【テント】自転車旅で使っているテントを紹介、設営ノウハウ等
自転車, 機材紹介, 写真, キャンプツーリング, バイクパッキング, ノウハウ, アウトドア, テント,自転車旅と切っても切れないのがキャンピング。
という時代でもなくなってきました。
私自身、ネットカフェやホテル、宿を利用することが多くなってきました。
便利な世の中です。
だからこそたまにしたくなってしょうがないのがテント泊。キャンピング。
その魅力は・・・・と思い返すと、結構辛い経験が多かったりするのに何故かまたしたくなる、ある意味マゾな部分も孕んでいるのですが、私だけでしょうか。
私が過去にしてきたテント泊の経験の中で気付いたことや思うところをつらつらと書いていきます。
・使用するテントについて
私が重要視したポイントは重要度順に以下の通り。
・軽い
・コンパクト
・部品点数の少なさ
・設営の早さ
・極寒、真夏には対応できなくてよい。いわゆる3シーズン対応(ウエアやシュラフで調整)
ロードバイクがメインなので軽ければ軽いほど良いし、コンパクトであればコンパクトなほど良いです。
間違いありません。
経験的に重量でいうと1,500g前後が主流なようです。ビッグアグネスやアライテントの軽量タイプを選ぶとこのあたりに落ち着く。フラッグシップタイプだと1,200g~1,300gというところ。
機材というのはトレードオフです。
色んなところに何度も書きましたが、何かを得ようとすれば何かを失わないといけません。
良い機材を買おうとするとまずお金がなくなりますが、そんなことは趣味の世界では些末な問題なので見送りましょう。
それにテントって高いようで安いんです。
例えば3万円するテントでも、10回使えば一泊あたりたったの3千円です。
昨今のホテル・民宿問わず、訪日客増加による宿泊代高騰のことを考えれば安いと言えます。
東京オリンピックも迫ってますし、ますます深刻化して行くこの問題を解決するのがテントなのです。(極論)
シングルウォール。その名の通り、一枚布で完結するテント。
軽くてコンパクト。設営が楽。耐風性能がイマイチ。
ダブルウォール。インナーテントとフライシートで構成されている。
前室が生まれる、耐風性能が高い、居住性が高い、直射日光に強いと言ったタフネスさが素敵。
もちろんダブルウォールの方が耐風耐寒性能は高いですが(ダブル=暖かいは間違いで、メッシュタイプなんかはシングルよりも寒かったりするので要注意)、ポールやシートなどを余計に運ばないといけない分、どうしても重くなりますし、それに日本国内であればシングルウォールで凌ぐことができるシチュエーションがほとんどだと思います。標高2,500mのアルプスでもシングルで過ごしている友人がいますし、存外大丈夫なものです。もちろん、シュラフやマットのチョイスにも左右されるのですが、これは別のところでまた書こうと思いっています。
テントを3つ所有していますが、旅の行程によって使い分けています。
不屈の名作?モンベル ムーンライト2型
軽量コンパクトの極み。モンベルドームシェルター。
ZEROGRAM PCT UL2 ウルトラライトテント+同社フットプリント+同社タープ
この中で私が最も頻繁に使っているモンベルのドームシェルターはその名の通りシングルウォールテントというよりはむしろシェルターに分類されるようです。てっきりテントを思って買ったのですが、モンベル曰く「これはあくまでシェルターです」とのこと。自立式ドーム型なんだからもうテントでいいよ!!と思うのですがメーカー内の基準あってのことなんでしょう。私はこれで十分だなあと思いました。
パニアバッグスタイルで長期間の旅をするならダブルウォールでも良いかもしれません。前室が生まれる分、汚れた靴やボトル、バッグなんかをテント内に入れることなく守ることができるのは大きな利点。旅期間が長くなればなるほど、居住性も大事にしたいものです。部品点数が多いためトラブルが増える可能性がある点については、選ぶメーカーによってカバーしたいところ。補修品が手に入るか否か、というのもキャンピング用品選びでは大事な要素になってきます。
前室は風の強い日の調理スペースにもなるのです。テント内にいながら調理したり、靴を履いたり、星空を眺めたりと、用途は色々。
ちなみに広さについては1.5人用~2人用がベストです。
