【キャノンボール】Rapha festive500チャレンジに挑戦してみた 広島~江田島~大阪サイクリング
自転車, 写真, ロングライド, 1day, 近畿, 聖地巡礼, 島旅, 輪行, 山陽, イベント,festive500にチャレンジしてみた。
12月24日~12月31日の間に、自転車で500kmを走りきれるか?
というRaphaから全世界の自転車乗りへの問いかけであり、挑戦状である。
や っ て や ろ う じ ゃ な い の
1日で。


今回使う自転車はコルナゴC50。
中部ツーリング等、今年デビューのくせにたくさん活躍してる期待の新人(貫禄あり)
でもまだ超長距離は試したことが無くて、限界を超えるような走りの時に、どういった反応をしてくれるか試してみたくて。
F1だと間違いないんだけれど、何事も試してみないと分からないってことで。
特記することは特にないかな。
前輪ZONDA、後輪ロルフプリマヴィゴーアルファ。
タイヤは前エクステンザ25C、後ろミシュランpro4。
コンポーネントは主にカンパニョーロ、スプロケットはシマノ。
ハンドルはワンバイエスのジェイカーボン
ライトは前3灯
メインはmoonのx-POWER1000
あとはジェントスのSG-355と、補助灯にキャットアイのHL-EL010
ハンドル上のピンクのはただの鍵です。
真冬に500kmを一気に走るとなると、ルートは限られてしまう。
北、日本海側はアウト。雪がひどい。
降るのはいいけど、積もるのはNGだ。
東となると大阪~東京がオーソドックスだけれど
帰りの新幹線を考えると帰省ラッシュと思い切り被りそうで、これまた気分が乗らない。
となると、やっぱり西である。
500kmなら山口~大阪を過去に2~3回走ってるし、何ら問題ない。
でも、単に500km走るだけはさすがにつまらない。
ただのライドだけじゃなくて、せっかくなら景色とか、観光とか堪能して、旅情を感じたい。
というわけで、引いたルートがこちら。
広島駅→市内観光→呉→島巡り(音戸島→倉橋島→東能美島→西能美島→江田島)→竹原→尾道→岡山→姫路→大阪
いいね!いいルートだよ!

というわけで、12月29日の朝、新大阪駅に私はいた。
広島までは1時間半くらい。さすが新幹線様だ。
始発が6時ということで、30分前にホームに到着するとすでに新幹線が。
始発が有り難い最大の理由だ。
輪行する自転車の置き場をゆっくりと確実に確保することができる。

さすが年末なだけあって、発車するころには、満席だった。立ってる人もちらほらいたかな。

広島駅に着いてみると、意外とあたたかいことに気付く。
さすが瀬戸内海、温暖な気候だなぁ、と言っても気温的には十分に寒い。
私が着込んでいるだけだ。
今回は夜通し走るわけで、夜~朝というのは、心が折れるくらい寒くなる。
それはもう何度も経験してる。
だから、基本的に一番寒い時を耐えられるような装備で挑むようにしている。
結果として、日中は暑い。でも、耐えられる。
耐えられない寒さより、耐えられる暑さを選ぶ。
【7:50 広島スタート 残り500km】


広島市内から呉までは、おおよそ30km、国道を走る。
朝日が真正面に来てめっちょ眩しい記憶しかない。
サングラスはしない私である。眼鏡はしているけれど。


国道2号線を7km程走ってから、途中の交差点を右折して、南方向へ。
国道31号線だ。

呉線が並行している国道で、左手には山と線路が、右手にはすぐそこに海が迫る。

いい景色だ。

!?

山、線路、道路、海という並びは、もうそれだけで、気持ちが良い。黄金比みたいに間違いない。
でも、この国道31号線が他のそういった性質を持つ地域と違う点、
水平線がいっさい見えない。
瀬戸内海の中でも特に島が入り組んでいる地域だ。
峠島、金輪島、似島などなど、島が折り重なって水平線を隠している。
今日の目的地の一つでもある江田島もその一つで、陸路を行くよりも広島港からフェリーでアクセスする方が圧倒的に早い。(瀬戸内海汽船 旅客450円、自転車180円)
500kmという目標がなければ、たぶんフェリーで上陸していたと思う。
やや追い風を感じながらも予定通り、1時間ほどで呉に到着した。

さて、呉と言えば、日本海軍の基地、というイメージを持つ人が多いだろう。
私もそうだ。
歴史をひも解いてみると、意外や意外、その歴史は浅く、明治時代までは何の特徴もなかった寒村だったそうだ。
が、明治時代に海軍の港として鎮守府に指定されたことがきっかけに、軍港として急速に発展していく。
第二次世界大戦あたりでは、ここ呉で生まれた艦艇も数多く、あの「戦艦大和」もその一つだ。
当然、重要拠点として空襲の対象となり、戦後も閉鎖される。
1950年になってようやく占領軍から解放される。たった60年前の話だ。
こういった歴史的背景があるものだから、どうしたってわくわくする一方、畏怖の念も持ってしまう。
自分の生きられる時間と、その事物が持っている時間との、あまりものギャップに。
【9:00 呉到着 残り470km】
呉に流れ込むと、少し大きめの交差点で、自転車乗りが待機していた。
間違いない、この流れは
フ ォ ロ ワ ー だ

