【鹿児島】ちょっともののけ姫の世界が見たくて屋久島に行ってきた話
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「一生に一度は、映画館でジブリを。」TOHOシネマズ期間限定上映を観に行って本当に良かった話
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2020年6月、ちょっとした歴史的な出来事が起こった。誰にとってかは人それぞれだけど、少なくとも私にとっては。
上記の記事にあるように映画館で「もののけ姫」を観た私はとても感動したので「屋久島に行こう」と翌日決めました。
そうと決まればひとっ飛びです。
大阪、伊丹空港からの直行便で向かいました。小型プロペラ機だからものすごく揺れます。しかも台風に近い低気圧が迫っているということで伊丹空港ターミナルでは「もしかしたら着陸直前の判断で伊丹空港に引き返すか鹿児島空港に行くかもしれないけど許してね」って旨のアナウンスが流れています。自然には勝てないのでその時はその時です。
ジェットコースターに乗っているのかな?と思うくらいの揺れで気分を悪くしつつもなんとか無事に屋久島空港に降り立った時は乗客全員から聞こえはしないものの「ほっ」とした雰囲気が漂っていました。
海の方を眺めてみると私たちを散々苦しめた怪しい雲が見えます。久しぶりに三半規管をいい感じに刺激できました。
さて、この日は移動日としていたので、屋久島島内を軽く散策して翌日の登山に備えることに。
別名“洋上アルプス”と呼ばれる屋久島は、外周道路は海抜0m、最高峰は標高2,000mにも及ぶ。それほど広くない島なのに、その標高差ゆえ、北海道から沖縄の気候が全て詰まっている特異な島。 その特殊性が故に、日本で最も雨が降り、独自の生態系が生まれ、森が深くなり、人の手が及ばない原生林が形成される。ワクワクしない人いる!?ってくらいのワンダーランド、屋久島。
この日は猿を見たり滝を見たりめちゃくちゃローカルな温泉を堪能したりして就寝。民宿では飛魚や周辺で獲れた魚のお刺身、飲んだことない不思議なスープをいただきました。また、民宿では登山用品のレンタルをしていたので登山靴を一足¥1,000でレンタルしました。屋久島ではこのようにトレッキング用のギアを現地でレンタルできる仕組みが整っています。登山靴だけではなくレインウエアやザックなんかもレンタルできるのでTシャツ短パンで飛行機でサクッと訪れてあとはレンタカーとレンタル登山用品をゲットさえすれば、誰でも簡単に屋久島を堪能することもできます。
翌朝、6時頃から白谷雲水峡へ。
標高700m弱まで一気に登って登山口までアプローチ。朝焼けが美しい。。
参考程度に今回の白谷雲水峡から太鼓岩までのトレッキングにかかったコースタイム、所要時間を記載。
白谷雲水峡 7:00
登山開始 7:10
さつき吊り橋 7:30
楠川歩道沢越え 7:40
くぐり杉 8:00
苔むす森 8:40
辻峠 9:00
太鼓岩 9:30
白谷雲水峡 11:00
迷うような場所はほぼなく、道中の案内板も間違いがないように整備されているので、比較的安心して登ることができるコースです。日帰りも十分に可能で、太鼓岩往復でも4時間〜5時間見積もっていれば十分だと思います。
太鼓岩まで目指します。一歩踏み入れた瞬間に本州のそれとは全く雰囲気が異なることが嫌でも感じることができました。すべての生命のレベルが段違いというか、時間の長大な流れを感じずにはいられない。それは木の根っこの生え方だったり緑の深さだったり木々の隆々とした表面だったり。先に進めば進むほどその傾向は強くなっていって、その世界はまさにもののけ姫で見たような、否、それ以上の世界が広がっていました。
視界に入ってくるもの全部が圧倒的に美しい・・・たまりません。
足元の様子です。いったい自分はどこに足を置いているのか分からなくなるほどに様々なもので構築されています。それにしても屋久島の木々の生命力が本当に凄い。根っこの張り方が数十年数百年レベルじゃないのでは・・・一体どれだけの歳月をかけてこの森が出来上がったのか。想像もできません。
本州で言うと御神木レベルの木が次から次へと出てくるのだからだんだん感覚が麻痺してきます。すべからず大きい。たくましい。
また、実際に歩いてみるとその光景がものすごくバラエティに富んでいる。変化していく。その様がよくわかります。全く飽きることがありません。むしろ驚きの連続で次にどんな光景が現れるのか、なにが待っているのかをずっと楽しみにしている自分がいることに気付きます。屋久島、ポテンシャルが半端ない。
太鼓岩に到着しました。なるほど・・・ここまで歩いたらはっきり分かります。間違いなくここはもののけ姫の世界だと。あの世界はここにあったんだと。スタジオジブリの表現力に脱帽すると同時に、屋久島の本当の自然の深さに改めて畏怖の念を抱きました。数時間歩いただけですが、なんだか一夜にして全てがリセットされたような不思議な気分です。普通の山歩きをした時とは全く異なる不思議な気分です。上手く言語化できないけれど、とにかく満たされた・・・。
民宿の方にお願いしていたお弁当をいただきます。屋久島の自然に囲まれながら食べるおにぎりの美味しさと言ったらちょっとこれはなかなかない。全てが極上のスパイスです。美味しくいただきました。ちなみにこのサービスも屋久島の民宿ならほとんどやっていると思います。実際に民宿の方が作るところもあれば、そう言った需要に応えるようの仕出し弁当屋さんもいらっしゃるそうです。そう言う協力体制が出来上がっているようでした。
目まぐるしく変化する光景にいちいち感動しながら、無事に白谷雲水峡入り口まで帰ってきました。もうすっかり屋久島に心を置いてしまった。フワフワした気持ちでこうして屋久島トレッキングは終わりました。
街に戻ってからのことはエピローグ。この後はフェリーで指宿に向かって宿泊する手筈です。指宿で一泊して翌日は鹿児島南部を旅。そして鹿児島市内でさらにもう一泊して、最後は鹿児島空港から伊丹空港まで帰りました。
旅の最後には鹿児島湾に浮かぶ桜島を飛行機から眺めることができました。
ああ、また鹿児島を好きになってしまった。
また、いつか。
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