【乗鞍〜高山】ちょっと自転車で乗鞍を宿泊込みで満喫してきた 2日目【スカイライン】

神楽坂つむり

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知らない天井だ。

iPhoneを見る。時刻は4時20分。


寒い。
季節は・・・・・夏・・・・?
寝ぼけていたと思う。
しばらく布団に入ったまま脳を徐々に起動させる。


気付く。
ここは長野県と岐阜県の県境。
乗鞍岳は畳平、そこにあるお宿、銀嶺荘。
そうだ、こんな標高だから寒いんだ。


朝・・・・
ご来光を見なければ!!!!

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急いで昨夜と同様に一番あたたかい格好に着替えて、カメラを抱えて部屋を飛び出した。

廊下を早足に歩き、階段を下りて、お風呂場近くに置いてあった自転車を引っ張りだす。
お土産がひしめく店内を慎重に移動し、外に飛び出した。
もう東の空がうっすらと明るくなりだしていた。

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都会で目にする朝と全然違う。
雲と山しかない。


目をやると、何人かの登山者がすでに富士見岳を登り始めていた。
山頂からのご来光という訳だ。乙だ。
もちろん、そういった選択肢もあったけれど、考え直して自転車に乗ったまま道路に出た。


「やっぱり道路上から眺めるご来光がいい。」


ここかな?というポイントで自転車を降りて、あとはひたすら待つ。
去年の夏は燕岳で同じようにご来光を待っていた。
ただあの時は今と比べ物にならないくらい寒かったはず。
そう、この日はなんだかあたたかかった。8℃くらいはあったんじゃないだろうか。


見下ろすのは群青色の空と、幾重にも重なりシルエットになった雲、山の稜線。
雲のスキマから街がはるか眼下にうっすらと見える。
観察している間にもどんどん空が赤くなっていく。


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世界で最も綺麗な瞬間だ。


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アアアアアッ

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ビューティフォー・・・
実際にはやっぱり言葉が出ない。


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太陽が出た瞬間、あらゆるものにコントラストが生まれる。
霧のようなガスのような白い大気が光を受けて真っ白に輝き光を拡散している。
地球が自転しているだけなのに、どうしてこうも綺麗なのか。


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「自然を美しいと思うこと自体が不自然だ。心が汚れている証拠だよ」という犀川先生の言葉を思い出す。
自分の心は汚れているんだろうか。


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熊よけの鐘をひたすらならし続けるパトロールの人。
あそこまでしないとだめなのか・・・・(恐

十分に堪能したところで、一度宿に戻る。

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今日も晴天だ。
それだけで心が躍るのが分かった。




朝ご飯をいただく。

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なんとありがたいことか、朴葉味噌が出てきた!!!


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朴葉味噌、大好きだ!!!!
飛騨地方に来たら必ず食べたいメニューだんとつナンバーワン(^ω^三^ω^)
朝から贅沢させてもらった。ふひひ。


昨日に引き続き、他の宿泊客と、お宿の人としばし談笑。
食堂のテレビでは台風の接近情報が伝えられていた。
あと一日遅かったら、天気が荒れていたようだ。うん、ラッキーだった。


さて、今日の予定は特にない。
高山に下ればいいかなー、ってくらい。
というわけで時間もあるし、荷物は全部置かせてもらって、いざ、登山!!!
サイクルジャージにサコッシュ、ビンディングシューズで。

乗鞍登山は実は初心者向けである。
というのも畳平まで車でアクセスするものだから、スタート地点がすでに2,700m。
そこからもっとも高い剣ヶ峰までも、標高差300m程度しかないっていうね。
それなら生駒山のがずっときびしい。

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せっかくだからわたしは魔王岳を選ぶぜ!!
たったの15分とかいう小学生でも登れるところ。


完全な青空の中、登って行く。
気持ち良いに決まってる。

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ほんのちょっと登っただけで景色が変わった。高さは正義だ。


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ETT登山部。



ふと目をやれば北アルプスが!!

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ああ、ほんっとうに日本で最も美しい場所の一つである。
そういえば去年はあそこの燕岳からこっちを見てたっけ・・・・・。
距離も時間も飛び越えた。


路面はかなり綺麗というか、遊歩道みたいなのがちゃんと整備されてる。
これならビンディングシューズでも大丈夫だね!!()


東西南北どっち見ても絶景。



そして西に目をやれば、遥か遠くに高山の町並みと、そこに至る果てしない道路。

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なんかの映画の冒頭シーンでこういう景色見たことある気がする・・・。
あと、そうそう、ちょっと違うけれど、「もののけ姫」でアシタカが旅立つシーンを思い出した。
あの描写は日本アニメ史に残る名シーンだな・・・・と個人的に思ってる。
音楽と背景のこだわりもはんぱなかった。

とにかく私はここで感動するばかりだったということ。


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感動してる神楽坂つむりの図



しばらく腰を下ろして、じっくり堪能する。

「今日は、、どうしようか」
うーん、とりあえず高山に下るしかない・・・よね。
このまま登山ばっかりしてたらそれこそ縦走でもしたくなってしまうけれど
冷静に考えて登山する格好じゃないぞわたし。

