【広島県】瀬戸内海自転車旅 その2 とびしま海道〜大崎上島〜竹原 たまゆら巡り
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引き続きとびしま海道を突き進む。
誰しもが広島の、とりわけこのとびしま海道界隈を走っていると、島を渡るという行為がさほど珍しいことじゃないことにすぐに気が付くはず。私自身、ここ広島に来てからと言うものの暇を見つけては島という島を走り回ってきた。それは島の雰囲気を味わうため、島の長閑な時間に身を投じる為でもあるけれど、単純に自転車で走ろうと思うと自ずと島に行くように出来ている、ということ。
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島を巡る旅
誰しもが広島の、とりわけこのとびしま海道界隈を走っていると、島を渡るという行為がさほど珍しいことじゃないことにすぐに気が付くはず。私自身、ここ広島に来てからと言うものの暇を見つけては島という島を走り回ってきた。それは島の雰囲気を味わうため、島の長閑な時間に身を投じる為でもあるけれど、単純に自転車で走ろうと思うと自ずと島に行くように出来ている、ということ。
先に書いてしまうと下記のストラバの走行記録が今回の旅の行程。
広島市内を出発してまずは宇品港から切串港へ。このルートはもはや私のブログでも何回も登場しているて定番ルート。「江田島」「倉橋島」と経て音戸の瀬戸を渡って「本州」呉へ。市内を少しばかり走って安芸灘大橋を渡ってとびしま海道の入り口である「下蒲刈島」続いて「上蒲刈島」「豊島」「大崎下島」さらには「平羅島」「中ノ島」「岡村島」と渡って愛媛県に入ったのちに少し引き返してフェリーに飛び乗って「大崎上島」へ。島内を北上して再びフェリーに飛び乗って「本州」の竹原へ。
こうして書き出しただけでも本州を加えると実に11もの島を巡る旅!!
こんな旅ができるのは世界でもここ広島県の瀬戸内海地域だけだと思う。少なくとも自転車とフェリーをこのように組み合わせて自由にプランニングができる土地を私は知らない。ちゃんと島に道路が走っていて、それぞれが橋でつながっていて、フェリーが足りないところを補ってくれる。私が瀬戸内海を愛してやまない理由がここにあるのです。
下蒲刈島以降はとびしま海道らしい海に抱かれながらのコース。海道と言えば「しまなみ海道」が有名だけれど、個人的にはとびしま海道の方が好み。理由は色々あるけれど、この島と島の感覚の狭さだったり、島自体の狭さだったり、海が近い、橋がこじんまりとしている、入江感、秘境感、色々ある。色々あってここが日本でも特に大好きな場所。もちろんフェリーの組み合わせ次第ではここからさらにしまなみ海道に渡ることも容易だし、逆ルートもアレンジルートもあり。この自由度の高さがまた魅力的なんだ・・・。
とびしま海道名物、愛媛県〜広島県境!
小長港〜明石港 フェリー旅は突然に
大崎下島に到着する頃には気温も上がりきっていて、少しバテ始めていた。当初の予定はこのまま引き返して広島市内まで走って帰るプランだったけれど・・・・ちょっときつい・・・・。体力的にどこかで休憩しないと厳しい。いっそ適当な日陰で昼寝して涼しくなってから帰ろうかな・・・・と考えているとふと目に入ってきたのが港に停泊している一隻のフェリー。
「ここからフェリーが出ているのか・・・・」
と私はこのとき初めて知った。
フェリー乗り場まで近づいてターミナル脇の看板に記されていた航路を見るとそこには「大崎上島」の文字が見えた。ここは小長港と言うらしい。なるほど・・・今いる大崎下島と対になる北側の島へ渡るフェリーということだ。これを見た瞬間に私は決めた。乗ろう、と。迷う余地なんてなかった。これは偶然だけれど、偶然じゃない気がした。条件は揃っているし、否定する要素は何一つない。走ってきた道を折り返すのはなるべく避けたいし、新規開拓ができる道があるならそっちを選ぶのはもはや性と言っても過言ではない私です。
