【奈良県】ちょっと自転車で大阪から吉野まで桜を見に行ってきた

神楽坂つむり

1day, 近畿, ロングライド, 自転車, 写真,
すっかり春だ。

自宅近くの川沿い、公園、路地、至ところに桜が咲いてる。

「この木って桜だったんだ」と気付かされる。

お花見ライドがしたくなって、関西圏でパッと日帰りで行ける場所と言えば・・・

・・・京都はいつでも行けるしな・・・・

・・・・・・たまにな奈良方面を攻めてみよう・・・・

ということで選ばれたのが吉野でした。

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奈良県の吉野といえば桜の代名詞みたな場所で、毎年3月下旬から4月中旬にかけて桜が咲き乱れる。
「咲き乱れる」というと大袈裟なようだけれど、実際に標高差300m程度以上の山に桜が敷き詰められている。
下から上まで桜があるから標高差による気温差の影響で、高さ別に微妙に開花するタイミングが異なる。
ということで数ある桜スポットの中でも、長い期間楽しめるのがここ吉野山の特徴。

というわけでそんな吉野山を目指して大阪の自宅をスタート。

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大阪から自転車で走っていくと、片道70km程度。
なるべく交通量の少ない川沿いを駆使しながら走るとこれが意外と快適にたどり着くことができる。
所要時間は27km/h程度で走れば3時間といったところ。

大阪の自宅からは桜川、寝屋川、恩智川を駆使しながら大和川まで南下。
そこからさらに大和川〜石川のサイクリングロードを使って河内長野手前まで南下。
過去の記事でも書いたことがあるけれど、大阪は川を上手に使えば近隣県までの移動がとても楽になる。
都会でありながらも実はサイクリストにとっては理想的なバイパス的存在である川があるおかげで
移動効率がとても良いのはありがたい限り。

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石川サイクリングロードから南下して河内長野を越えて橋本に至っても良かったけれど
吉野は橋本よりも10km以上は東にあるからどうせなら南東方面に伸びる道路を使った方がお得だろう、
ということで水越峠で御所へ抜けることに。
こっちのルートなら峠さえ越えてしまえば後はダウンヒルで一気に吉野川に出ることができる。

ちなみに水越峠、今回は初めてトンネルを使ってみた。
「水越峠のトンネルを自転車で通れるか?」と聞かれると、「一応通れるけどおすすめしない」
という回答になるかも。

理由としては長さが2,400m程度あって通過するのに時間がかかるというのと
交通量がそこそこ多いから。
大阪側からは下り基調だから、上手にタイミングよく抜ければ車の影響は受けないかもしれない。
それでも長さが2km以上あるから、相当踏まないと後続車には捕まりそうだけれど。
奈良側からは絶対に登りたくないなぁ、と思う。
登り基調だし、多分トンネル内を通過するのに6〜7分はかかってしまう。

だけれど、トンネルを抜けた後のダウンヒルは最高!
橋本〜大和上市まで一望できるし、盆地になってるから山と街並みの対比が見ていて飽きない。
山梨も確かこんな感じだったなぁ・・・と思い出す。

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さて、吉野川まで下ったところでちょうど12時の時報が鳴った。
12時のタイミングで時報が響くタイプの街だ。
どこか懐かしいけれど、でも、そんな街に住んだことはないからきっと情緒的な話。
朝起きてヨーグルトを一つ食べただけだったから、お腹が結構空いていた。
大体朝は軽めの時は60km地点くらいでお腹が減る私。
しっかり食べた場合は無補給で80km程度。

というわけでご飯!
だけれど、いい感じのお店がない・・・。
旅先でコンビニで済ませるのは信条に反するということで、路地を彷徨うこと10分。
ふと出会ったこの食堂になんだかとても惹かれてしまった。

ひかり食堂さん。


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立地は大和上市駅前にあって、駅近といえば聞こえはいいけれど、ローカルな駅だから決して栄えてるとはいえない。
けれどそんな駅前にある唯一の食堂。立派な駅前食堂だ。
思えば大和上市駅は今まで5回くらい使ったことがあったけれど、一度もその存在に気づいたことがなかった。
いつも朝早いし、ここからスタートだったから、ご飯を食べるという発想もなかったから。
食べようと思っていない頭だとローカル食堂の存在なんてなかなか気が付かない。

佇まいが美味しいのか美味しくないのか、店内の雰囲気がどんなものなんかさっぱり分からなかったけれど
思い切って入ってみたらこれが大正解。

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完全に昭和時間が冷凍保存されたみたいな空間が広がっていて、一切気取ることのない、実家のような安心感漂う店内。

