【冬の青森自転車旅】極寒の青森旅は苦難の連続だけれど・・・。【よこはま町~大間崎】
自転車, 写真, 機材紹介, ロングライド, キャンプツーリング, 東北,
寒い。
いったいここは・・・?
うーん・・・と、
ああ、そうだ、青森だ。
圧倒的な冷気の存在を感じた。
手元のiPhoneを確かめると時刻は3時。丑三つ時。
2日目がはじまる。

いったいここは・・・?
うーん・・・と、
ああ、そうだ、青森だ。
圧倒的な冷気の存在を感じた。
手元のiPhoneを確かめると時刻は3時。丑三つ時。
2日目がはじまる。

寒さの原因はどうも足元にあるようだった。
寝袋越しに、地面からの冷気を感じる。
ふと見てみると、銀マットがずれていた。これが原因か。
テント泊ではいかに地面からの冷気をシャットダウンするかがとても重要。
それは決して冬だけの話ではない。
たとえば夏に北海道に行ったときにも、朝方の冷気は、やはり足元から感じた。
今回試しにテント内の気温を測ってみたのだけれど
以下のような結果になった。
テント上部・・・・・・・・約11℃
テント下部・・・・・・・・約8℃
テント底部(マット有)・・約7℃
テント底部(マット無)・・約2℃
同じテント内でもこれだけの差があった。
注目すべきはやっぱりマット無しのテント底部の気温で、めっちょ冷えてる。
ただの銀マットをしいただけでこれだけの差がでるのだから、あなどれない>銀マット
ちなみに冷気を遮断するのなら、銀マットは、銀色部分を下にするのが正解・・・
っていうのを割と最近知った私。知ってて良かった。
テントの外に出てみると強烈に寒い。
うおん、さすが青森。
光の速度でテントに舞い戻る。やってられるか!
日の出まで2時間くらいあったから、テント内で小説を読んで時間をつぶすことに。
「ヴォイド・シェイパ」/森博嗣
もちろん、紙媒体ではなく、Kindleで。
日が昇り始めると言う頃、テントの外でなにやらごそごそ音が聞こえてきた。
風ではない、明らかに誰かいる。
なんだろうと思って、テントから顔を出してみると
絵にかいたような冬装備おばあちゃんがそこにいた。
両手いっぱいにキャベツを抱えて。
わたし「どうも、おはようございます。」
おば「fヴぇおあいふぇあおpも」
わたし「!?」
強烈だ、強烈な方言だ。
津軽だ、これが噂に聞く津軽弁か。
地方によるけれど、基本的に都から離れれば離れる程、方言はきつくなる。
特におじいちゃんおばあちゃんほど。
どうやらここの道の駅に野菜を提供している近所の農家の方らしい。
おば曰く
「夏はたまにここで野宿する人見るけど、こんな季節にしてる人は見たことない」
「うっす」
何故かキャベツひとつくらいなら持って行っていいよと言葉を残して
軽トラックで颯爽と去ってしまった。キャベツをたくさん並べたまま。
うーん、トマトとかキュウリなら嬉しいけど
さすがにキャベツは・・・・w


キャベツを横目に撤収作業を進める。

結構風が強かったもよう。壁のおかげで寝てる時は感じなかった。
壁さんまじイケメン!
空模様を見てみると曇り空。
天気予報は下り坂で、午後には雨が降るかもしれない。
はやめに移動して、距離を稼ぎたいところ。
昨日お世話になったコンビニで朝ごはんと補給食を買い込んで
2日目スタート!


昨日に引き続き、陸奥湾を眺めながら海岸線を北上する。
ちなみにこの道、国道279号。通称“はまなすベイライン”


追い風のおかげでペースがあがる。

日本語でおk

遠くに見えるのが恐山。本日の目的地。

おおよそ34km/hで、1時間もしないうちに、むつ市に到着した。
ここから向かうのは、霊場“恐山”
日本三大霊場のひとつ。
他は、高野山と比叡山で、大阪に住んでいる私としては、これらはご近所さん。
自転車でどっちも行ったことがある。
シャーマンキングを読んで以来、行ってみたいと思っていた場所だ。
その名前が持つインパクト、最果ての立地、800mを越す標高、どれもポイントが高い。


