志賀島は地図で見てみると博多からとても近い島で、自転車で行っても片道2時間位あれば十分だろう。 地形的に面白そうだったし、アクセスも良いし、とりあえず行ってみることにした。
新大阪駅に向かう途中は雨に降られてしまった。
天気予報を見る限りはこれから回復傾向にある。
それに西に向かうのだからこれ以上天気が悪くなる事は無いだろう・・・・
という希望的観測を持ちながら新幹線に乗った。
余談だけど最近は新幹線の中でひたすら読書をしている。
電子書籍のキンドルがあるおかげで本を持ち運ぶ必要が一切なくなった。
これは大変ありがたい限りだ。
学生時代は結構本の虫だった私は空いた時間に読書をすることが一瞬の喜びになっている。
今回読んだのはちょっとしたお絵かきの勉強本と「放課後ていぼう日誌」
▲今回から新しい輪行方法を導入してみた。フレームに傷がつかない、前後輪外しの要件を満たしつつ収納3分、展開3分半。上出来!
博多駅について最初にびっくりしたのはその気温。
真冬だと言うのにおそらく15度あった。
「えっ、あづい・・・・」
12時でこれなんだから志賀島に着く頃は相当暑いんじゃないかと思い、思い切って冬装備を全部コインロッカーに預けて走ることにした。
この日の装備はモンベルのジオライン、ラファのブルベジャージ
下はサーマルビブショーツ、グローブは要らないと判断して置いていった。
おかげで近所のポタリング程度の装備になってめちゃくちゃ身軽になった。
普段バイクバッティングとかをよくする私だけれど荷物は少ない方が良いに決まっている。
同じ場所に帰ってくることがわかっているなら、荷物を預けない手はない。
今回はGARMINに地図を入れてこなかったけれど、駅前の地図で確認する限りでも迷うような道じゃない
とりあえず北上して海に出れば島が見えるくらいのノリでいける。
しばらくは工業地帯沿いの道を進む。
結構工業地帯としては栄えているようでいろんな工場を見ているだけでも楽しい。
橋を渡るたびに見通しが良くなってなんとなく全体像がわかってきた。
この辺は海と山が近くて予想以上に自然が豊かだ。人工物と自然との調和が何とも言えないバランスで成り立っている。 30分ほど走ると交通量も少なくなり道幅が広がって走りやすくなった。
この辺から朝からパンしか食べていなかった私はお昼ごはんについて考え始めた。
ということをつぶやくまでもなく、地元のフォロワーさんがお勧めの店を教えてくれた。
地元の人がお勧めする道に間違いは無い。
そして良いお店は人にオススメしたくなる。
わかる。良い連鎖だと思う。
そこをお昼ご飯に定めて実は食べようとしていた「牧のうどん」は夜ご飯にでも取っておくことにした。 (「あるいは帰り道に立ち寄るのもいいかもしれない!」)と、すっかり牧のうどんファンになってしまった。
見通しの良い橋から見ると志賀島がもう見える。
その特徴的な地形は1度でも訪れたことがある人なら分かるだろう。
いわゆる海の中道がもうすぐそこまで迫っていた。
徐々に南国気分が高まってくる景色。いいね、いい場所だよ!
それにしても本当に暑い!!
下手にペースを上げると汗をかいてしまいそうだったからこの日は自動的にゆっくりペースとなった。
それに時間もたっぷりある。
急ぐ旅をする必は全くなかった。
ただそれだけで気が楽だ。
最近では時間的に無理のないプランニングをするようになった。
数年前までは明るくなってから暗くなるまでの時間を最大限活用して走れるギリギリまで走っていた。走ること自体が目的だったかもしれない。楽しいのは間違いない。
ただその土地の隅々まで知りたいと言う願望が強くなってきた私はツーリングのスタイルも変えるようになってきた。
もちろんどっちも好きだけどタイミングの問題かしら。
気分にあわしてどちらも出来るようになると守備範囲が広がって良い。
志賀島自体は入り口からもうすでに走りやすくて、交通量も少なく、快適そのものだった。
どんどん天気も良くなって気付いたら青空が広がりつつあった。
これにはテンションが上がらざるを得ない'`,、('∀`) '`,、
海のきれいさ!
