【静岡】ちょっと自転車で伊豆半島走ってきた【西伊豆スカイライン】
自転車, 写真, 1day, 登山, 関東, 聖地巡礼, 輪行,毎度のごとく(?)衝動が私を家にいさせてくれなかった。
その場で予約サイトを開いて5分後には新幹線チケットの購入が完了していた。
旅をするときは細かいことは後回しにしてとりあえず切符を買うなり宿を予約すればいい。後のことは未来の自分がなんとかしてくれる。
というわけで久しぶりの伊豆半島!
前回はキャンプツーリング兼「あまんちゅ!」の舞台探訪と言うことで伊豆半島を一周した私。
海岸線沿いをひた走ってそのアップダウンの多さに閉口してしまったものだけれど、そういえば島の中心部には行けていないことがずっと心残りだった。
そんな心残りを思い出させてくれたのが「RoadQuest」だった。
最近始まったこのサイト、簡単に言うと「全国のヒルクライムおすすめスポット一覧サイト」だ。ヒルクライムに特化した食べログとでも言おうか。
元々このサイトが出来上がった経緯というのが、やはり今回私がこうして伊豆に行くに至ったように、自転車でどこか走りに行くにあたってのきっかけというか情報が必要になってくる。特にヒルクライムは好きな人なら分かるように、楽しい。
何が楽しいの?と聞かれると一言で言うのは難しいし人によって違うと思う。
ちなみに私はなんといっても景色目当て!
それが目当てで全国いろんな山を登っている内に登り自体が好きにもなったし、ある程度得意にもなった。
RoadQuestはそんなヒルクライム情報を集約して独自の指標で点数を付けたり口コミ情報を閲覧できたりするし、もちろん投稿もできる。
自転車の楽しみ方の一つとして提案し、自転車に乗る人が増えて欲しいというのが願いの一つなのだそう。
RoadQuestでも紹介されていた西伊豆スカイラインに登るのが今回の旅のメインテーマだった。
なのに結局それは一要素に過ぎないくらいには濃厚な一日になったのは伊豆半島のコンテンツ力の高さゆえんだろうか。
そのあたりも含めて今回の旅の様子をつらつらと。
スタート地点に決めた三島駅までは新幹線ひかり号で輪行。
静岡県といったら新幹線が停まらない県として有名。
おっと、語弊がある!
正しくは「のぞみが停まらない県」
大阪から東京方面に行く際には、もうびっくりするほどスルーされるんだもんね。
名古屋の次が新横浜って冷静に考えたらやっぱりとんでもないスルーっぷり。
もうね、間違って寝過ごしちゃった日にはもう大変なことになる。
個人的には静岡駅くらいは停まってもいいいんじゃないかと思う今日この頃。
今回は新機材のテストも兼ねている。
改めてまとめようと思うけれど何を隠そう油圧ディスクロードバイクでの参戦。
CANYON ENDURANCE CF。
こんな最新機材を買うのは何年ぶりだろう。
ちょっと気にかけていた輪行作業は思いのほかうまくいって収納は15分ほどで完了させることができた。組み立ては10分程度。手順を最適化すればリムブレーキと大差ない時間まで短縮できる気がする。
ざっくりとした予定は三島駅から南下して修善寺あたりから西伊豆スカイラインを登って伊東方面に下ってまた北上して帰ってくるプラン。100kmくらいだし慣れない機材でもまあ問題ないでしょう。
うっかりGARMINに地図を入れ忘れた私はとりあえず青看板に従って国道136号線を南下することにした。
前回は熱海からそのまま海沿いを走ったからこうして内陸を走るのは初めて。
そもそも静岡の町中を走ることがあまりなくって、富士五湖から富士宮市に下ったときくらいだっただろうか。キャノンボールでも走ったことがある。うん、冷静に考えたら何度か走ったことがある。けれどなんだか初めての気分。
