【瀬戸内海】ロードバイクで「これ以上はもう無理ってくらい島巡りライド」して来た【尾道〜竹原〜大崎上島〜とびしま海道〜呉】

神楽坂つむり

島旅, オフ会, 山陽, 自転車, 写真, ロングライド, 聖地巡礼,
知らない天井だ。

時刻は6時40分頃。

普段だったらとても早いけれど、今はツーリング中だった。

自転車旅をしているととても健康的な生活になる。

ここは広島県。尾道。商店街の外れにあるとある宿。

また今日も旅が始まる。

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今回のお宿は素泊まりだったから、朝ごはんは適当にどこかで済ませることに。
チャチャッと準備を済ませて出発することにした。
と言っても昨日と同じように、今日も旅の行程としてはゆとりがある。
そう言うふうに全体行程を組んでいる。

理由としては二人旅というのと、
せっかくけんたさんが来たのだから、飛ばし飛ばしの旅はもったいないなあ、と。
瀬戸内海を巡るのだから、ゆっくりと、その景色、時間を楽しんで欲しい。
急いで回っていては、瀬戸内海の良さはわからないと思うから。

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尾道駅前で朝ごはんを買い込む。
時刻は7時半。
ふと周りを見ると、みんな足早に歩いている。
いくら尾道が、瀬戸内海がゆったりしているとはいえ、ここに住んでいる人にとっては日常生活の中で
当然通勤・通学ラッシュなるものも存在する。
駅を降りてそのまま駅前の交差点を渡り、向かっていく先に視線をやると船が止まっていた。
つまりそういうことだ。
なんともまあ瀬戸内海らしい光景にちょっと感動・・・。

足早とはいえ、都会のそれとは随分と雰囲気が違うことを、ここに記しておきたい。

さて、朝ごはん!
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を食べつつ今日の作戦会議。
と言っても、まあ、昨日と同じでざっくりとしか決めていない。
呉に向かう。ちなみにホテルはつい昨晩予約したところだ。
ただ本州の国道沿いを走っていっては面白く無いから今日も一工夫した。

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尾道スタートして、三原経由で竹原へ。ここは通称「さざなみ海道」と呼ばれる快走路。
そして竹原港からフェリーで大崎上島へ。
さらにそこからフェリーで大崎下島へ。そこから島をいくつか経る「とびしま海道」を走って再び本州に戻って最後は呉に到着するというプランにした。
こんなことができるのが、この地域のすごいところ。
旅のプランニングが楽しくて仕方ない。

三原を越えて、竹原に向かうまでの道、さざなみ海道はめちゃくちゃ快走!

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何と言っても、快晴、追い風、景色美し、道路良し、さらに行程にも余裕あり。
楽しくって仕方がない。
二人でひたすらテンションが上がっていたと思う。
笑いながら走る大人二人がそこにはいた。

それに面白いのが昨日走ったしまなみ海道もよく見えた。
島を渡ると言っても一つ一つの島はそんなに離れていないし、こうして天気が良い日には、いくつもの島がまるで山岳地帯のように連なってそびえている。
多島美。
まさにこの文字が似合う場所。

竹原までは結局35km/h巡航程度で突き進んだと思う。
予定していた2/3の時間で到着した。
ということで竹原ではゆっくりと時間を取ることにした。
竹原港を出るフェリー、その乗船時刻も遅めにして、たっぷり2時間弱、ここで時間を潰すことに。

さあさあ、竹原!
私の大好きな街の一つ。

竹原といえばその名の通り竹の町。イヤイヤそれだけじゃない。塩やお酒の歴史も深い。江戸時代前期から続く歴史ある建元、豪商、お宿、お寺が残っている。日本酒好きなら「竹鶴」と聞いて反応しない人はいないだろう。ニッカウヰスキーの創業者、竹鶴氏のふるさと。そういえば去年のそらちグルメフォンドのアフターライドで立ち寄った余市のウイスキー工場で竹原の名前を見ていたことを思い出した。余市と竹原。2,000km近く離れているけれど、繋がっていた。


