【瀬戸内ツーリング】島から島へと繋がる旅路【高松〜今治〜とびしま海道〜呉】
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たまごんと別れた後は、さて、どうしようか。
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現在地は四国、香川県は高松市。
とりあえず西に行こうかなあくらいのプランニングだったから、じゃあ、ということで高松駅から今治駅まで輪行することにしました。
調べてみると特急いしづち号というのが運行しているらしい。時間もちょうどいい感じだったので、サクッと輪行してワープすることに。
ホームの形が欧州っぽいのは気のせいだろうか。イタリアでよくあるこの感じ。
在来線特急に乗るのはいつだってワクワクする。日常ではまず乗ることがない、というだけでそうなんだけれど、切符を買う行為そのものだったり、乗っている人たちの装いだとか、車内改札だとか、一つ一つのことが特別感を演出してくれるような気がしてなりません。ましてやそれが初めて乗る特急ならなおさら。
そしてこの特急いしづち号、素晴らしいなと思ったのがこのスペースです。
荷物を置くためのラゲージスペースがあって、スーツケースなどを置いておくことができるのです。
ちなみに去年、ヨーロッパを鉄道で回った時はこういったスペースはほぼ100%設けられていました。それももっと広いスペースです。長期旅行者やウインタースポーツを楽しむ人が多いからでしょうか。観察しているとスノーボードや釣竿、100リットルクラスのスーツケースなどを携行している人が多かったです。
運用上制約がつきまといがちなサイクルトレインよりも導入のしやすさや汎用性の高さを鑑みるとこちらの方がずっと有意義だなあと思います。荷物の嵩張りがちな訪日観光客も増えていることですし、いかがですか全国の鉄道会社の皆さん!
スイスのベルンからドイツのハイデルベルクへ向かう特急列車内に設置されていたラゲージスペース。各車両に必ずこういうスペースがあって、ほぼほぼ埋まっていた。乗客は荷物を置いてストレスフリーに列車旅を楽しむことができる。ただし、盗難注意。
着席してとりあえずiPhoneを開いてじゃらんにアクセスし、泊まる宿を確保しました。
今治に住むフォロワーさんにオススメしてもらった宿。
情報がすぐに入ってくる。SNSの便利さを享受'`,、('∀`) '`,、
そして今治駅に着くまで就寝。
(そういえば昨夜はフェリー雑魚寝スペースでで4時間睡眠だった)
今治は今まで通過はしたことがあったけれど、ちゃんと街を見たことはなかったから楽しみだった。
もちろん駅を使うのも初めて。
予想はしていたけれど、よくある地方の準主要駅と言った、利用客はそこそこいるけれどどことなく活気が足りていない、でも頑張って観光アピールしている。そんな駅だった。こういうところに来ると大阪との違いを痛感するし、それゆえに旅している感じが高まります。
まずはサクッと輪行解除をして、駅前の地図で宿の場所を確認し、同時に目に付いた今治城というところに向かうことに。
平日夕方ということもあって街の中心部と思しき商店街も閑散とした雰囲気。
いや、うん、きっと昼間なんかは賑わってるはずなんだ。きっとそうに違いない。
今治城。
戦国武将の藤堂高虎さんが築城した城で、全国的にも珍しい海水を引き込んだ内堀を備えてる。今治〜尾道間あたりにはあの村上水軍ゆかりの遺物がたくさん残っていて見応えある。
私としてはここのお城の良さは石垣にあると思います。
ため息でる。
荒積みの中にも職人たちのこだわりが感じられる配置本当好き。
木と石だけでこの重厚感。素晴らしいと思いませんか。
当然のようにこの界隈の宿では自転車持ち込みOKなようです。
じゃらんを眺めていても今治、尾道のホテルはよほどハイクラスじゃなければ大丈夫なはず。観光誘致としてはやはりサイクリングは重視されているようで、街中でもあちこちにサイクルラックを見かけました。私が訪れたのは平日ということもあってそこまでサイクリストを遭遇しませんでしたが、それでも同じホテルに二組、ツーリストがいたし、翌日のフェリー乗り場にも5組ほどサイクリストがいました。内一組は台湾から来た夫婦で、やはりしまなみ海道のネームバリューは伊達じゃないようです。