そう、静岡って一言で静岡とまとめきれない広さがある。そのせいだ。横に長すぎる。もう少し愛知と神奈川と山梨といい感じのバランスになればいいのに・・・・っていつも思う。
割と走りやすい。大阪に比べて車の母数の多さは感じる。関東は全体的に交通量が他の地方の日じゃない。毎日を過ごす人たちは相当我慢強いんだろうか。私だったら耐えられずにもう輪行しかしなくなっている気がする・・・・。
道中、見覚えのある看板が目に入った。
西伊豆スカイラインのついでに世界遺産の韮山反射炉もよかったらどうぞー! pic.twitter.com/KeOxDqjfjP
— ぴち (@pichixxx) 2018年10月9日
フォロワーさん曰く反射炉が近くにあるらしい。
いいね!反射炉!萩で見た以来かもしれない。
全国旅をしているといろんな史跡に出会うけれど、特に好きなのが明治時代のもの。そういう意味で横浜とか天草とか長崎が大好きな私。反射炉と言えばまさにその時代を代表する建築物の一つ。
国道から逸れて道中の看板を頼りに住宅街を抜けて田園風景の中を走ること15分ばかり。
ルートナビがなくても存外困らないな、とこのとき思った。
結局のところあるに越したことはないけれど、なくてもいい。むしろサイコンを見る時間が少なくなって相対的に周りの景色をじっくりと楽しむことができるというか・・・・数字もルートも大事だけれどそれは一要素にしか過ぎない。そんなところには意識の片隅だけ任せていればそれでいい。
数字やルートの情報よりもそのとき感じたことや考えたことを伝えられる人でありたい。
韮山反射炉はその歴史的価値の高さからなんと世界遺産に登録されているとのこと。
いや、まったく知らなかった・・・・!
日本で唯一現存する実際に使われていた実用反射炉ということで、いやいつまでその形を維持できるんだろうかと心配になる程度には痛んでいるようにも見受けられる。
煉瓦造りの建造物ってずっと眺めていられる・・・・・のは私だけだろうか。
横の売店で砲台もんじゃまんなるものをいただくなど。
(もんじゃって滅多に食べたことがない)
おばちゃんに熱いよ~~~と言われてまあいうてもそんなにあつくないでしょ!と思って触ったらガチで熱くて「あっつー!!!」て叫ぶというテンプレをかましてしまって店員さんに笑われたのが恥ずかしい。
そこから修善寺まで再び南下。
それにしてもこの日は天気が良かった。文字通りの秋晴れ。
空は青いのだけれど、夏の空の青さとはまた違う。少し色が薄くてでも高くって水で薄めた水彩画っていうのが私の思う秋の空のイメージ。
気温も程よく半袖でちょうどいい具合。
どこから登るのか正直よく分かっていなかったけれど、思いっきり看板で「→西伊豆スカイラインはこちら」と書いてあったからそれに従ってヒルクライム開始!!
確か標高は900mちょっとだったかしら。
距離が10kmちょっととして平均8%、無理に飛ばさなければ1時間弱で登り切れるはず。
路面は綺麗で車は少なく登りにめっちゃ集中できるコースだった。
そういえばこうしてそこそこの距離を登るのは久しぶりな気がする。
それこそ北海道そらちグルメフォンドの前々日にニセコアンヌプリで山に登ったあのとき以来かもしれない。
でも調子は悪くない。
何より時折木々の間から見えるあの山が気持ちを鼓舞させてくれる。
今回の旅の一番の楽しみはなんと言っても「アレ」なのだから・・・。
関西に住んでいるとなかなか目にする機会がないからね・・・。
結局頑張ることなく頑張ってイーブンペースでレストハウスまで登り切れた。標高700m程度。
多少、風が吹くと冷たさを感じるけれど寒いほどじゃあない。
そしていよいよ対面した。
富士山見えたあああああああああ!!
