【北海道自転車旅】9日目 暴風警報発令【網走〜知床】
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天井があるって素晴らしい・・・・・
自転車,
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キャンプツーリング,
北海道,
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風がないって素晴らしい・・・・・・!!
民宿の魅力に心がどんどん弱っていくよ。

9日目ともなるとだいぶ身体も旅に慣れてきて、前日の疲れもうまく回復できるようになってきた。
まあ就寝環境でめちゃくちゃ左右されるわけだけれどね!
お布団、最高です。
さて、この日は海沿いをひた走って、知床峠を越えて、羅臼の町までたどり着くこと。
行程的にはだいぶ余裕があるということで、スロースタート。
お宿の人と談笑しつつゆっくりと出発準備を整える。
ちなみにご好意でお宿の人がなんと洗濯物をまとめて洗ってくださった。
出発するときにはしっかり乾かしてまでくれて、感謝しかない・・・・!
まあ順風満帆な1日の始まり。
なんてのは大抵その後の試練のフラグみたいなもの。
はい。
すごい向かい風が待っていました。
国道244号線、通称斜里国道を東へ。
空はどんより曇り空。
暑くなくて走りやすいからよいよいと思えるのは、もうすっかり天候変化に慣れてしまった証拠だろうか。
青空の方が確かにテンションは上がるけれど、天気は天気だ。受け入れるしかない。
けれどこの風がなんとかしてくれ。(゚´^ω^`゚)。゚
必死に漕いでも15km/h程度しか出ない。
頑張っても仕方なさそうなので、ここは省エネ走行で乗り切ることに。
途中、すごいペースで他の旅人に追い抜かれる。パネエッス。
60km地点ほどにあったのがオシンコシンの滝。
変わった地名が多い北海道だけれど、このオシンコシンについては、数年経ってもずうっと覚えているレベルで印象的だった。
雨の影響かものすごい水量。迫力ある!
ここまでくれば知床まではあと10kmもない。
急ぐこともないんだけれど、ただ天気予報が翌日も雨だから、早めに峠を越えてしまいたいという気持ちがある。
もし今日越えられなかったら、しばらく足止めを食らってしまうかもしれない。
村上春樹か!?
12時過ぎくらいに知床の町に到着。
思ったよりも栄えているようで栄えていなくって、うーん、と思ったけれど、
改めて地図を見ると納得。
なんだかんだそれなりに日本最果ての地と言っていい場所に立地しているこの知床である。
自然豊かな知床半島を堪能するために観光船が就航しているっぽい。
先を急ぐのでここはパス。
お昼ご飯を探していると、気になる食堂があったので凸。
ウトロ漁協婦人部食堂というなんともローカル感かつ家庭的な雰囲気溢れる食堂である。
注文するのは・・・
どん!
いくらと鮭の親子丼!!!
なかなかご飯にたどり着かないくらいたっぷりと敷き詰められたいくら!いくら!いくら!
一口食べるとそのプチプチ食感に思わず笑ってしまった。回転寿のいくらはいくらじゃなかったんや・・・・
ごちそうさまでした。
少し安いんでいると、地元の人っぽいおっちゃんに話しかけられる。
一通りテンプレ会話をしていると泊まる場所の話に。
「よかったら泊まっていくか?」と言われる。どうやら民宿をやっているらしい。
ぐぬぬ、ここで泊まるなら絶対甘えているパターンだけれど、ここは予定通り、進むことに。
ありがとう!おっちゃん!
なるほど改めて見ると漁船だらけだ。
海の幸に感謝。海の幸をとってきてくれる漁師の方に感謝。
標高700m程度で、距離も10kmちょっと。ゆっくり行けば問題ないレベルだけれど、風が強くって思うように進まない。
何気にこう言うしっかりとした峠を越えるのは久しぶりだ。
や、北海道に来てから初めてかもしれない。
なんせフルキャンピング装備だから、ゆっくりと登らざるをえない。
だから速度も8km/h程度。
いつもなら問題ない。
このまま越えられるはずだった。
が。
ちょっと風やばくないですか!??
大して背が高くない草木が根元から曲がりきっている。
体感風速20m/sは余裕でいっている気がする・・・・・。
これが向かい風だったり横風だったり、ものすごい吹き方をしてくる。
はっきり言って、立っていられない。
メガネが顔に食い込むレベル。
思わず自転車から降りる。
こんな中走れるわけないじゃない!!!!
すでに300mくらいは登っていたけれど、このまま登りきったとして、反対側の下りはやばいのでは・・・・?
下手をすると落車・・・・・?
と考えて即断。戻ろう。
無理はダメだ。まだ先は長いのだから。
この試される大地において得た教訓の一つに
「人間はどうやっても自然には勝てない」
ということ。
いやね、こんなちっぽけな生命体が勝てるわけないんですよ。
というわけでウトロの町に戻ることに。
戻るだけでも大変。横風がハンパないもの!
降っている最中に道路脇にいた鹿。風なんて関係ないぜって感じだ。
とてもじゃないけれどテント泊をする気もないので・・・・・
昼間に食堂で声をかけてくれたおっちゃんのところに駆け込む!
事情を話すと快諾してくださった。ありがたい。
おっちゃん「なんか暴風警報出てるよ」
私「暴っw風っw警っw報っw」
やれやれ。
無理しちゃダメね。
もうすっかり戦意喪失した私はこのまま厄介になることに。
こういう風に手を差し伸べてくれる人がいるのは本当にありがたい。
北海道ではこういったことがたくさんあったのだけれど、旅人が多い土地だからなんだろうか。
それとも開拓文化でいろんな人が内地からやってきたからなんだろうか。
なんと温泉が備え付けられていて、無料で入れてくださった。
しかも源泉掛け流し!
暴風で緊張した筋肉を優しくほぐしてくれました。
夕方ごろ、なんとなくこのまま寝るのも勿体無い気がしたから、カメラを持って少し町へ。
オホーツク海を見下ろせる高台に登ってみると
ビューディフォー・・・
思いがけず立ち止まることになった知床の地。
明日は、登れるといい。
続く。
走行距離102km
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