県道4号線から、アプローチを開始した。
最初はゆるやかな登り坂、勾配は5%程度。
ロードバイクなら5%程度であれば20km/h弱は出るけれど
キャンプツーリング仕様なら、まあ10km/hちょっとがいいところ。
ペースは気にせずたんたんと登っていく。


しばらく走ると民家は無くなり
道路の脇には大木が迫るように生い立っていた。
なかなか自然が深いようだ。
15分程登った頃だろうか。
衝撃的な光景が。

どういうことだおい・・・!
おかしい、おかしいぞ!
何がおかしいって、過去にもこういう経験をした私、
同じ轍は踏まないぞということで、念のために一昨日、道路管理しているところに
電話で確認していた。
「むつ市から恐山に向かう県道4号なんですけど、あさっては自転車で通れそうですか?」
「行けるよー。」
ちくしょう。通行止めが分かっていれば、違うルートを組んだのに(゚´ω`゚)゚。
でも、まあ、何をしても現状に変わりもないから
おとなしくルート変更をすることに。
とりあえずむつ市まで下ることにした。

キャタピラ装備の車が普通の民家にあるんですがこれは・・・
ちょうどむつ市に戻ってきたころ、結構な雨が降ってきた。
たまらず近くの公園の東屋に避難する。


うーん、これは行き脚、止めるしかないなあ・・・
何もないところで雨宿りもつまらないので
観光センター的な設備であるところの「まさかりプラザ」
とかいうところに移動することに。


まさかり、とはこのあたりを走っているとよく目にする言葉だけれど
下北半島のその特徴的な形が「鉞(まさかり)」に似ていてることから
施設や道路等の名前に用いられることが多いらしい。

地図を見て納得。
1階はお土産屋さんと、観光案内所。
2階はレストランとか。
3階はイベントスペースとか、会議室とか。
そして、調べてみると、どうやらここのレストランで貝焼き味噌なる郷土料理が食べられるらしい!
これはいただくしかないということで、開店時刻の11時半まで、ソファに座って読書。
昨日からよく本を読んでいる。
突然、揺れた。
地震だ!
建物の中にいたせいか、それなりの揺れを感じた。
iPhoneで地震情報を調べてみると、どうやら震源直上だったらしい。
なんという偶然w
震度は4程度だったかしら。
すこし動揺しているとレストランが開店した。
いやいや、びっくりしたほんとに。
頼むのはもちろん貝焼き味噌!


美味しそー。
貝が沸騰したら溶いた卵でとじてくださいとのこと。
なるほどなるほど、分かりました。
メインの味噌貝焼き以外にも、帆立とイカの刺身が!
これらも下北半島で獲れる海産物らしい。
やはり旅をするからにはご当地ものをいただきたい。
卵を入れてご飯といただく。
これは間違いなく、絶品。
ぺろりと平らげてしまった。

外を見ると雨が止んでいた。
これはチャンスだ!
すかさず自転車にまたがり、大間崎を目指すことにした。
峠と言うよりは、丘のような坂を越え、10km程進むと一気に海に出た。
津軽海峡だ。
冬の津軽海峡。思わず歌いたくなる。そして寒そうだ。


ここからはひたすら海沿いに進むことになる。
いくつもの港町が迎えてくれた。
山―道路―民家―港―海。

119番でおk。

この道唯一の峠。木野部峠。
峠といっても100mちょっとしか登らないのだけれど。



津軽海峡雨景色!
途中で何度か小雨が降ったりどしゃ降りになったり、天気が安定しない。



雨宿りを挟むながら、ちょっとずつ、ちょっとずつ前に進む。
急ぐ旅でもないから、焦ることなく、ただただ流れに身を任せる。

虹があらわれる場面も。うおおおおお。

!?
ラスト20km程で最後の補給をとる。
おにぎり美味しい。



小雨を振り切り、日が沈む前に大間の町になだれ込んだ。
さて、まず向かうは本州最北端、大間崎だ。
すこし侘しい港町をゆっくりと進む。




その場所に近づけば近づくほど、侘しい雰囲気が増してきた。なんだろう、この最果て感。
そして

到着!本州最北端!!
やってきまし。これで本州の四端制覇!
対岸には北海道が見えた。予想以上に近い。
よく晴れた日には町の様子もはっきり分かるらしい。
これでも昔は違う国だったんだなぁ・・・・

