【中部ツーリング完結編】4日目 自転車で富山上市を訪れてみた。おおかみこどもの雨と雪【聖地巡礼】
自転車, 写真, ロングライド, キャンプツーリング, 聖地巡礼, 登山, 輪行, 中部,
結局一度も寝ることなく、3日目から4日目へと移行した。
ふぅ、やっぱりネカフェは最高だぜ!・・・・!!・・・・zzz
うん、すこし眠いけど、倒れる程でもない。
キャノボを思えば、24時間寝ないくらいは
常識の範囲内である。
ふぅ、やっぱりネカフェは最高だぜ!・・・・!!・・・・zzz
うん、すこし眠いけど、倒れる程でもない。
キャノボを思えば、24時間寝ないくらいは
常識の範囲内である。
今日は富山県を満喫する日だ。
厳密にいうと、富山県を舞台にしたアニメーション映画
「おおかみこどもの雨と雪」
の聖地巡礼である。

この作品は、本当に綺麗だった。
世界観、音楽、背景、ストーリーなにもかも。
物語の冒頭は都会の情景をリアルに描写していて、それはそれで惹かれたのだけれど
主人公達が移り住んだ町、富山県立山町の豊かな自然は、
画面越しでも十分、私の胸を高まらせた。
一人で三回も同じ映画を観るために映画館に足を運んだのは初めてだった。
その美しい描写を目に焼き付けてきたのだ。
いよいよその舞台に足を踏み入れる。
結局数十冊は読んだだろうか。
いい加減ネットカフェを後にする。

時刻は3時半頃。まだ、街は暗い。
お店の前で輪行解除し、身支度を整える。
最初の目的地は立山黒部アルペンルートの最高地点にある
室堂という場所、そこにある“みくりが池”だ。
作中で1カットだけ出てきた池だ。
たった1カットのために、6時間かけるのだから、我ながら馬鹿だなぁと思う。
けれど、本作を観たことがある人ならきっと、印象に残っていると思う。
“雨”が“先生”に連れられてたどり着いた、あの青い空が映る、青い池。
どうしてもこの目で見たい。
そのみくりが池のある室堂までは
自転車で、と言いたいところだけれど
この立山黒部アルペンルート、自転車では登れない。
車かバス?
いやいや、それも駄目。
自家用車もバイクも自転車も登ることができない。

立山黒部アルペンルートは
富山県と長野県を貫く登山、ハイキングコースのひとつで
北アルプスを一望することができる。
富山から長野に抜けるためには公共交通機関を使うしかないのだ。
その公共交通機関と言うのが
ケーブルカー、バス、トロリートンネルバス、ロープウェー等など。
私は室堂まで行けばあとは折り返すから、ケーブルカーとバスだけ。
そしてそのケーブルカーの駅である立山駅まで、まずは走らなければ。
コンビニで朝ごはんと補給食を買い込み、進路を南に。
ライトを点灯させ、朝日を待つ富山を駆け抜ける。
立山駅までは30kmほど。
登り基調とは言え、1時間半程で到着する予定だった。

予定だった。
風だ。向かい風だ。ものすごいやつだ。
予定崩壊!
平地なのにどれだけ踏んでも20km/hちょっとしか出ない。
ひいいいいいいいいいい
しかも登り基調というか割とがっつりアップダウンっていうね。
怖いね。北陸地方こわい。
体力を削りながら、道を確認しながら進んでいると朝日が。

ビューティフォー………
川沿いに入ると、一気に体感気温が下がった。
夏だというのに、ずいぶんな涼しさだ。
結局立山の駅に着くまで、ずーっとアップダウンだった。なんてこったい!
しかもここでトラブル、補給食がはやくも無い。
コンビニに出会うことなく、立山駅に着いてしまった。

時刻はまだ6時前だというのに、人がぱらぱらいる。
みんな登山客っぽい。
登山靴を履き、タイツや長ズボンで足を守り、帽子をかぶり、大きなリュックを背負っている。

私も自転車を停めて、装備を………
装備なんてなかった。靴はビンディング以外だとサンダルしかない。
ズボンは……ハーフパンツだけだ。
上は……サイクルジャージと、一応ウインドブレーカーはある。
よし!(よくない
「そんな恰好で登山とか山、なめてんの?馬鹿なの?馬鹿なの?」
って言われそうでプルプルしてたけどそんなことはなかった。よかった。
案内所で事前にWEBで予約していた切符を受け取る。
お盆だからね。何があるか分からないからね。
実際、予約しててよかった。結構な人数が並んでいたもの。
ガチ登山の場所なだけあって、売店には補給食っぽいのがたくさんある。
よーし私も補給しちゃうぞー!
とパンを手に取ってレジに立って気付く。
お金が・・・・500円しか無い・・・・・・・!
とりあえずいったんレジから離れて(恥ずかしい)
パンを選定しなおして購入(恥ずかしい)
そうだ、コンビニがあったらお金おろそうとか思ってたんだ。コンビニなんてなかった。
残金250円也。

6時40分発の立山ケーブルカーに乗り込んだ。(サイクルジャージにハーフパンツ、サンダルで)
結構な人数が乗り込んでくるうえに、みんな子供が入るくらいのリュック背負ってるわで
なかなかの圧迫感。