はい、たくみさん、迎撃いただきました。
ニールプライドのアリーゼを駆る技術屋さん(おそらく)
チタン削ったりして自作ビックプーリーを作ってしまうくらいの腕をお持ちで。
実は私も今、テストで使わせて頂いている。そのレビューはもう少し先かな。

ありがたい差し入れ!各地のお土産'`,、('∀`) '`,、

呉のことを本当によくご存知で、観光案内をしていただくことに!
ついでにたくさんの差し入れをいただきました。ありがたい・・・!
まず向かうは大和ミュージアム。
ここには呉にまつわる色んな歴史に触れることができる。
戦時中に使われていた兵器・武器・艦艇等の実物(!)も展示していて、ただのミュージアムとはレベルが違う。
戦艦榛名が大破・着底している写真を見た時は心が震えた。
この呉は多くの艦艇が生まれた場所であり、多くの艦艇が沈んだ場所でもある。
戦艦で言うと、日向・伊勢あたりもそうかしら。

そして目玉は戦艦大和の1/10スケールモデル!




どちゃくそカッコいい。
1/10でこのサイズって、どういうことだおい・・・
細部まで丁寧に作られていて、これはもうちょっとした船を造るより、ずっと手間がかかっているんじゃないかって思える。
たくみさんに言われてふと床を見ると、黒いラインが、20m程にわたって引かれている。
「これなんですか?」と聞くと
「主砲の実物大だよ」と。

大きすぎワロタwww
大和以外にも「回天」や「零式艦上戦闘機」「甲標的」などなど、多くの展示物を間近で見ることができる。




赤城のア!

イ号潜水艦

戦艦陸奥のスクリュー
初めて訪れて実感したけれど、やっぱりロマンを感じずにはいられない。
こうったものに憧れを持てるくらいには、平和な世の中になって良かったなぁとも思う。
きっと呉だけで1日潰せるなぁ。
展望台っぽいところからは呉の港を一望することができた。

普通に自衛艦が浮いてるの、違和感しかない。

あれは・・・
大和ミュージアム以外にも見所たくさん!
らしいけれど、一応、まだ470kmあるし、頃合いを見て出発することに。
あ、あと潜水艦。
てつのくじら館にある、潜水艦あきしお。退役したものを陸揚げしたもので、つまり実物らしい。

ほんっとに大きい。ビルが横倒しになってるみたい。


【10:05 呉離脱】
たくみさん、なんと音戸まで誘導してくださると!
ありがたい。

国道487号線を南下して、音戸方面へ。
途中に連れて行って下さったアレイからすこじま公園というところでは、間近に海上自衛隊の艦艇が!


よく見ると普通に潜水艦も浮かんでいる。なんだこれすごい。

当初は音戸大橋とやらを渡って島に渡す予定だったのだけれど、たくみさんのおすすめで
音戸の渡し船とやらを使うことに。

本土と島を随時結んでいる渡し船で、大人+自転車で90円!
特に時刻表はないようで、船が来てれば乗り込む。来てなければ対岸から呼ぶみたいだ。(対岸から見える)
適当すぎワロタ。

ちょうど船が来たところで、船頭さんが手招きをしている。
木製の小さな小屋と申し訳程度の待合スペースがある。料金表は白い板に、手書きで描かれている。
小屋を抜けるとすぐに桟橋、というか、うーん、ちょっと丈夫な木の板?
自転車を海に落とさないように船に向かう。
たくみさんとはここでお別れだ。ありがとうありがとう。
船に乗り込むと、すぐに出発した。
乗ってわかったけれど、海流がすさまじい。
それにともなって揺れがすさまじい。自転車落ちるうううううううううう

乗り込み部分も特に扉があるわけじゃないし、海がすぐそこ。めっちょスリリング。
だけれど、とても景色が良い。
海峡ということもあって、両隣には島と山が迫っている。
見上げれば真っ赤な音戸大橋が空に弧を描いている。

ちなみにこの音戸大橋、むかし「サザエさん」のOPにも登場したらしい。
計らずともサザエさんの聖地巡礼をしてしまったようだな・・・
5分もしない内に対岸にたどり着いた。
本州側に目をやると、たくみさんがまだ見送ってくれていた。
こちらも手を思い切り振って応える。有り難い。一期一会に感謝するばかり。

