【登山第9回】ちょっと冬の高見山登ってきた【霧氷・樹氷】
写真, 登山, 近畿,
冬だ。

山だ!(?)
2014年1月に登山を始めた私。
思い返せば初めて登ったのは冬の妙見山(大阪)
雪景色に見蕩れたのを覚えている。
というわけで、雪山にはちょっとした思い入れがあって
またこの季節が来たということで、行くしかないでしょう。

山だ!(?)
2014年1月に登山を始めた私。
思い返せば初めて登ったのは冬の妙見山(大阪)
雪景色に見蕩れたのを覚えている。
というわけで、雪山にはちょっとした思い入れがあって
またこの季節が来たということで、行くしかないでしょう。
今回登ることにしたのは高見山。
奈良県と三重県の県境に位置する山で、標高は1,248m。
“関西のマッターホルン”の異名を持つこの山は、冬になると登山客でにぎわうのだとか。
その最大の理由が霧氷。
樹氷といった方が分かりやすいかも。
空気中の水分やら雪が冷やされて風で飛んで木の枝やら幹に張り付いて
全部真っ白になるやつ(適当)
今回は燕岳登山でパートナーだった人と同行。
近場と言っても雪山だしね!一人はちょっとこわい。
服装、装備、食糧等などしっかり確認して当日に臨んだ。


冬季限定で、榛原駅から“霧氷バス”なるものが運行しているということで
それにあやかることに。
始発狙いだったから割と空いていたけれど、車内で待っている間に、続々と待機列が。
一足早くでよかった。
登山口まで運んでくれる登山バスは本当に便利。
上高地とか乗鞍あたりは充実しているけれど、こういうところは少ないからねー。


登山口の気温は1~2度くらい。
うーん、しっかり冷えてらっしゃる。
ゲーター、ネックウォーマー、手袋を装備していざ、高見山、クライムオン!
最初はよくある登山道。草木を踏みしめながら、ゆるゆる登っていく。




道路からは分からなかったけれど、結構山が深い。
木々は高く、どこまでも続いている。
時折、石がごろごろしているけれど、岩場らしい岩場もなく、すいすい登ることができた。



登り始めて30分くらいしたところで、雪がちらついてきた。
体感的にも標高600mくらいだろうか。
そうはいってもまだ薄化粧。
「もしかすると今回は雪そんなに堪能できないかも」
と話し合う。
たまーに平地が現れたりして、そんな時には遠くの山々の尾根が見えたりして、きれー。
非日常に近づく感覚。未踏の地に踏み入れる感覚。身体の内から期待が高まる感覚。
どれもたまらない。

そうこうしているうちに、小峠に到着!
このあたりからずいぶんと風が吹き出したのを覚えている。
たまらずネックウォーマーを引っ張り上げる。
さむさむ。
見上げると、ここからずいぶんと雪が深くなっていくことが分かった。
アイゼンがいるか?と思ったけれど、岩場もありそうだし、身軽さを重視してそのまま登ることに。
幸いにもトレースがうっすら残っている。
始発バスに乗った人達だろうか。先行パーティが何組かいるもよう。
正直、雪山で先頭は歩きたくないなあ、と思う。
ここで道端に手袋の片方が落ちていることに気付く。
雪が積もっていないところを見ると、今朝登り始めた人のものっぽい。
もしかすると・・・・ということで、回収することに。
ザックのキーホルダーに装着。

!
一気に雪が深まってきた。
ところどころ、新雪があって、その白さにテンション上がる。
しっとりしているものの、凍結はしていなかったのは幸い。
もう少し踏み固められると、あぶなかったかも。
急坂地帯は急ぐことなくマイペースで登る。

山頂アタック!の前にアイゼンを装着。
今回は4本爪の軽アイゼン。
なんだかんだで初アイゼンで、ずっと試したくて仕方なかった。
装着は本体をトレッキングシューズの靴裏にあてて、ストラップで固定するだけ。
両足で3分くらい。

登りなのでストックは使用せずに、山頂アタック開始!
ここまでくるともう白銀の世界だ。
白の白さに思わず目を細めてしまう。
そして。
急坂を越えると・・・・

樹氷群!
ビューティフォー・・・・



写真では見たことがあるけれど、いざ目の当たりにすると、想像以上に迫力ある・・・・
地面から生えているあらゆるものが、銀色に輝いている。
綺麗と思う一方、すこしこわいな、とも感じた。
これほどまでに凍てつくってどんな世界だよ・・・!と。


