4月中旬というのに大阪では暖かい日が続いていて、むしろ暑いくらい。
先日の篠山ピザライドも半袖半パンでちょうどいいという気候だったので、山の中を走ることを考慮しても、まあ夏インナーに虫除け枝よけのための長袖ジャージ+ハーフパンツでいいかなーと思って行ったのが間違いでした。めちゃくちゃ寒かったです。びっくりしました。
そういえば、この辺りは日本有数の豪雪地帯。
世界で最も積雪量が多いというギネス記録を持った伊吹山からほど近いことを思えば、単純な緯度だけでは判断できない地域であることは知っていたはずなのに・・・・。
体感気温で10度を余裕で下回っていました。風の通り道では5度くらいに感じるぞ・・・。
メリノウールインナーにするべきだったと後悔しつつも、北へ北へと突き進みます。
今回はグーグルマップ及びグーグルアース頼りでいい感じのグラベル(と思われる)を彷徨うだけの簡単なライドです。が、何せ情報がないというか、調べた限りではブログをやっているような現代人は踏み入れていないようで、行ってみないと分からないという状況でした。なのでもしかすると行き止まりだったり、そもそも舗装路になってしまっている、自転車が通れないと言った可能性も考慮した上で向かいました。事前にGARMINにインストールしたルートをもとに進んでいくと林道の入り口発見!
行けると判断して進む。
と、ほどなくしてグラベル区間に突入。
グーグルアースを見て予想していたよりは、走りやすい路面状況。
と言ってもこう見えて勾配が10%近い区間もあるので侮れない。
基本的には登り続ける道で、標高600m近くまでひたすらグラベルクライミングが続くという、願ってもない良物件に久しぶりに出会えました。
こんなところにいきなり落石注意の看板が出てくると変な勘繰りをしてしまいます。
思わず崖下に車が落ちたりしていないか確認してしまう。
HUTCHINSON BLACK MANBA CX 34Cタイヤのおかげで、多少のガレ場は何も考えずに突っ込んでも大丈夫です。クランクブラザーズのコバルト3と組み合わせてtubeless運用をしていますが、すこぶる調子が良いです。できることなら手持ちのホイール全てtubelessにしたいくらいには、本当にメリットを感じるシステム。特に空気圧を下げることが多いグラベル系ではその恩恵は盛りだくさん。主にグリップ面とそれによる下りの安心感が違います。
とは言っても油断はできない。
カーブのたびにグッと勾配が上がるから、そういうところではいつもの癖でダンシングをする。
するとズルリと嫌な感覚。
後輪が滑っている。回しているのに進まない。
いや、回しているつもりだけれど、踏んでしまっている。
荷重を後ろに意識する。
上手くいく。けれど挙動が安定しない。
切り替えてシッティングで淡々と登ることにする。
ハンドルは握らずに、手を添えて。
腰の根元からペダリングをするイメージで。
回す、踏む、踏む。
よし、グリップ確保。
あとはライン取りを気にすればいいだけ。
路面をよく見て、砂利と岩と石を見極める。
見た目では楽そうでも、ゴロゴロ大きな障害物がある方が、意外とグリップする。
面白い。
オンロードでは味わえないテクニカルな楽しさが詰まっている。
標高差400m、5kmの登りを、写真を撮ったり景色を堪能しながら たっぷり1時間半かけて登り切りました。
乗車率が95%と言ったかなり状態の良いグラベルで、でもそこそこのスリルもあって
次はキャンプ前提で訪れるのもありだなあと感じた。
雪解け水が織りなす自然美。
しばらく見とれてしまったけど、気づいたらめちゃくちゃ寒かったので撤退撤退。
ダウンヒル、と一言に言っても簡単ではないのが、林道の恐ろしいところであり、面白いところでもあります。面白いと言っても攻めすぎは禁物。
オンロードよりマージンを十分に取る。
自転車に乗る上でこのマージンというのは大切で、例えば計画。 自分が100km走れるからと言って、考えなしに150km走るというのはリスキーです。
私自身、チャレンジライドをよくしますし、それの繰り返しで距離を更新してきましたが、しんどい思いはしたくないので準備をして臨みます。
それは例えばルート設定の仕方だったり、補給食の摂り方、あるいは前日からの食事。
効率的なウエアや装備、天候のチェック、エスケープルートの設定などなど。
別に適当に走ってもいいですが、余裕のあるツーリングをしたいと思えば、やはり準備は大事だなあと。
そしてそれは、予めマージンを盛り込んでおく。
最初からロスタイムだったり、そもそも制限時間を設けなかったりするだけで、ずっと気が楽になります。
「計画を詰め過ぎない計画」とでも言いましょうか。
輪行で帰ることを想定しているのなら、1〜2時間到着が遅れてもいいや、くらいのスタンスです。
昔はきっちりと決められるところは全部決めていましたが、最近はこれくらいアバウトで、だからこそプレッシャもなくツーリングができています。
もちろん、地脚ができていて体力の管理もできるようになって、どれくらいの距離をどれくらいの時間で走破できるかを自覚していることによる自信、みたいなのがあるからだと思います。
落ち葉、砂利、石、草木、そして岩肌までもが雪解け水を浴びて、こんな景色を作り出してくれる。
1日目はこれで終わり。
里に降りてビジネルホテルにて一泊。
例え廊下に空の酒ビンが転がっていても、枕元に照明のスイッチとコンセントがあるホテルは信用できる。
続く。
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