自転車旅のあれこれ第三弾 「自転車旅×写真 カメラ」
自転車, 写真, 機材紹介, ノウハウ, カメラ,父が部屋の掃除をしている時に出てきたという古い一眼レフカメラ。フィルム式のものだ。
当時、「半分の月がのぼる空」を読んでいた私は、作中で主人公が一眼レフを使っているのをみてなんとなく憧れのような物を抱いていた。
そんな折、である。使わない訳にはいかない。
その日のうちに町の写真屋まで走って、なけなしの小遣いでフィルムを買いに行った。
近くの公園のベンチで袋を開けて、フィルムをセットして、設定も何も分からないまま、シャッターを押した。

思えばあの日が私の写真人生の始まりだった。
それ以来、その楽しさにハマり続けている。

最初はポートレートみたいな写真ばかり撮っていたけれど、自転車を始めてからというものの
風景写真をよく撮るようになった。





「この景色を持ち帰りたい。」
「誰かと共有したい。」
「いい絵が撮りたい。」
理由は色々だけど、とにかく自転車と写真の相性はめちゃくちゃ良いと直感した。
自転車は歩くよりは速く、車よりは遅く、目の前の景色が近くって、五感で景色を楽しむことが出来る。
朝の空気、都会の喧噪、昼の気だるさ、夜の張りつめた感じ、山からみる絶景、海辺の道、雨の山道、
知らない土地、何もない土地、遠い町の最果て感・・・
そんな空気感を写真におさめることができれば、それはとっても嬉しいなって、思った。
さて、写真を撮るためにはカメラがいる。
当たり前だ。
本記事ではカメラ機材の運用方法をさらっと書いていこうと思う。
いわゆる撮影テクニックについて書くつもりはない。
そういうのはカメラ雑誌を買えばだいたい分かるし、
私自身、そんなにテクニックがある訳でもない'`,、('∀`) '`,、
まあ正直、いいなー、と思う景色を見たら、ファインダーをのぞいて、「ここだ!」ってところでシャッタを押す。それだけ。
私が自転車旅で使っているカメラは主に三種類
①デジタル一眼レフカメラ
②コンパクトデジタルカメラ
③スマートフォン
最近はもっぱら①と③
①デジタル一眼レフカメラ

私の主力である。
愛機はCANON EOS 60D。
結局のところ写真を重視するのであれば一眼レフ一択になってしまった。
「思った通りの写真をクイックに撮ることが出来る。」
カメラに求める性能の最たるものがコレ。思い通りに撮れること。
この思い通りっていうのは、例えば路地裏の空気感を出す為にわざと露出を暗めにして猫の背景をボカして撮るだとか
青い瀬戸内海の海を、見た目以上に青く明るく撮るだとか、そういう作為的なこと。
それが思い通りになるのが一眼レフの最強なところ。
関連して他のカメラと決定的に違うのが、「撮影する像を肉眼で確認しながら撮れる」というところ。
スマートフォンもコンパクトデジタルカメラも、撮影時に見ているのは、あくまで撮像素子が捉えたデジタル的な「画像」である。
出来上がる写真そのままを確認しながら撮影できるから、失敗は少ない。
けれど、どうしても「画像」で確認しながら撮るからか、二次元的な目でしか写真を撮れなくなってしまう。
その場の空気感や雰囲気を切り取るのに重要な「奥行き感」を出す為には、やっぱり三次元で捉えやすい、ファインダー越しの「実像」で見るのが一番、と、個人的には思う。
というわけで、新たなジャンルである「ミラーレス一眼レフ」も私はあまり好きじゃない。
あと、充電の持ちが悪いのもデメリットのひとつ。撮影中、ずっと映像を映し続けてるわけだから、電池の消耗が激しい。
交換レンズが豊富なのもスバラシイ。
広角から望遠まで、レンズさえ替えれば、好き勝手遊べる。遊べるというのは趣味において重要。
デメリットとしてはどうだろう。
重い、大きい。が挙げられる。
個人の考えをなくして客観的に見ればこれは間違いない。
絶対コンデジの方が有利。軽いし、コンパクトだし。
比較的軽装でツーリングする私だけれど、でも、一眼レフをメインに使ってる。
結局は色んな要素のトレードオフ。
カメラの本来の目的を達成するためには多少の犠牲は厭わない、というスタンス。
それに・・・・これは他人にそのまま当てはめられるとは思ってないけれど、
一眼レフ背負って走るのそんなに苦じゃない(苦じゃなくなった)