さて諸事情により「海の中道」の紹介は後回しにするとしてまずは腹ごしらえ。
この鳥居をくぐるとすぐに見えてくるお店。
フォロワーさんにオススメしてもらった「メガネカリー」さんにお邪魔した。
おいしいと言う情報しか知らなかった私は席に案内されるや否やメニュー表で1番好きなキーマカレーをチョイス。
うまそー!!!
ということで口に運んで瞬間あこれおいしいやつだ、と確信した。
難しい事は言わずにただただおいしいとだけ書いておこう。お勧めです。
お腹も満たされたところで島ライドのスタート。
たっぷりと時間には余裕があったしお腹もいっぱいだし気温も高いし、急ぐ理由が全くなかった。
良い景色があれば停車して写真を撮る。
たまに海岸線に降りて散歩をする。
ベンチに腰掛けて海を眺める。
自販機でコーラを買って飲む。
寝っ転がって空を眺める。
私が志賀島でしたことといえばこんなところだ。
何をしたと聞かれたら返答に困るし、志賀島のどこかいいかと聞かれたらこれら全般ということで、ふわっとした答えになってしまうけれど、そこがいいところだと思う。観光地すぎず、リゾートすぎず、島のゆっくりとした時間を堪能するには申し分ない場所だった。
他の島も見える。名前は知らない。
安くない???
良い道。良い景色。良い時間。
詠みたくなるわかる。
道路脇放置雲丹。
島全体に猫がたくさん居た。
春の気配。
結局25km/h程度でひたすら流していたと思う。
メーターすら見ていなかったから確証はない。
休暇村志賀島前の下馬が浜海水浴場にて。
楽園感ある!
最後はフォロワーさんにオススメしてもらった潮見公園へのヒルクライムで締めることにした。
どうやら眺めが良いらしい!
このロケーションで、山があって、展望台があるなら、期待するなという方が難しい。
綾袮姉さん曰く、潮見公園への登りはグラベルっぽいところも選択肢としてあるようだったけれど、まあどう考えても変な選択肢だし、通常ルートで登ることに。
島のサイズと、そこまでの距離からすると大した標高ではないことは確定的。
ちょっとあまりにもゆるぽただったから、ここは少しペースを上げて強度を上げて登ってみたらなかなか良い運動になった!
途中、「あ、頂上か〜〜〜〜!」と思って下りに入った直後にまた登り坂が見えた時は何ともいえない気持ちになったよね。仕方ないね。
さて、潮見公園からの展望と合わせて、海の中道を紹介しよう。
見事!
その名の通り、写真の通り、海のど真ん中を道路が走ってる。
左右に、こんな近くに海を眺めながら走ることができる道なんて全国的にもそう多くはない。
野付半島とか、天橋立を思い出す。
日本三景には入っていないけれど、ここも十分、何かしらの評価を受けても良い道だなあと思わざるを得ない。
遠くには博多の街もしっかりと見える。こんなに近いけれど、こんな景色が見られるなんて、福岡県もなかなかどうして良いところじゃないか・・・・・。
ダウンヒルは慎重に。
平日の夕方16時ごろだというのに、3台の車とすれ違った。
いずれもどっちかが膨らんでいたら事故に繋がりかねない程度には道が狭いし、こんなところで飛ばす人もいないと思うけれど、もし通ることがあったら絶対慎重に走りましょう。
路面状況もお世辞にも良いとは言えないので!
さて、下りきった後は、博多まで帰るだけだったけれど、なんとなしにコーヒーでも飲みたいなあ・・・・ということでメガネカリーさんの向かい側になった「シカシマサイクル」さんにお邪魔することに。
ここは観光客向けのレンタサイクルをしつつ地元特産品の販売やカフェをされている。
志賀島の観光マップもあったり、スタッフさんも地元のことをよくご存知ということで、志賀島情報発信基地としても機能している模様。
お店の方と話をしつつ、ここで突然「もしかしてつむりさんですか?」を話しかけられるイベント発生'`,、('∀`) '`,、
まさかこんなタイミングで。
ツイッターはされていないそうだけれど、フェイスブックでは
「金属自転車倶楽部」という900人規模のコミュニティの代表をされているTFさんでした!お話をしているとかなり金属フレームに対する造詣が深く、話しかけてこられた時も「TADAフレーム珍しいですね〜〜〜〜」とおっしゃっていただいた。
まずTADA車に目が行き、そこから私のことが分かったらしい。こういう時はオリジナルオーダーフレームを乗っていて、名刺代りになって便利なだなあと思う'`,、('∀`) '`,、
シカシマサイクルさんの中でめっちゃマニアックな談笑タイム。
クロモリパイプの種類の話、地域別のビルダーさんの話、ジオメトリやアセンブル、タイヤ規格やグラベルの話など・・・・・TFさんの知識レベルの高さを感じずにいれらなかった。
さて、ここでフェリーの存在を知ることに。
なんとここ志賀島から博多湾までフェリーが出ているのだそう!
