【tubolito】軽量チューブ界の異端児 チューボリート TUBOLITO導入してみた>38g
自転車, 写真, 機材紹介, ロングライド,何やらめちゃくちゃ軽いチューブが登場したらしい。
その名は「tubolito チューボリート」
スペック表が軽すぎて笑ったのでとりあえず試しに導入してみた。そのインプレ・レビューを。
こちらが届いたパッケージ。
タイヤみたいな梱包方法ですね。
チューブといえば箱に入っているイメージだけれど、これはインパクト重視なのか、チューブが露出しています。長期保管品とかだと表面にダメージがいかないのかと無駄な心配をしちゃう。
ここで重量に注目。
バルブ長42mm
700C、18-28C対応
重量38g
38gて。
通常、完成車についているようなチューブが80〜90gほど。
いわゆる軽量チューブで50〜70gほど。
で、これ、38g。
軽すぎい!
さらに続きます。
・2/3軽くできていて
・耐パンク性能は2倍
「軽量チューブだけれど、耐パンク性能は捨ててないぜむしろ上がっているぜ」
というのがこのチューボライトの凄いところ、だと思う。
自転車のほとんどの機材が一方を立てれば一方が倒れるトレードオフの関係に成り立っているのに
このチューブはそうじゃないと。
私が買ったのは「リムブレーキ、ディスクブレーキ兼用」モデルです。
もう一つのモデルは「ディスクブレーキ専用」で、そっちはさらに軽い23gだそうです。
つまりリムブレーキに伴うブレーキ熱に対策を施す必要がないからもっと薄くできちゃうぜ、ということです。
リムブレーキに対応するために15g重くなると考えると、この差は大きいと思う反面、なるほどそういうところでもブレーキシステムの違いによるトータルバランスの違いが出てくるんだなあと実感した。
なので購入する際には自分のバイクのブレーキシステムにあったものを選ぶ必要があるということです。リムブレーキなのに間違ってディスクブレーキ専用の軽い方を買っちゃうとダウンヒル中にパンクしちゃうかも、です。真相は知らないけれど。
インストールの注意点が書いていますね。
チューブを取り扱う上ではごく当たり前のことが書いているけれど、これは後述。
取り出してみた。
質感がまずチューブと思えない。ツルツルテンのツヤツヤ。
・バルブコア取り外し可能
・バルブ素材もチューブと同じツルツルテン。ネジは切っていない
・Oリングでバルブ根元を固定
・実測重量は38gでした。優秀!
これならツールケースをもう一回り小さいのにしてもいいかもしれない。
大きさ比較。
スピードプレイペダルといい勝負。
クロモリフレームのラグよりも小さい。
バルブ無視したらGARMINよりも小さい
とにかく軽い。質感はペラペラのプラスチックのようなつるっとした手触りでチューブを持っているという感じはしない。名古屋きしめんのサンプル品を触っているような・・・。
【TUBOLITE チューボリート装着してみた】
ホイールにタイヤビード片側分を装着して隙間からチューブを入れる。
・まずはバルブホールにバルブを挿入して
・軽く空気を入れて円形を作りタイヤ装着時のチューブのかみこみを防止する。
ここで注意点を挙げるとすればこのチューボリート、その材質上一度変形すると元の形に戻りにくい。なのであまりに空気を入れすぎて実際のタイヤサイズよりも膨らましてしまうと最悪の場合元に戻らなくなってタイヤに収めることができなくなってしまう可能性がある。
なので空気を入れるといっても最低限。多くてもタイヤ外周部程度に抑えておくのが吉だろう。
あとバルブ自体の素材が金属じゃなくてチューブと同じプラスチックのような素材で作られている。こんなところに軽量化・・・・!と驚くばかりだけれど当然、ナットを留めるためのねじ切りもされていない。申し訳程度にOリングが付属していて、これをバルブの根元付近にはめることでナットに近い働きを期待することができる・・・・だろうか。
当然金属と同様の強度があるわけでもないので、バルブにかかる負可は極力抑えた方がいい。
いいに決まってる。だからリムに対して真っ直ぐにになるようにバルブを装着すべし。金属バルブでもそれは当然のことなんだけれど、このチューボリートについてはよりシビアに考えた方が良さそう。
・チューブをタイヤに装着する際に空気を入れすぎない
・バルブが斜めにならないように真っ直ぐ装着する
この二点にさえ注意すればあとは通常のチューブと同じように作業をすれば問題ない。
片側のタイヤビートも装着して指定空気圧まで空気を入れれば完了。
ホイールを手に持った瞬間に明らかにブチルチューブに比べて軽くなっているのが分かる。
ここまで明確に重量差が分かるというのは、まるでチューブドからチューブレスに変えたくらいの効果があると言っても過言ではないかも。30mlのシーラント剤を入れなくて良いと考えるともしかしたらそれ以上の効果があるのかも。
実際の走りにもその軽量化の影響は顕著に現われていて、漕ぎ出しが明らかに軽い。
「スッ・・・」っと気持ち良いくらい軽く進み出して思わず笑ってしまった。
ペダルを二回転、三回転するごとにスルスルと回転していく様は気持ち良い。
速度が乗って25~30km/hで回している時も挙動が軽くなって「あ、足回り軽いなー」っていうのが実感できる。特にダンシングをしたときの振りが異様に軽く感じたのはやっぱり外周部が軽いからなのか。
何より実感できるのが登り。
負可がかかって斜度がきつくなったあたり、具体的には8~10%あたりでケイデンスで回している時の負担が軽くなっているのが分かった。うーん、そりゃあ片側だけで40g近い軽量化でそれが前後で80g。しかも足回りの一番影響の大きい部分なのだから当然と言えば当然だろうか。
空気の減り具合は普通のブチルチューブと同じ。
(何気にこれすごい)
「タイヤとブレーキには金を惜しむな」とよく言うけれど、
走りのパフォーマンスという点ではチューブも同じくらい重要度が高くて、改良できるならば積極的に改良する価値はあると感じる。
「チューブにお金を惜しむな」
ということです。
お値段的にはお高いけれど、軽量化できるグラムあたりの単価換算すると意外とお安いし試す価値は大いにあると思う。正直、ベアリングのセラミック化だの、ボトルケージの軽量化だの、フレームバッグの見直しだのより圧倒的に効果が高い。だって運動性能に直結するもの。明らかだもの。
あとは耐久性がどうなのか。ブチルゴムチューブのような劣化がないから変なトラブルがなければ(バルブ根元の首根っこ折れ等)使い回しできるのでは?という気もする。
ちなみにパンクした時用に専用のパッチも用意されていたから一緒に購入してみた。
さてさて、チューブレスシステムに注目が集まるこのタイミングで登場した全く新しいチューブ。
とりあえず使ってみた感想としては大いに「あり」
クリンチャー運用のままでいいのでは?と思わせてくれるくらいのクオリティなので正直私自身迷っている。
とりあえずクリンチャー、チューブレス併用運用で様子を見ていこう。
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