20分ほど揺らり揺られて、次は立山高原バスに乗り換え。
ここから室堂までは50分程。標高2,500mまで一気に運んでくれる。
爆睡。
到着、下車。

寒いいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!?
なんだこの寒さは。ここは日本か。季節が変わってしまったようだ。
昨日、標高2,700mの乗鞍まで登ったから、そんな寒くないだろー!
って思ってたけれど、ぶっちぎりで寒い。
なんだろう、地形のせいか?これが北アルプスの厳しさなのか?
ちなみにこの室堂ターミナル、日本最高所の駅らしい。
晴れていれば剣岳とか3,000m級の山々が見れるらしいけれど、この日は残念ながら
ガスがかかってて、あまり見えなかった。

とりあえず、目的地であるみくりが池まで歩く。
登山ルートと言っても、このターミナル周辺は道が整備されていて
スニーカーでもぎりぎり歩けるくらい。
もう少し抜ければ、そこは険しい山々で、油断していると命に関わることもあるそうで。


景色はものすごい。いったいここはどこなんだろうという感じ。
雲が近く、山はおおきい。
景色を遮る木々はなく、地面にへばりつくように草や花が生息している。
視界がひらけすぎているせいだろうか、遠近感がつかめない。
道の先に人がいるけれど、思っている以上に距離があるみたいだ。


時折吹きつける風は刺すように冷たい。
秋になったらどうなるんだろう。
冬はとてもじゃないけど生きれなさそう。
空気の薄さも感じる。
少しアップダウンがあるだけで、息があがる。
標高2,000m超えると高山病のリスクが一気に上がるんだっけかー!
ハハハ
途中、作品の中で何度か出てきた印象深い花を発見。


チングルマとかいう高山植物らしい。これまたきれいだ。
OPとか回想シーンとか、抽象的な場面で出てきたからすごく印象に残ってる。


他にも高山植物っぽいのがちらほら
20分程歩いてみくりが池に到着。

泣いた。
はるばる来たかいがあった。思っていた以上に綺麗だ・・・
これは・・・うん、いい。
しばらく立ち尽くす。
観察していると、水面のもようがめまぐるしく変わっている。
とてつもなく近い空の模様が鮮明にうつりこんでいた。
なんとまぁ・・・うまく言葉にできないものだ。

作中で、雨が先生に連れられて険しい山々を越えた先にこの池があった。
ここにたどり着く瞬間の描写には本当に感動した。
そして実際に目の当たりにしてもう一度感動した。
雨は花の家がある立山町から登ってきたわけだから
2,000m以上、山道を登ってきたことになるのだな。そう考えるとすさまじい。
せっかくだし、もう少し先まで歩いてみる。

なにやら硫黄くさいと思っていたら、どうやら温泉があるようだ。



温泉と言うか、毒ガスというか。
吸ったらまずいやつだ。風向きが変わった瞬間に結構吸ってしまってワハハという感じ。

いい加減寒くなってきたところで撤退することにした。
こんな格好で長時間いたら死んでまう。
戻りつつも景色を堪能する。うん、すごいすごい。




帰るころには結構な人がターミナルに集まっていた。これからどんどん増えそうだ。
さすがお盆である。


お腹が空いたからなんか美味しそうな饅頭をいただくなど。
残金20円也。
個人的には、もう少し自転車に飽きたら、登山を始めようと思っていて
その節にはまた来たい。
もっと登ればもっといい景色が広がってそうだ。
バスに乗り込む。
爆睡。
到着。
ケーブルカーに乗り換え。
到着。

なるほど大盛況じゃねーの
立山駅に戻ってきた。
暑い。なるほどしっかり夏じゃねーの。
どうもこの4日間、暑いだの寒いだのを繰り返している気がする。やれやれ。
サンダルを脱ぎ捨て、ビンディングシューズに履き替える。

自転車再開だ!
立山の町に戻るなら、北上するのだけれど、
もう一か所、行きたい場所があったからさらに南下。目指すは称名滝。

川沿いの道路をひたすら川上へ。
下調べしてなかったから結構きつかった。立山駅から結構登った
500m以上は登ったかしら・・・!
しかも最後の1km区間が斜度15%で割としぬかとおもった
何より途中で水が尽きたのが最高に死を感じた。
自販機あるけどお金ナシ。お金おろしたくてもコンビニナシ。
でも大丈夫だったのはさすが富山県、水がきれいだもの。

湧水とか小川の水を浴びながら走る。気持ちいいいいいいいいいいいい
途中、ものすごい絶壁が。

悪城の壁。
後から調べてみるとここも作中のラストシーンのワンカットで使われていたようで。
なんとこのサイズで一枚岩というのだから驚き。
自然半端ない。

最後の坂を歯を食いしばって登る。
駐車場に入るとぽちぽち車が。
自転車で来る人は珍しいよー、と、駐車場管理員さんに言われる。
たしかに、こんなところに来る人は少ないか。
富山の町からめっちょ離れてるし、めっちょ登るし
ここから先抜けるところもないし、近くに何もないし。

