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【信州自転車旅】ちょっと自転車で長野〜山梨界隈を走って来た【君の名は。聖地巡礼】

神楽坂つむり

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信州に滞在している間「どこへ行こうかなあ・・・」と毎日地図と睨めっこする私。

なんだかんだでこの界隈は結構走ったことがある。

そうなると逆説的に走ったことがない場所にフォーカスを当てる。

選ばれたのが上諏訪〜甲府間のエリア。主に八ヶ岳の山麓沿いを走るコースを走ってみることに。

予想以上に良いコースでした。
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八ヶ岳界隈にあるとある小屋でこの記事を書いています。
3月というのに気温は20度近く、気づいたら半袖で走っているくらいの暖かさ。
吸い込む空気は春の気配が充満していて、道中現れる桜は待ちに待ったそのタイミングを見逃すまいと狂ったように咲き乱れているそんな季節。


今回走ったルートがこちらです。
 
上諏訪駅をスタート地点として、そこから諏訪湖界隈を散策したのち、ひたすら南下していきます。
実は大通り、国道はほとんど通らずに裏道や県道を選びながら走っています。
せっかくのツーリング、旅するときにはなるべくローカル感を味わいたい私です。


  諏訪湖〜立石公園
旅のスタート地点を上諏訪駅としました。
特急あずさが停車する、かつ諏訪湖が近いと言うことで選択。

中央本線はアルプス地帯を縦に突き抜ける路線ということで、天気が良ければ左右の車窓から雄大な山々を眺めることができる素敵な路線です。
この日も天気は快晴、絶好のツーリング日和で車窓から山々を眺めているだけでテンションが上がって仕方がない!

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車窓からの景色ですらこの絶景。もはや旅が始まる前から旅が始まっています。

車窓からの景色を眺めたりKindleでお気に入りの本を読んだりお菓子を食べたしていると、特急列車の2時間なんてあっという間です。本当に。
列車旅、移動の時間も楽しむことができるからロードバイク輪行旅は一粒で二度美味しい、的な良さがあると実感しています。輪行大好き。


上諏訪駅名物らしい足湯があったので軽く浸かっていきました。
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駅のホームの中に足湯があるという、全国的にも珍しいロケーションの温泉です。
駅露天風呂、と書いていますが、実際には足湯なので全裸になりませんようお気をつけを・・・。


上諏訪駅からスタートです。
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ちなみに油圧ディスクロードバイクの輪行についてご質問をいただくことが多かったので、今回は輪行解除、組み立ての様子を動画に収めてみましたので良ければご覧ください。


使用しているのはTwitter界隈では有名なPecoさんの輪行袋です。
ご覧の通り、めっちゃ適当です。
今まで輪行は500回以上して来ましたが、最初の10回程度はそれなりに丁寧に紐で縛ったりカバーを当てたりしていましたが11回目くらいから「必要なくない?」と思い至り、これくらいシンプルになりました。目的さえ達成できれば手段はなんでもいいと思っているので、性に合っていると思います。


さて!まずは駅からすぐの諏訪湖を眺めにいきましょう。
諏訪湖自体は何度か訪れたことがあるので特に何かあるというわけでもなく、なんとなく・・・。
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でもちょうど間欠泉がものすごい勢いで噴出しているタイミングに出会したのでラッキーでした。
諏訪湖の間欠泉は1日に5度ほどは噴出するようで、 これがなかなか見応えがあります。
地球の鼓動を感じることができる面白いアトラクション!

天気が良いので諏訪湖もご機嫌な景色でしたが、この後、上から見下ろすので程々に。
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瀬戸内海の海と空のグラデーションからインスピレーションを得た私のTADA車ですが、意外とこういうところにも似合うなあと我ながら思います。水色とオレンジが好きすぎる。

でも横からだと分かりませんが、実は上から見ると
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白い線がトップチューブに入っているのがポイントだったりします。
乗車姿勢から見るとこれが綺麗なんだあ・・・。

これ、何を隠そう
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北宇治高校吹奏楽部、制服のカラーラインがモチーフです。
や、オタクではありませんね。



