【たまゆら聖地巡礼】ちょっと自転車で竹原旅【桜の香りに包まれた日、なので】
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瀬戸内海は何度もなんども走ったことがあるけれど、何故かなかなか機会がなく立ち寄ることができていなかった竹原を今回は巡ってきたお話。

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(行ったことがない場所が我ながらピンポイントすぎる)
竹原といえばその名の通り竹の町。イヤイヤそれだけじゃない。塩やお酒の歴史も深い。江戸時代前期から続く歴史ある建元、豪商、お宿、お寺が残っている。日本酒好きなら「竹鶴」と聞いて反応しない人はいないだろう。ニッカウヰスキーの創業者、竹鶴氏のふるさと。そういえば去年のそらちグルメフォンドのアフターライドで立ち寄った余市のウイスキー工場で竹原の名前を見ていたことを思い出した。
余市と竹原。2,000km近く離れているけれど、繋がっていた。
そして「たまゆら」
そしたら思うはずです。
「竹原に行きたい」と。
かくいう私もその通り、なので。
始まりはもちろん竹原駅。
いやあ東京から来るとめっちゃ遠い、大阪からだとまあまあ近くて遠いくらい。
駅舎から出るとまず迎えてくれるのがこちら。
生粋のたまゆらファンである私の友人はこれだけで感動してしまってしばらくうごけなかったらしい'`,、('∀`) '`,、
さて、いつも通りろくに事前の情報収集もせずにやって来た私。
首尾よく駅前に観光案内所があったので立ち寄ってみると・・・・・
めちゃくちゃたまゆら推しでワロタ
これは期待できると中に入ってみるとおじさんがいた。
「あの、たまゆらの舞台探訪に来たんですけど」と伝えると、ああ、という表情をした後に聖地巡礼マップを出して来てくれて一通りのアクセスを教えてくれた。
もうこれだけで十分と思える情報量だった。
愛されてるなあ・・・。
さて、ここから町並み保存地区までは歩いても10分程度。
自転車なら一瞬だ。
どんな町並みだろう・・・と期待に胸が高まる鼓動が高まるテンションアガル!!
そしていよいよ竹原の町並み保存地区に突入。少し走っただけで感じた。

「たまゆらの世界そのまんまだ!!!」
そして同時に
「ああ・・・・落ち着く・・・・」
平日ということもあってか人が少ない。びっくりするくらい少ない。今日び、京都なんかは平日も休日も関係なく毎日がお祭り騒ぎだし、金沢や鎌倉、伊勢なんかもなんだかんだで賑わっている。が、ここ竹原は本当にひっそりとしている。
観光地という意味ではそれは決して喜ばしいことではないのかもしれないけれど、こういう歴史ある街というのはやっぱりこういう静けさがあって欲しいと思うのは私の我侭だろう。かくあるべき、とまでは思わないけれど、ゆっくりとじっくりとその場所の建物や町並み、その場の空気感やリアルな生活の断片を堪能するのが観光という言葉の本質だと思う。ゆえに、混雑しているかどうかというのは天気の次に重要なファクターだと考えている。
至る所で竹細工を目にすることができる。
毎年5月には竹祭りが開催されるのだとか。
桜も満開。
たまゆらの聖地巡礼!ということでやって来たけれど、まあ正直歩きながら町並みを眺めているだけでもう十分と言っていい。それくらいたまゆらはここ竹原の空気感を見事に切り取っている。もちろん景色もそうで、作品を見てから行った人なら分かると思うけれど文字通り「そのまんま」の景色が目の前に広がる。ぽってが歩いていてもおかしくないというか、ぽってがいないのがおかしいくらいにそのまんまだった。
とりあえず一番見てみたい景色を見に西方寺へ。
まあこの界隈、めちゃくちゃコンパクトなので迷うこともないしなんなら自転車いらない。
石階段を登って振り返れば・・・・
キービジュアル!
たまゆらに限らず色んな映画作品でも使われて来た名所。確かにここからみる竹原の町並みの美しさは筆舌にがたいものがある。
それにしてものこの世界観の再現度、佐藤順一さん作品といえば、なところ。
「ARIA」も「あまんちゅ!」もまさにそのまんまだった。
「ARIA」の舞台、イタリアはヴェネチア。今まで色んな作品の聖地巡礼をして来たけれど、ここは伊勢の次に感動した。
「あまんちゅ!」の舞台である伊豆。こちらは放送当時にリアルタイムで訪れたこともあって印象深い。うーん、なんという取材力と描写力。
引き続き竹原巡りは続きます。
次に訪れるのはこちら、マエストロのいる日の丸写真館。
いや、雰囲気ありすぎるでしょ。たまゆらファンでなくとも思わず写真を撮ってしまうこと間違いなし。道の駅から川沿いに歩くとちょうど見えて来るこの場所。左の信号を奥に進むと町並み保存地区なので、ここがまさに入り口に当たる。台形敷地に建てられたこの写真館は昭和6年建築。隅切り平面の建造物は当時としても珍しいけれど、今こうしてみるとむしろ先進的なデザインのような気もして来る。
スパッと切られた台形角部分。屋根もよくみると傾斜しているんだなあ・・・・。
一通り見た後はお腹が空いたのでお昼ご飯。
ほり川さんへ!
たまゆらでお馴染みのお好み焼き屋。町並み保存地区にある他の建物の例に漏れず、ここも歴史ある建物。築200年を超える醤油の蔵を改装して始められたお好み焼き屋で、店内の内装、天井、壁面を眺めるためだけでも入る価値があると思う。
ここでいただくはほぼろ焼き。
うーんどうやって食べたらいいんだ・・・・w
悪戦苦闘しながら一口、美味しい!大阪のお好み焼きと全然違う!
