【登山第1回】ちょっと登山デビューのために妙見山へ行って来たらいきなりの雪だった
写真, アウトドア, 登山, 近畿,
今回向かうのは大阪の秘境地、豊能町の妙見山である。
いざ、雪降る妙見山へ!
新しいザックと言うのがこちら

グレゴリーのZ40
登山靴に引き続き、見た目最優先で選んでしまった・・・!
大阪梅田のアウトドアショップ、ロッジさんに行って、入店から1分くらいで決めてしまった。
色をずっと悩んでて全身のコーディネートを考えるといったいどんなものがいいんだろう、と。
どちらかというとジャケットはカラフルにしたい私。
その時にザックもカラフルだとさすがにうるさいかしら・・・と考えて少しくすんだ色が欲しかったというのが決めて。
もちろん、ザック選びのノウハウなんてない。
やたらとポケットがたくさんあってどれがどれか分からない。
けれどこれがいい!
という旨を伝えると、店員さん、ザックの基本から選び方まで親切にあれこれ教えてくださいました。ありがたい。

結局、機能面・容量・サイズ共に問題ないことが分かったから、即購入。やったね!
やっぱり専用品は汎用品とは全然違う訳で
それはあらゆる趣味で共通することだと思うけれど
特にこの登山用ザックには感動した!

たくさん荷物入れるところがあって、どれもよく考えられて作られてる。
使用頻度に応じて収納場所を仕舞えるのはとてもいい。
これだけ大きいのに背負った時の重みを全然感じないのは
各部のストラップと背面の形状のおかげだろう。

ちなみに背面は背中が蒸れないようにメッシュが張られている。これはいい。
土曜日の夕方に購入したのだけれど、もうはやく試したくて仕方がない。
というわけで早速翌日山へ行くことに。
山へ行くのだから、天気が大事!ということくらいは知っている。
天気予報をチェックしてみると、今晩から明日にかけて全国的に雪と言う情報。
これは嬉しい!
ずっと雪の写真を撮りたいと思っていた私
。自転車に乗ってるだけではなかなか銀世界をしっかり見ることはできないから。
そうはいっても本格的な雪登山なんて出来るわけがない。雪山のおそろしさは“岳”を読んで十分承知しているつもりである。
装備も技術もゼロに等しい。けれど、妙見山くらいなら大丈夫だろう。
標高も500m程度だし、登山道もちゃんとあるし。
自転車ウエアを中心にユニクロ製品とかと組み合わせてなんちゃって冬登山スタイルでいざ出陣。
阪急十三駅で宝塚線に乗り換えて、川西能勢口駅でさらに能勢電鉄に乗り換え、妙見口まで電車に揺られる。

この時点でわくわく感が止まらない。
初登山に等しい!
いったいどんな景色が待ってるだろう、登山ってどんなんだろうと、あれこれ考える。
ふだんまったく電車に乗らない私としては、こういう移動時間もなんか新鮮だったりする。
窓から景色を眺めてるだけでもなんか楽しいし、なるほど、自転車と違って移動時間をゆっくり過ごすことができるのだな、と当たり前のことだけれど、改めて実感。

妙見口駅に到着。
初めて着いた駅ではついそわそわしてしまう。
周囲をきょろきょろと見渡し、どんな場所なのかをとりあえず確認。
割と何もない。
あと。とても寒い。体感としては3度くらいだろうか。
妙見山の登り口までは歩いて15分程らしい。

駅前には木製の看板がかかげられ、4つの登山ルートが示されていた。
そうか、山はひとつでもルートが複数あるんだ。
これは良いな、と思う。
目的地が一か所でも、そこに至るルートは無数にある。ツーリングしていてもよく感じる。
伊勢が大好きな私は、大阪伊勢ルートだけで4ヶ所以上開拓してしまった経験がある。
さらに日本には四季がある。その季節ごとに、景色も空気感もがらっと変わる。食生活も変化するし、服装も変化するし、どの季節もその季節だけの趣があって、こういうバリエーションが豊かなのは本当にいいことだと思う。日本に生まれた良かった。
何が言いたいかというと、山は一つでもルートの違い、四季の違いで、景色は一つじゃないということ。
数字で言うならば、登山ルートが四か所あれば、四季と組み合わて16通りの変化がある。
ぱないの!


駅を出て左に向かい、しばらく住宅地を歩く。
住宅地・・・というか、田圃道かな。
高い建物は無く、平屋の家が数軒と小さな小屋、後は田畑が広がる長閑な風景だ。

雪が積もっているけれど。
雪国の人には何言ってるんだと思われるかもしれないけれど
大阪市内在住の私としては雪が積もってるだけでテンションがあがる。
一年に一度見られればいい方だから。

国道に合流し、少し歩くとケーブルカーの発着駅に到着した。

妙見山はケーブルカーを使って一気に頂上まで行くことができるらしい。冬季は休業しているようだ。
そのケーブルカー乗り場のすぐ右手に細い路地があって、ここから登山道が続いているみたいだ。
早速その道に入って、登り始める。


おう、いきなり雪が積もっている。
それにところどころシャーベットみたいになってる。

同じ雪でも滑るところと滑らないところがある。最初は踏んでみるまで分からないけれど、慣れてくると見分けがついてくる。
ふわっとしている雪は踏んでも大丈夫、すこしつぶれたような雪は滑りやすいようだ。
なるほど、面白い。雪歩きは、雪の上を歩く、それだけでなんか楽しい!


