【知多半島 日間賀島】その活気ある離島は…【折り畳み自転車旅】
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「島散策したい」

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久しぶりに(本当に久しぶりに)家でまったり過ごしていたある日の昼下がり。
突然の衝動を抑える術を知らない。
頭の隅で普段から更新し続けているこういった衝動にもってこいな場所リストを検索すると丁度いい場所がヒットした。
愛知県 知多半島 日間賀島
知多半島、実は行ったことがない。
一度でいいから行ってみたい。
ただ瀬戸内海に普段からよく行っているからただ単に半島を走るだけじゃあ多分満足度は低いだろう・・・・それならとびしま海道を走った方が気持ち良いという予感はある。
「なら離島巡りと組み合わせればいいんじゃないか?」
と思い立った。
ここから全体の行程を考える作業に移る。
頭の中の「理想の旅図」みたいなものがあってそれを実現するためにどうしたら良いかをぐるぐる考える作業。
見たい景色、食べたいご飯、したいこと、撮りたい景色を妄想する。
同時に現実的な問題を調べる。今回主に確認しないといけなかったことは下記の通り。
・どこの駅まで輪行するか
・乗り換え場所と時間、料金比較
・日間賀島へのアクセス方法→フェリーっぽい
・フェリーの発着場所、輪行条件はどうなっているか
・航路で他のアレンジはできないか
・時刻表、料金表のチェック
・これらの行程を鑑みて出発時間は何時にするか
・自転車はどれを選ぶか
・輪行と走る距離を考慮した服装
・カメラ機材の選択etc・・・・
書き出してみると色々あるなあと思う。
まあ実際のところはそこまできちっと調べているわけでもない。
今のご時世、スマホさえあればなんとでもなる。
とりあえず新幹線に乗って移動しながら調べればいいし、分からなかったら現地で人に聞けば大抵の情報は入手できる(しかもインターネットで調べるよりも情報量が多く、新鮮で、質が良い)
ただ最低限の準備をしておかないと本来楽しめるものが楽しめなくなってしまったり
旅の自由度が制限されてしまうことに繋がってしまうことがある。
趣味は本質的に非生産的で無駄なものだけれど、前提条件はクリアしておかなければ。
ということでざっくりとプランニングが完了。
【新大阪駅から名古屋まで新幹線→在来線を乗り継いで河和駅で降りて→高速船フェリーで日間賀島へ→帰りのことは現地で考える→最終地点は内海駅】
ここまで決まっていればあとはその場の流れで肉付けをしていけばいい!
【以下当日】
旅の朝は早い。
目覚まし時計が鳴る前に目が覚めた。
いつもそうだ。楽しみで寝られないくせに朝は早く起きる'`,、('∀`) '`,、
眠い目をこすりながらも、せっかくなのでアドバンテージを活かして始発新幹線に乗ることにした。
新大阪駅は始発駅なので座席には困らない。
いつものように自由席車両最後部座席を陣取って名古屋へ。
この時間帯にもかかわらず、乗客の大半はサラリーマンだった。
朝からご苦労様としか言いようがない。
名古屋駅で降りたあとは在来線と名鉄を使って河和駅まで乗り継いで行く。
名古屋駅で名鉄に乗り換える方法もあったけれど、なんだかややこしそうだから別ルートで。
名古屋と名のつく駅が多すぎ問題。(梅田もあるから余所の事は言えない)
予想外の学生車両に巻き込まれながらも問題なく輪行できたのは、やはり折り畳み自転車の強み!
足元に収まるサイズ感はやっぱり価値がある。
輪行が全く苦にならないというのは大きなアドバンテージだ。
そして車窓から見える見知らぬ土地に心踊る!
時折海が見えては心の中で「うおおおお海だあああああ」と叫びながら列車は南へ。
定刻通りの8時過ぎにフェリー乗り場のある河和駅に到着した。
さて、到着するよりも30分ほど前の話。
ツイッターで現在地ツイートをしていると現地のフォロワーがざわざわしていた。
なんだかんだ名古屋は通過することが多く、特にこの知多半島については初めてということで、界隈が活性化していた。
で、その中でかなりの古い付き合いになるつっちが迎撃してくれました。
強い。
お互い昔と全然変わってないね!なんてちょっと青臭い話をしてお別れ。
うーん、久しぶりに会える人ってなんかいいなあ。
ちゃんと距離感とか分かってる感じ。
今度またご飯でも食べようねー!つっちー!!
さて、ここからいよいよ船に乗って日間賀島へ!
つっちと話し込んでいる間に出航時間の10分前になったので急いで切符売り場へ。
とりあえず日間賀島行きの切符買えばいいっしょ!と思って自販機に並ぶとなにやら隣の人の話し声が耳についた。
「この2島巡りチケットお得やな〜〜〜〜」
なんだそれは?と気になった。
ので私もそれを購入。
フェリー乗り場の人に聞くとどうやらこの先の日間賀島とそのさらに奥に位置する篠島という島へのフェリー切符なのだそうだ。
この時この日の予定がざっくりと決まったと思う。
¥2,050で買える最高の一日™️
ちなみにこのフェリー、どちらも高速船タイプで自転車は輪行袋に入れないと乗せてもらうことができない。
実際に乗って納得、旅客は乗れるけれど車両を置くようなスペースはない。
それが分かっていて折りたたみ自転車で来たのだけれどね!
