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【ハンドメイドカーボンフレーム】PARLEEパーリー Cycles Z5SL の紹介とレビュー

神楽坂つむり

自転車, 写真, 機材紹介, ロングライド,
PARLEE。
通じる人がどれくらいいるだろうか。
知ってる人は知ってる。特にアメリカンフレームが好きな人、ハンドメイドフレームに興味がある人、英語サイトをよく見る人・・・。

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そんなブランドが誇る軽量フレーム Z5SLを組んでから1年ほど経過したので改めて写真で紹介してみようと思う。

PARLEE

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アメリカはマサチューセッツに拠点を構える
ハンドメイドカーボンバイクメーカー。

「世界で最高のバイクを作る」と言うシンプルでありながら高い目標を持って2000年にボブパーリー氏によって設立されたブランド。
元々は造船業に20年以上身を置いていたエンジニアであり、カーボンファイバーだけに限らず、あらゆる複合材料についての知識と経験に長けているあたり懐が広い。

ハンドメイドブランドらしく、カーボンパイプの形状を最適化する技術、乗る人に合わせて加工する技術とそれを支えるアメリカのガレージブランドらしい(といってももはやPARLEEはガレージブランドの域を出ているのだけれど)ローカルで培った経験値。これはもう既製品にはない魅力であって、ハンドメイド文化が根付いているアメリカの中でもNAHBSなどを見ていても存在感を放ち続けるPARLEEはやっぱり哲学がはっきりしていて格好良い。


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フルカスタムモデルについてはそれこそ好きな数字で好きにオーダーする事ができる贅沢品。
各部の寸法は1mm単位、角度調整が必要なところは0.1度単位でオーダーが可能。

ストック品についてもきめ細やかなジオメトリ設定と選択肢の多さはむしろ完成度が高い分、失敗せずに良質なものが手に入るからこちらも人気なのだとか。
カスタム前提のブランドということもあってカスタムペイントも魅力的。

私が乗っているのはZ5SLiというセミオーダーフレームで、超軽量。
適当に軽量パーツで組んだら6kg台は当たり前というフレームで、実際にまあ面白いくらいに持って軽いし走っても軽い。





工房見学動画も見応えある。


アセンブリ

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コンポーネント:SRAM RED eTAP 
フォーク:ENVEオリジナルフォーク
ヘッドセット:CANECREEK FORTY
ホイール:FULCRUM RACING ZERO CARBON
タイヤ:パナレーサー RACE A EVO4 28C TLC
サドル:fabric FLAT CARBON
ステム:DEDA ZERO100
シートポスト:ENVE 31.6mm
ハンドル:DEDA CAMPIONE
ペダル:SPEEDPLAY

実測重量 6,238g

もう少し頑張ったら5kg台も夢じゃない・・・!


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ヘッドチューブは上下異形ヘッド。造形はシンプルながらも美し。


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ヘッド周りの造形が特に好き。


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滑らかなステー集合部。シートポストクランプは安心と信頼のTHOMSON。


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リプレイスエンドの採用。この辺りのユーザーフレンドリーさはさすが。


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オリジナルのENVEフォーク。alchemyに続いて2本目のオリジナルENVEフォークを手に入れてしまった'`,、('∀`) '`,、


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この形のハンドルがまた最高。


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SRAM eTAPのおかげでこのシンプルさ。シンプルイズベスト。


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ブレーキブリッジ部。オーソドックスな形。


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アメリカンブランドにはアメリカンブランドを。
本物には本物を。
PARLEEにはENVEを。


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と言いつつ、ハンドルはDEDAのCampione。もう使い続けて何年になるだろうか。

こればっかりは手放せない。超名作。


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丸パイプの懐の広さ、やっぱり好き。
縦にも横にも斜めにもナチュラルに反応してくれる素直さ。
扱いやすい。


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ペダルはもはや説明するまでもないSPEEDPLAY。
両面キャッチの楽さ、ペダルの回しやすさ、膝への優しさ。
多分一生使い続けると思う。


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ケーブルは安定の日泉NISSENケーブル。
このブルーは見た瞬間に惚れて注文してしまった。


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個人的にこのフレームで一番好きなのがこのBB周りの造形。
端的にいって、エロい・・・。


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サドルも安定のFabric。気づいたらおうちにFabricサドルが6個もあるよ。



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タイヤはPanaracer RACE A EVO4 TLC。
最近は徐々にコンチネンタルから移行しつつある私。
いやあ、EVO4になってから明らかに進化しているので。
今のところ発売されてからずっと使ってるけれどパンクもないし信頼性高い。


肝心の乗り心地

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持って軽い、走って軽い、曲がるも素直で、加速がキレッキレ。
運動性能がめちゃくちゃ高いというのが第一印象。
やっぱり圧倒的な軽さが全面に出ていて、遠慮することなく性能に直結している感じ。
例えばそれは今まで乗った事がある中だとFELT F1に似ていると思う。けれどそれよりも乗り心地が良いのはきっと丸パイプのおかげだと思う。

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軽量カーボンバイクによくある一種の危うさみたいなものがないのもこのバイクの特徴だと思う。

軽いけれど、しっとり路面に追従してくれるというか、ちゃんと地に足がついている感じ。

ヒラヒラと登りながらも荒れた路面のダウンヒルシチュエーションでもちゃんと地面に食らいついてくれる。なんでだろう、やっぱりそこはカーボンレイアップの工夫のおかげか。

踏み込んだときの反応は過去に乗ったバイクの中では最高峰なのは間違いない。
上下サイクルジャージに何の荷物も持たずに走り回ったら気持ち良いやつ!
きっと荷物をたくさん積んで走るようなフレームじゃない。重りをつけたらせっかくの良いところが台無しになりそう。だから用途はオールマイティじゃないと思う。


走りをとことん楽しむロードバイク。それがこのPARLEE Z5SLだと思う。


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多分国内でも乗っている人がほとんどいないと思うけれど、アメリカのハンドメイドブランドについての情報がブログやらサイトを調べてもほとんどなかったので紹介してみた次第。

ちなみにアメリカのハンドメイドカーボンフレームを紹介するのが今回で初めてではなく・・・


興味あればこちらもぜひ。珍しいレビューだと思います。

終わり。


       

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Comments 3

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黒いの
No title

こんにちは。こちらに書き込むのは初めてですが、いつも更新楽しみにしています。
レーゼロカーボンはチューブレス非対応だったと思うのですが、TLCで運用するにあたって問題など無かったでしょうか?ビードの上がりや、空気漏れなど……。

  • 2020/03/08 (Sun) 19:46
  • REPLY
神楽坂つむり
Re: No title

> こんにちは。こちらに書き込むのは初めてですが、いつも更新楽しみにしています。
> レーゼロカーボンはチューブレス非対応だったと思うのですが、TLCで運用するにあたって問題など無かったでしょうか?ビードの上がりや、空気漏れなど……。

こちらはチューブド運用です。ややこしかったでしょうか。
レーゼロはチューブレス化してる案件も見たことありますが非推奨ですね・・・。

  • 2020/03/08 (Sun) 20:20
  • REPLY
黒いの
To 神楽坂つむりさん

なるほど。TLCをチューブド運用していたのですね。チューブドタイヤではなくTLCタイヤだったのであれ、と思いまして。
ちなみに純チューブドタイヤではないのは……?

  • 2020/03/08 (Sun) 21:44
  • REPLY