お目当ては滝。称名滝。
自転車を停めて、遊歩道を25分程歩かねばならない。
サンダルに履き替えて、とぼとぼ歩く。
相当大きな滝らしく、数百メートル手前から水の音がして
さらに水しぶきがどこからともなく飛んでくる。
そして到着、称名滝。


大きすぎワロタ
ふおおお……おおきい………というか高い。何メートルあるんだ。
高さもすごいけれど、水量もすさまじい。

ドドドドドドドドって、水が叩きつけられる音が、重低音で響き渡る。
水しぶきは空高く跳ね上げられて、あたり一面ミストシャワー状態だ。

何を隠そう、ここもおおかみこどもの舞台。
物語クライマックスの、雨が花の元から去っていくシーンだ。

あのシーンはこうして記事を書いている今でも、鮮明に思い出せて、そして泣ける。
花の、母親としての強さに、涙腺崩壊した。
花が「まだあなたに何もしてあげられてない」って言った瞬間の雨のハッとした表情
そして雨が崖を駆けあがていく様、頂上で雄たけびをあげる様
花の最後の言葉「しっかり生きて!」
雨上りの空、世界が丸ごと洗濯されたようにすっきりとして・・・
とまぁ、詳しくは観てみてください。
ずっと暑くて参っていたのだけれど、滝の前に立ってるだけで身体が冷えていく。
滝の前といっても、滝壺からは数百メートルは離れているはず。
近付いたらまずいタイプの滝だというのは対峙しているだけで分かる。
堪能した後は、自転車に跨り、立山の町に一気に戻る。

若干ハンガーノック気味だったけれど、お金もないしコンビニもないし行くしかない。
なにより下り基調だったから、スイスイだった。
20km程くだったところで、道の駅とコンビニが併設されている神スポットがあったから
テンションマックスで滑り込む。
テンションマックスでコンビニATMからお金をおろして

道の駅でいただくは、富山ブラックラーメン!(つけ麺)
生き返るぜ・・・・・!
味は、まぁ普通だった()
たっぷりと水と、補給食を買い込む。
最近はコンビニで、100円以下で2リットルの水が売られているからとても助かる。
500mmはその場で飲み、ボトルを満杯にして、残った分は頭から被るのが定番。
あと私は夏場には必ずアームカバーをしているけれど
このアームカバーを濡らすと気持ちいいんだ。体温を一気に冷やすことができる。


さらに15km程下る。
このあたりの道路は本当に走りやすい。
路肩は広いし、見通しはいいし、北海道みたいだ。

たどり着くは上市駅構内にある観光案内所。
ドアを開けて中に入ると、職員らしき人が一人。
えーと、と話そうとすると
「おおかみこども?」と聞かれる。
「はい、おおかみこどもです」と答える。
慣れてやがる・・・・!!!


観光案内所の中には「おおかみこどもの雨と雪」関連の
グッズやら書籍があるわあるわ。
もうがっつり支援しているようで
だからこそ、このあたりの聖地をまわる前に情報収集するために来たのだ。
ちなみに事前の情報収集は一切していない!(キリッ
そんな私にイチからジュウまで教えてくださった観光案内所の人ありがとうありがとう。
ご丁寧に、これから回りたいところを網羅した地図と、そこに赤線でルートまで書き込んでくださった。ありがてぇ・・・!
ついでにいろいろと面白い話を聞くことができた。
中でも立山町の水が美味しい理由の話が面白かった。
富山県立山町は北アルプスの麓に位置していて、冬にはアルプスはもちろん
この町にも結構な量の雪が積もるのだとか。
春になると山々の氷が少しずつ溶けて、集まった水が川となって、日本海まで流れ出す。
この山から海まで、水を汚す要素がほとんどないのだと。
工場もないし、生活排水もほとんどない。
溶けた氷は、いきなり川になる訳ではなく、いったん土に染み込んで、時間をかけて川や地下水になる。
土を通ることでろ過されて、純度が高くなるのだとか。
その土の硬さや性質で、軟水になったり硬水になったりするらしい。
標高が高いところは別として、たくさん木々や生えているから、雨が降れば土に染み込み、雪と同様に長い年月をかけてろ過されて川になる。
雨と雪、どうも立山の自然はこの二つによって支えられているようだ。
結局1時間ちょっと話し込んでいただろうか。

最後に聖地巡礼ノートにメッセージを残して、その場を去った。
いただいた地図とiPhoneがあったから迷わずに聖地巡礼できるどん!
時刻は15:00。
予定より結構時間経っててやや焦る。
一応今日中には大阪に帰らないといけないんだっけ・・・?
まぁいいや、せっかく来たんだし。

ここが舞台となった町かぁ・・・ときょろきょろしながらペダルをまわす。


10分程漕いで到着したのは、いっけんすると何の特徴もない商店。
ここは花が買い物に来ていた商店だ。畑ができるまではここで食材を買っていた。
つまり生活圏内だ。高まる!
でも周りには田んぼしかない、誰が買いに来るんだろう…?
さらに奥へ進み、山に入った。
10分ほど坂を登り、渡された地図のとおり、脇にそれる道に入る。