5分ほど歩くと、さっきまでいた世界とは別世界だった。
うおおおおお雪しかない!
一人でテンションあがる。真っ白だ。

ざっくざくと雪を踏みながら奥へ奥へ。
割と路面状況がめまぐるしく変わって、アスファルトだったり、階段だったり、草地だったり、石だらけだったり、それぞれ趣が違う。
歩き応えも全然違う。
全然慣れてないせいか、ちょっと登るだけで割と心拍数が上がってしまった。
たまに足をとられてよろけることもあったりでなかなかスリリングだ。




川沿いの細い道をどんどん登っていく。
まわりの雪景色を見てるだけで楽しい。

ごくたまーに、ハイカーとすれ違ったり、抜かれたりすることもあった。
人と会うだけでなんか安心するぞ・・・?

私。
30分程登ったところで早くもお腹が空いてしまった。
カロリー補給が大事なのは自転車で散々思い知らされてきた。
ハンガーノックになんてなろうものなら、もうつらみしかない。
魂を抜かれたボロ人形のごとく移動するしかない。
特に休憩に御誂えな場所もなかったから、小さな木にもたれながらコンビニで買ってきたおにぎりを食べる。
うめえ。コンビニのおにぎりのくせに・・・!
ご飯が美味しいことと、美味しくご飯を食べることは別であることを実感する。
身体を動かした後に食べるご飯はたいてい美味しい。旨味マシマシ。
あとおやつにブラックサンダー。ブラックサンダーは私のガソリン。
飲み物に関してはロッジの店員さんにアドバイスをいただいて
保温ボトルに温かいお茶を入れて持参してきた。
「温かいものを口にするだけでほっとしますよ」
とアドバイスされたのだ。
実際、口にしてみるとなるほど、ほっ・・・とする。
特に周りが雪景色だからか、ありがたみを感じる。
マイペースで登っているから疲労はほとんど感じなかった。
自転車だとつい頑張っちゃうんだけど、こうして歩いて登っているそんな気は全然起こらない。
このあたりは自転車がちょっと変わっているのかも。アドレナリン出やすいんよね、自転車。



さらに30分程登りつづける。
標高も250mくらいになったんだろうか、結構雪が深くなってきた。
さらに深みを増す白銀の世界に、カメラを向けずにはいられない。
iPhoneで現在地を調べてみると、だいたい全体の70%くらいの位置にいることが分かった。
別に山頂を目指している訳でもなかったから、ここから引き返すことに。
良い写真が撮れればそれで満足しちゃったりする。

下りの方が登りよりずっと難しいし、疲れることが分かった。
姿勢も崩れがちだし、よろけることも増えた。
なるほど、登ったらくだらないといけないのは、なかなか大変だ。
自転車なら、登りさえクリアすれば、下りは天国なのだけれど。
かかる時間も自転車なら登りで1時間だとしても下りは15分くらいだろうか。
登山はどうも同じくらいかかるみたいだ。時間配分を間違えてはいけない!
来た時とは違って、雪がかなりなくなっていることに驚いた。
こんなに早くなくなるものか。
つい1時間前までは真っ白だった地面も、きれいさっぱり、元通りになっていた。
まるで違う場所を歩いているような感覚。
これが逆なら(後から雪が降ったなら)道を間違える・・・・とか、確かに分かる話だなーと思った。いやほんとに全然景色が違うもの。
ただ、場所によってはしっかりと雪が残っていた。
日当たりとか風通しの違いだろうか。
そして雪の写真でどうしても撮りたいものがあった私、シャッターチャンスを待つこと15分、その光景を切り取ることができた。


ビューティフォー・・・
木々に降り積もった雪が、風で飛翔する瞬間。これがずっと見たかった。
そして写真に閉じ込めたかった。
ただ自転車で走ってるだけでは撮ることができない写真。
そうそう、歩きながら写真撮ってて気づいたけれど、自転車と違って、写真一枚にかける時間がずっと長い。
ていねい、というのかな。じっくり写真を撮ることができるのが嬉しい。
どうしても自転車で移動中の写真だと流れ撮りになっちゃうからね・・・
それはそれで「考えすぎない」写真が撮れて、臨場感出るから良いんだけれど。


つらららぎさん!
足元に気を付けながら、ケーブルカー乗り場まで戻ってきた。
すっかり登山家気分だった。何とも言えないやりきった感と、安堵感。(途中で引き返したくせに)
山以上に雪が溶けきった中、妙見口駅へ舞い戻った。

電車が来るまで、自販機で買ったあたたかいココアを飲む。
ほっ・・・・とする。


電車に乗って、来た時と同じように、窓越しの風景を眺めながら、あれやこれやと考える。
たったの1時間程度で、あんな景色に出会えるなんて。
意外とハードルは低いことが分かった。
考える前に、どんどんいろんな山に登れば、それでいい気がしてきた。
繰り返していればきっと気付いたらそれなりの知識と技術が身についているはず。
思えば自転車もそうだった、完全に独学で始めたんだった。
何の知識もないくせに中古でロードバイクを買って
とりあえず乗って、走って、お尻が悲鳴をあげたり、機材トラブルがあったりしたけれど、なんとか一人で乗り切ってた。あのころはSNSなんかmixiくらいしかなかったし、そういう繋がりをほとんどもってなかったから、独学でやるしかなかった。
そう思うと今は違うかな。
あの頃より情報収集能力は身についたし、Twitterなんかでたくさん情報入って来るし。
なんにせよ、暖かくなる前に!なんてことは言わずに、
気になった山にどんどん登って行こうと思う。
おわり。

追記
前回の記事でこのブログを自転車専用にするために
登山ネタは別ブログを別館というカタチで立ち上げる云々迷っていると書きましたが
そのあたりについてコメントを募集してみると
「自転車と登山混在でいいよ!」
という意見を多くいただきました。
自身でもちょっと考えて、しばらくはこのまま混在でいこうと思います。
あまりにも記事が増えるようならば、またその時に考えよう、という適当さで
これからも続けて行こうと思います。
たくさんのコメントありがとうございました!
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