本州最北端に着いた余韻にひたりたいところだったけど
風 が 強 す ぎ る
なんなんだこの風は。
風速何十メートルだ。
ヘルメットくらいなら空に飛んでいくレベルの風が吹いていた。
斜めに角度を付けて停めた総重量20kg越えのキャンプツーリング車が、
反対方向に倒れるレベルの。
聞くところによると一年を通して風が強いらしい。
特に冬は強烈な風が吹き荒れるのだとか。はんぱない。


このタイミングでようやく晴れ間が・・・!
最後のご褒美としてはなかなか粋な演出。


さて、せっかく大間崎に来たのだから食べねば
マグロ!
大間のマグロといえば、近海もののマグロの中でトップに君臨するブランド。
「大間んぞく」という定食屋で、頼むのは・・・

まぐろ・アワビ丼!
美味い、美味すぎる。
昨日に引き続き、贅沢してるなぁと思いながらもやめられない。
なんといっても宿代がかからないからね。
浮いた宿代はしっかり食費にまわすスタイル。


お腹いっぱいになったところで、キャンプ場へ。
といっても、歩いて1分くらいのところにあるのだけれど。
大間キャンプ場。


広い芝生に、トイレ、屋内炊事場まであるなかなかの好物件。
風の影響が少ない建物横のスペースを、この日の寝床に決定した。
2日目だからか、昨日よりもスムーズにテントを設営完了。
設営中に地元のおばあちゃんに話しかけられる。
おば「こーんな寒いに日にテントかねえ」
私「うっす」
おば「凍死しないようになあ」
私「うっす」

さあ、お風呂お風呂!
3km程進んだところに、大間温泉なるものがあるらしい。
不要な荷物をテントに放り込んで、いざ向かう。
とてもコンパクトな町で、この3kmの移動で町の8割は把握することができたという感じ。

地図で調べた場所に到着すると、結構立派な建物がそこにはあった。
どうやら宿泊もできる施設らしい。いいなー。
入館料370円(安い)を払って大浴場へ。
海が近いせいか?塩っ気のある温泉だった。
いやー生き返った。
雨の中走ってたからね、足先とかずいぶん冷えていた。
普通に刺青してるおっちゃんとか、
イタリア人とか、
小学生くらいの女の子とかが入ってきてて、割と驚いたのはここだけの話。
(地方は刺青OKなのか・・・?)

その後は、スーパーで必要物資を買い込む。
このスーパーがまた、大間ならではというか、海鮮物の豊富さに私感動。
思わずお寿司と魚のから揚げを買ってしまった。


時刻は18時をすぎて、すっかり真っ暗だ。
凍てつくような寒さの中、湯冷めしないように、いそいそとキャンプ場に舞い戻った。
買ってきたお寿司食べるために、炊事場へ。
水道使える上に机、椅子があって、極めつけは電源がある神炊事場だった。
これは捗る!

iPhoneとモバブーを充電しながら、買ってきたお寿司を食べつつ、ツイッタ―を眺めたり、地図を眺めたり。
地図を眺めていると、あらためて遠くに来たのだなぁと感じる。
大阪からだと1,500kmは離れているだろうか。
(当初、家からここまで自走しようとしていたのはここだけの話)
1時間程時間を潰してから、テントへ。
この日はスーパーで買ってきたカイロを寝袋に仕込んだ。
昨日いたよこはま町より、ずっと寒かったから。
これが予想以上に効果ありで、一瞬汗ばむくらいの暖かさを得ることができた。
私が使っている寝袋はモンベルのムーンライトⅡ型というもので
想定気温は0℃~10℃。
いわゆるミノムシタイプ。
このタイプの寝袋は、寝袋の中で体温を最大限逃がさずに跳ね返すもので
熱源があるとどんどん暖かくなっていく。
注意しないといけないのは、体温を跳ね返す構造だから、寒いからと言って着込んだ状態で寝袋に入ると、
体温が衣服で吸収されてしまって、寝袋がその効果を発揮できなくなる。
だから、ある程度薄着の方が、かえって暖かさを感じることが出来たりする。
この日も寝袋に入ってほどなく眠気が。
やっぱり疲れていたのかな。
明日は、晴れると、嬉しい。

