【大阪〜三重】ちょっと自転車で賢島の海を見に行ってきた【ダイナミックな210km2,000UP】
近畿, 1day, 写真, ロングライド, 自転車,一体我ながら何度紀伊半島を攻めれば気が済むんだろう。
でも、だって、行くたびに新しい発見があるんだもの。仕方ない。
玄関を飛び出して地図だけを頼りに走っていると、こんなにも良い景色に出会えることを私は知ってしまっている。

海、見に行くのに山中のトンネル写真からスタート。これが今回の旅の様子を如実に表していると思う。
今回のルートはこちら!
距離 212.17km
移動タイム 8:15:54
獲得標高 2,186m
大阪市内 (距離)(休憩込み経過時間)
↓
大和川 30km 1:30
↓
桜井 60km 2:40
↓
国道169号
↓
高見峠 90km 4:16
↓
渡会 160km 7:22
↓
南伊勢 180km 8:18
↓
賢島 210km 9:40
街中、サイクリングロード、山、山、山、山、山、山、海くらいの比率のライド'`,、('∀`) '`,、
結構な距離のライドになると、いつも出発時に違和感がある。
「本当に今からそんなところまで行くの??」
特に生活圏を脱出するまではその感覚が拭えない。いつもの景色、いつもの通りの中をゆっくりとスタートした。この足元の道がでも間違いなく繋がっていると言う予感は旅の始まりのワクワク感を演出してくれる。ああ、この感覚が好きだなあ、と毎回思う。中毒と言ってもいい。
そして旅の終わりにまた思うし、実感する。
間違いなく道が繋がっていることに。

恩智川を経由して大和川へ。
大阪市内から和歌山、三重方面に向かうときの私の定番コース。
交通量も少ないし信号もないし、大阪とは思えない環境の中、移動することができる。
大和川から桜井方面へ一気に抜ける。
この辺りはもうノンストップでひたすら駆け抜ける。
この辺りから徐々に生活圏内から出ていく感覚になってくる。じわじわと旅の足音が大きくなっていくような。見渡すとすっかりとビルはなくなりその代わりに雄大な山がそびえるようになってきた。関西はこう言う景色の変化がとてもダイナミックで見ていて楽しい。
かつての物流の拠点、異文化交流の拠点でもある大和川。法隆寺との関わり。奈良の都との関わり。そういった歴史的なつながりもあったなあ、と思い出す。確か中之島図書館で読んだ歴史の本に出てきた話で、そういったことをふと思い出すことが、全国を旅していると本当によくある。自分の足で見に行っているあたりもしかすると一種の研究とも言えるかもしれない。現地調査ーーー。
道中、自販機で休憩していると地元のおばあちゃんと一緒になった。
ベンチで休憩していると「ちょっとお隣いいかい」と言いつつ腰をかけてきた。手元に目をやるとリードが伸びていてその先には可愛らしいしば犬が繋がっていた。どうやら散歩中らしく、ここのベンチでいつも休憩しているとのことだった。全年齢対象ともいえる天気の話や犬の話をしているうちに、この近辺の土地の話になった。そこで教えていただいたのが「宇陀松山」と言う、聞いたこともない町の名前だった。けれどどうやらこの辺りではそれなりの観光資源というか、ここに来る人はそれくらいしか目的が無いと言っても良いらしい。せっかくだから立ち寄ってみることに。
宇陀松山。
全然知らなかったのだけれど、どうやらちょっとした城下町らしい。始まりは戦国時代、宇陀を代表する三将軍の一人、秋山氏が築いたお城の城下町として発展していったのだとか。ほんの400年前の話だ。重要伝統的建造物群保存地区に指定されているらしく、古いまちなみが今も残っているのがよくわかる・・・。宇陀と言ったら奈良県を代表する「吉野葛」の名産地、という程度の知識しかなかったけれど、この辺りの良水を活かしたお酒や醤油も特産品として並ぶのだとか。以上、まちづくりセンターの人からお伺いした話。
完全にタイムスリップした気分だった。
さて、旅の再開。
気がついたら本格的な山岳地帯に突入していた。この辺りからは伊勢本街道。大阪から伊勢に至る、歴史ある街道の一つ。東海道のような交通の要所ではあるけれど違いがあるとすればその発展度合いだろうか。何せ、コンビニも何もない。ただ道がある。それだけだけれど、本来、道とはそういうものだ。移動するためのものであって、それ以外のものはおまけに過ぎない。そしてツーリングをする時には道が道であればあるほど走っていて気持ちが良い!