さて!ここから向かうのは立石公園という諏訪湖を一望することができる公園です。

中央本線、上諏訪駅からは5kmもないですが、ひたすら登りである点のみ、要注意です。
と言っても高低差も200mないくらいなので、ロードバイクであれば問題なくクリアーできる程度でしょうか。歩いたりママチャリだったりすると結構しんどいかも。


Google マップで見ると県道40号を登っていくのが定番っぽいですが、今回は温泉寺というお寺の横をかすめて登っていくルートを取ってみました。
住宅街の中を抜けていくルートで、県道に比べて交通量が少なく、安全に登ることができたのでこっちで正解だったかなと。
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何気に霧ヶ峰の案内が出るあたり、ああ、そういえば長野にいるんだということを、今更ながらに思い出しました。それにしてもこんなところから案内出す必要あるのかしら・・・。

さて、「君の名は。」の中に出て来る「糸森」のモデルとされているのがこの諏訪の町で、つまり隕石が落下したとされている糸森湖が諏訪湖にあたります。
そんな舞台を巡っていると考えると、こんな防災無線があるとつい作中の終盤シーンを思い出してしまう私。
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(さすがに爆薬で変電所を吹っ飛ばすのはやりすぎだと思う)


こちらのルート、もう一つの良いところはこの光景が見られるところ!
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「どんな登りでも景色が良かったらそれはご褒美になる」



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ちなみにSRAM eTAP AXS導入後、ギア比はもうこれ以外ない!と思えるくらいに私の用途にマッチしています。
今回の構成はフロント46-33T、リアは10-28Tで臨みました。


そうこうしているうち到着しました立石公園。
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平日の朝ということもあり、誰もいません。
休日ともなると公園自体が結構広いし遊ぶところも多いので家族連れやツーリングに来た人、トレッキングに来た人などで賑わうようです。

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なるほど!確かにこうしてみると糸森湖っぽい。
見方を変えると「メイドインアビス」にも見えるし、そう思うと「深淵」だし「んなあ」という感じがして「今答えが見つかるなら全部無くしてもいい」予感しかしないからこわい。
(何言っているのか分からない人は分からないままで何の問題もないからヨシ!)


ちなみに「君の名は。」の聖地巡礼は別の記事で深掘りしていますので良ければご覧ください。


天気が良いおかげで遠く乗鞍岳や御岳山まで見通すことができました。
きっとあっちは安曇野の方向。
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愛車が諏訪湖とアルプスの空に映える・・・。

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展望台に置いてある「これ」が大好きです。
端から端まで全部見て確かめずにはいられない性癖です。

ここにも春が訪れていました。
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八ヶ岳山麓へ

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神社でお参りを済ませた後、八ヶ岳方面へと向かいます。
ここから先は全部走ったことがないコースを取ることに。

諏訪から茅野方面だと通常は国道20号線を走りますが、先述した通り、私はもう最近は国道クラスの道路は滅多に通りません。基本的に一本並行するような道、裏道、県道、町道、そう言ったところばかりを縫うように走っています。これもGARMIN EDGE530のルートナビ機能、地図機能が発達したおかげで随分と道の選択がしやすくなって本当にありがたいです。
昔は並行していると思ったら実は斜めの道で気づいたらとんでもない場所に出ていた、なんてこともしばしばあったけれど・・・。旅のハードルはどんどん下がっていると実感します。テクノロジー万歳。



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茅野を過ぎたあたりか進路を南東方面にとり、「御柱道」という道路を走ります。
この道を選んだのも完全にフィーリングでたまたまだったのですが、Twitterで後からフォロワーさんにお勧めして貰ったり、この界隈に住んでいた人(というか実家がこの辺りらしい)から「懐かしい」とおっしゃって貰ったりして、何やらそこそこローカルな間では有名な道だそうです。


実際に走ってみてこの「御柱道」の魅力が分かりました。

もう写真を見ていただければ伝わるかと・・・・。

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好き・・・・。


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八ヶ岳真正面の快走路です。たまんない!!!