走行距離114km
獲得標高726m
その3へ
自転車,
写真,
機材紹介,
ロングライド,
キャンプツーリング,
東北,
寝袋越しに、地面からの冷気を感じる。
ふと見てみると、銀マットがずれていた。これが原因か。
テント泊ではいかに地面からの冷気をシャットダウンするかがとても重要。
それは決して冬だけの話ではない。
たとえば夏に北海道に行ったときにも、朝方の冷気は、やはり足元から感じた。
今回試しにテント内の気温を測ってみたのだけれど
以下のような結果になった。
テント上部・・・・・・・・約11℃
テント下部・・・・・・・・約8℃
テント底部(マット有)・・約7℃
テント底部(マット無)・・約2℃
同じテント内でもこれだけの差があった。
注目すべきはやっぱりマット無しのテント底部の気温で、めっちょ冷えてる。
ただの銀マットをしいただけでこれだけの差がでるのだから、あなどれない>銀マット
ちなみに冷気を遮断するのなら、銀マットは、銀色部分を下にするのが正解・・・
っていうのを割と最近知った私。知ってて良かった。
テントの外に出てみると強烈に寒い。
うおん、さすが青森。
光の速度でテントに舞い戻る。やってられるか!
日の出まで2時間くらいあったから、テント内で小説を読んで時間をつぶすことに。
「ヴォイド・シェイパ」/森博嗣
もちろん、紙媒体ではなく、Kindleで。
日が昇り始めると言う頃、テントの外でなにやらごそごそ音が聞こえてきた。
風ではない、明らかに誰かいる。
なんだろうと思って、テントから顔を出してみると
絵にかいたような冬装備おばあちゃんがそこにいた。
両手いっぱいにキャベツを抱えて。
わたし「どうも、おはようございます。」
おば「fヴぇおあいふぇあおpも」
わたし「!?」
強烈だ、強烈な方言だ。
津軽だ、これが噂に聞く津軽弁か。
地方によるけれど、基本的に都から離れれば離れる程、方言はきつくなる。
特におじいちゃんおばあちゃんほど。
どうやらここの道の駅に野菜を提供している近所の農家の方らしい。
おば曰く
「夏はたまにここで野宿する人見るけど、こんな季節にしてる人は見たことない」
「うっす」
何故かキャベツひとつくらいなら持って行っていいよと言葉を残して
軽トラックで颯爽と去ってしまった。キャベツをたくさん並べたまま。
うーん、トマトとかキュウリなら嬉しいけど
さすがにキャベツは・・・・w


キャベツを横目に撤収作業を進める。

結構風が強かったもよう。壁のおかげで寝てる時は感じなかった。
壁さんまじイケメン!
空模様を見てみると曇り空。
天気予報は下り坂で、午後には雨が降るかもしれない。
はやめに移動して、距離を稼ぎたいところ。
昨日お世話になったコンビニで朝ごはんと補給食を買い込んで
2日目スタート!


昨日に引き続き、陸奥湾を眺めながら海岸線を北上する。
ちなみにこの道、国道279号。通称“はまなすベイライン”


追い風のおかげでペースがあがる。

日本語でおk

遠くに見えるのが恐山。本日の目的地。

おおよそ34km/hで、1時間もしないうちに、むつ市に到着した。
ここから向かうのは、霊場“恐山”
日本三大霊場のひとつ。
他は、高野山と比叡山で、大阪に住んでいる私としては、これらはご近所さん。
自転車でどっちも行ったことがある。
シャーマンキングを読んで以来、行ってみたいと思っていた場所だ。
その名前が持つインパクト、最果ての立地、800mを越す標高、どれもポイントが高い。


