私、神楽坂つむりは自転車に出会い、この世界から抜け出せずにいた・・・!旅のこと、写真のこと、山のこと等を綴り連ねます。

【大久野島】ちょっと自転車でうさぎ島に行ってきた【毒ガス廃墟】

2018年06月05日
2018年6月 うさぎ島 0
瀬戸内海の島々の中に、うさぎ島と呼ばれる島があるらしい。


正式名称は大久野島。


暇ができたので行ってきた!

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アクセス
竹原市にある忠海港からフェリーで渡れるらしい。竹原は春にたまゆら聖地巡礼で訪れたばかり。確かにあのとき、うさぎ島行きフェリーという看板を見たような気がする。

新幹線で輪行し三原駅に降り立った。
「ひかり」しか停まらない。ので新幹線の中は混雑とはほど遠いすかすか状態だった。急ぐ旅でもなかったらこだまもひかりもありなんじゃないかなあと思う。新幹線の中でゆっくり過ごす時間というのも悪くない。

が、フェリーの時間を考えるとちょっと厳しい状態にあった。
調べるに新幹線の到着時刻からフェリーが到着するまで55分しかない。三原駅から忠海港までは17km。「輪行解除に5分かかるとして・・・フェリー乗り場で切符をどう買うのかも分かってない・・・船の中で買えるのか?とりあえず5分かかるとして・・・45分で17km進まないといけない。」
と頭の中で計算。
単純な直線ならいいけれど、公道でこの数字は結構ぎりぎりだ。


というわけで三原駅を降りてから6分後には自転車にまたがって走り出していた。トレーニングとでも思って踏み続けるしかない。幸いにも信号はそれほど多くなく、海沿いの気持ちのよい快走路をひた走るのみだった。ただし予想外だったのが向かい風。普通に踏んでも28km/hしか速度が乗らない。ぎりぎりに拍車がかかるのもたまらないので、ちょっと強めに踏んで30km/hまで速度を上げる。向かい風でこれはこたえるけど、そもそも今日はそんなに走る予定もないしよしとする。


忠海港に到着したのはフェリー出航時間の8分前。
桟橋を見るともう乗船し出している・・・!
急いで切符を買わなきゃ・・・・と思って進むと防波堤に見覚えのある自転車が立てかけたれていた。

「うささん・・・・・・!!!」びっくりした。まさかの迎撃態勢。


聞くところによると私が三原駅に到着するツイートを見てから急いで支度をして家を飛び出してきたらしい。なんという行動力。というか賭け。私が素直にここに来るかどうかも分からないのに。

何がありがたいって切符を買う上でこの上ないナビゲーターさんが付いてくれたということ。ほとんどお任せコースで切符売り場で言われるがままにサイクルーズパスの名簿に名前を記入してフェリー代金を支払う。毎回思うけれどこのサイクルーズパスはありがたい。実質自転車代金無料になるのだから。

ちなみに大して深い意味もなく軽い気持ちで行ってみた。

つむり「(うさぎ島まで一緒に)行きますか?」
うささん「行きます!」


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ま  さ  か  の  二  人  旅

ここからはつむりとうさの珍道中ということでお送りしましょう。



THE うさぎ島
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ものの15分程度で大久野島に到着した。
まあ対岸から見えていたのだから予想はしていたけれど早い。うささんに周辺に見える景色を解説してもらっていたらあっと言う間だった。ちなみに今日はこのように随時うささんによる解説を聞くことができる。ガイド付きツアーってなんか団体客が押し寄せて聞いているのか聞いていないのか分からないような人もいてなんだかなあ・・・・と思っていたけれど、実際に自分がガイドされてみるとこれはうん、面白いなあと思う。もちろん後から調べればたいていのことは分かる時代なんだけど、今目の前にしながら解説を聞くというのは、そうライブ感がある。頭にすんなり入ってくる。ありがてえ!


島に上陸するなり向かったのは発電所。

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ここの雰囲気が島全体の中でも特に好きな場所になった。
大日本帝国時代、陸軍が抱えるトップクラスの秘匿事項「毒ガス工場」その毒ガスを製造するための電気を作っていた場所で、当時の建物がそのまま残されている。文字通りそのままなので朽ち果てている。いわゆる廃墟だ。

この日は天気がよく青空が広がり日光が降り注いでいた。風は弱く、5月らしい気持ちの良い空気感があり、だからこそこの曰く付きの廃墟が余計に際立っていたように思う。絵的には綺麗なはずなんだけれど、どこか陰気さをまとっているような不思議な感じ。


で、さらに違和感を増大させるのがうさぎの存在だった。
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島に上陸してからここまでのわずか1分ほどの間に、20羽近いうさぎを目にした。
噂には聞いていたけれどここまで多い上に姿を隠さずさらけ出しているとは思っていなかった。人よりうさぎの方が多い。(本当に)

白、黒、グレー、茶色、さらには親、子、いろんなうさぎがまるで街路樹が生えるがごとく、ごく当たり前に道路脇にわらわらいる。

はっきりいって

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癒やされる・・・


たまりません。かつての猫島もそうだったけど、野生の動物であふれる場所というのはちょっと筆舌にがたい感動がある。

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かつての大戦時の負の遺産、毒ガスという国際法的にもタブーの兵器を生産・実験していた日本地図から消滅したこともある島。当時の毒ガス工場や廃棄施設等が残り不気味な雰囲気を醸し出しつつも、どこか懐かしい穏やかな雰囲気が感じられるのはここが瀬戸内海ということだけではなく、このうさぎたちがいることも大きく影響している。