そして「たまゆら」
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写真が好きな主人公と彼女を取り巻く人たちの成長や葛藤、写真への愛、竹原の美しい町並みを見事に描き上げたあのたまゆら。えっ、観ていない?とりあえずチェックして観ましょう。

そしたら思うはずです。
「竹原に行きたい」と。

竹原の街並み保存地区に入った時に事件が起こった。
路地に入りクネクネと曲がりながら、メインとなる通りに出てすぐ、見覚えのある人と、TADAと書かれた赤いロードバイク が、そこにはあった。

「うささん!?」
「あ、お疲れ様でーす」


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まさかのうささんである。只野うささん。私のツイッターでの知り合いで、過去にこのブログにも登場したことがある。
実は結構お会いしている。
初めてはここ竹原で。2回目は忠海で。その時はなぜか一緒に大久野島へ遊びに行ったり。そのあとはサイクルモードだったかな。何せあちこちで。だからまあ驚かないかというとそんなことなくって、まさかいらっしゃるとは思わずに、普通に驚いた。

どうやら私とけんたさんが尾道を出たことから、竹原による「だろう」と予測して待ち構えていたらしい。いやいや、もしかしたらスルーしていたかもよ!?と思いつつ、まあでも前回もそんな感じだったような・・・なんて。

というわけで談笑タイム。
うささんのTADA車見るのなんだかんだ初めて!
ん?うささんって、只野うさ、がツイッターネーム。
只野うさ、TADA車、TADAのうさ!?
というわけです。はい。
ありがとうございました。

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竹原を久しぶりに堪能してほくほく気分。
もうこのままお家帰る、ってしても問題ないくらいの満足度だけれど、旅はまだまだ中盤。
ちなみにけんたさんとは時間だけ指定して、あとは自由行動。
「竹原港で合流しよう」
とだけ決めていたから、お互いにこの時間は何をしていたかは知らない。
二人旅でも一人の時間がある。そういうバランスが、お互いにとってちょうど良かったと思う。

竹原港でお昼ご飯を済ませることにした。
ここは売店が併設されていて、簡単な食事ならここで済ませることができる。
お好み焼きとか、アイスクリームとか、そんな簡単なものだったけれど、美味しゅうございました。

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船が来るまで時間があったからしばらく待ちぼうけ。
ただただ船を待つ。
特に何もすることがない。
夏らしい空気があたりを覆っている。
影の濃さが、そのコントラストがものすごい。
けど吹く風はどこか秋を感じさせるそれだった。
熱風だった夏がもう随分遠いことのように思えた。
海は季節が順当に巡り巡っていくことを思い出させてくれる。

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ここから大崎上島へは船旅。と言ってもそんなに長い時間じゃないけれど。
何せ遠くには見えている。
時間で言うとせいぜい20分くらい、だったと思う。
けれど、それだけの時間でも、フェリーに乗って離島へ渡る、と言うのはワクワクするもの。
甲板からの景色を堪能する。
これだもう大好き。
特に後部甲板からウェーキ(航跡)を眺めるのが好きで、それだけであっという間に時間が過ぎる。

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大崎上島は完全なる離島。
今回の旅で橋が掛かっていない島はここだけ。
実は今回はこの島に用事があるわけではなく、あくまでこの先の大崎下島から続くとびしま海道を走るための中継地点という位置づけで訪れた。
ので、上陸後、すぐに次の港へ向かうことに。
大崎上島は北西側に垂水港、白水港の二つの代表的な港がある。
いずれも竹原と繋がっていて、時間帯によって、発着の港が異なる。と言っても距離としては5kmも離れていないからどっちでもいいといえばどっちでもいい。
一方で島の反対側、南方向に明石港があって、今回目指すのはここ。
明石港から大崎下島へとフェリーが出ている。
白水港から明石港までは15km程度だから、真面目に走れば1時間以内には到着する。
そして今回の所有時間は1時間。
サボったり立ち寄りが多いと危ないけれど、そうじゃなかったら普通に漕いでいたら間に合う時間設定。
なので、決して急がず、ただ油断せず、淡々と向かうことに。
当然、離島なので、交通量は少ないし、信号なんて片手で足りるくらいしか見かけなかった。
というわけであっという間に明石港までたどり着いた。