寒さで看板もこうなるよね
実際、風がめちゃくちゃ強い。
はんぱない。
多分、風速30~35m/sくらいじゃないだろうか。
台風よりも強い。身体がもっていかれそうだ。
体感気温は余裕の氷点下。
ただし、ちゃんと対策してきたから、そこは問題なし。




風が吹き荒れる中、山頂を目指して登り続ける。
こいつは中々骨が折れるけれど、景色を見てると苦痛もない。
むしろ何とも言えないアトラクション感があって、楽しい!
たまにトレースが完全になくなっているところもあって、そんなところでは地面の状況が分からない。
さすがにこういうところでは雪庇なんてものはないと思うけれど、それでも木々の間より向こう側には行かない方がいいというのは分かった。
足元に注意しつつ、写真撮影に夢中。
山肌に隠れるところでようやく風が収まった・・・
一気に、静寂。
風が当たらないだけで、こんなにも違うのかと、身体が教えてくれる。
遠くの山々を一望できる展望台みたいなところがあった。


なんという大自然。
なんという過酷さ。
こんなの絶対勝てない。
謙虚に行こう・・・・
再び登山道に戻って、しばらく行くと、山肌がなくなる部分が。
明らかに、再び暴風域だ。
意を決して突っ込む!

ふおおおおおおおおおお
飛ぶ!飛ぶ!
今なら飛べるよ!
おそろしいことに強風によって木々に堆積した氷塊が、強風によって真横から飛んでくるっていうね。
凶器かと。ダンジョンかと。
避けることもできずひたすら身体で受け続けるマンと化した。
やれやれ。
最後の登りは本当に横殴りの風で、思わず一瞬その場にしゃがみこんだ。
息を整えて重心を低くしてゆっくり登る。
そして到着高見山山頂!

いやっほおおおおおおおおおおおおおおおおおう
なんとか無事に登れたよ!
山頂からは遠くの山々が見渡せる。
いい、ご褒美だ・・・・。
これきっと夏は夏でいい景色なんだろうけれど、この冬景色も悪くない。
ちょっとさびしいけれど、それでもスケール感はちゃんとあって、雄大さに圧倒される。

山頂には神社が。
山の安全をお祈り。

これはひどいw

そのまますぐ隣にある避難小屋でお昼ごはんにすることに。
名前のとおり避難小屋で、扉もないし、地面は真っ白だけど、風がないだけで十分だ。


ラーメンラーメン!
サーモマグに入れてきたお湯をクッカーに注いで火にかける。
火があるだけであたたまる。
ここで手袋のことを思い出す。
「どなたか落としてませんかー」と叫ぶと、すぐ隣のおじさまのものだった。
「これで帰りは安泰だ」と。この環境下で装備が不足するなんて考えたくもない。
お礼にということで、補給食のパンをくださった!やったね、ありがなく頂戴する。

ラーメンうまうま。
山で食べるラーメンの旨さときたら・・・・
あたたかい、なんてあたたかいんだ。
ご飯を食べ終えて出発する頃に、一気に人が増えてきた。
同じバスに乗っていた団体さんだろうか。

本当に避難小屋みたいな雰囲気になってきたので退却。

帰りは心なしか来るときよりも、天気が荒れ模様だった。
降ってはないけれど、空は暗め。
当然、風は強いけれど、なにせ雪の下り。めちゃくちゃ楽しい!
ストックを使ってバランスを取りながら、クロスカントリーのごとく、滑るように降りていく。


下ってみればさっきまでの景色が嘘のよう。
草木をみて、久しぶりに色彩を思い出す。
途中の分岐点で来た時とは別ルートへ。
たかすみ温泉方面へ下っていく。
下ってみて気付いたけれど、思ったよりもたくさん登っていたようだ。
なかなかの距離を歩く歩く歩く。
途中避難小屋が。