一度走った道を単純に引き返すことに若干抵抗を感じていた私は、迷わずにこの突如現れた選択肢を選ぶことにした。
なんともラッキー!
自転車ツーリング中はこんなフレキシブルな変更がどんどん生まれる、その広がり方が自由で大好きだ。
それに自転車とフェリーの相性はめちゃくちゃ良い。
車やバイクと違ってほとんどのちっさい船でも乗せられるし、乗り場への、降り場からの足も問題ない。機動性と気軽さを兼ね揃えた自転車だからこそできる技。
うまく利用しない手はない。
17:00発のフェリーに乗船した。
志賀島発のタイミングでは私以外誰一人乗船する人が居なくって完全に貸切状態。
船の操縦する人と、補助をする人2名に対して私一人・・・・なんとも贅沢。
それ以上に贅沢なのがこの季節、この時間帯ならではの光景がこちら
あ・・・・良い・・・・
1/2000で撮影。
ああ・・・・・
ビューティフォー・・・
ふとヴェネチアで夕暮れ時にヴァポレットに乗船したことを思い出す。
夕暮れ時のフェリーの良さというのは筆舌に難い。
沈みゆく夕日を眺めながら、今日という一日の旅のことを思い返し、感傷に浸る。
ただ単純に美しいだけじゃなくってなんだか心の琴線に触れてくる魔力があると私は思う。
こういう景色は誰かときゃっきゃ楽しみというよりも、一人でしっとりと堪能したい。
最高の船旅を終えた後は博多駅までわずかな距離を舞い戻る。
ロッカーで荷物を回収した私は、ここで仕事帰りサラリーマンフォロワーさんから次から次へと声をかけられるイベントが発生'`,、('∀`) '`,、
いや博多駅の人の出入りの多さと、フォロワーさん率の高さに焦ったよね。
みなさんお仕事帰りなものだから、当然スーツ姿だし、そもそものステルス性が高すぎる。
スーツ姿で「もしかしてつむりさんですか?」を声をかけられていると何だか取引先の営業さんと話をしているような気持ちにw
晩御飯はこーへーさん、綾袮さん、トミーさんと一緒に牧のうどんへ!
うん、トミーさんは初めてお会いするけれど、なんか綾袮姉さんに呼ばれて熊本から車を飛ばしてきたらしい。カジュアルに熊本から博多まで飛ばしてくるオタクナニモンだよ・・・・・
(お会いできて嬉しかったです。ありがとうございます。)
前回の反省(?)を活かして今回は麺の硬さを「普通」にしていただきました。
まあ当然のように美味しかったんだけれど、なんとなく物足りないな・・・・と思ってしまった私。
そう、すっかり牧のうどんの「やわ麺」の虜になってしまっていることをこの時理解した。
あの食べても食べても減らない・・・・
出汁と麺が一体化してるんじゃないかと思うくらいのトロぬる感・・・・
正直、たまりません。
いや、しかし牧のうどんは美味しい!
それまではうどんと言えば香川県の讃岐うどんが大好きで何回も通っていた私だけれど、
牧のうどんを食べてからはうどんに対する考え方も変わってきた。
伊勢うどんも美味しいけれど、あれはお菓子的な感じだし・・・・
牧のうどんはどんなうどん?と聞かれると「牧のうどん」としか答えられない。そこがいい。
綾袮姉さんのCR-Z!
私の周りの知人はみんなアウトドア遊び系の車ばかりだからたまにこういう走り系の車を見ると新鮮で楽しい。
さて、明日はいよいよゾンビランドサガ聖地巡礼、もといドライブイン鳥リベンジ。
楽しみすぎる。