【四国徳島】風邪が悪化したので徳島を脱出するミッション 【剣山スーパー林道】

起きた瞬間、思った。


最悪だ、と。


悪化してるじゃねーか! ( ‘д‘⊂彡☆))Д´) パーン
IMG_0082_20161214212027ffa.jpg なんとしてでも徳島を脱出して帰らなければ・・・・。
うんとあたたかくして寝たのに寒気がする。
身体の芯に氷塊が埋め込まれているようだ。
頭はぼーっとして浮遊感がある。


最悪だ。


かと言ってここでリタイアなんてできない。
だって手段がない。

山しかない 
山しかない。


どうやって帰ろうか悩んだ。

方法は幾つかある。地図は頭に入っている。

①来た道を引き返す。高松まで戻ってフェリーで神戸に。

②徳島市内まで走る。下り基調。フェリーで和歌山に。

③高知市内まで走る。山を越えるけれど、特急で帰れる。


10分ほどあれこれ天秤にかけた結果、③を選択することにした。
どうせなら、高知まで行って「鰹」を食べたい!!


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すっかり乾いたウエア。乾燥機がなかった死んでいたと思う。リアルに。

それにただ戻るだけじゃあ面白くないしね。ここは多少無理していこう。そのうち治るでしょう。


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まだまだたくさんの山を越えないといけない・・・・・。


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国道193号線を南下してそのあと国道195号に接続して西へ進むだけの1日。

文章にすれば一行だけれど、この時の私にとっては果てしなく長い行程のように感じた。

「こんな道を荷物満載の自転車で、しかも体調不良で越えないといけないのか・・・・・」

いつもたいてい楽観的な私もなんだかブルーだった。
でも仕方ない。行くしかない。
誰も助けてくれないし、自分で決めてここにいるんだから、自分でなんとかするしかない。
自転車は基本的には一人だ。
たとえ誰かが一緒にいても、やっていることは個人的なアクティビティである。
それがいい。
自由だ。
自由というのは責任も結果も原因も全部自分の中にあるということだ。
ブルーになったところで何も解決しない。

なら、楽しもうじゃないか。


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それにしても国道とは思えないような道が延々と続く。
車では走りたくないなあ・・・・という類の道ばかり。
急カーブ、ブラインドカーブ、崖、岩肌、アップダウンのオンパレード・・・・。
こわい徳島さすが徳島こわい。
そもそも文明を感じないというか、個人商店すら見当たらない。自販機があれば御の字で、それすらもない区間が数十キロ続く。
少なくとも昨日から一度も自転車とすれ違っていないし、お店にも出くわしていない。


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ナチュラルに林道の看板が出てくるの笑う。
もう、お腹、いっぱいです。

193号線をどんどん下っていくと突如、大きな滝が現れた。
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滝というか、なんというか・・・・・
そう、RPGとかでダンジョンの奥にある体力・気力が全回復する湖だ・・・!
大轟の滝と言うらしい。
なんか気のせいかもしれないけれど、少し体調がましになってきたような。
走っていると回復する説。


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下り基調の下りを使い切ったところで国道195号線に合流。
標高貯金がなくなってしまった・・・・・!
ここからまた山を越えないといけない。
ううん、しんどい。
荷物が重い。
そりゃあキャンプ用品を積んでいるのだから仕方ない。


そんな折、突如、郵便局が現れた。
いつもなら目にも止めずにスルーしてしまうだろう。
この時の私は違った。

「ここから要らない荷物を送ろう・・・・・・!」

こういうソリューションは久しぶりにする気がする。
必要最低限なライトパッキングスタイルでの旅が多かったからなあ・・・・・・。
北海道旅とかで何度か使った方法。
つまり郵便局やヤマト運輸の営業所に立ち寄って、要らないと判断した荷物を自宅宛に送ってしまうという方法。
これでその後の行程が一気に楽になる。増槽を捨てることができる。
ストイックさが求められるキャノボなんかでも使えるテクニック。
逆も然りで、局留にしておけば、そこで荷物を受け取ることもできる。

送付するための箱なんかはほぼ間違い無く頼んだらくれるか売ってくれる。
この時はゆうパック用の箱を200円で購入。
そこにテントや寝袋が入ったサイドバッグを丸ごと詰め込んで自宅宛に送付することができた。
バイクが一気に軽くなる!!!いやっほううううううううううううう。