私は一眼レフを携行する場合、ツーリング中はずうっと肩からたすき掛けして走ってる。
カメラの位置は背中の真ん中当たり。
宿を出てから宿に着くまで、ずっと掛けたまま走ってる。
理由は簡単、すぐに撮りたいから。
バッグに入れてたら出し入れするのが面倒で仕方がない。撮りたい時にぱっと撮れるのが重要。
重さは、慣れた。
最初はちょっと肩が痛かったけれど。
ストラップの長さを調整したり、荷重のかかり方をうまく分散することができれば、それほど気にならなくなった。
レンズ込みで1kgはあるかしらね。数字で見るとなかなか重い。
ちなみにストラップはごく普通のもの。
忍者ストラップとかそういうたぐいではない。シンプルだから壊れることもない。
ほんとに重く感じるとき・・・たとえばアルプスのような長い登りをこなすときは
バッグに仕舞うこともたまにある。
フロントバッグなりサドルバッグになら収納することも可能。
だけれど、基本的には背負いっぱなし。
もちろん、カバー無し。レンズキャップなし。
きっと本当にカメラ好きな人からすると扱いが雑って言われると思うし、私もそう思う。
けれど、別に問題ないし、いいんじゃないかな。(適当)
実害がなければ、機材が痛んでも構わないというのが、基本的なスタンス'`,、('∀`) '`,、
②コンパクトデジタルカメラについて

私の愛機はオリンパスのXZ-1。
何やら過去にこのブログで紹介して以来、自転車乗りの間で広まったと話を聞いたけれど、他にもいいカメラたくさんありますよ、と伝えておきたい。
その名の通りコンパクトなのが最大の売り。
ストラップをつけて、たすき掛けしていても重さが全然気にならない。
重量はおおよそ2〜300gが多いかしら。
持って行くのが苦にならない。
詳しくはこの記事を見てもらったらだいたい分かるかしらね'`,、('∀`) '`,、
写真そのものは平均して7〜80点のものが撮れるから、まあまあ満足。
ただし、やっぱり先に一眼レフで書いた理由のとおりで、100点満点にはなかなか到達できない限界。
けれど、毎年のように性能上がってるし、そろそろ最新機種に乗り換えようかなとも思い出した。
そうなるときっと90〜100点くらいのものが撮れるようになってるかもしれない。
そうなるといよいよ一眼レフに迫る魅力が生まれるかもしれない。
けれど、本質的に決定的な違いを乗り越えられるかどうか、期待したいところ。
もちろん、撮ろうと思えば素晴らしい絵が撮れる。ただ、一眼レフよりは多少、手間がかかるかな?というところ。
とりあえずこれから自転車旅で写真を撮りたい!という人に
まずおすすめして間違いない選択肢だとは思う。
③スマートフォン
これが侮れない。
実はツーリング記事でもちょくちょくスマートフォンで撮影した写真を挟んでるけれど、誰も気付いていないかもしれない。
それくらい、いい絵が撮れるのが昨今のスマホ。もちろん限界はあるし、どう頑張っても専用のカメラには及ばないところがあるけれど。
主に一眼レフを使いにくいor使う必要がないシチュエーションで補助的に使用。
ぱっと撮りたいメモ程度のものだったり、飲食店でささっとご飯を撮りたい時だったり。
記録するためだけに撮影することもしばしば。
この分野の成長が実はものすごく速くって、一眼レフだとかコンデジの成長速度より、圧倒的にはやい。
実際のところスマホの台頭で、コンデジの売り上げが落ちているという分析もある。
インスタントカメラなんてものはとうの昔に淘汰された。
今後の発展がもっとも楽しみなものの一つ。
もしかするとスマホオンリーで・・・・・なんて未来が来るかもしれないけれど、まあ5年はないと思う。
バッテリーの減りが早くなるのは困るしね。
即時インターネットに繋がるから、バックアップが瞬時に出来るのも魅力。
私はiPhoneを使っていて、PCもMac miniだから親和性は高い。
■交換レンズについて
一眼レフのメリットにレンズが交換できる、というのを書いたけれど
じゃあどんなレンズ使ってるかというと、これがまあやっすいレンズ。
知る人ぞ知る、タムロンの激安レンズ。


【高倍率ズームレンズ】TAMRON AF18-200mm F3.5-6.3 XR DiⅡ
である。詳しくは上記リンクを見てもらえば分かるかなーと。
これで実売1万5千円くらいというのだから驚き。
激安というか、コスパが良すぎる。
私は高倍率ズームレンズ一択。
なにせツーリングしてると色んな景色を目の当たりにする。
そのすべてを思い通りに収める為には、これくらいの画角がどうしても必要になってくる。
ただし「良いレンズ」を使うと、自ずと重くなるし、大きくなる。
明るいレンズはそれだけでレンズが大きくなり、重量が増してくる。
また、手振れ補正やマクロ撮影機能なんかも重量増の要因になる。
これも廉価レンズを使う理由のひとつ。そこまで明るいもの、高性能なもの、いらないもの。
他の理由として、ツーリング中は雨も降れば荒れ地も走る。
そのような環境下ではカメラ機材がものすごく痛むから、あまり高いものを使いたくないというのも理由。
自転車旅と写真。
その魅力に取り憑かれ、撮りまくった結果、フォトブックまで出来てしまった。


そろそろ次の本に取りかかろうか、、、と思えるくらいに。
一眼レフを背負って、どこへ漕ぎ出そうか。
終わり。
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