1人用ははっきりいってかなり小さいです。室内空間が最低限しかない為、寝るだけなら良いですが、なんだかんだで室内にバッグやら靴やら着替えやらご飯やらを放り込むため、1人用でそれをするともう窮屈で寝返りも打ちにくい。ある程度のゆとりは欲しいなあと思うのです。
実際に雨や風、気温次第では外に荷物が置けないことも珍しくありません。また夏場でも地面が濡れている、湿っていれば実質雨が降っているのと同様の影響を受けたりするので、グラウンドシート(テントと地面の間に敷くもの)は必須。私は北海道を旅しているときはグラウンドシートを使うという発想がなかったので、ブルーシートやアルミ製のシートをテントの下に敷いて湿気を遮断していました。ホームセンターで千円以内で買えた割にはしっかりと仕事をしてくれたように思えます。
一度、音威子府か美深のキャンプ場でうっかりシートを敷かずに一泊してしまったときは、翌朝にはテント内の着替えやカメラ、スマートホン、ツーリングマップルなどがすべて濡れていました。あの日はこれ以上ないってくらい落ち込むと同時に、やはりマットの重要性を痛感するのでした。
・設置場所について
ということもあって、テントの設置場所はなるべく湿気の少ないところというのが鉄則になってきます。
テント場に着いたらまずするのが設営場所探しです。その日を快適に眠ることができるかどうかを左右するので、目利きが重要になってきます。
なんとなくテント泊というと湖畔の芝生の上だったり、山の中の落ち葉の上だったり、自然と一体化している・・・的なビジュアルをイメージしがちですが、設営と撤収の効率を考えると、アスファルトやコンクリート、あるいは乾いた土の上の方がずっと理想的です。情緒も何もないですが、テント最大の敵である湿気から逃れることができるという点で、やはり選ばざるを得ない。もちろんグラウンドシートがあれば地面からの湿気は問題ないので、ご心配なく。
炊事場の横のスペースだったり
小屋の軒下だったり
商店の軒下だったり
(全て許可を得てテント設営をしています。)
・風対策
つい見逃しがちですが、湿気対策と同じくらい重要なのが風対策です。
一度でもテント泊をすれば屋根と壁がある環境で日々過ごしているありがたみを実感するでしょう。そういった意味ではテント泊をすることで「幸せの閾値」を下げることができます。幸せになれます。
一度、標高2,000mの白山で、強風注意報が吹いている中、幕営をしたことがありますが、一晩中屈強なボディビルダーが外からテントを殴り続けているような感じでした。最悪です。氷点下近かったですがこれじゃあ疲れもとれんわ!ってことで急遽テント設営場所を大きな木の横に移してフライシートを風上側に大きく展開してぎりぎり眠ったという経験があります。
安眠の為には風対策は必須です。無風ならもちろん何の問題もありませんが、そんな機会の方が少ないです。夜は少なからず風が吹きますし、時間の経過とともに海風・陸風が変わることもあります。
よって理想なのは壁際です。自然の中であれば大樹の近く。キャンプサイトであれば炊事場やトイレの陰なんかが理想です。大草原の真ん中にぽつんと設営できるのは、よっぽどタフなダブルテントを持っているか、無風の時くらいでしょうか。ちなみに私はイヤホンだったり耳栓を必ず持つようにしています。もちろん風の音をやり過ごすためです。
風上に炊事場が来るような位置に設営できれば、風をある程度誤魔化すことができます。
これはかなり立派な部類。
標高1,300mの四国カルストにて。
左端の炊事場がなければ、おそらく吹っ飛んでいたでしょう。
橋の下、土手の端っこ。
これが失敗で夜中の2時ごろに突然風の通り道になりました。
やっぱりテントが揺られたので、急遽河原に落ちている石を集めてテントの四隅を補強しました。
・なにはともあれ実践
いきなり本番じゃなくてもいいと思います。近くの河原や公園、林の中、家から1時間ちょっとで行ける山の中とか、そういうところで試しにテント泊をしてみると、驚くほどたくさんのノウハウを得ることができます。回数を重ねるほど、対応できるシチュエーションが増えること間違いなし。仕事や学校が終わってそのままテント泊するなんて、日常と非日常がごっちゃになる感じがして面白いと思いませんか。
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