ちなみにどうしてもロードバイクをそのまま載せて日間賀島に行きたい場合は師崎港から出ている車載可能のフェリーに乗るしかない。
この制約も今回したいことにそぐわなかった。

波が来るたびに大きく上下左右に振られる高速船に揺られること20分ほどで日間賀島に到着うううう!!
島に上陸する瞬間というのはなんとも言えない高揚感がある。
電車旅や飛行機旅とはまた違った高揚感・・・・
上陸という行為は人類に潜在的に埋め込まれたフロンティア精神をくすぐってならないような気がする今日この頃。
例えばその島がすでに発展していたとしても、自分にとって初めてであれば、それはもう立派な開拓者の気分でいていい。
知らない土地を訪れるというのは、自分の頭の中に新たな地図が出来上がることに他ならない。
だからそれは誰かがすでに開拓した場所でも新天地と言える。
旅をしていると、そう思う。
たこパイソンか!?
早く病院に行った方がいい。
さて、島の情報はほとんどなかったけれど、こんな規模の島で情報なんていらない。
港について最初に判断するのは右に進むか左に進むか、くらい。
あとは野となれ山となれ。
私はとりあえず景色の良さそうな左回りでこの島を堪能することにした。
少し走っただけでもう島時間を全身で感じることができる景色が広がる。
ああ、この空気感、ほんと好きだ。
具体的には音と色が好き。
電車が線路を走る音、車のエンジン音、雑踏のざわめき、人々の話し声、スピーカーから流れる宣伝、音楽、電子音・・・・
そういった人工的な音はなく、ただ波の音と風の音、鳥の声、大気の音・・・
大気の音というのは人に伝えるのがとても難しいけれど、山や海に行った時に聞こえる「コオオオオおお」というか「ごおおおお」というか・・・そらのおと?空気の音?表現が難しい。けれど確かにそれを感じることが多い。わかる人、いらっしゃいますか?
なんなんだろうこの看板・・・
海沿いはひたすらこんな道。こんな道がぐるっと島を回っている。最高。
なんかユーモラスなものが多かった。
島の外周部をぐるっと半周くらいしたと思われるところでちょっと内陸部に入ってみる。
島巡りの醍醐味といったらこれ!
海が見える海岸線沿いもいいんだけれど、それはある意味本土の海岸線を走るのと大きくは変わらない。
海っていうのはいつも海でしかない。
ただ生活のある内陸部の風景は本土とは明らかに異なる。
離島の生活というのは、離島にしかない。しかも島によって特色が異なる。
これも一言で伝えるのは難しい。
それこそ住む人自身だったり家や町並みだったり道路の狭さだったり看板だったり・・・リアルな生活の表層部がモロに現れている風景の違いを確認するために島巡りをしているといっても過言ではない。
狭い路地が多いのもあってミラーの存在感がハンパない。
ベストオブ日間賀島路地
島内はゆっくりと。
みんなの足。漁師は家からバイクに乗って漁船まで移動している模様。
離島グラベル部。
島で結局使われずに朽ちてゆくアイテムナンバーワン、自転車。
ここ日間賀島は離島の中ではかなり活気のある島だと感じた。
齢80歳と言う島民のおじいちゃん(ヘルメット代わりに帽子を被って原チャリで登場した)に話を聞くと多くの島民は漁師、あるいは観光客向けの商店、あるいは船舶関係の仕事、残りは本土へ出稼ぎをしているらしい。
特に漁業と観光業は盛んらしく、島内を走っているとものすごい数のバイクが縦横無尽に走り回っている光景を目にすることができる。
ほんとものすごい数で、どこからともなくエンジン音が聞こえてくる(ちなみに島内は入り組んでいるため姿は見えない)
ただし・・・・誰一人としてヘルメットを被っていない。
これは離島あるあるといってもいい。
私が今まで訪れたことがある離島のほぼ全てがそうだった。
駐在所なるものは一応存在しているけれど、そこは本音と建前と言うか郷に入っては郷に従えと言うかつまりそう言う緩い空気感が流れているのだ。
私も大阪でノーヘルのバイクが走っているのをみると「うわあ」と思うけれど、離島においては特別何も思わない。
強いて言えば「ああ、だよねえ」くらいのものだ。
ただ一応彼ら彼女らの安全を願わないわけはない。
どうか事故だけはしないように、と髪を揺らしながら颯爽と駆け抜けていく人たちを見て思う。
郵便局員さんだけを除いては。
島に上陸して2時間ばかし、お腹が空いていることに気づいた。
そう言えば大阪を出てから何も口にしていなかった。
ここはやはり知っている人の情報に頼ろう!と言うことで伝家の宝刀、フォロワーさんの生情報に従ってお昼ご飯を決定!
OOTOME(大留)さん。
穴子まぶし丼!!!ドーーーーーーーン!
つまり名古屋名物ひつまぶし風の穴子丼と言うわけだ。
これがねえ、めちゃくちゃ美味しいの。
多分、ここのお店は他の料理も美味しいんだと思う。
ただ素材の味だけで勝負するんじゃなくって、ちゃんとお米そのものだったり薬味とか漬物ひとつひとつが丁寧な仕事で作られていることがよくわかる味。
もちろんメインディッシュも。
お出汁も薬味も抜群だった。ごちそうさまでした。
さて、お腹がそこそこ膨れたけれど、まだ時間はある。
と言うかいくらでもある。
篠島へ移動してもいいけれど、まだもう少し見る価値がありそうだ。
再び日間賀島島内散策へ、タイヤは転がる。
続く。
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