というかこんな目印あったら迷いようがない件

棚田!!
花が雨と雪を連れて自転車で買い物に行くシーン&買い物から戻ってくるシーン

登りは押して歩いてたけれど、無理もないという感じの坂だ。
よく晴れた日にはここから能登湾が見えるらしい(!)花咲くいろは!
こうして見てみると、しっかり描きこまれていたんだなぁと実感する。
何度も映画を観たものだから、この景色を見た瞬間、あぁぁ!ってなったもの。
先ほどの道に戻って、さらに登る!!
目指すは花の家。
実は観光案内所の人には、
「いったん下って、町に戻って、ぐるっと迂回したらいいよ」って言われていた。
「山を越えてもいけるけど、相当きついし、分岐点も多いし、道なき道だから迷うかも。」
と。
でも日が傾きはじめていたし、山越えた方が直線距離は近いということで、登ることに。

で、実際、言われたとおりだった(ドーン
道は狭いし、坂は急だし、そもそもこれほんとに道?って感じのところだった。
余裕で足ついた。ムリムリ。


分岐点が本当に分かりにくいし、どうみても熊出てきそうだし
林道だし、巨木だし、もののけ姫みたいだし、
でもなんとかいくつかの勘が当たって突破できたって感じ。
やれやれ。
なんとか突破できたかな?と思って進んでいると


着いた!無事に着いたよ!もう夕刻だよ!
自転車をとめていそいそと奥へ進む。


!!

花の家!
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおそのまんまだ!
これには感動。すげーすげー。
建物の雰囲気、まさに作品どおり。うーん、花さんすごいな、これを修復したのか・・・。
写真を撮っていると、中の人に手まねきされる。
どうやら管理人さんみたいなのがいらっしゃるようで、というか元々住んでいたのかしら?
老夫婦とまではいかないけれど、元気なご夫婦が迎えてくださった。
いや、夫婦かどうかは確認してないけれど。


他にも家族が一組いらっしゃった。一緒にたたみに座って、おにぎりとメロンとお茶をいただいた。
おもてなしされすぎワロタ。
ここにも巡礼ノートがあったり、グッズがあったり、いろんな寄贈品があったり
愛されている作品なんだなぁ、と実感した。



古民家としての造りとか、こまかい家具とか、作品どおりだったし
何より雰囲気がそのまんまだったから、今にも物陰から雨と雪が出てきそうで。
話しを聞くと、裏庭を開梱してじゃがいも畑を作ったらしい。
なんと、それは、物語のとおりじゃないか。

再現しすぎいいいい




建物自体立派だから、純粋に見ているだけでも面白かった。




なんだか話をしていると夜までいてしまいそうだったし、宿がないなら泊まるかいとかご提案されたしで
区切りをつけてお暇することに。

気付いたら17時で、ひぐらしが鳴き始めていた。
山奥なものだから、自然の音しかしなかった。たしかにここならひっそり暮らせるかもしれない。
ただ、不便だろうけれど。
というかここからあの商店まで買い物に行く花さんナニモンだよ・・・・
富山駅まで結構距離があることに気付く。30kmくらいかしら。
ふーん(汗)
大丈夫、終電に間に合えば今日中に帰れる。
やや飛ばし気味で富山駅まで爆走。ラストランだ!


結局駅に着いたのは19時前で、終電しか残って無かった。やれやれ。
まだ列車が出るまで時間があったから、最後に富山らしい飯を!!


白エビ丼と白エビのお刺身!!!
美味しい(確信)
白エビがこんなに美味しいのは初めてだ(革新)
やっぱりご当地グルメは欠かせない。これがあるからツーリングがより楽しくなる。
その後はすこし近辺をぷらぷらしてから、帰りの列車に乗り込み。
安定の北陸特急、サンダーバード。
何度もお世話になってる頼りになる存在だ。
さすがにこの時間の大阪行きということで、人は少なかった。
シートに深く座り込み、しばらく目を閉じる。
長かった・・・4日間だけといえばだけなんだけれど、感覚としては・・・うーん
とにかく濃密だったことは間違いない。
こうして記事を書いてやっと整理できているけれど
帰りの列車ではずっとぼやーっとしていたと思う。
ツーリングの帰りはいつもそうだ。
非日常すぎて、きっとトリップ状態なんだ。
日常に帰るのが名残惜しいのは確かだけれど、
次のツーリングに想いを馳せているのかもしれない。
あぁ、楽しかったなぁ、と、そう思えるだけで、きっと満足なんだ。
今回の中部ツーリングは
ただ日々を過ごすだけでは得られないものたちばかりだった。
3人で一緒に走ったり、花咲くいろはの聖地巡礼をしたり、テント泊をしたり、雨に降られたり
白川郷でフォロワーと出会い、通行止めをくらったり、ヒッチハイクをしたり
乗鞍岳の絶景に感動したり、またフォロワーに会ったり云々云々以下略
きっと街中がほとんどなかったせいだろう。
大きな国道が少なく、店も少なく、宿も少ない。
山は多く、平坦路がなく、険しさはなかなかのもの。
でもだからこそ非日常を味わえるんだろうな、とも思う。
冬になったら今回走った道のほとんどは雪に覆われてしまうんだろう。
そういう景色もいつか見てみたい。
結局のところこういう好奇心さえあったら
どこにだって行けるんだろうな。
次は、どこに行こうか。
おわり。