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注文した他人丼もお出汁が効いてて優しい味。
けどしっかりをお肉も玉子も味がついていて、美味。
お店のおばあちゃんとも談笑をして思わぬ旅のアクセントに。
70年以上続く「ひかり食堂」さん。おすすめです。


しっかりを腹ごしらもしたところ、いよいよ吉野山に突入。
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吉野の桜を見る、ということはつまり自動的にヒルクライムをするということ。
吉野川周辺が標高200mくらいあるから、一応貯金はあるといえばあるけれど、
それでも桜を一望できると言われている展望台までは標高差450mくらい。
標高では650mまで駆け上がるのだから、なかなかインパクトのある数字。

だけれど、大丈夫。
なぜなら、登りながらお花見ができるから!
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ヒルクライムしながら、次から次へと桜が出てくる。
さすが吉野山、下から上まで桜尽くし。
カーブを曲がる度に次の桜が出てくる感じ。
見上げれば遠くの山の斜面がピンクだし、見下ろしてもピンクの斜面が広がってる。
なるほどまるで桃源郷。
登っても登っても桜三昧。

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ちなみに最盛期にはバスが数珠つなぎになるくらい大渋滞するらしい。
この日はまだシーズン入ったばかりだったからか、全然車は多くなかった。
おかげで上りも下りも快適。
ひたすらマイペースで楽しむことができた。

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山頂公園付近は道路が一気に狭くなって車が一台やった通れる程度に。
ちなみにこの辺りは道が結構複雑で、山頂公園や展望台を結ぶ道があみだくじみたいに分かれてる。
車も通ることができるけれど、一方通行規制されてるから、交通整理はできてる感じ。
そして斜度が一気に上がる。
さっきまでは急な坂でもせいぜい7%くらいだったけれど
最後の方はひたすら15〜20%の連続。
道路も狭いから強制的にまっすぐ綺麗に進むしかない。
ダンシングとシッティングを使い分けながら体幹トレーニングと思ってじわじわ登ってく。

この辺り、最盛期は歩行者でごった返すから、きっと乗車なんてしてられない。
歩いて登り下りすることになると思う。

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桜を堪能した後はダウンヒル。
同じ道を折り返しても面白くないから、北西方面に伸びる県道257、48号線を使ってダウンヒル。
車では走りたくないタイプの細くて曲がりくねった道だったけれど、ディスクロードバイクで降る分にはとても気持ち良いところ。
鬱蒼と茂った森の中を駆け抜けるような。

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どことなく和歌山の雰囲気だけれど、考えたらここ、ほとんど和歌山みたいなものだった。


後は帰るだけだったんだけれど、道中ふと現れたのがこちら・・・
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「ほう・・・温泉か・・・」

迷わず入りました。

うん、これが往路だったら躊躇するけれど、復路だからね。仕方ないね。
旅先で入る温泉が好きすぎるから、見かけるとついつい入ってしまう私。
もうノリで入っちゃう。
なんの準備もしてなくても大抵はレンタルタオルやらなんやらでなんとかなるしね。
お風呂上がりの牛乳、最高でした。



さらに吉野川へ向かう道中に見かけたこちらのお店。

美芳野庵さん。こんにゃくの大川。

道の駅?っぽい雰囲気だけれどよくよく見るとお土産屋さん。
で、その中身はどれもこれも「こんにゃく」推し。
どうやらこの辺りでは有名なこんにゃく工場直売のお店らしく、普通のこんにゃくだけでも見たことがないような種類のものがたくさん並んでたり、こんにゃくを使ったうどんやらパンやら変わったものが多かった中、一際目立っていたのが「こんカツ」と言うもの。

こんにゃくの串カツ、と言えば良いだろうか・・・
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これが個人的にかなりのヒット。
サクサクふわふわ・・・不思議直感・・・未知の体験・・・美味・・・
近くまで立ち寄られた際はぜひ。
3本も食べてしまったのがここだけの話。

残りは吉野川沿いを木の向くままにサイクリング。
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本当は和歌山駅まで走る予定だったけれど、あまりの逆風に心が折れたと言うか、「あ、やめよ」と言う気持ちになったからあっさりと橋本駅から輪行で帰宅することに。
こう言う時に鉄道さえ走っていれば思い立った場所をゴールにできるのが自転車の良いところだと思う。車やバイクだとこうはいかない、ので。

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橋本駅、久しぶりだ。

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これも久しぶり。

吉野、お花見サイクリング。
大満足でした。



  
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