県道4号線から、アプローチを開始した。
最初はゆるやかな登り坂、勾配は5%程度。
ロードバイクなら5%程度であれば20km/h弱は出るけれど
キャンプツーリング仕様なら、まあ10km/hちょっとがいいところ。
ペースは気にせずたんたんと登っていく。


しばらく走ると民家は無くなり
道路の脇には大木が迫るように生い立っていた。
なかなか自然が深いようだ。
15分程登った頃だろうか。
衝撃的な光景が。

どういうことだおい・・・!
おかしい、おかしいぞ!
何がおかしいって、過去にもこういう経験をした私、
同じ轍は踏まないぞということで、念のために一昨日、道路管理しているところに
電話で確認していた。
「むつ市から恐山に向かう県道4号なんですけど、あさっては自転車で通れそうですか?」
「行けるよー。」
ちくしょう。通行止めが分かっていれば、違うルートを組んだのに(゚´ω`゚)゚。
でも、まあ、何をしても現状に変わりもないから
おとなしくルート変更をすることに。
とりあえずむつ市まで下ることにした。

キャタピラ装備の車が普通の民家にあるんですがこれは・・・
ちょうどむつ市に戻ってきたころ、結構な雨が降ってきた。
たまらず近くの公園の東屋に避難する。


うーん、これは行き脚、止めるしかないなあ・・・
何もないところで雨宿りもつまらないので
観光センター的な設備であるところの「まさかりプラザ」
とかいうところに移動することに。


まさかり、とはこのあたりを走っているとよく目にする言葉だけれど
下北半島のその特徴的な形が「鉞(まさかり)」に似ていてることから
施設や道路等の名前に用いられることが多いらしい。

地図を見て納得。
1階はお土産屋さんと、観光案内所。
2階はレストランとか。
3階はイベントスペースとか、会議室とか。
そして、調べてみると、どうやらここのレストランで貝焼き味噌なる郷土料理が食べられるらしい!
これはいただくしかないということで、開店時刻の11時半まで、ソファに座って読書。
昨日からよく本を読んでいる。
突然、揺れた。
地震だ!
建物の中にいたせいか、それなりの揺れを感じた。
iPhoneで地震情報を調べてみると、どうやら震源直上だったらしい。
なんという偶然w
震度は4程度だったかしら。
すこし動揺しているとレストランが開店した。
いやいや、びっくりしたほんとに。
頼むのはもちろん貝焼き味噌!


美味しそー。
貝が沸騰したら溶いた卵でとじてくださいとのこと。
なるほどなるほど、分かりました。
メインの味噌貝焼き以外にも、帆立とイカの刺身が!
これらも下北半島で獲れる海産物らしい。
やはり旅をするからにはご当地ものをいただきたい。
卵を入れてご飯といただく。
これは間違いなく、絶品。
ぺろりと平らげてしまった。

外を見ると雨が止んでいた。
これはチャンスだ!
すかさず自転車にまたがり、大間崎を目指すことにした。
峠と言うよりは、丘のような坂を越え、10km程進むと一気に海に出た。
津軽海峡だ。
冬の津軽海峡。思わず歌いたくなる。そして寒そうだ。


ここからはひたすら海沿いに進むことになる。
いくつもの港町が迎えてくれた。
山―道路―民家―港―海。

119番でおk。

この道唯一の峠。木野部峠。
峠といっても100mちょっとしか登らないのだけれど。



津軽海峡雨景色!
途中で何度か小雨が降ったりどしゃ降りになったり、天気が安定しない。



雨宿りを挟むながら、ちょっとずつ、ちょっとずつ前に進む。
急ぐ旅でもないから、焦ることなく、ただただ流れに身を任せる。

虹があらわれる場面も。うおおおおお。

!?
ラスト20km程で最後の補給をとる。
おにぎり美味しい。



小雨を振り切り、日が沈む前に大間の町になだれ込んだ。
さて、まず向かうは本州最北端、大間崎だ。
すこし侘しい港町をゆっくりと進む。




その場所に近づけば近づくほど、侘しい雰囲気が増してきた。なんだろう、この最果て感。
そして

到着!本州最北端!!
やってきまし。これで本州の四端制覇!
対岸には北海道が見えた。予想以上に近い。
よく晴れた日には町の様子もはっきり分かるらしい。
これでも昔は違う国だったんだなぁ・・・・