4日目
走行距離 122km
獲得標高 1,654m
今回のツーリング
総走行距離 525km
総獲得標高 7,654m
自転車,
写真,
ロングライド,
キャンプツーリング,
聖地巡礼,
登山,
輪行,
中部,
厳密にいうと、富山県を舞台にしたアニメーション映画
「おおかみこどもの雨と雪」
の聖地巡礼である。

この作品は、本当に綺麗だった。
世界観、音楽、背景、ストーリーなにもかも。
物語の冒頭は都会の情景をリアルに描写していて、それはそれで惹かれたのだけれど
主人公達が移り住んだ町、富山県立山町の豊かな自然は、
画面越しでも十分、私の胸を高まらせた。
一人で三回も同じ映画を観るために映画館に足を運んだのは初めてだった。
その美しい描写を目に焼き付けてきたのだ。
いよいよその舞台に足を踏み入れる。
結局数十冊は読んだだろうか。
いい加減ネットカフェを後にする。

時刻は3時半頃。まだ、街は暗い。
お店の前で輪行解除し、身支度を整える。
最初の目的地は立山黒部アルペンルートの最高地点にある
室堂という場所、そこにある“みくりが池”だ。
作中で1カットだけ出てきた池だ。
たった1カットのために、6時間かけるのだから、我ながら馬鹿だなぁと思う。
けれど、本作を観たことがある人ならきっと、印象に残っていると思う。
“雨”が“先生”に連れられてたどり着いた、あの青い空が映る、青い池。
どうしてもこの目で見たい。
そのみくりが池のある室堂までは
自転車で、と言いたいところだけれど
この立山黒部アルペンルート、自転車では登れない。
車かバス?
いやいや、それも駄目。
自家用車もバイクも自転車も登ることができない。

立山黒部アルペンルートは
富山県と長野県を貫く登山、ハイキングコースのひとつで
北アルプスを一望することができる。
富山から長野に抜けるためには公共交通機関を使うしかないのだ。
その公共交通機関と言うのが
ケーブルカー、バス、トロリートンネルバス、ロープウェー等など。
私は室堂まで行けばあとは折り返すから、ケーブルカーとバスだけ。
そしてそのケーブルカーの駅である立山駅まで、まずは走らなければ。
コンビニで朝ごはんと補給食を買い込み、進路を南に。
ライトを点灯させ、朝日を待つ富山を駆け抜ける。
立山駅までは30kmほど。
登り基調とは言え、1時間半程で到着する予定だった。

予定だった。
風だ。向かい風だ。ものすごいやつだ。
予定崩壊!
平地なのにどれだけ踏んでも20km/hちょっとしか出ない。
ひいいいいいいいいいい
しかも登り基調というか割とがっつりアップダウンっていうね。
怖いね。北陸地方こわい。
体力を削りながら、道を確認しながら進んでいると朝日が。

ビューティフォー………
川沿いに入ると、一気に体感気温が下がった。
夏だというのに、ずいぶんな涼しさだ。
結局立山の駅に着くまで、ずーっとアップダウンだった。なんてこったい!
しかもここでトラブル、補給食がはやくも無い。
コンビニに出会うことなく、立山駅に着いてしまった。

時刻はまだ6時前だというのに、人がぱらぱらいる。
みんな登山客っぽい。
登山靴を履き、タイツや長ズボンで足を守り、帽子をかぶり、大きなリュックを背負っている。

私も自転車を停めて、装備を………
装備なんてなかった。靴はビンディング以外だとサンダルしかない。
ズボンは……ハーフパンツだけだ。
上は……サイクルジャージと、一応ウインドブレーカーはある。
よし!(よくない
「そんな恰好で登山とか山、なめてんの?馬鹿なの?馬鹿なの?」
って言われそうでプルプルしてたけどそんなことはなかった。よかった。
案内所で事前にWEBで予約していた切符を受け取る。
お盆だからね。何があるか分からないからね。
実際、予約しててよかった。結構な人数が並んでいたもの。
ガチ登山の場所なだけあって、売店には補給食っぽいのがたくさんある。
よーし私も補給しちゃうぞー!
とパンを手に取ってレジに立って気付く。
お金が・・・・500円しか無い・・・・・・・!
とりあえずいったんレジから離れて(恥ずかしい)
パンを選定しなおして購入(恥ずかしい)
そうだ、コンビニがあったらお金おろそうとか思ってたんだ。コンビニなんてなかった。
残金250円也。

6時40分発の立山ケーブルカーに乗り込んだ。(サイクルジャージにハーフパンツ、サンダルで)
結構な人数が乗り込んでくるうえに、みんな子供が入るくらいのリュック背負ってるわで
なかなかの圧迫感。