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加速装置を手に入れたような感覚。一気にペースが上がる。
高知まで70km弱。
楽勝だ。


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四ツ足峠トンネル、というところを通過していると、まさかの県境が!!
トンネル内県境っていうと関門トンネルを思い出さずにはいられない私である。

ここを超えれば下り基調!
勝利を確信した瞬間に、身体が一気に軽くなってきた。
もう大丈夫だという安心感。
ああ、よかった、徳島を脱出することができた・・・・。
やれやれ、おそろしいところだった。


荷物もなくなり体調も回復したところでギア2枚分は回せるようになった。
おおよそ35km/h前後で駆け進む。
気持ち良い。
天気も良い。
朝のブルーが嘘のようだった。

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もうすぐ高知というところでいきなり現れたコスモス畑に止まらざるをえなかった。



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ビューティフォー・・・・



ここまでくればもう高知市内。
時刻は15時より少し前。
予定していたよりもずっと早く到着した。
16時着くらいを覚悟していたのだけれど。得した気分。

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高知の風物詩、路面電車。
だけれど中四国九州地方の主要都市の多くで見られる景色だったりするので特段珍しいわけでもない。
大阪でも一応見られるしね!(天王寺より南で)


高知までくれば後は輪行で一気に四国を脱出することができる、というわけで最後の最後で観光的なことを・・・・・。
と言っても過去に来たことはあったので、おいしいところだけ押さえておくために、ひろめ市場へ。
ここは言うなれば高知の食のサミット会場。
カツオはもちろん、その他海鮮、野菜、お肉、地酒や珍味をいただくことができるホットスポット。


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明るい時間から呑んでる人たちであふれているユートピア。

バイキング的なノリで・・・・

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どーん!と高知の食サミット!!

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これが食べたくてはるばるやってきた。鰹。素晴らしい。


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サーモンの炙り寿司!


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煮豚!煮卵!
疲れた身体にぴったりのメニューを揃えることができて圧倒的回復。

お腹も満たしたところで、高知駅へ。
もう未練も何もない、帰って身体を休めたい。


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サクッと輪行準備を済ませて切符を買う。

この時に急に名残惜しさも出てきた。

あの恐ろしいほど長く続く林道、ぬかるんだ路面、踏んでも回しても思うように進まないぬかるみ。
その山にまるで自分しかいないかのような錯覚に陥るほどの深い深い山。
ああ、ほんとうにあれを求めていたんだなあ・・・と実感した。


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特急、南風で岡山へ。
岡山で新幹線に乗り換えて新大阪へ。


こうして近年稀に見る過酷な林道ツーリングが終わった。

準備編でも書いたけれど、もう一度伝えておくことがあります。

四国は過酷。
補給食が尽きるくらいなら可愛いものです。
問題は尽きた後の回復すらできないというところです。
「あと1時間走ればコンビニがある!」というのは夢物語と言ってもいいレベルです。
15km1,000mアップの後、20kmダウンヒルしてもう一度500m登った先にある開いているかどうか分からない個人商店に命をかけるか?否。そんなことは否。

なのでこれを読んだ人は、しっかりと備えを。


クセになる、と言ったら語弊があるかもしれないけれど
オンロードにはない魅力がたくさん見つかった。
一言で言うと、「自然との近さ」がものすごい。
距離感がここまで縮められるというのは、オンロードにはない体験だった。
実際に行くまでほんとうにわからない道の連続で
冒険という意味ではぶっ飛んでいたと思う。
その分、得られるものも多く、
次なる冒険を予感させてくれる3日間だった。

終わり。



走行距離 135km
獲得標高 1,437m

3日間の合計
総走行距離 366km
総獲得標高 7,883m

数字だけ見るとやばかった。

※初心者の方は真似しないでください。
※徳島界隈はほんとうに思ったより進まないです。プランニングはいつもより余裕を持って。


   
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Comment

Kina  

はじめまして
受験で自転車にあまり乗れず悶々としているので、このブログが生きる希望になってます
東京から関西の大学に行くので是非行ってみたいです。

2016.12.14 Wed 23:51

hira  

つむりさん史上最もハードなライドだったのかな、と画面から痛い程伝わってきました。オフロードはオンロードとは違うとガクブルしてます。非常に面白いライドレポートを有難うございました。

2016.12.17 Sat 00:26