この作品って本当に作画が綺麗。だから初めてと思えない。初めて訪れたはずなのに“知ってる知ってる”って感じちゃう。皆さんも今日ここに来るときにそう感じたと思います。私たちは昼前に搬入口から入ったんですけど、久美子たちと同じような景色が見られました。このホールの感じもまさにそう!」

ちなみに私は今回割と良い座席に当選したのだけれど(1階席のど真ん中)北宇治ブロック(作中で北宇治のみんなが結果発表を待っていた場所)は2階席の舞台から見て右側のブロック。

ホール自体の音の響き方もこれまでとは全然違っていて、個人的には一番音の響き方は良かったと感じた。座席の関係もあると思うけれど、特に金管楽器の中音域〜高音域がホール全体に響き渡って反響して包まれる感じはとても心地が良かった。せっかくの生音を最大限に活かしてくれると思った。もちろん声も同じように響くということもあって、演目中の合間MCで行われたのが「先生、好きです!」の生声披露( ゚∀゚) うん、実際にあの場にいるととてもじゃないけれど一人で大声出す勇気なんて普通はないはず・・・。ちなみにその後の安済さんの発言が割とせめてたんだけれど、配信組の反応はどうだったんだろう・・・。(現場ではなんとも面白い空気が)


とにかくそんな名古屋国際会議場での定期演奏会ということで、箱からして「特別」な定期演奏会でした。それに加えて「5周年記念公演」ということで、全体的にこれまでとは違った演出がされていたのも印象的。一言で言うならば「総集編」だと思った。それは演奏される楽曲自体もそうだし、演奏される順番もそう。まるで1期からアニメーションをみんなで見直しているようなそんな感覚に陥った。演奏に合わせて背後で流される映像も同じように総集編のような工夫がされていて、アニメ放送から6年も経過しているということが、そのボリュームからよく理解することができた。


一曲目を飾ったのは「地獄のオルフェ」
久美子が中学生の時にコンクールで演奏していた楽曲。そして滝先生が神社でウオークマンを落とした時にイヤホンが外れて流れたあの曲。これが全ての始まりでこの日も始まった。

一曲ずつ振り返ることはしないけれど、やっぱり外せない、二曲目でTRUEさんが登場。
まぁ〜〜〜〜相変わらずの音楽を体現したような人で、とにかく楽しそうに歌う。そしてパワフル。圧がすごい。声の圧。
ここですでに私は泣いてしまった。サビの声の伸びを聞いてるだけで鳥肌がぶわあああああああってなっちゃう。もうこれは毎回のことでどうしようもない。

演奏と歌で一気にユーフォの世界観に引き込まれたところでお馴染み北宇治カルテットの4名が登場。
加えて指揮者の大和田さんと洗足学園音楽大学の皆さんも紹介。

指揮:大和田雅洋
演奏:洗足学園音楽大学 フレッシュマン・ウインド・アンサンブル2021
黒沢ともよ(黄前久美子役)
朝井彩加(加藤葉月役)
豊田萌絵(川島緑輝役)
安済知佳(高坂麗奈役)

毎回そうだけれど今回は特にこの洗足学園音楽大学 フレッシュマン・ウインド・アンサンブル2021の皆さんにフォーカスが当たっていたと思う。それはきっと今回の「総集編」的な定期演奏会を実施するにあたってとんでもない曲数を1日に2部も演奏するということで、とんでもない労力がかかっていたからだと思う。それは黒沢ともよさんも強調してお話をされていて、最後の方に涙ぐみに話をしていた「アニメーションは総力戦」という言葉にあった中でも、特にこの作品がやっぱり「音楽」が占める要素というのがボリューム的にも重要度的にも大きいからだと思う。

大和田さんとの絡み時間も気持ち多かったような・・・!
最後の方で印象的だったお話が「三日月の舞とリズと青い鳥。この2曲は2度と同じ演奏ができないんです。どれだけ頑張っても。超絶難易度の演奏を皆さんしてくれています。」「僕は普段こんなんで意外かもしれませんが、練習中は締めるところは締めます。滝先生じゃないですけど、皆さんしっかり付いてきてくれる」
あと北宇治カルテットからあった質問で「部長はいますか?」「パートリーダーは?」と言うところでも、実際にそれを担当されている方にフォーカスが当たったり(ちなみに部長ではなくてオーケストラにおけるリーダー的な存在はインスペクターと言うらしい)して演奏されている皆さんを知ることができたのは感慨深いものがあった。いつもスピーカー越しに聞いている音はこうして生まれているんだ、と実感できただけでも足を運んだ価値があったと思う。

