地図の魅力について綴るだけの記事。自転車旅、ツーリングにおける地図読解のススメ。

神楽坂つむり

自転車, ロングライド, ノウハウ, 東北, 北陸, 中部, 四国, 東海, 山陰, 近畿,
 好きな書物は地図です。

「三度の飯より地図が好き」とまで揶揄される私生活を送っていますが

先日、古くからの友人に

「何が面白いのかわからん」

と言われてしまったので、彼への説得を含めて、地図の楽しさについて語ってやろうと思います。

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ちなみにツーリングのルート設定の仕方だったり、行先の決め方ノウハウだったりもするので、サイクリング部のみなさんや、これから自転車旅をしたい!という方にもある程度おすすめできると思います。(偏ってますが・・・・)

と、いってもそんなたいそうなものでもなく・・・・

単純に地図を眺めているだけといえばだけなんですね。
ちなみに普段眺めるのは紙の地図ではなくGooglemapです。
理由は更新頻度が高いからです。常に最新の情報が得られる。
おそらく私のGooglemapアクセス数の多さは、他の一般ユーザーの比にならないと自負しています。

※Googlemapの回し者ではありません。

mapv.png 
気になったところはマーキングして行きます。

地図って興奮しませんか?
興奮しますよね。
それを前提に話を進めていきます。
特に、地図表示じゃなくて、衛星画像表示ですね。
ナマの無修正画像が無料で閲覧できるなんて。
さて、まずは実際に日本地図を見てみましょう。

mapv2.png 
山ですね~~~

「そしてこの画面に含まれているどこへでも行こうと思えば行ける」

興奮しませんか?興奮しますよね。

さらに詳細を見ていきましょう。
気になる地方、行ったことがない場所、行きたい場所、適当にダーツを投げて当たった場所、なんでもいいです。
スクロールしていると、みえるみえる面白そうな場所が!

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最近のレビュー文化は末恐ろしいもので、めちゃくちゃドマイナーな地方の、地元に住んでいるおじいちゃんしか知らなさそうなスポットにも、一般人のレビューが投稿されています。
まあ、見すぎるのはよくないというか、ここでのコツはあくまで面白そうなスポットをざっくり見つけるだけ、にとどめておくのが吉ということです。

最低限、滞りなく生きて帰るためだったり、楽しみを最大化するための下調べは大事ですが
下調べをしすぎてせっかくの自転車旅がただの確認作業に終わってしまうことは、最も避けるべき事態だと思うのです。
これは自転車旅に限らず、バイクツーリングやバックパッカー旅でも同様のことが言えると思います。
今やちょっと検索すればブログやキュレーションメディア等で驚くほど仔細な情報を得ることができますが、それは言ってしまえばネタバレみたいなもので、未知の冒険を既知の確認作業に変えてしまいかねません。

ので、あくまでざっくり。

面白そう!
なにこれ!
くらいでよいのです。

あとはルート設定をしていると複数案が浮かぶことが多いと思います。
ここでは観光地や行きたい場所といった要素を無視して
単純に体力的にどちらを選ぶか?という観点から見て行きますが、先に結論を言うと
自分の得意分野に持ち込んでサボるに尽きる。

AからBに向かうとします。

Aは距離100kmで獲得標高が500mです。
Bは距離70kmで獲得標高が1,000mです。

どちらを選びますか?当然答えはありません。どちらが正解なんてものはありません。
が、個人的にはBを推します。
理由としては、登りがあれば必ず下りがあるということです。

もう少し詳しく書きます。
例えば乗鞍岳のような極端な場所を例にとると、あそこは全行程80kmのうち、40kmはひたすら登りで、残りの40kmはひたすら下りです。とんでもない場所ですが、頑張らなければいけないのは40kmぽっちです。登りの40kmさえクリアすれば、あとは身体を休めながら40km進むことができます。
例えばこれが平坦80kmであれば、80kmずっとそこそこ体力を削られていきます。メリハリもないので精神的にも飽きてきたりしちゃいますし、肉体的にもやはり同じ筋肉を使い続けるというのは、少なからず負担になります。
もちろん、そうならない走り方というのもありますけどね('ω')