くうたまんない。これよこれ。この眺望をこの目で見たくてやって来たんだ。
画面の向こう側の景色なんて今のご時世いつでもどこでも見れる。
やっぱりこうして目の前で自分の目で見ると今まで見た写真のどれとも全然違う。
こんなに美しいとは・・・。
思わず見とれてしまって30分ばかし時間が経ってしまった。いやあでもこれは仕方ない。
レストハウスでご飯でも食べようと思っていたけれどあいにく営業していなかった。
そういえばうっかり三島駅からここまでの間にコンビニに立ち寄ることなく補給食なしで来てしまった。大丈夫だろうか。念のために自販機でココアを買ってそれを栄養補給として飲んだ。多少回復。
再びヒルクライムスタート。
戸田峠まではあっという間だった。
ずっと「とだ」って読んでいたけれど、「へだ」らしい。八戸のへと同じへだろうか。関東は関東で西ほど変な難読地名は多くないものの微妙に読み方が異なる地名が多い印象。
登れば登るほど青空がくっきりとしてきてテンションが上がりっぱなしだった。
晴れ男パワーを出し尽くしている感じがする。
こういうときに発揮しないとね、、意味がない。
ここから先のルートは全然分かっていなかったけれど、戸田峠に設置されていた付近観光案内図によると天城なんとかという峠の方向へさらに南下できるらしい。
このまま折り返すのももったいないしとりあえず行ってみることに。
なんの心の準備もしていなかったから
「あっ・・・・・」と思わず声が漏れた。
なんだろう、この先は良い景色が広がっている予感というものだろうか。
道路の雰囲気というか空の広さとか草木の生え方とかそういういろんなものがそう演出させるんだろうか。
きたきたきたきた!と心の中でガッツポーズ。
達磨山と名付けられたそのあたりの眺望が、そのワインディング快走路はまさにこの西伊豆スカイラインのハイライトと言ってもいい・・・・・!!!
ああ~~~たまんない!
ちょうどカーブが美しいこのあたり、やはりスポットらしく次から次へとバイクがやって来る。
3分に1台は少なくとも通っていたと思う。
それなのに自転車とはこの日2台しかすれ違わなかったあたり趣味人口の差を感じずにはいられない。
バイク乗りの人としばしこの絶景を眺めながらの談笑。
こんな素晴らしいシチュエーションの中での会話とあっては盛り上がらずにはいられない。
全国の走るべきスポットの情報交換をして(自慢じゃないがバイク乗りの人より私の守備範囲の方が圧倒的に広かったという自慢)ライダーは先に走り出していった。
おっちゃんにせっかくだからと撮ってもらった。なんだそのポーズは。
私はというとまだ走らずにそのまま自転車を脇に止めて、達磨山の登山をすることに。
いやまあこんなところまで来たんだから山があったら登りたくなるのが一応登山家の端くれというか・・・・。
こんなことしてるからカーボンソールを割るんだよなあ。。
少し立ち位置を変えるだけでこうも見え方が変わるんだから、自分の足で動き回ることも大事だと思う。
この達磨山、簡単に登ることができるから立ち寄った際には是非登ってみて欲しい!!!
それにしても伊豆、いいところだ・・・・。
こんな風にアルプスにも負けない絶景がこんなにアクセス良いんだから。
しかもアルプスと違って海がセット。
これほどの開放感のある山ワインディングロードと海の組み合わせってそれほど多いわけじゃない。
特に関西では数えるほどしかないから余計に貴重なものに思えてくる。
グランツールに負けないような景色が広がる西伊豆スカイライン。一瞬で好きになった。
胸一杯になるまでこの景色を堪能した後は、ちょいと南下してから分岐点をダウンヒル。
結局1時間くらいこのあたりを往復したり写真撮ったりしてただろうか。
まあせっかくこんなところまで来たのだからただ登って下るだけじゃあもったいない。
自由に時間を使える贅沢というものがある。
この伊豆半島のど真ん中を走るスカイラインのいいところの一つとして、ど真ん中にあるものだから半島の西と東どちらからでもヒルクライムできるしダウンヒルできるというところ。
悪いところはダウンヒルするときに方向を間違えると大変だということで、何を隠そう私はなぜか伊東に下る予定が間違って土肥方面に下り始めてしまった。
東に下るつもりが西に下ってしまった。馬鹿ですか?
と気づいたときには結構気持ちよく下った後だった。
太陽の向きと見えている景色が変なことに気づいた。
やってしまった・・・・・。
続く。
- 関連記事
-
-
【静岡】ちょっと自転車で伊豆半島走ってきた【西伊豆スカイライン】 2018/10/11
-
【静岡】ちょっと自転車で伊豆半島走ってきた【馬場温泉〜大瀬崎】 2018/10/18
-