ああ、八ヶ岳。
なんて美しい山。
思えば八ヶ岳を登ったのは・・・確か4年前のこと。
あの山の上から見た景色、一生忘れないと思う。




さて、実はこの辺りでお腹が空いてたまらなかった私。
最近のツーリング、余程のロングライドとか僻地じゃない限りは補給食を一切持たなくなった私。
それは何故かというと、なるべくその土地の食べ物を楽しみたいからということと、そもそも補給食ってなんだか面白くないからできることなら避けたいという思いがあって。
あくまでどうしても補給食に頼らないといけない時しか補給食を持たない、というのを流儀にしていたり。

けど弊害としては油断していると途端に難民になるということ。
今回は先ほどの登山記事の最後に書いてあった蕎麦屋さん、「香草庵」さんが近くにあったことを思い出して立ち寄ることに。
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私が思う日本一美味しい蕎麦屋さんです。
戸隠や出雲、勝山、奥羽などなど色んなところで色んな蕎麦を食べてきたけれど、やっぱりここが一番私の口にあっていた・・・!ので再訪です。

ロケーションも素晴らしく、八ヶ岳のまさに麓に位置するそのお店は一見するとペンションのよう。
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店内の雰囲気はレトロな洋風の内装で調度品含めてこれがまた素晴らしい。
空気感を壊したくなかったので、写真撮影は最低限、お蕎麦だけ。
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二八蕎麦をいただきました。(この日は十割蕎麦がなかった模様。残念)



八ヶ岳エコーラインへ

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お腹を満たした後は、八ヶ岳エコーラインを走ります。
実は蕎麦屋さんに行く為に一回通り過ぎていたので少し戻っての再合流。


八ヶ岳エコーラインはツーリングにもってこい!という感じの快走路で、だけれど私が走った時はバイク乗りの人もほとんど出会さずに普通に観光っぽい車と地元の車、トラックが数台、通っただけでした。でもここまでロケーションが良いんだから、きっと、休日ともなればたくさんのライダーやサイクリストが訪れる・・・・はず。

八ヶ岳を横目に走ることができます。
もちろんそのロケーション上、南アルプス、甲斐駒ヶ岳や入笠山も丸見えです。

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ちなみに遠かったので撮影しませんでしたが、なんと富士山も見えました。

つまりこの八ヶ岳エコーラインは「八ヶ岳」「南アルプス」「富士山」を眺めながら走ることができるという何とも贅沢な快走路ということで、天気の良い日はこれだけでお腹がいっぱいになるような最高の道であることをここに記しておきます。



三分一湧水

蕎麦だけではお腹が満たされなかったので、首尾よく現れた道の駅で休憩することに。

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「道の駅こぶちさわ」です。
もう頭の中は「小淵沢報瀬か!?」と「宇宙よりも遠い場所」のことしか思い浮かびませんでした。
や、オタクではありませんね。


ここは何と言ってもパンがめちゃくちゃ美味しかったです。
いわゆる創作パンが多くって、ここでしか食べることができないようなパンがたくさん並んでいて選ぶだけでも楽しかったです。味ももちろん美味。美味しいパン屋さんがあるとそれだけでQOLが上がる。
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ココアの王様、メロンパンの女王、あんぱんの主など、お茶目な名前のパンが多かった。
4つくらい買い込んで余った分はサコッシュに放り込んでお土産としました。


さて、道の駅こぶちさわでは、地元の人っぽいおじさまに声をかけられました。

旅をしていて聞かれる定番の質問(どこから来た、どこへ行くのか、何をしているのかなどなど)を答えている中で、逆にこちらからも

「甲府に行くまでにどこかお勧めできる場所はないですか?」

と聞いてみると、「この先に歴史のある美味しい湧き水があるよ」とのこと。

なるほど湧き水。しかも歴史がある。これは行くしかない!
ということで教えられた方向に向かうことに。
ちなみにこの時点で走行距離はおおよそ50km程度。
距離の割に満足度が高くって、てっきりもう100kmくらい走っているものと勘違いするほど。


