【登山第13回】雲の上を歩こう【赤岳〜横岳〜硫黄岳】

神楽坂つむり

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知らない天上だ。 

枕元のiPhoneに目をやると時刻は4時。
 いつもならぐっすり眠っている時間だけれど、すっきり目が覚めてしまった。 


それはそう、昨日眠りについたのは9時前だ。 
深い深い眠りだった。 

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 ここは八ヶ岳は赤岳。
今日はいよいよ縦走・・・・・!

部屋の窓から外を覗いてみると、うっすらと空が明るくなり始めているのがわかる。
そして確信する。

「今日は晴れだ・・・・!」

予報通りだったけれど、それでもやっぱりテンションが上がってしまう。
そしてこの時間に起きたのは、他でもないご来光を拝むため・・・・!
はやる気持ちを抑えて、防寒具を着込んで外に出る。
メリノウールインナーにダウンベスト、ウインドブレーカー。
静かに静かにと心がけていたけれど、周りのお客さんもみんな起きているから、ノープロブレムだった。
山の朝は早い。


受付小屋によってちゃっかりコーヒーをいただく。
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ふふふ、完璧だ・・・・ご来光いつでもカモン!!


この陽が昇る前独特の静かな空気が大好きだ。
シン・・・とした静寂さ。
目の前に広がるのは、地球を感じざるをえない絶景。
期待で胸がいっぱいになる。
よくよく見ると、その景色はシームレスに移り変わっていく。
群青色から薄紅色へと空が移り変わっていく。

そして太陽が出るであろう方向の雲がひときわ大きな輝きを放ったその瞬間

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世界で一番美しい瞬間。

「ああ・・・来てよかった・・・・」と心から思える瞬間だ。

けれどうまく言葉にはならない。無言で眺める。
そうしている間にもどんどん空の色が変わっていく。
もはや何色かわからない。
細分化してもしたりない。

動画も撮ってみた



そして何よりびっくりしたのが、雲海に浮かぶ富士山・・・・・!!!!
最初は「あの山、何だろう・・・・?」と思ったけれど他の登山客が
「富士山だ〜〜〜」
って話をしていて、わかった。びっくりした。
こんなに綺麗に雲海に浮かんでいるところが見えるなんて珍しいらしい。
ラッキーだった。感謝感謝。

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赤岳と赤岳天望荘と富士山をセットに。


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朝露。


一通りこの時間を堪能した後は山小屋に戻って朝ごはん!
昨晩に引き続きバイキング。
この日のエネルギーをしっかりと補給。

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そしていよいよ山小屋出発!
いくぞ八ヶ岳稜線歩き。

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ふおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!
思わず声が漏れる赤岳美しい!!!
縦走のいいところは何と言ってもこの瞬間!
一度、尾根まで登ってしまえば、後は雲の上を行く極上散歩道。
右を見ても左を見ても前を見ても後ろを振り返っても絶景の連続。
心が踊らないわけがない!!

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ふおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお(何度でも

まず目指すは横岳。
と言ってももう見えているのだけれど、これが意外と遠い。
すんなりまっすぐ進めればいいのだけれど、なかなかアトラクティブな岩場の連続だったりする。
まだ心臓が起きていないせいか、息が切れきれになるけれど、それも最初の10分くらい。
標高のせいもあるかもしれない。
2,700m。
運動をするには多少無理をしなければならない。
けれど慣れてしまえば、エンジンがかかって、身体が一気に軽くなる。

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景色にピース

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直登ポイントもあったりして、なかなかの難易度。
しっかり足場を確保すれば問題ない。


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落ちたら死ぬ。

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それぞれの山。




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雲の上に浮かぶ富士山!
他の登山客も「こんな綺麗に見えたのは初めて。これだけで来た甲斐があったね」と話をしていてそれな!!!と握手せざるをえなかった。




1時間ほどして到着!したのは三又峰。
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最初はてっきりここが横岳と勘違いして、「なんかしょぼい・・・」と思ってしまったのはここだけの話。
眺望はものすごいけれどね・・・・!
改めて横岳に行った時に初めて勘違いに気づいた。
横岳はちゃんと看板があって安心。ですよねー。
と、いう会話を同じペースで進むご夫婦とした。結局下山するまでずうっと前か後ろにいらっしゃって良いペースメーカーになってくれた。
あと結構慣れてらっしゃるようで、複雑な岩場でのルートリーダーにもなってくださった。感謝!(勝手についていった)



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こっちが横岳。奥には赤岳がそびえている。
ここまではコースタイム通り。ふむふむ、悪くない。
補給食のブラックサンダーを食べる。絶景を眺めながらのチョコレートの美味しさは異常。

ちなみに水分補給は全てプラティパスに頼っていたので、歩きながらが基本。
これがやっぱりかなり有効で、いちいち立ち止まることもないし、喉が乾く前に気軽にちょっとずつ補給できるのが良い。一気に飲んでもうまく吸収できないしね!グラベルツーリングだったり山登りにはもはや手放せないアイテムになってしまった。


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雲の上を行く。



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横岳を超えると突然に景色が変わる。
これまでの岩場が男性的であるとすれば、こちらは草原が広がる女性的な景色。
白いワンピース少女がくるくる回ってそう(そんな格好じゃ登れない場所
これから向かう硫黄岳の全貌を望むことができる。行くぞ!


続く。
 




   
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