20分ほど揺らり揺られて、次は立山高原バスに乗り換え。
ここから室堂までは50分程。標高2,500mまで一気に運んでくれる。
爆睡。
到着、下車。

寒いいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!?
なんだこの寒さは。ここは日本か。季節が変わってしまったようだ。
昨日、標高2,700mの乗鞍まで登ったから、そんな寒くないだろー!
って思ってたけれど、ぶっちぎりで寒い。
なんだろう、地形のせいか?これが北アルプスの厳しさなのか?
ちなみにこの室堂ターミナル、日本最高所の駅らしい。
晴れていれば剣岳とか3,000m級の山々が見れるらしいけれど、この日は残念ながら
ガスがかかってて、あまり見えなかった。

とりあえず、目的地であるみくりが池まで歩く。
登山ルートと言っても、このターミナル周辺は道が整備されていて
スニーカーでもぎりぎり歩けるくらい。
もう少し抜ければ、そこは険しい山々で、油断していると命に関わることもあるそうで。


景色はものすごい。いったいここはどこなんだろうという感じ。
雲が近く、山はおおきい。
景色を遮る木々はなく、地面にへばりつくように草や花が生息している。
視界がひらけすぎているせいだろうか、遠近感がつかめない。
道の先に人がいるけれど、思っている以上に距離があるみたいだ。


時折吹きつける風は刺すように冷たい。
秋になったらどうなるんだろう。
冬はとてもじゃないけど生きれなさそう。
空気の薄さも感じる。
少しアップダウンがあるだけで、息があがる。
標高2,000m超えると高山病のリスクが一気に上がるんだっけかー!
ハハハ
途中、作品の中で何度か出てきた印象深い花を発見。


チングルマとかいう高山植物らしい。これまたきれいだ。
OPとか回想シーンとか、抽象的な場面で出てきたからすごく印象に残ってる。


他にも高山植物っぽいのがちらほら
20分程歩いてみくりが池に到着。

泣いた。
はるばる来たかいがあった。思っていた以上に綺麗だ・・・
これは・・・うん、いい。
しばらく立ち尽くす。
観察していると、水面のもようがめまぐるしく変わっている。
とてつもなく近い空の模様が鮮明にうつりこんでいた。
なんとまぁ・・・うまく言葉にできないものだ。

作中で、雨が先生に連れられて険しい山々を越えた先にこの池があった。
ここにたどり着く瞬間の描写には本当に感動した。
そして実際に目の当たりにしてもう一度感動した。
雨は花の家がある立山町から登ってきたわけだから
2,000m以上、山道を登ってきたことになるのだな。そう考えるとすさまじい。
せっかくだし、もう少し先まで歩いてみる。

なにやら硫黄くさいと思っていたら、どうやら温泉があるようだ。



温泉と言うか、毒ガスというか。
吸ったらまずいやつだ。風向きが変わった瞬間に結構吸ってしまってワハハという感じ。

いい加減寒くなってきたところで撤退することにした。
こんな格好で長時間いたら死んでまう。
戻りつつも景色を堪能する。うん、すごいすごい。




帰るころには結構な人がターミナルに集まっていた。これからどんどん増えそうだ。
さすがお盆である。


お腹が空いたからなんか美味しそうな饅頭をいただくなど。
残金20円也。
個人的には、もう少し自転車に飽きたら、登山を始めようと思っていて
その節にはまた来たい。
もっと登ればもっといい景色が広がってそうだ。
バスに乗り込む。
爆睡。
到着。
ケーブルカーに乗り換え。
到着。

なるほど大盛況じゃねーの
立山駅に戻ってきた。
暑い。なるほどしっかり夏じゃねーの。
どうもこの4日間、暑いだの寒いだのを繰り返している気がする。やれやれ。
サンダルを脱ぎ捨て、ビンディングシューズに履き替える。

自転車再開だ!
立山の町に戻るなら、北上するのだけれど、
もう一か所、行きたい場所があったからさらに南下。目指すは称名滝。

川沿いの道路をひたすら川上へ。
下調べしてなかったから結構きつかった。立山駅から結構登った
500m以上は登ったかしら・・・!
しかも最後の1km区間が斜度15%で割としぬかとおもった
何より途中で水が尽きたのが最高に死を感じた。
自販機あるけどお金ナシ。お金おろしたくてもコンビニナシ。
でも大丈夫だったのはさすが富山県、水がきれいだもの。

湧水とか小川の水を浴びながら走る。気持ちいいいいいいいいいいいい
途中、ものすごい絶壁が。

悪城の壁。
後から調べてみるとここも作中のラストシーンのワンカットで使われていたようで。
なんとこのサイズで一枚岩というのだから驚き。
自然半端ない。

最後の坂を歯を食いしばって登る。
駐車場に入るとぽちぽち車が。
自転車で来る人は珍しいよー、と、駐車場管理員さんに言われる。
たしかに、こんなところに来る人は少ないか。
富山の町からめっちょ離れてるし、めっちょ登るし
ここから先抜けるところもないし、近くに何もないし。

お目当ては滝。称名滝。
自転車を停めて、遊歩道を25分程歩かねばならない。
サンダルに履き替えて、とぼとぼ歩く。
相当大きな滝らしく、数百メートル手前から水の音がして
さらに水しぶきがどこからともなく飛んでくる。
そして到着、称名滝。