ずいぶん朽ち果てている。

その横には大きな杉が。立派だなー。

下山後はたかすみ温泉!おんせーん!
丁度このころ、結構な勢いで雪が降り出した。
あぶなかったー!
温泉に辿り着いた我々にとっては、ご褒美。
そう、雪降る中の露天風呂である。
最高でしかなかった・・・・。
湯上り後は施設のソファですやあ・・・・
なにせ予定より2時間近くはやく帰ってきてしまったのだ。バスがそもそも来ない。
zzz
15時40分発のバスで近鉄榛原駅へ。
そこからは朝と同じように乗り換え乗り換えで大阪の自宅へ帰宅。
冬季限定とはいえ、この霧氷バスはなかなか便利だった。
駅から登山口まで一本だからね!
日帰りであんな景色が見られるなんて。
シーズン中にあと1回はもう一度雪山に登りたいところ。
おわり。
写真,
登山,
近畿,
奈良県と三重県の県境に位置する山で、標高は1,248m。
“関西のマッターホルン”の異名を持つこの山は、冬になると登山客でにぎわうのだとか。
その最大の理由が霧氷。
樹氷といった方が分かりやすいかも。
空気中の水分やら雪が冷やされて風で飛んで木の枝やら幹に張り付いて
全部真っ白になるやつ(適当)
今回は燕岳登山でパートナーだった人と同行。
近場と言っても雪山だしね!一人はちょっとこわい。
服装、装備、食糧等などしっかり確認して当日に臨んだ。


冬季限定で、榛原駅から“霧氷バス”なるものが運行しているということで
それにあやかることに。
始発狙いだったから割と空いていたけれど、車内で待っている間に、続々と待機列が。
一足早くでよかった。
登山口まで運んでくれる登山バスは本当に便利。
上高地とか乗鞍あたりは充実しているけれど、こういうところは少ないからねー。


登山口の気温は1~2度くらい。
うーん、しっかり冷えてらっしゃる。
ゲーター、ネックウォーマー、手袋を装備していざ、高見山、クライムオン!
最初はよくある登山道。草木を踏みしめながら、ゆるゆる登っていく。




道路からは分からなかったけれど、結構山が深い。
木々は高く、どこまでも続いている。
時折、石がごろごろしているけれど、岩場らしい岩場もなく、すいすい登ることができた。



登り始めて30分くらいしたところで、雪がちらついてきた。
体感的にも標高600mくらいだろうか。
そうはいってもまだ薄化粧。
「もしかすると今回は雪そんなに堪能できないかも」
と話し合う。
たまーに平地が現れたりして、そんな時には遠くの山々の尾根が見えたりして、きれー。
非日常に近づく感覚。未踏の地に踏み入れる感覚。身体の内から期待が高まる感覚。
どれもたまらない。

そうこうしているうちに、小峠に到着!
このあたりからずいぶんと風が吹き出したのを覚えている。
たまらずネックウォーマーを引っ張り上げる。
さむさむ。
見上げると、ここからずいぶんと雪が深くなっていくことが分かった。
アイゼンがいるか?と思ったけれど、岩場もありそうだし、身軽さを重視してそのまま登ることに。
幸いにもトレースがうっすら残っている。
始発バスに乗った人達だろうか。先行パーティが何組かいるもよう。
正直、雪山で先頭は歩きたくないなあ、と思う。
ここで道端に手袋の片方が落ちていることに気付く。
雪が積もっていないところを見ると、今朝登り始めた人のものっぽい。
もしかすると・・・・ということで、回収することに。
ザックのキーホルダーに装着。

!
一気に雪が深まってきた。
ところどころ、新雪があって、その白さにテンション上がる。
しっとりしているものの、凍結はしていなかったのは幸い。
もう少し踏み固められると、あぶなかったかも。
急坂地帯は急ぐことなくマイペースで登る。

山頂アタック!の前にアイゼンを装着。
今回は4本爪の軽アイゼン。
なんだかんだで初アイゼンで、ずっと試したくて仕方なかった。
装着は本体をトレッキングシューズの靴裏にあてて、ストラップで固定するだけ。
両足で3分くらい。

登りなのでストックは使用せずに、山頂アタック開始!
ここまでくるともう白銀の世界だ。
白の白さに思わず目を細めてしまう。
そして。
急坂を越えると・・・・

樹氷群!
ビューティフォー・・・・



写真では見たことがあるけれど、いざ目の当たりにすると、想像以上に迫力ある・・・・
地面から生えているあらゆるものが、銀色に輝いている。
綺麗と思う一方、すこしこわいな、とも感じた。
これほどまでに凍てつくってどんな世界だよ・・・!と。


寒さで看板もこうなるよね
実際、風がめちゃくちゃ強い。
はんぱない。
多分、風速30~35m/sくらいじゃないだろうか。
台風よりも強い。身体がもっていかれそうだ。
体感気温は余裕の氷点下。
ただし、ちゃんと対策してきたから、そこは問題なし。