【10:30 音戸上陸】

ここからはひたすら島をまわってまわって、そしてまわる。
一筆書きで、五つの島をぐるっと。
島らしく、長閑な景色に、心が和む。心なしか、というか確実に本州より暖かいのはなぜだろう。
気候が違う原因が何かあるのかしら。
空は青く、しょっちゅう見える海はもっと青い。
やっぱり水平線は見えることなく、中島、怒和島、屋代島など、様々な島が遠くに見えるばかり。


ただ、坂がつらい。

アップダウンがつらい。

風が強い。

強風がつらい。
まあ、島の定番だよね。しかたないね!
【11:34 75km地点 残り425km】
能美島あたりは本当に何もない。
まさに島って雰囲気の場所で、何でこんな場所にいるんだろう、と不思議に思えた。
きっと一生縁がない場所。死ぬまで一度も再訪することはないかもしれない。
長閑すぎるんだよなあ・・・・

早瀬大橋という橋を渡って江田島へ。
途中、ほんの少し雪が降ってきたけれど、気にせず。
ほんの少しだったから。



このあたりはカキが名産らしく、海岸線を走っているとひたすらカキの養殖場を見ることができた。
カキ食べたいしか思えなくなってきた。
お腹空いた。
そんなところで、ちょうど、ご飯が食べられそうなところが。
江田島市に入ってすぐのところ、海辺の海鮮市場というところ。

サイクルラックがあったのも決めてかしら。
どうも江田島はサイクリングも観光資源にしようとしているみたいで、ところどころで江田島サイクリングって書かれたポスターだったり、こういったサイクルラックを見ることができた。
暖かい季節には確かに気持ちよさそうだ。
信号も少ないしルート設定も豊富にできそう。フェリーもあるから、広島市内からのアクセスも良い。
ここでいただいたのはお刺身定食!

1Fで好きな刺身を選んで、それを自分で2Fに持ってあがって、
他のご飯とか味噌汁は自分でよそって食べるというスタイルの食堂。
このヒラメとブリの刺身をいただいたのだけれど、これがほんっとに美味しかった!
食感がこりこりぷりぷりで、脂も程よく乗っていて、食べ応えのあるやつ。
ふぅ・・・

そしてご飯はタコ飯、帆立飯、まつたけ飯から選べて、全部食べ放題。
味噌汁と思っていたものは、鯛のあら汁で、これも食べ放題。

デザートは島で採れた蜜柑。地産地消いいね。
当然、ご飯は三種三回おかわりして、あら汁も二杯いただきました。本当に美味しかったです。
しっかり補給したところで、江田島の残りをまわることに。
(ここまでくると島にも飽きてきたっていうのはここだけの話)


でもやっぱり景色が良いからテンション上がる\\\\ ٩( 'ω' )و ////
広島湾、さらには先ほどまでいた呉を眺めながら、海岸線をひた走る。
遠くから見ると、改めて造船所の多さに驚かされる。
こういった入り組んだ港なら、確かに軍港にはもってこいなのかしら。
今走っているこの島々も戦時中は色んなことがあったんだろう。
途中に砲台山という山もあった。
戦時中はきっと敵軍の防波堤として・・・・
(半分の月がのぼる空好きとしては反応せざるを得なかった)
江田島での一枚。呉港をバックに。


海上自衛隊の艦艇が普通に浮かんでるの、もはや違和感がない。
あとは本州に戻るだけ、というところで、途中のコンビニに自転車乗りが。
この流れは
フ ォ ロ ワ ー だ

はい、されなさんの登場です。
なんだかんだお会いするのは4回目っていうね。
一回目は伊勢でばったり、この時は初対面で、向こうから「つむりさんですか?」って声をかけてくださった。
二回目は大台ケ原で
三回目は篠山で
そして今回に至る。日本狭すぎ問題。
どうもこっちの方に帰省中と言うこと、私のツイートを見てちょうど迎撃できるから、ということで駆けつけて下さったらしい。
とても嬉しい!

差し入れにはもみじまんじゅうをいただいた。
もみじまんじゅうの名前の由来を聞いて、もう純粋な目でもみじまんじゅうを見れなくなったのはここだけの話。
(ヒント:幼女)
前回は観音誰のアルミだったのに、いつのまにか特別済の便座になっていたのは驚いた。かっこよすぎいいいいい。

ふと呉港の方を見ると、なんだか雲行きが怪しい。
反対方向だから問題ないけれど。
あれやこれや楽しく談笑して写真撮ったりして遊んだ後はなんと音戸まで送って下さることに!
なんとまあ、結構距離あるよ。10km弱はあるよ。
でもお言葉に甘えて付いていくことに。小判鮫つむりに改名する必要あり。