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うさぎと廃墟のこのアンバランスさがなんともいえない。
こんな場所、日本中探してもない。
それだけでここに来る価値があると思った。


経験者うささんのおかげで観光客が少ないかつ太陽の光の差し込み具合がちょうど良い時間帯にここに訪れることができたのは有り難い限りだった。私だけだったら間違いなく港からそのまま時計回りに回ってここには最後に立ち寄ったことになったと思う。


いつまでもここの発電所にいてしまいそうだったので頃合いを見て島巡りをすることに。
この島は一応一方通行になっているらしく、それに倣って時計回りに回る。

道中にはいろんな遺跡・史跡が残る。
それらを見て回るだけでも十分楽しい。景色も良い。さすが、瀬戸内海の離島。
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昔の偉い人が使っていたという桟橋。

(ちなみにもちろんこれらの周りにはもれなくうさぎがいる)



遺跡の数々

ポタリングモードで走っていると気になる光景が。
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灯台だ!!!

灯台ハンターの私としてはあれを見逃すわけがない。
というかこのアングルで見る灯台の美しさと言ったらない。かなり小さいサイズだけど、内海なのだから当然だろう。高くしすぎても意味がない。

「うささん!あそこ行きたい!」
「分かりました!」

というわけでガイドをお願いすることに。いやあもう完全に遠慮なしモードです。すみません。


道中立ち寄るのは大久野島神社。
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荒廃っぷりが半端ない・・・。

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振り返ればこの長閑な風景。どうもこの島は明るい部分と暗い部分のギャップが凄まじい。



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こちらの大久野島灯台はこの島に点在する遺構の中ではもっとも古いものといえるらしい。
歴史はさかのぼること122年。
当時の逓信省時代の建造物で、瀬戸内海航路のうち大三島〜四国間の過酷な航路を回避するために副航路として選ばれたのが三原瀬戸航路で、この大久野島灯台は9つ設置された灯台のうちの一つ。初点灯は明治27年で、今現存するのは平成4年に建て直されたもの。写真を見返していて気づいたけれど、よく見たら石造りじゃなくて石に見せたコンクリート作りであることが分かる(大きさが揃いすぎている)

他に点在する遺構の多くはいわゆる「芸予要塞」の名残。日露戦争を控えて急ピッチで建造された砲台跡がたくさん残っているけれど、結局使われることなく、航空機主体の戦争になり、いつしか放置され朽ち果てて最後には毒ガス保管所などに改装されるという何とも過酷な歴史がある。

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そんな歴史を嘲笑うように海はひたすらに美しい。


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そしてうさぎは可愛らしい。


どうも昔から動物には好かれる私である。
北海道では峠を登っている最中にガードレールの隙間から出てきた熊と遭遇したことがあるし、
和歌山県の山奥で鹿にテントを襲われたこともある(好かれていない)

やたらとうさぎが寄ってくる。餌を持っていないのに、である。
うささんが言うのだから間違いないだろう。

うささん「つむりさんからフェロモンが出てる!」

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正直、たまりません。


自然との調和

うさぎ成分をたっぷり補充した後は、芸予要塞および世界大戦時代の遺構巡り。
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海が近いところは特に劣化が激しい。鉄骨が完全に露出していて、この鉄骨もそう遠くない未来に錆びて朽ち果てることだろう。


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こちらは島内最大の長浦毒ガス貯蔵庫。


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火炎放射器で焼かれたという黒いススの跡がはっきりと残っていた。


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こちらは兵舎跡。こんなところで暮らしていた人がいるのだと思うと頭が上がらない。


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いやあこの廃墟×自転車ってのはもうとんでもなくたまらない。美しい。


さらに廃墟×緑。人工物と自然の調和。いやでも感じる時の流れというもの。
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いつかこの風景も無くなるのだろう。

ちなみに島自体はめちゃくちゃコンパクトで自転車でなくても回ることができる程度のもの。
ロードバイク で来る必要は全くない。
レンタサイクル、あるいは折り畳み自転車くらいがちょうど良いとは思う。
けれど私はあえてこのTIMEのロードバイク で訪れたいと思っていた。それは単純に美しいと思ったからだ。好きな被写体を撮影する場所としてこの上ないロケーション。


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最後には再び発電所に戻ってフェリーの出航時間までまったりと過ごす。やることもない。
5月らしい暑すぎず涼しすぎない穏やかな気候で、人の気配はなく、ただただうさぎと廃墟しかない。
最高のバケーションだった。


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帰りは再びフェリーで忠海港へ。


日帰りでも十分にアクセスできる瀬戸内海の離島、大久野島。
うさぎと廃墟と灯台と時間の流れを感じることができる島で時間を忘れて一日を過ごすことができた。
間違いなくスペシャルサンクス只野うささん。ガイドありがとー!!

この時の様子をブログ記事にされているので是非ご覧になられては!

終わり


   
神楽坂つむり
Author: 神楽坂つむり






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