大きすぎワロタ
ふおおお……おおきい………というか高い。何メートルあるんだ。
高さもすごいけれど、水量もすさまじい。

ドドドドドドドドって、水が叩きつけられる音が、重低音で響き渡る。
水しぶきは空高く跳ね上げられて、あたり一面ミストシャワー状態だ。

何を隠そう、ここもおおかみこどもの舞台。
物語クライマックスの、雨が花の元から去っていくシーンだ。

あのシーンはこうして記事を書いている今でも、鮮明に思い出せて、そして泣ける。
花の、母親としての強さに、涙腺崩壊した。
花が「まだあなたに何もしてあげられてない」って言った瞬間の雨のハッとした表情
そして雨が崖を駆けあがていく様、頂上で雄たけびをあげる様
花の最後の言葉「しっかり生きて!」
雨上りの空、世界が丸ごと洗濯されたようにすっきりとして・・・
とまぁ、詳しくは観てみてください。
ずっと暑くて参っていたのだけれど、滝の前に立ってるだけで身体が冷えていく。
滝の前といっても、滝壺からは数百メートルは離れているはず。
近付いたらまずいタイプの滝だというのは対峙しているだけで分かる。
堪能した後は、自転車に跨り、立山の町に一気に戻る。

若干ハンガーノック気味だったけれど、お金もないしコンビニもないし行くしかない。
なにより下り基調だったから、スイスイだった。
20km程くだったところで、道の駅とコンビニが併設されている神スポットがあったから
テンションマックスで滑り込む。
テンションマックスでコンビニATMからお金をおろして

道の駅でいただくは、富山ブラックラーメン!(つけ麺)
生き返るぜ・・・・・!
味は、まぁ普通だった()
たっぷりと水と、補給食を買い込む。
最近はコンビニで、100円以下で2リットルの水が売られているからとても助かる。
500mmはその場で飲み、ボトルを満杯にして、残った分は頭から被るのが定番。
あと私は夏場には必ずアームカバーをしているけれど
このアームカバーを濡らすと気持ちいいんだ。体温を一気に冷やすことができる。


さらに15km程下る。
このあたりの道路は本当に走りやすい。
路肩は広いし、見通しはいいし、北海道みたいだ。

たどり着くは上市駅構内にある観光案内所。
ドアを開けて中に入ると、職員らしき人が一人。
えーと、と話そうとすると
「おおかみこども?」と聞かれる。
「はい、おおかみこどもです」と答える。
慣れてやがる・・・・!!!


観光案内所の中には「おおかみこどもの雨と雪」関連の
グッズやら書籍があるわあるわ。
もうがっつり支援しているようで
だからこそ、このあたりの聖地をまわる前に情報収集するために来たのだ。
ちなみに事前の情報収集は一切していない!(キリッ
そんな私にイチからジュウまで教えてくださった観光案内所の人ありがとうありがとう。
ご丁寧に、これから回りたいところを網羅した地図と、そこに赤線でルートまで書き込んでくださった。ありがてぇ・・・!
ついでにいろいろと面白い話を聞くことができた。
中でも立山町の水が美味しい理由の話が面白かった。
富山県立山町は北アルプスの麓に位置していて、冬にはアルプスはもちろん
この町にも結構な量の雪が積もるのだとか。
春になると山々の氷が少しずつ溶けて、集まった水が川となって、日本海まで流れ出す。
この山から海まで、水を汚す要素がほとんどないのだと。
工場もないし、生活排水もほとんどない。
溶けた氷は、いきなり川になる訳ではなく、いったん土に染み込んで、時間をかけて川や地下水になる。
土を通ることでろ過されて、純度が高くなるのだとか。
その土の硬さや性質で、軟水になったり硬水になったりするらしい。
標高が高いところは別として、たくさん木々や生えているから、雨が降れば土に染み込み、雪と同様に長い年月をかけてろ過されて川になる。
雨と雪、どうも立山の自然はこの二つによって支えられているようだ。
結局1時間ちょっと話し込んでいただろうか。

最後に聖地巡礼ノートにメッセージを残して、その場を去った。
いただいた地図とiPhoneがあったから迷わずに聖地巡礼できるどん!
時刻は15:00。
予定より結構時間経っててやや焦る。
一応今日中には大阪に帰らないといけないんだっけ・・・?
まぁいいや、せっかく来たんだし。

ここが舞台となった町かぁ・・・ときょろきょろしながらペダルをまわす。


10分程漕いで到着したのは、いっけんすると何の特徴もない商店。
ここは花が買い物に来ていた商店だ。畑ができるまではここで食材を買っていた。
つまり生活圏内だ。高まる!
でも周りには田んぼしかない、誰が買いに来るんだろう…?
さらに奥へ進み、山に入った。
10分ほど坂を登り、渡された地図のとおり、脇にそれる道に入る。