キャベツのしゃきしゃき感と生地のふっくらさと焼きそばのパリっとふわっとした感じが渾然一体となってそこにチキンライスが不意打ちビンタをしてくる感じ。カオス。ご馳走様でした。
引き続き竹原町並み保存地区内をうろうろうろうろ。
たまたま角を曲がったところにある照蓮寺というお寺の桜が見事だったので入ってみることに。
そしてここで写真を撮っているときに事件は起きた。
写真を撮り終わってホクホクしていると境内を歩いてくる女性が。
こっちにまっすぐ歩いてくる。
予感がした。
「もしかしてつむりさんですか?」
只野うささん!迎撃してくださったわけではなく、たまたま桜を求めて写真を撮って回っているとのこと。なんという偶然。私はここに来る予定なんてなかったし、どのタイミングで来るかもわからない、あと10分ずれていたら会わなかったかもしれない、ほんの少しのズレがあれば。
ちょうどこれから行こうと思っていた朝日山と宿根の大桜に午前中に行って来たということで、ありがたい情報収集にもなった。
うささんのブログでこの時のことを記事にされています。
美しい写真と臨場感あふれる文章です。あとイラストが可愛い。わたしも絵心欲しい。
それにしてもアグレッシブな方です。いろんなローカル情報をご存知のすごい方です。
というわけで朝日山に向かいます。
市内からは2kmほどで登り口へ。そこからはだらだらと3kmほど登り続け最後の2km区間は超激坂区間。
ぽって達はよくぞこんなところを歩いて登ったものだ・・・・w
自転車があると聖地巡礼が捗るのはこんな時。竹原まで走って町並みをぐるぐる回ってそのまま山登りまでできる。思い立った通りの動きができるのが自転車の良いところ。したいことをしたいように、何もスポイルすることなく行動に移せる手段としてこんなにも優れている。
道中に迎えてくれるのは宿根の大桜!
圧倒される大きさ。
ちょうど咲いてて良かったー。今年はなんだか桜が早いので。
夕暮れ時で逆光だったのが少し残念。桜の写真は難しいねえ。
個人的には遠くから眺めるのが一番綺麗だった。
里山感出てるー。手前の家と比べればその大きさが伝わるはず。
そこからは朝日山山頂へ向けてひたすらペダルを回す回す。
斜度が20%近いところもあり九十九折もありでめちゃくちゃハードだけれど、ご褒美が待っている。
竹原の町並みと瀬戸内海をバックに桜!
この季節限定の素晴らしい組み合わせ。たまラーン。
誰もいないので景色独り占め。しばらくボケーっとしていたけれど、なんか大量の羽虫に襲われたので撤退ダウンヒル。
再び竹原の町並み保存地区に吸い込まれるように戻って・・・・
またしてもほり川さんで晩御飯!'`,、('∀`) '`,、
いやあせっかく、なので。
それにここの本当の看板メニュー、竹原でしか食べることができない広島お好み焼きの「たけはら焼き」をどうしても食べたかった!
生地に酒粕が練りこまれているこのたけはら焼き、どんなものかと食べてみると、ん!酒粕の香りが口いっぱいに広がる。そして生地がフッワフワ。すごい。なんだこれ。めっちゃ美味しい。
ということでペロリと平らげてしまった。
お店の人にまた来たんですか!と声をかけられたので「また来ます」と伝えてお店を後に。
夏ごとにまた訪れたいなあ・・・・と思う。
最後にこちらの胡堂。
もしかすると「時をかける少女」で見たことがある人が多いかもしれない。
こういった堂で道路の中心にあるものは珍しい。存在感が際立っている。普通は奥まった敷地とかにあるのにね。だから、強烈に印象に残る。作中でもなんども出て来ますね。
さて、もう夕暮れ時。
この時間が好きだ。
観光客はもうほぼいない。代わりにリアルな生活を垣間見ることができる。
犬の散歩をするおじいさん、学校から帰って来る子供達、世間話をするお母様方達。
竹原の町並みのそういう景色をこっそりと感じることができる。
これこそたまゆらの世界観に最も近いとこの時に感じた。
観光地だけど観光地じゃない竹原。ほっこりした。
そろそろ帰らなきゃ、と思い最後に町並みを一周しようと思い走っていると曲がり角でロードバイク乗りとすれ違いざま
「もしかしてつむりさんですか?」
ま さ か こ ん な タ イ ミ ン グ で
ここ竹原でお仕事をされているおばんぶうさんによる迎撃でした!
どうやら仕事終わりに私がまだいるかも、ということでぐるっと回って来てくださったらしい。
これまたなんという偶然。うささんの時もそうだったけれど、なんの約束もしていないのに、こんな辺鄙な場所で偶然落ち合うなんて。
竹原のことや周辺観光地のこと、たまゆらのことを色々と教えていただいた。
「たまゆらのシーンにうちの会社が写ってるんです」というコメントに一番驚いたのはここだけの話。
おばんぶうさん撮影。
三原までは愚直走り。
道中、おばんぶうさんに教えてもらった「エデンの海」とかいうなんとも高貴な名前の展望スポットで夕暮れを一枚。
そして最後の写真はこちら
忠海駅。
はい、たまゆらネタでした。
最後は三原駅から新幹線で帰宅。
ああ、なんとも満たされた一日だった。
たまゆら見返そ。
ちなみに今回からフォークをEASTON EC90カーボンからフレームと一緒に作ってもらったクロモリに戻した。うん。断然こっちの方がいい。重量増?そんなことよりも大事なことがフォークにはある。ということです。それにしても細い。素敵。(自画自賛)
終わり