【雪グラベル】冬のマキノ峠越えチャレンジ失敗 → 雪遊び【バイクパッキング】
自転車, 写真, グラベルライド, 登山, バイクパッキング, 1day, 近畿,フォロワーのむぎのさんと「グラベルいきましょう」という話になっていたのに
どうしてあんな雪行軍になってしまったのか・・・・。
全部、雪のせいだ――――。
とりあえずもともとはグラベル遊びをしましょう、ということでいくつかの候補地をピックアップ。
場所とアクセス、雪具合を鑑みて滋賀県マキノの赤坂山をかすめて福井県敦賀へと至るルートを走ることにした。
過去に2回走ったことがあるけれど、未舗装路だけれど乗車率が高く、川を見ながら走ることができるということもあって、お気に入りのスポットのひとつになっている。
朝早くの電車に乗れば大阪からでも十分に間に合うのだけれど、特に予定もなく前日を持て余していたので適当なお宿を探して前泊することにした。見繕っていた宿に向かうため、昼下がりの新快速電車に乗り込む。中途半端な時間の為か乗客は少なく、輪行をするにも気を遣わなくてもいいというのが一番嬉しいポイントだったりする。車窓からの景色を楽しみつつ列車は湖西線へ。比良山系を左手に、琵琶湖を右手に眺めているだけでいくらでも時間が経ってしまいそうだ。

近江今津駅で下車し、軽く周辺を散策しているうちにあたりが暗くなってきた。なんとはやい夕暮れだろうか。
お宿は予想通りのど真ん中なレトロな温泉民宿で、なんてことはないいつも琵琶湖一周するときに目の前を通っていたことに気付いた。
一番風呂をいただき、これは予想をしていなかったけれど夕ご飯は部屋食でいただき、思いがけず贅沢な時間を過ごしてしまった。
たった1日のライドでも、こうして前泊を入れるだけでなんか旅気分が盛り上がるので時間とお金に余裕があればおすすめです。
翌朝。
やはり部屋食で出される朝ごはんをいただく。おひつごはんが嬉しい!
いつも食べきれなくて申し訳ない気持ちになるけれど、そういうことも慣れたころ、あまったお米をおにぎりにしてもらうというソリューションを発見して以来、無駄なくお米をいただくことができている。今までお願いしたお宿の方も面倒くさがることはなく、むしろお米を使い切ってくれて嬉しいといった回答をしてくれることがほとんどだ。最近では自分で握るようにしてる。なんか、それも楽しいので。
ツイッターをチェックするとどうやらむぎのさんは一本早い電車に乗ったことによりもう到着しているとのこと。ここから10km弱。30分弱だろうか。
女将さんと話をしながらチェックアウトをしていると、雨が降ってきた。琵琶湖を眺めている限りでは青い空が広がって天気が良さそうなのに・・・・と思っていると 「高島しぐれだねえ・・・・・」と女将さんがこぼした。どうやらこのあたりの名物らしい。この辺りでこういったにわか雨に降られることは珍しくないことは知っているけれど、そういう名前が付いているのは初めて知った。
結局マキノまでの道中はずうっとみぞれ混じりの雨に身体を冷やす結果となった。
幸先の悪さを呪いつつ、待ち合わせのコンビニでむぎのさんと合流。
この時点では装備の表面が濡れただけだったから問題なし。補給食だけ買い込んで、予定通りグラベルのある黒河方面へと向かった。
肝心のグラベルは・・・・・

雪
雪
遭難ですか?これ、遭難ですよね?
「難に遭う」と書いて遭難なんですから、これはどう考えても遭難。
いあや正直多少積もってるくらいなら大丈夫と思ってたけれど、まあ限度はあるよねというハナシ。
膝まで雪が埋まったらそれはもう雪山登山以外の何物でもなくって、自転車が完全にお荷物状態。
「アイゼンとワカン装着して自転車放り出して登山したい」気持ちしか湧いてこなかったけれど、叫んでも雪しか降って来ないのでここは諦めていけるところまで行った。
自転車を担いだ雪ラッセルがここまで体力を使うとは思ってなかった。
下の積雪もたいがいだけれど、いよいよ降雪も大変なことになってきたので、たまらず撤退。
防水のはずのグローブもすっかり浸水してしまった。こうなってしまったらもうあとは極寒地獄。まるで氷水に手を突っ込みながらブレーキを握っているような感覚だった。こんなんじゃまともに停車すらできないぞ・・・・。
もしかすると雨と雪じゃ対策の仕方に違いがあるのかもしれない。雪は張り付くしなあ・・・。そんなことを考えながら必死に指をわきわき動かした。
ただ佇んでいてもジリ貧になりそうだったのでいったんマキノ駅まで戻って体制を立て直すことに。
グローブの件もあったので思わずセブンイレブンで中綿入りのグローブを購入。
どうやらむぎのさんも予備のグローブまで濡らしてしてしまったらしく、同じグローブを購入。
これが超絶あたたかかった。さすがセブンイレブンさん。(ただしめちゃくちゃ滑る)
雪がマシになったので、先ほどの道中で目を付けていた林道アタック。
こちらは比較的イージーで行けるところまでは楽しくサイクリング。
お昼ごはんはサーモスボトルのおかげであたたかご飯~~~~。ありがたや。
腹ごしらえを済ませ、電気柵で区切られたセクションに入ると、雪グラベル天国。
おそるおそる乗車しながら突っ込むと、ここは・・・走れる!
シャリシャリ音を立てながらタイヤが雪を掻き分けて前に進むことができ
る・・・・!
これだよ求めていたのは!
絶妙なバランス感覚が要求されるけれど、この走れるか走れないかギリギリの積もり具合が最高に楽しいことが分かった。
担いで雪ラッセルはまた別競技だ、うん。
同じ地区で一通り雪遊びに興じた。
道中では木から降りていく野生の猿の兄弟を発見。寒いのによくやる。
ピックランドまきのでアイスとコーヒーをいただいた後は再びマキノ駅に戻って輪行で撤退。
たった数駅乗るだけでさっきまでの雪景色が嘘のように、爽やかに晴れ渡った琵琶湖が広がっていた。

やっぱり湖北は別世界なんだということが身に染みた一日。