風が吹き荒れる中、山頂を目指して登り続ける。
こいつは中々骨が折れるけれど、景色を見てると苦痛もない。
むしろ何とも言えないアトラクション感があって、楽しい!
たまにトレースが完全になくなっているところもあって、そんなところでは地面の状況が分からない。
さすがにこういうところでは雪庇なんてものはないと思うけれど、それでも木々の間より向こう側には行かない方がいいというのは分かった。
足元に注意しつつ、写真撮影に夢中。
山肌に隠れるところでようやく風が収まった・・・
一気に、静寂。
風が当たらないだけで、こんなにも違うのかと、身体が教えてくれる。
遠くの山々を一望できる展望台みたいなところがあった。


なんという大自然。
なんという過酷さ。
こんなの絶対勝てない。
謙虚に行こう・・・・
再び登山道に戻って、しばらく行くと、山肌がなくなる部分が。
明らかに、再び暴風域だ。
意を決して突っ込む!

ふおおおおおおおおおお
飛ぶ!飛ぶ!
今なら飛べるよ!
おそろしいことに強風によって木々に堆積した氷塊が、強風によって真横から飛んでくるっていうね。
凶器かと。ダンジョンかと。
避けることもできずひたすら身体で受け続けるマンと化した。
やれやれ。
最後の登りは本当に横殴りの風で、思わず一瞬その場にしゃがみこんだ。
息を整えて重心を低くしてゆっくり登る。
そして到着高見山山頂!

いやっほおおおおおおおおおおおおおおおおおう
なんとか無事に登れたよ!
山頂からは遠くの山々が見渡せる。
いい、ご褒美だ・・・・。
これきっと夏は夏でいい景色なんだろうけれど、この冬景色も悪くない。
ちょっとさびしいけれど、それでもスケール感はちゃんとあって、雄大さに圧倒される。

山頂には神社が。
山の安全をお祈り。

これはひどいw

そのまますぐ隣にある避難小屋でお昼ごはんにすることに。
名前のとおり避難小屋で、扉もないし、地面は真っ白だけど、風がないだけで十分だ。


ラーメンラーメン!
サーモマグに入れてきたお湯をクッカーに注いで火にかける。
火があるだけであたたまる。
ここで手袋のことを思い出す。
「どなたか落としてませんかー」と叫ぶと、すぐ隣のおじさまのものだった。
「これで帰りは安泰だ」と。この環境下で装備が不足するなんて考えたくもない。
お礼にということで、補給食のパンをくださった!やったね、ありがなく頂戴する。

ラーメンうまうま。
山で食べるラーメンの旨さときたら・・・・
あたたかい、なんてあたたかいんだ。
ご飯を食べ終えて出発する頃に、一気に人が増えてきた。
同じバスに乗っていた団体さんだろうか。

本当に避難小屋みたいな雰囲気になってきたので退却。

帰りは心なしか来るときよりも、天気が荒れ模様だった。
降ってはないけれど、空は暗め。
当然、風は強いけれど、なにせ雪の下り。めちゃくちゃ楽しい!
ストックを使ってバランスを取りながら、クロスカントリーのごとく、滑るように降りていく。


下ってみればさっきまでの景色が嘘のよう。
草木をみて、久しぶりに色彩を思い出す。
途中の分岐点で来た時とは別ルートへ。
たかすみ温泉方面へ下っていく。
下ってみて気付いたけれど、思ったよりもたくさん登っていたようだ。
なかなかの距離を歩く歩く歩く。
途中避難小屋が。

ずいぶん朽ち果てている。

その横には大きな杉が。立派だなー。

下山後はたかすみ温泉!おんせーん!
丁度このころ、結構な勢いで雪が降り出した。
あぶなかったー!
温泉に辿り着いた我々にとっては、ご褒美。
そう、雪降る中の露天風呂である。
最高でしかなかった・・・・。
湯上り後は施設のソファですやあ・・・・
なにせ予定より2時間近くはやく帰ってきてしまったのだ。バスがそもそも来ない。
zzz
15時40分発のバスで近鉄榛原駅へ。
そこからは朝と同じように乗り換え乗り換えで大阪の自宅へ帰宅。
冬季限定とはいえ、この霧氷バスはなかなか便利だった。
駅から登山口まで一本だからね!
日帰りであんな景色が見られるなんて。
シーズン中にあと1回はもう一度雪山に登りたいところ。
おわり。
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