見所がぎゅっと濃縮。歴史ある東三河「新城」の魅力とは。
写真, カメラ, 東海,前回の記事(自転車で大阪から静岡まで「さわやか」のハンバーグを食べに行くライド【ハーフキャノンボール】)の最後にちらっと書いていた通り、その日一緒にご飯を食べて、着替えと寝床まで提供してくれたフォロワーさんの地元である新城の魅力を紹介していきましょう。「しんしろ」だそうです。自転車乗り的には「あらしろ」一般的には「しんじょう」と読んでしまうしんしろの魅力とは。
愛知県新城市。愛知県の東部、いわゆる「東三河」の中央に位置します。どうも国道一号線よりを通過してしまう土地故に私自身、縁もゆかりもありませんでした。白風がいなかったら一生訪れることがなかったかもしれません。人のつながりは土地と人を繋げれくれるのです。

これは別に新城がどうとか関係ありません。朝ごはんを提供していただきました。一目でインスタグラム映えする食卓ですね。このままクックパッドのアイキャッチ画像に使えそうです。料理は見た目が大事ということが、この一枚だけで分かっていただけると思います。臥龍点睛を欠くことなく、100点満点の朝食です。#丁寧な食事 と言うタグをつけずに入られません。
手作りのデザートが出てくるなんてもはやカフェクオリティですね。モーニング文化のある愛知県ならではの朝食へのこだわりでしょうか。ちなみに名古屋市民は本当にモーニングに行くそうで、土日の午前中なんかは喫茶店が混むそうです。大阪では考えられません。
文明の利器、「自動車」に乗って訳もわからないままに山奥へ拉致されました。ちなみにここ1年で彼の助手席に乗るのはこれで4度目くらいです。その間、他の助手席に乗ったことはありません。
「梅が見頃だよ」ということで新城市の川売地区の梅園に連れて行ってもらいました。川を売ると書いて「かおれ」と読むそうです。全くもって意味がわかりません。彼の口からかおれと発声されるものの脳内変換ができず最初は「何かそういうパークでもあるのかな。」とか思ってしまったのはここだけの話。
咲き乱れてました。11戸の農家が協力して梅を育ててらっしゃるそうです。山間の傾斜部を覆うように咲き誇るその様はまさに桃源郷。どこか懐かしさを思わせる原風景がそこには広がっていました。
黄色いやつが可愛かったです。
自転車で訪れる際は、程よいヒルクライムをさせられそうです。私たちが帰るタイミングでちょうど10人程度のサイクリスト集団が登ってきていました。身なりからすると地元の集まりっぽかった気もしますが、竹バイクが1台いたのが印象的でした。ツイのオタクっぽい振る舞い(スマホを全員で見る、自転車を並べて写真を取りだす)はなかったので、ちゃんとした人たちなのでしょう。
石垣の佇まいが集落や畑と見事にマッチしています。#慎ましい生活
生命力。
ちなみに今回は久しぶりにCANON EOSMミラーレス機での撮影です。絶対一眼レフ楽しいぞマンなのですが、こうしてみると悪くないな、いやむしろやっぱり便利だな!と感動しました。うん、そういえば買った当初もそういうレビューをしていたことを思い出します。うーん、道具はどんどん使ってこそその真価を発揮してくれる。使い倒すことに意味がある。
こちらが本日、最も感動したスポットです。旧大野行の生まれ変わりで大正14年からの歴史を誇る「鳳来館」昨今流行りの古民家カフェなどとは一線を画す、重みのある建造物です。一見すると洋風建築ですが内装、天井や床材には木がふんだんに使われていて、大正時代の和洋折衷文化を見事に表現しています。そもそも外観からして正面玄関をアーチ部分とした局面外壁が見事。美しい。それがこの町並みとも見事に調和していて、建造物としての魅力がさらに高まっています。車を停めた場所からほんのちょっと歩いたけれど、一歩一歩歩いて徐々にこの建物が見えてきた時の心境というのは筆舌に難いものがあります。なんというか、価値あるものに出会ったという実感に満たされた。
内装も素晴らしい。店員さんの制服もこの写真に写っているカーテンのように真っ白い古風な割烹着で好感が持てました。や、好きです。
ステンドグラスと革製のソファ。何気なしに展示されていて座ることもできますが、これたぶん、数十万円じゃあすまないと思う。あまりに重厚なソファで偉くなった気持ちになれます。
レアチーズケーキとコーヒーをいただきました。まあ、正直これだけでも価値はある。
なんともまあ居心地の良い空間。家の近くにあったら毎日でも訪れたい。
梅と桜は本来季節がずれているものですが、ここ長篠の河津桜は早咲き桜。3月初旬〜中旬が見頃ということで、私が行った時はまさに満開でした。桜の名所として有名になって人だかりができてもおかしくないと思うスポットですが、なんともまあこじんまりとした、ひっそりとした場所でこれこそ桜を愛でるのにふさわしいな、と。関西に住んでいるとどうしても京都や奈良に行きがちですが、正直あそこは桜どころじゃないですからね。道案内しているだけで1日終わってしまいます。私は自転車で早朝から美味しいところだけを見て帰ることが多いのですが、ここはそういう心配もなさそうで。地元の人たちがお弁当を持ってピクニックしにくるような場所なのかなあ。
「トンネルと抜けると桜のトンネルでした」というだけでキャッチーと思いませんか。
たまたまサイクリストがいたのですが、後日インスタグラムに「隣にいました」というコメントが来てました。どこで誰に見られているか分からないので悪いことはできません!
たまたま白風と知り合って、たまたま新城までやってきて、それがたまたま桜の時期で、彼が連れてきてくれないと、まあ一生見ることもなったでしょう。巡り合わせというか。うん、大事にしたいなあと思います。
ブログに色々書いてますが、全部偶然といえば偶然。
自分の意志で自転車を始めて、
いろんなところを走り回って、
いろんな景色を目の当たりにして、
いろんな経験をしてきたわけですが、
最初からこうと決めて行き着いたわけでもなく、
恣意的に無意識的にそこに辿り着いた結果を享受しているだけ。
でもその積み重ねに人生の本質があるような気がしてならない2017年4月の心境です。
さて、新城の魅力が伝わったでしょうか。
別にそれら単体で見ると他の土地にもっと有名どころがあるのは間違いないけれど、
有名さと中身は関係ない、という当然のことを再認識。
けれどよくあるただの田舎とは違う、ちゃんと建物や文化や自然が、歴史的な背景とともに今でも生き永らえている魅力ある土地であることは間違いない。
名古屋に来たもののすることがない。
浜松だけじゃあ物足りない、
下呂温泉に泊まって次の日どうしよう。
レゴランドがイマイチだった。
そんな時には鳳来館に訪れてランチを頂きましょう。幸せに帰れます。
おわり。
Specialthanks @hakuhuu
ちなみに帰りに豊橋駅で買った甘酒のゼリーがめちゃくちゃ美味しかったです。
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