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ずっと標高1,000m前後を走り続ける。
なのに半袖でも行けるくらいに暖かい。
3月の長野県、標高1,000m、半袖。2020年の春はどうも過ごしやすさが過ぎる。

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久しぶりのETTジャージ。白ETTジャージ、お気に入りです。


さて、お勧めいただいたスポットはこちら。
小海線という、聞いたこともないローカル線の近くにそれはありました。

さんぶいちゅうすい、と読むらしいです。
道の駅で言われた時にどう頑張っても頭の中で変換することができなかったのですが、文字を見て納得。

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どうやらここの水は相当綺麗らしく、某有名清涼飲料水メーカーの水もこの辺りで採取されているようです。サントリーの水とかもここらで採られているのだとか!
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一見すると湧き水と言うよりは水路のようで一瞬本当に「これが湧き水?」と思ったけれど周囲を見ると確かにそんな雰囲気がありました。何より実際に水を近くで見てみるとこれ以上ないってくらいの透明度で、むしろ何も見えないくらいに。

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せっかくなのでボトルの中に水を入れていただくことにしました。
実際に飲んでみるとこれがまあ美味しいの何の・・・・。
さっきまで眺めていた八ヶ岳、数年前に実際に登った八ヶ岳。
そこを水源として湧いて出てくる水をこうして飲んでいると思うと特別感があって余計に美味しいのかもしれない。

他にも地元の人っぽい方が大きなポリタンクに水を入れていて「羨ましいな」と思うなど。
毎日こんな水を飲めたらそれだけで幸せなのかもしれない。



甲府へ

甲府へ向かう最中にまたしてもパン屋さんがあったので立ち寄りました。
パン屋さんには目がない私です。
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べいくはうすフェアリーさんです。
外見がまず可愛い。まるで物語の世界に出てくるようなパン屋さんです。

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店内には地元食材に拘って作られたたくさんのパン屋さんが手頃な値段で並んでいました。
美味しいパン屋さんがあるだけでその土地の価値は上がると思っている私としては、先ほどの水と合わせてこの土地は恵まれているなあ・・・と思った次第。お土産用にまたしてもパンを買い込んでしまって、サコッシュの中はもうパンパンです。


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サイクルラックもありました。どうやら地元のサイクリストやトライアスリートの方がよく集まっているのだとか!


さて、ここから甲府は特に寄る予定もなかったのでひたすら南下します。
南下しつつずっと下り基調なのも美味しいポイントで、実は今回のルートを逆に走るとめちゃくちゃしんどいのですが、諏訪から甲府に向かうと基本的にはずっと下りなのでめちゃくちゃ楽ができるっていう!和歌山や信州、熊本や奥羽を走る時にはスタート地点とゴール地点の高低差を気にしてコースを決めると、同じ距離でも楽さが段違いなので必ずチェックするようにしています。

高低差
ちなみに今回のコースだと、スタート地点は760mでゴール地点は310mでした。
獲得標高は1,000m弱あったとはいえ、距離80kmに対してこの高低差はやはり大きなメリットでした。逆だったら・・・・。


そして最後に、ふと、なんてことない場所でいきなりこんな見事な枝垂れ桜に出会えましたので写真を載せておきます。詳細は、不明です。
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完全な満開でした。

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枝垂れ具合も素敵で

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ボリューム満点。終始春を感じる1日だったけれど、やっぱり桜を見るとその感覚はもっと増幅してしまうのはもはや刷り込まれていると言っても過言ではない・・・!


ちなみにもう一つ付け加えるとしたら、富士山がずっと正面に聳えていました。
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山梨県の人が見る日常なんだろうけれど、私にとっては特別。

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そしてゴール甲府駅!



距離は大したことないけれど、中身が詰まっているだけに大満足な1日でした。
特にこの辺りは八ヶ岳エコーラインをハイライトとして東西をアルプスと八ヶ岳に、南北に富士山と北アルプスに挟まれているだけあって、眺望がとにかく素晴らしい。きっとどの季節も晴れてさえいれば最高の景色の中を走ることができるのは間違いありません。

気になる方は是非走ってみてください。
私もまた違う季節に違う形で訪れてみようと思います。


    
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