進むほどに標高を上げて山が深くなっていく。
景色の変化がたまらなく面白い。
80km地点。いくつもの山を超えたけれど
まだまだ目の前に連なる山の方がずっと多い。
季節は初夏。
新緑があまりにも眩しい季節。夏じゃないけれど夏の予感をたっぷり味わうことができるこの時しか味わえない空気を目一杯吸い込みながら進む。
思わず声が出る。感嘆。天気がこれほどまでに良いのは何よりのアシスト。
こういう道が好き過ぎる!
気が付けばペースも良い感じに上がってきた。
私の場合、ある程度山岳地帯があった方がエンジンかかるというか、身体の調子が良くなる傾向にある。レーゼロカーボンとパナレーサータイヤが気持ちよく転がる。この辺りは路面も綺麗で走りやすいから好き。
100km、1,000mUP。ちょうど良いやつ!
さて、今回の立ち寄り神社は三重県は黒瀧神社。ここの夫婦杉を見にきた。
黒瀧神社
櫛田川の上流、国道166号沿の飯高町森、自然いっぱいの美しい山里、境内に入るとピーンとはりつめた空気、周りの杉の大木に囲まれた本殿は慶安元年(1648年)の三間社流れ造りで当地における最古、最優の木造建築である。本殿の正面と東西面に彩色絵画が描かれていて当地方の神社建築では他に例を見ない独特のものである。又、境内には県下最大級の杉の巨木、樹高38m、胸高周囲8.85m、二本にわかれている御神木「夫婦杉」がある。近くに宿泊できるホテルスメール、蓮ダム等もある。 (三重県神社庁より抜粋 http://kyoka.mie-jinjacho.or.jp/shrine/黒瀧神社/)
お邪魔します。
お邪魔します(2)
神社に掲げられているこういう看板のフォントを見るのが趣味です。
「スギ化スギ属スギ(杉)」が個人的にツボだし、「 夫婦スギ 」のなんとも言えない文字間隔もたまんない。好き。
件の夫婦杉、なんと直下まで歩いていけると言うありがたい仕様。木が痛まないようにそーっと手を添えてみるだけでもなんだかすごい。樹齢800年とも言われているこの大樹。オーラが半端ない。
良いものが見られました。眼福。周囲にたくさん木がある中で明らかにこの大樹だけが雰囲気が違う。生命体としてのエネルギーというか強さというか。段違い。すごい。
境内にはサイクルラックも置かれていました。まつさかサイクルチャレンジin香肌峡、というのも初めて見た。
良いものが見られてほくほく顔で再び東へ。
一体本当に私は海に向かっているのか?と思わず自問したくなるような景色が続く。ひたすら山。
たまに川。
というかこの渓谷景色、たまらないな!
こんな良いところがあるなんて聞いてないぞ!!
と、まあ山だの川だのに感動しながら先へ先へ。
120km。そろそろ休憩しても良い頃だけれど、なんだか身体の調子が良いし行けるところまで行っちゃおうと思う。
途中、これまた風光明媚な光景が。
国道から離れた裏道を走っていると紀伊本線を真下から見ることができた。これはレア。
橋の造りがね
煉瓦調の素敵なやつ!こういうなんだかレトロな雰囲気の橋梁大好きマンである。
そんなこんなで気が付けば走行距離も160km。
いつもならここまで来たらその目的地は大抵「伊勢」であって、ゴール間近という距離と時間だったけれど、今回の目的地はあくまで賢島。山の中をずっと走っているせいで海が目的地であることをすっかりと忘れてしまいそうだったけれど。
赤福の看板も見えてきていよいよ伊勢ムードの中、進路を東から南東に変更して、さらに山を超えて南伊勢へと向かう途中、渡会を通過した。渡会といえば三重県を代表するお茶の名産地で、この辺りを走っていると勝手に茶畑に連れて行かれる程度には茶畑であふれている。
さて・・・
もう一息!
続く
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