途中、早瀬大橋を越えて、音戸へ。
結構風が強かったから本当に助かった。体力温存できるよう。

来るときは渡し船だったけれど、帰りはせっかくだから音戸大橋を渡ることに。
橋まではループ形状に一気に上がっていく。

交通量はそれなりにあるみたいだけれど、今回は信号のタイミングを見計らっていったから、
対岸に着くまで車に抜かれることはなかった。

橋の上から振り返って見下ろしてみるとされなさんが手を振っていた。
こちらも無理な体勢で応える。あぶねえ!
対岸に着いて、ようやく島めぐり完了!
【16:47 160km地点 残り340km】
いやー疲れた。この時点で獲得標高2,000m越えてるっていうね()
ここからはひたすら東へ進んで、竹原、三原、尾道と広島の要所を通過するだけだ。
日は沈みかけている。この時間は本当に綺麗だ。


【18:50 220km地点竹原 残り280km】

竹原は、確かたまゆらの聖地だったと思う。
残念ながら私は1話だけちょろって見たきりで、ちゃんと観れていない。

竹原駅にて。

面白いのかしら?
何かカメラ・・・ローライとか出て来てた気がするけれど、写真の話なんだろうか?
ちゃんと観てから再訪する必要あり。
そしてそこから先は、もう庭みたいなもの。
尾道から先は、何度も何度も走ったことがある。
コンビニの場所から信号の数まで、だいたい把握している。
どれくらいのペースで走って、どれくらいの頻度で休憩すればいいのかも。
半分寝てても着く。
というわけで、あとはもう特に記事にするようなこともないかな()
【21:50 笠岡 275km地点 残り225km】
この時刻で気温は2度くらいだったかしら。
顔は冷たいけれど、身体は暖かい。冬用ウエアの本領発揮!
尾道なんてなかった。

ライトはフル点灯。
一夜を越せばいいだけだから惜しみなく使うよ!
【23:20 岡山 320km地点 残り180km】
岡山でネットカフェに入り、少しばかり仮眠。2時間くらい寝たかしらね。
ちなみに2013年1月にした鹿児島~大阪1,000kmキャノンボールでお世話になったところ。
【1:30 岡山出発】
寒い身体をダンシングで無理やりあたためる!
幸い身体はどこも異常なし。眠い。
ここから先は毎回恒例の国道2号線回避・・・しようと思ったけれど
この時間だし交通量少ないしで、国道2号で行くことに。
要所要所でバイパスさえ回避すればこっちでもいいのよねー。
というか、迂回路であるところの国道250号線は本当に真っ暗で、
今回は多少時間かかっても明るいルートを選びたかったというのが本音だったり。
【5:20 姫路 410km地点 残り90km】
夜明け前。一番寒い時間だ。
体感温度的には氷点下だったし、路肩のところどころは凍結していたからきっとそうなんだろうと思う。
けれど、走行に支障が出るようなものでもない。
25Cタイヤでも問題なし。
コンビニのレジ横にある挽きたてコーヒーをいただいた。
セブ〇ンイレブンのが一番美味しいかしらね。
暖まるしカフェイン摂れるし美味しいから結構助かってる。疲れてる時は砂糖たっぷりにしたり。
【7:20 明石 460km地点 残り40km】
日が昇り、また朝が来た。
東に進んでいるから、めっちょ眩しい。こういう時は、サングラス欲しいなぁと思うこともあるけれど基本的にいらない。
ここから先は交通量にだけ注意して走る。
年末ということもあってサンデードライバーが多い印象。
不意の車線変更、追い越し左折はデフォなー
【9:47 大阪 502km地点 完走】

そしてゴール!!!
なんとも今回はあっさりとした幕引きだったように思える。
キャノボみたいに時間的制約がなかったおかげかしら。
身体は眠いのが一番で、その次に左足のハムストが少し痛い。
あと右手の親指の腹が痛い。ダンシングしすぎたかしら。
走行距離 512km
獲得標高 2,872m
走行時間 23時間47分
こうして振り返ると竹原以東がただのおまけっていうね。
もう少し観光主体のfestive500にしても良かったかなーと今になって思う。
具体的には九州とか、四国とか。
けれど、これらの候補は暖かい時期にゆっくりと回りたいという想いがあるから、パスしたのもある。
距離を稼ぐと言う意味で大阪~尾道はサイクリングロードみたいなもの。
だから前半に観光を固めたのだけれど、
改めて思う、呉と江田島は、再訪する価値がある、と。
なにはともあれ、2013年の良い走り納めになった。
Rapha御中
神楽坂つむり
拝啓 次はfestive1,000にするともっと苦しめると思います。
敬具
広島駅→市内観光→呉→島巡り(音戸島→倉橋島→東能美島→西能美島→江田島)→竹原→尾道→岡山→姫路→大阪
関連記事(ルート詳細)
鹿児島~大阪1,000kmキャノンボール
おわり。