というかこんな目印あったら迷いようがない件

棚田!!
花が雨と雪を連れて自転車で買い物に行くシーン&買い物から戻ってくるシーン

登りは押して歩いてたけれど、無理もないという感じの坂だ。
よく晴れた日にはここから能登湾が見えるらしい(!)花咲くいろは!
こうして見てみると、しっかり描きこまれていたんだなぁと実感する。
何度も映画を観たものだから、この景色を見た瞬間、あぁぁ!ってなったもの。
先ほどの道に戻って、さらに登る!!
目指すは花の家。
実は観光案内所の人には、
「いったん下って、町に戻って、ぐるっと迂回したらいいよ」って言われていた。
「山を越えてもいけるけど、相当きついし、分岐点も多いし、道なき道だから迷うかも。」
と。
でも日が傾きはじめていたし、山越えた方が直線距離は近いということで、登ることに。

で、実際、言われたとおりだった(ドーン
道は狭いし、坂は急だし、そもそもこれほんとに道?って感じのところだった。
余裕で足ついた。ムリムリ。


分岐点が本当に分かりにくいし、どうみても熊出てきそうだし
林道だし、巨木だし、もののけ姫みたいだし、
でもなんとかいくつかの勘が当たって突破できたって感じ。
やれやれ。
なんとか突破できたかな?と思って進んでいると


着いた!無事に着いたよ!もう夕刻だよ!
自転車をとめていそいそと奥へ進む。


!!

花の家!
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおそのまんまだ!
これには感動。すげーすげー。
建物の雰囲気、まさに作品どおり。うーん、花さんすごいな、これを修復したのか・・・。
写真を撮っていると、中の人に手まねきされる。
どうやら管理人さんみたいなのがいらっしゃるようで、というか元々住んでいたのかしら?
老夫婦とまではいかないけれど、元気なご夫婦が迎えてくださった。
いや、夫婦かどうかは確認してないけれど。


他にも家族が一組いらっしゃった。一緒にたたみに座って、おにぎりとメロンとお茶をいただいた。
おもてなしされすぎワロタ。
ここにも巡礼ノートがあったり、グッズがあったり、いろんな寄贈品があったり
愛されている作品なんだなぁ、と実感した。



古民家としての造りとか、こまかい家具とか、作品どおりだったし
何より雰囲気がそのまんまだったから、今にも物陰から雨と雪が出てきそうで。
話しを聞くと、裏庭を開梱してじゃがいも畑を作ったらしい。
なんと、それは、物語のとおりじゃないか。

再現しすぎいいいい




建物自体立派だから、純粋に見ているだけでも面白かった。




なんだか話をしていると夜までいてしまいそうだったし、宿がないなら泊まるかいとかご提案されたしで
区切りをつけてお暇することに。

気付いたら17時で、ひぐらしが鳴き始めていた。
山奥なものだから、自然の音しかしなかった。たしかにここならひっそり暮らせるかもしれない。
ただ、不便だろうけれど。
というかここからあの商店まで買い物に行く花さんナニモンだよ・・・・
富山駅まで結構距離があることに気付く。30kmくらいかしら。
ふーん(汗)
大丈夫、終電に間に合えば今日中に帰れる。
やや飛ばし気味で富山駅まで爆走。ラストランだ!


結局駅に着いたのは19時前で、終電しか残って無かった。やれやれ。
まだ列車が出るまで時間があったから、最後に富山らしい飯を!!


白エビ丼と白エビのお刺身!!!
美味しい(確信)
白エビがこんなに美味しいのは初めてだ(革新)
やっぱりご当地グルメは欠かせない。これがあるからツーリングがより楽しくなる。
その後はすこし近辺をぷらぷらしてから、帰りの列車に乗り込み。
安定の北陸特急、サンダーバード。
何度もお世話になってる頼りになる存在だ。
さすがにこの時間の大阪行きということで、人は少なかった。
シートに深く座り込み、しばらく目を閉じる。
長かった・・・4日間だけといえばだけなんだけれど、感覚としては・・・うーん
とにかく濃密だったことは間違いない。
こうして記事を書いてやっと整理できているけれど
帰りの列車ではずっとぼやーっとしていたと思う。
ツーリングの帰りはいつもそうだ。
非日常すぎて、きっとトリップ状態なんだ。
日常に帰るのが名残惜しいのは確かだけれど、
次のツーリングに想いを馳せているのかもしれない。
あぁ、楽しかったなぁ、と、そう思えるだけで、きっと満足なんだ。
今回の中部ツーリングは
ただ日々を過ごすだけでは得られないものたちばかりだった。
3人で一緒に走ったり、花咲くいろはの聖地巡礼をしたり、テント泊をしたり、雨に降られたり
白川郷でフォロワーと出会い、通行止めをくらったり、ヒッチハイクをしたり
乗鞍岳の絶景に感動したり、またフォロワーに会ったり云々云々以下略
きっと街中がほとんどなかったせいだろう。
大きな国道が少なく、店も少なく、宿も少ない。
山は多く、平坦路がなく、険しさはなかなかのもの。
でもだからこそ非日常を味わえるんだろうな、とも思う。
冬になったら今回走った道のほとんどは雪に覆われてしまうんだろう。
そういう景色もいつか見てみたい。
結局のところこういう好奇心さえあったら
どこにだって行けるんだろうな。
次は、どこに行こうか。
おわり。

4日目
走行距離 122km
獲得標高 1,654m
今回のツーリング
総走行距離 525km
総獲得標高 7,654m
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