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時間も結構お昼時。
結構暑くなってきたから、飲み物は欠かせない。
今回の旅で都度都度、発生している炭酸タイムがここでも発動。
自販機でジュースを買って一気に飲む。くうう。効くぜ。

さて、ここからさらにフェリーに乗って次の大崎下島へ。
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この区間のフェリーは乗船時間が短いこともあり、客室と言っても廊下にベンチが置いてある程度。
甲板から海を眺めるもよし、ベンチに座って休むもよし。
写真を撮ったり、仮眠したり、ジュースを飲んだり、(つまり何もしていない)ここでもそれぞれがゆるりとした時間を堪能!


さて、大崎下島では定番の御手洗地区をまずは散策。
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ここは江戸時代から昭和の初期にかけて建てられた民家やお寺、商家が立ち並ぶ風情のある街並み。
国の重要伝統的建築物群保存地区に選定されている場所!ということで何せレトロ。

確かに走ってみると狭い路地の空を覆い隠すように古い建物が立ち並んでいる。
車が通れるとは思えないけれど、郵便局の車が狭い路地を縫うように走っていた。
さすがだ。
路地裏好きにはたまらない場所だと思う。

ちなみにこの地区のとある建物の中にはかの伊能忠敬が書いた古い日本地図と当時の資料を見ることができる。私が最も尊敬する日本人の一人。その偉業の片鱗に触れることができるというだけで来る価値があると思う。

さて、ここから呉まではとびしま海道をひた走る。
流石に時間的にもすっかりお昼下がり。眠い。眠いけれど、進む。暑いけれど進む。

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とびしま海道はしまなみ海道の近くにありながら訪れるサイクリストの数は10分の1程度だと思う。
けれど個人的にはしまなみ海道よりも好きだ!! 交通量が少なくて
海が近くて
どこかのどかな時間が流れている。ゆったり。眠い。
30kmほどの程良い距離。
アップダウンを緩やかに繰り返しながら、本州方面へ。

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安芸灘大橋を超えると竹原ぶりの本州に舞い戻る。

ここから呉までは特に面白くもない道。
そりゃあさっきまで島を走っていたのだから、ただの国道を走っても・・・ね。
とはいえ、見知らぬ土地を走るのはそれだけでなんだか刺激的ではある。
目の前の景色がいつもと違うだけで楽しいんだから安上がりだなあと思う(実際には安くない)

さて、この日も呉に着く頃にはもう大満足状態!
本当はここからさらに「この世界の片隅に」や軍港ならではの巡る場所があるのだけれど、それはまた明日にとっておこう。
とりあえずまた昨日と同じように、お風呂、洗濯、ご飯の儀式を執り行う。

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昔ながらの洗濯機と乾燥機がセパレートになっているタイプ。
大抵、一つは「故障中」の張り紙が貼ってある。これはもう全国共通のことだから今更驚きはしない。
それにしても本当によく壊れている。なんだろう、そういうものなんだろうか。

晩ご飯はけんたさんと一緒に呉の街へ。
商店街の一角にあったいい感じのお店で海軍カレーと広島名物を一通りいただいた。
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お腹を満たした後は宿に戻って就寝。
昨日に引き続いて21時くらいには寝ていたと思う。
なんて健康的な生活!

さて、旅はまだ続く。
布団にも潜り込んで少しだけ今日のことを振り返り、明日のことを考える。
けれど思考は長く続くことなく、一瞬で眠りについた。

続く。

    
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