夜ご飯は来島海峡名物の鯛をたくさんいただいて大満足。部屋に戻ってお風呂に浸かってKindleで本を読んでる内に寝落ちしました。うーん、長い1日だったなあ・・・・と実感。
来島海峡名物、鯛のあらだき。ごちそうさまでした。
翌朝、そういえば予定を決めていなかったことを思い出したので、フロントに設置されていた観光ガイドブックを眺めながら、ザクッとプランニングをしてみます。調べてみると今治港からたくさんフェリーが出ていて、それこそどこへでもいけそうだった。ど定番ならしまなみ海道だけどもう3回くらい走ったことがあったし、大して求心力もなかったのでここはお隣のとびしま海道を選択。こちらはしまなみ海道や今治とはフェリーで接続していて、一番東の端っこの岡村島からは島と島が全て橋でつながっていて、広島県呉市まで走ることができる。呉には行きたい行きたいと思っていたので丁度良い、ここにしようということで決定。
早速フェリー乗り場に向かって切符売り場で乗船券を選びますが、ここは難しかった。航路と時刻表と料金の一覧があったのだけれど、宗方、大下、小長とローカルな地名ばかりが連なるものだからどれを選んでいいのかがわからない。とりあえず受付の人に「岡村島に行きたい」と伝えると、全部教えてくれました。随分慣れているようだったので、よく同じ質問をされるんだろうなあ。
来島海峡を横断します。いつも走っているしまなみ海道の景色を海の上から眺めるのも悪くない。改めてロケーションは恵まれているなあと実感しました。眺めているだけでワクワクする。
さて、岡村島に上陸しました。
ここからはひたすら西に。島を5つほど経由するけれど、全て島の外周部を海沿いに沿って走るだけなので、道に迷うことは一切ないと思います。それにしまなみ海道と同じように道路には自転車乗り向けのブルーラインが引かれていて、目的地への方向と距離がしっかりを刻まれている。このブルーラインをたどりさえすればOKという親切設計。GARMINの出番もありません。
そしてこのとびしま海道、走ってみるとめちゃくちゃ気持ち良いことが分かりました。
もうねロケーションが素晴らしいもの。島と島が全て橋で繋がっていて、海が近くて、島の空気感があって、交通量が少なくって、路面は完璧に整備されている。信号もなければ、車の幅寄せもない。THEストレスフリー。個人的にはしまなみ海道よりもずっとスローツーリズムができる。そして距離も手頃な50km程度。関前、豊、豊浜、蒲刈、下蒲刈と続きます。
そして島の中にはこれまた味のある集落があって、その隙間を散策するだけでも価値があった。
和歌山県の加太を訪れた時に近いけれど、ディティールは違っていた。漁師町だけれど坂がある分、立体的で複雑で入り組んでいて、自転車ですら狭く感じるような路地裏の宝庫でした。
20km/hくらいでゆっくりと。
唯一気をつけなければいけないのが補給処の少なさで、コンビニなんて当然ないし、個人商店もほとんどなかった。
そういえば今回は補給食を一切積んでいなかったので、40kmほど走ったところでそこそこの空腹感に。ハンガーノック手前でこのお好み焼き屋さんに助けられました。この「きしな」さん。めちゃくちゃ美味しかったです。や、本当、大阪のお好み焼きと全然違う。広島のお好み焼きも派閥が幾つかあるらしくここのは呉風なのだとか。私はとにかくこの記事の柔らかさと具材のマッチっぷりに感動しました。次に訪れた時も絶対に立ち寄りたいスポット。
本土へと繋がる安芸灘とびしま海道(安芸灘大橋)から見えるこの物件。とんでもない。もし中に入れるなら是非入ってみたい。情報求む、レベルです。
そして本州へ。結局、本州から始まったこの旅は四国と5つの島を経由して再び本州へと舞い戻ってきた。合計で7つの島を渡るこの旅は、多島海であり道路が整備されている瀬戸内ならではだなあと思う。自転車、とりわけロードバイクにもってこいの快走路続きでした。
さて、本土に渡った後はいよいよ呉へ一直線です。
呉へ行く理由はもちろん「この世界の片隅に」の聖地巡礼!!
続く。
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