本州最北端に着いた余韻にひたりたいところだったけど
風 が 強 す ぎ る
なんなんだこの風は。
風速何十メートルだ。
ヘルメットくらいなら空に飛んでいくレベルの風が吹いていた。
斜めに角度を付けて停めた総重量20kg越えのキャンプツーリング車が、
反対方向に倒れるレベルの。
聞くところによると一年を通して風が強いらしい。
特に冬は強烈な風が吹き荒れるのだとか。はんぱない。


このタイミングでようやく晴れ間が・・・!
最後のご褒美としてはなかなか粋な演出。


さて、せっかく大間崎に来たのだから食べねば
マグロ!
大間のマグロといえば、近海もののマグロの中でトップに君臨するブランド。
「大間んぞく」という定食屋で、頼むのは・・・

まぐろ・アワビ丼!
美味い、美味すぎる。
昨日に引き続き、贅沢してるなぁと思いながらもやめられない。
なんといっても宿代がかからないからね。
浮いた宿代はしっかり食費にまわすスタイル。


お腹いっぱいになったところで、キャンプ場へ。
といっても、歩いて1分くらいのところにあるのだけれど。
大間キャンプ場。


広い芝生に、トイレ、屋内炊事場まであるなかなかの好物件。
風の影響が少ない建物横のスペースを、この日の寝床に決定した。
2日目だからか、昨日よりもスムーズにテントを設営完了。
設営中に地元のおばあちゃんに話しかけられる。
おば「こーんな寒いに日にテントかねえ」
私「うっす」
おば「凍死しないようになあ」
私「うっす」

さあ、お風呂お風呂!
3km程進んだところに、大間温泉なるものがあるらしい。
不要な荷物をテントに放り込んで、いざ向かう。
とてもコンパクトな町で、この3kmの移動で町の8割は把握することができたという感じ。

地図で調べた場所に到着すると、結構立派な建物がそこにはあった。
どうやら宿泊もできる施設らしい。いいなー。
入館料370円(安い)を払って大浴場へ。
海が近いせいか?塩っ気のある温泉だった。
いやー生き返った。
雨の中走ってたからね、足先とかずいぶん冷えていた。
普通に刺青してるおっちゃんとか、
イタリア人とか、
小学生くらいの女の子とかが入ってきてて、割と驚いたのはここだけの話。
(地方は刺青OKなのか・・・?)

その後は、スーパーで必要物資を買い込む。
このスーパーがまた、大間ならではというか、海鮮物の豊富さに私感動。
思わずお寿司と魚のから揚げを買ってしまった。


時刻は18時をすぎて、すっかり真っ暗だ。
凍てつくような寒さの中、湯冷めしないように、いそいそとキャンプ場に舞い戻った。
買ってきたお寿司食べるために、炊事場へ。
水道使える上に机、椅子があって、極めつけは電源がある神炊事場だった。
これは捗る!

iPhoneとモバブーを充電しながら、買ってきたお寿司を食べつつ、ツイッタ―を眺めたり、地図を眺めたり。
地図を眺めていると、あらためて遠くに来たのだなぁと感じる。
大阪からだと1,500kmは離れているだろうか。
(当初、家からここまで自走しようとしていたのはここだけの話)
1時間程時間を潰してから、テントへ。
この日はスーパーで買ってきたカイロを寝袋に仕込んだ。
昨日いたよこはま町より、ずっと寒かったから。
これが予想以上に効果ありで、一瞬汗ばむくらいの暖かさを得ることができた。
私が使っている寝袋はモンベルのムーンライトⅡ型というもので
想定気温は0℃~10℃。
いわゆるミノムシタイプ。
このタイプの寝袋は、寝袋の中で体温を最大限逃がさずに跳ね返すもので
熱源があるとどんどん暖かくなっていく。
注意しないといけないのは、体温を跳ね返す構造だから、寒いからと言って着込んだ状態で寝袋に入ると、
体温が衣服で吸収されてしまって、寝袋がその効果を発揮できなくなる。
だから、ある程度薄着の方が、かえって暖かさを感じることが出来たりする。
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