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あの下あたりが上高地かしらね。


まだ早い時間だったけれど、徐々に他の登山者も増えてきた。
この時間にここに到達できるということは、相当早い時間に下を出発したんだろうなー。

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実際に京都から来たというソロクライマーの話を聞くと
仕事終わってそのまま車で平湯温泉まで走ってきて
仮眠してからバスで登ってきたのだと言う。
そしてその話が終わるや否や
「バスの時間があるので・・・では」
と去って行った。

そう、乗鞍に来る人はふつうバスの時間を絶対に把握してて、それに乗らないと帰れないのだ。
それに比べると自転車はなんて自由なんだ、と。
通行止めの時間こそあれど、いつ出発するのかは、自分の判断次第。
自転車旅をしていて思うのは、この「自分の判断」がすべてを左右できるというのが、その魅力の一つだと思う。
正解なんてないし、セオリーなんてあってないようなもの。
旅の始まりから終わりまでを、すべてを自分一人だけで構築して行く。
時にはネット上の情報を駆使しながら。
この記事もそんなありふれた情報の一つになれば、これ幸い。


宿に戻ってから、チェックアウトを済ませる。
帰る時にお宿のご主人さんから、素敵なプレゼントをいただいた。

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乗鞍の絶景がおさめられたポストカードセットだ。

ありがたい・・・!
お礼と、お返しにここで撮った写真を後日郵送する、と伝えた。
宿を後にする。


まだ時間はあるということで、最後にちょこっと花畑を散策する。
宿の部屋から見下ろしていたとこだ。
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しっかりと道も整備されていて、スニーカーでもなんでも歩ける。
高山植物を楽しむならここ!というような場所だった。
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モアイ的な岩発見。

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このコントラスト・・・っ!


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すごい。いったいどういう過程を経てここに転がるようになったのか。何歳だ。




さて、もう散々堪能した。
ありがとう乗鞍!

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バスもやや増えて来た。

ということで高山方面に向かってダウンヒル。
おおよそ40km、標高差2,200mのダウンヒルだ。
そのスケールの大きさ、ちょうど開催中のツールドフランスを彷彿とさせざるを得ない。

実際に、グランツールに負けず劣らずのこの景色(^ω^三^ω^)

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テンション上がらない訳がない。
これから下る道が全部みえる。
そして何が嬉しかったって、下ってる間は、一台のバス・タクシーともすれ違わなかったり、追い越されもしなかった。
この時間だからだろう。
おかげで好きなペース、ライン取りで下ることが出来た。ストレスフリー。


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ここでチューブレスの恩恵を受けまくる。
めちゃくちゃ安心。安全。
思った通りのラインを思った以上のクオリティで曲がることができる。
楽しい!
恐怖心とかよりも楽しさが上回る。


標高1,000m下回ったあたりから、明らかに気温が変わってきた。
なんというか、うん、暑い。
猛暑日、とは聞いていたけれど、ここまでとは・・・・。


高山に着く頃には、もう汗が止まらないくらい。35度近くあったんじゃないだろうか・・・・。

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そう・・・・高山!!
大好きだ!
ひょーかひょーか!

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町並み散策。
それだけでも楽しい。
訪れるのは何度目だろう・・・・もう5度目くらいだろうか。
何度来てもいいもの。

三カ所、行きたいところがあった。

一つ目は飛騨牛バーガーのお店。(お昼ご飯)
二つ目は水出しコーヒーのお店。(氷菓聖地巡礼)
三つ目は過去にお世話になったお店。(再会)


一つ目・・・・定休日
二つ目・・・・定休日
三つ目・・・・目的の人がお休み

絶望した (´’-’`)


むしゃくしゃしていただいたのがこちら

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飛騨牛重!
どちゃくそ美味しかったです・・・。


その後も1時間ばかし飛騨高山の町並みを堪能。

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謎のバイク集団に遭遇


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御手洗団子mgmg



やー、飽きないね、暑いけど、飽きない。暑い。あづい!!

こっ、こんなところにいつまでもいられるかー!
ということで、大阪まで輪行して帰宅。
さくっと。
引き際はあっさりすることが多くなってきた。
まあ実際のところ乗鞍で満足しきってしまっていたというのが正直なところ'`,、('∀`) '`,、
それ以外は添え物と思ってもいいくらいの、体験が出来た。

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高山駅。改装中()
あの美しい駅がいずこへ・・・・・。
どんな駅になるのか楽しみ。
またその頃に再訪しようかな。

最後に。
「乗鞍に泊まる」
通行止めのせいでこうなったのだけれど実際に体験してみるとこれ以上ないプライスレスな体験ができた。
一生の思い出に残るような景色も目の当たりにできた。
今回お世話になりました「銀嶺荘」さん。
あらためてお礼申し上げます。


おわり。


  

 

      

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