と言う訳でフェリー出航時刻まで船着場で待ちぼうけ。自販機で水を買ってちびちび飲みながら港の風景をただただ眺める。釣り人、同じように船を待つ人、旅をしているライダー、世間話しをする地元のおばあちゃん達、スーツ姿の男性・・・。風の音、少しばかりの涼しさを運んでくれる風だった。おかげで体温もやや下がって体調も良くなった感じ。フェリーは私の中では単なる移動ではなく、休憩という意味でも大変便利なものという位置付けなのです。実際にどれだけ暑い日でもフェリーに乗れば涼しくって快適で完全リセットとまでは言わないけれど随分楽になる。
フェリーに乗り込んで島々を眺める。海面を観察する。空を見る。鳥がいる。
ベンチに横たわって目を瞑る。エンジン音が心地良い。風も冷たい。
少し眠ってしまったけれど、すぐにフェリーは次の島、大崎上島の玄関口にあたる明石港に接岸した。
30分ばかりの休憩だったけれど、おかげで随分と楽になった。
気温もさっきよりも下がったような気がする。
大崎上島
大崎上島は今回に限って言うならばただ単純に本州への渡り島。明石港から次の白水港までは一直線に突き進んだ。15kmも北上すれば到着する。本当は他にも見所があるんだろうけれど、それはまた次の機会でも良い。無理に回る必要なんてない。ゆっくりと、その時々で行きたい場所に行けばいい。
道中、昔、利用されていたと思われるトンネル跡があったので立ち寄ってみた。
随分と雰囲気がある。
けれどあまりの虫の多さにとてもじゃないけれど長居はできなかった。写真を撮るのもギリギリだった。
白水港ではお祭りの準備がされていた。どうやら今夜、お祭りがあるらしい。屋台がたくさん出ていたし、広場の真ん中には盆踊りだろうか、櫓が組まれていて若い衆と呼ばれていそうな人たちがやいのやいのと準備を進めていた。海に目をやると長いカヌーのような・・・ちょうど兵庫県の赤穂地方あたりで開催されているペーロン祭りのペーロンのようなものに乗った人たちが、声を合わせながら船を漕いでいた。何艘か連続していたけれど色分けがされていたからもしかするとレースがあるのかもしれない。これは・・・すごく見てみたい。海のレースは見応えがあるし、上手い下手がはっきりと見てわかるから面白い。
のだけれど、流石に今日は夜までここにいては帰れなくなってしまうし、それに竹原にもゆっくりと回りたいと思っていたからここはぐっと堪えてフェリーへ乗り込むことにした。
竹原に向かう船内で、心は半分後悔していた。
旅の選択にたらればはないし、選ばないと前に進めない。
その自由さが残酷でもあり価値があるとも思う。
たまゆらの町、竹原
この時間ともなると・・・夕暮れ時ともなると観光客もすっかり減ってしまって、静かな町並みを心ゆくまで堪能することができる。
広島にいるとこうして時折立ち寄るけれど、いつもこれくらいの時間、あるいは平日の朝。せっかくの町並みを見るのに人混みは勿体無いもんね。
ゆっくり回りたい。
静かなのがいい。
正確には、その町本来の音が聞きたい。
日常の音。慎ましやかな音。
たまゆらの聖地巡礼もしっかりとこなしておきました。
!?
気がつけばたまゆらも随分昔の作品になってしまったけれど、竹原においては今もこうして作品を見ることができるし、慎ましやかながらもしっかりと根付いていて、派手さはないけれど、ちゃんとその土地に寄り添っているような雰囲気がして・・・きっとたまゆらの世界観、あのほのぼのとした世界観がバッチリと竹原と合っていたんでしょう。ゆっくりとした時間が流れる場所、なので。
せっかくなので堀川さんに立ち寄ることに。
ちょうど開店時間だったしね!これはラッキー。なんだかんだでタイミングを逃すと混んでしまう人気店だしね。
腹ごしらも終わったところでもう一度軽く街中を散策して、この日の旅はようやく終わりを迎えます。
最後は竹原駅まで走って自転車から降りる。輪講袋を展開して、自転車をバラして、素早く包んでしまえばあとは電車旅。
三原行きの電車が来る頃には空が赤く染まっていた。
これを船の上から眺めたいなあ・・・・と思いつつ。
ああ、またたらればだ。
でもまあ良い、また訪れれば良いだけのこと。
慌てることもない。
長い長い1日が終わった。
瀬戸内海の島を巡る旅、思い返せば・・・たった1日でよくここまで回れたなあと我ながら感動。
またアレンジルートで同じように瀬戸内海を回ってみたいなあと思うのでした。
終わり。
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