私は琵琶湖一周よりも淡路島一周の方が楽だと感じます。
同じ距離でも多少の登りがあった方が、下りで思い切り休むことができる。
また、これは慣れかもしれないけれど、登りもコツをつかめば体力をほとんど使わずにクリアすることもできます。
こうなると登りはサボって下りは回復という最高の循環を得ることが可能になりますが、それができる人はおそらく平坦路でもほとんど体力を使わずに超長距離を走ることができるようになっていると感じます。少なくとも私が見てきたロングライダースは皆、似たようなことを話ししています。

ルート設定から少し話がずれましたが、自分なりに「ここは休むことができる!」というポイントを設けることが何より大事だと思います。それが私とってはヒルクライムであり、山岳なのです。

ただしこれは超長距離、例えば500kmクラスになると話が変わってきます。
究極の体力勝負下においてはどう頑張っても登りが負担になりますので、そう言った場合は多少距離が長くても山を避ける方が無難だと思います。体力的というよりは機材的にハンデがあるキャンプツーリングなどでは「距離が伸びても山を避けろ」ということもありますし、そこは経験がモノを言うかもしれません。

そう言う時にも知っている道があると選択肢が増えてくるのです。

で、ここからが重要ですが、実際に行っても行かなくてもどっちでもいい。
地図を楽しむというのは、ある意味、全能感の着服みたいなもので、それが頭に入っているだけでも楽しいものです。
そして何かのきっかけで実際に行くことがあれば、その知識はきっと役に立つ。
ツーリング中のルートの選択肢が広がります。
これまでの旅との関連性が見えてきます。
次はここへ行こうというストックがどんどん増えてきます。
旅立ちたいと思った時には選り取り見取りです。
日本のことをたくさん理解できます。
土地土地の特色、魅力が見えてきます。
その土地のことを思うと、気付いたら行きたくなっています。
トラブルに陥った時のエスケープルートが見えてくるかもしれません。
距離感覚が分かると目的地までどれだけの時間で行けるかの判断も可能になります。

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いやあ、奥深いですよね、地図って。
面白いと思いませんか?面白いですよね。
地図の魅力がもっと彼に伝わることを願って。

おわり。
    
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Comments 3

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hira

こんばんは。
地図から読み取れる情報はルートを引く以外にも多いんですね!
サイコンにルートをインストールして走られることはもうほぼ無いほうなのでしょうか。

追伸:すみません。気になってしまった為、お尋ねします。つむりさんはライド中にアイウェアは着けられるのでしょうか。つむりさんほどのロングライダーになるとアイウェアなどにもこだわりがあるのでは…と思った次第です。

  • 2017/06/29 (Thu) 23:06
  • REPLY
kou
googlmapのスター

はじめまして。僕もgooglmapのスター愛用しています。
サイクリングルートの要所、曲がり角、補給地点などにピンポイントでスターを配置していたら、
スターが増えすぎて肝心の地図が隠れてしまうほどになり、アカウントを複数作って振り分けました。
サイクリングのときには、小型のアンドロイドのスマホで事前に地図をキャッシュして機内モードにしてGPSをON、見るときだけ画面を点灯させています。
MTBで道なき道を行くときもGPSの電波とバッテリー残量さえあればこの方法でOKです。
ただ、旧型のスマホなので知らないうちに電源が落ちてたりもするのですが、一度WIFIの入らない山の中でこれをやられてマップ上のスターが全滅して難儀しました。

  • 2017/07/05 (Wed) 10:08
  • REPLY
神楽坂つむり
>hiraさん

> こんばんは。
> 地図から読み取れる情報はルートを引く以外にも多いんですね!
> サイコンにルートをインストールして走られることはもうほぼ無いほうなのでしょうか。

いえいえ、やっぱりGARMINに地図をインストールすることは多いですよ。
ストレスフリーなライドや、本当に道がわからなくなるとやばいライドでは大活躍です。


>
> 追伸:すみません。気になってしまった為、お尋ねします。つむりさんはライド中にアイウェアは着けられるのでしょうか。つむりさんほどのロングライダーになるとアイウェアなどにもこだわりがあるのでは…と思った次第です。

夏場はダンロップの度付きサングラスを使っています。
それ以外はメガネで走ってますね・・・・。特段こだわりはないのです。

  • 2017/07/08 (Sat) 22:19
  • REPLY