振り返り上映会とも言える曲順で「地獄のオルフェ」からOP曲から続いて「暴れん坊将軍のテーマ」サンライズフェスティバルの「ライディーン」や駅びるコンサートの「宝島」、そして久美子と麗奈の関係性を表したかのような楽曲「愛を見つけた場所」

前半だけでもうお腹いっぱいです。(゚´^ω^`゚)。゚

だけれどとにかくそう、5年前と何が違うって楽曲がものすごく増えたと言うこと。
「何を演奏しよう」じゃなくて「どれを演奏しよう」っていう会議がされていたことが容易に想像できる。

もちろんこの場所での演奏会、と言うことで絶対に外されることはないのは確定的だった2曲「プロヴァンスの風」「三日月の舞」も連続で演奏された。しかも作中同様に全国大会用の演目前のアナウンスから始まるという粋な演出も。
この2曲は鳥肌立ちっぱなしだから困る。特にソロパートは超絶なもので、今回の三日月の舞のトランペットソロ、これまでの定期演奏会の中でも最高のクオリティだったんじゃないかと・・・(拍手の音量もすごかった)

でもさらに圧倒されたのは「リズと青い鳥」だった。
劇場作品としては最新作にあたると言うこともあって、映像が流されながらの演奏だったけれど、シンクロ率がものすごすぎて泣き笑いみたいな状態になりそうだった。ここで感じるすごいは「目の前の演奏」と「映像を作った人」どっちも。改めて聞き返すとこの楽曲、構成から展開から差し込まれる音域、技法まで余すことなく物語を表現していて1秒たりとも無駄がない完璧な楽曲だと思う。
と言うわけでこの辺りからもう心のキャパシティが完全にオーバーフローしてた。

ちなみに「songbirds」のフルートとオーボエの掛け合いバージョンも演奏されたのだけれど・・・これがもう本当に鳥肌。音源化されないかなぁ・・・。


個人的に嬉しかったのは「トゥッティ!」と「ヴィヴァーチェ!」のオーケストラverが演奏されたこと。
特に私は「ヴィヴァーチェ!」のこのオーケストラverが好きで好きでたまらない。明るい曲調だけれど別れがテーマの曲で、どこか寂しげで儚くてでも力強くて前に進もうって気持ちになる曲で、「物語はハッピーエンドがいいよ」と言う彼女にはぜひこの曲を送りたい、なんて勝手に想像をしてしまうくらい。演奏もリズム隊から低音から高音まで全部が全部かっこいいんだよ!!

と言うことでYouTubeに公開されている公式音源があるのでぜひ聞いてね。



締めはTRUEさんによる「Blast!」
大円団。パーフェクト。ありがとう響けユーフォニアム。ありがとう全ての吹奏楽。

観終わった後も今もなんだか圧倒された反面「もう5周年かぁ」としみじみ思うところもあったりして、確かにこれまでの定期演奏会とはまた違った「一歩引いたところ」から観ている自分もいたりして、でもよくわかんなくって、ただそれでいいんだと本当に思った。普段の生活もそう、自転車旅もそうだけれど、その時は目一杯で、時間が経ってから振り返った時に思うこと、気づくこともある。

なんだか今回の定期演奏会は新鮮でもあったししみじみでもあったし、いろんな思うところがある定期演奏会だった。



さて!せっかくここまできたのだから聖地巡礼的なね。
カットも回収していきましょう。
せっかくなので一泊して夜と朝どちらも堪能してきました。大満足。

ユーフォニアムカット-4
nagoyakokusai-1.jpg


ユーフォニアムカット-2
nagoyakokusai-11.jpg



ユーフォニアムカット-7
nagoyakokusai-6.jpg

ユーフォニアムカット-5
nagoyakokusai-16.jpg


ユーフォニアムカット-9
nagoyakokusai-8.jpg


ユーフォニアムカット-8
nagoyakokusai-9.jpg





ちなみにより楽しむにはこれも公式で公開されている「ろけ!ユーフォニアム!」もぜひ観てみてほしい。石原監督や大和田先生へのインタビューやらロケ地巡りの様子、舞台裏話など盛りだくさん。



こうして書いてみるといろんな側面で楽しめる作品だなぁと実感。
単純に観るだけでもいいし、もっと詳しく作品の世界を理解したいなら原作を読むのもいい(個人的には原作は絶対に読んで欲しい。)聖地巡礼をするのもいいし、こうして定期演奏会に足を運んで五感をフルに使って体験するのもいい。

第6回が今から楽しみ。

     
関連記事
中部, 聖地巡礼, 写真, イベント,

Comments 0

There are no comments yet.