【ホイール】MAVIC R-SYS SLR(クリンチャー) 導入してみての感想
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MAVIC R-SYS SLR
いわゆる飛び道具である。
・クリンチャ― (ツーリング、ロングライドにも使うなら絶対クリンチャ―)
・アルミリム (カーボンクリンチャ―でも可、だったけれど、まだまだ種類が少ない)
・そこそこ軽量 (前後1,400g以下)
・黒リム (これ重要)
・かっこいい
選ばれたのは、R-SYSでした。
ちなみに他の候補としてはレイノルズあたりだった。
しばらく乗り込んだので、感想をまとめてみようと思う。
ちなみに私スペックは身長173cm 体重54kg

乗り方は、踏みもするし、回しもする。シチュエーションと体調による。
けれど、どちらかというと回すタイプかしら。
ダンシング大好き。400mくらいの峠なら全部ダンシングでクリアすることもある。
使用用途は通勤、ロングライド、ヒルクライムで、まあ要するにレース以外。
レースこわい。
キャノンボールを走り切る程度の脚力。(1,000km 49時間)
ホイール比較対象はつまり私のホイール遍歴ということで。
結局比較でしか評価できないのよね、機材って。
色んな機材を試して、いろんな経験を積んで、何か見えてくる。
変化があって初めて機材効果が実感できるというもの。
主なホイール遍歴は
・SHIMANO WH-7900 C24
・EASTON EA90 TT
・CAMPAGNOLO カムシン
・BONTRAGER RACE Lite
・ROVAL Rapid 50mm
・MAVIC GP4手組
・EASTON EC90 AERO
とどのつまりアルミクリンチャ―大好き!って感じです。
チューブラーの性能にももちろん惹かれるけどね…。
■見た目
かっこよすぎワロタ。
このホイール、発表された時からカッコいいなーと思っていた。
あのころはでも憧れだけで、実際に購入するとは思ってもいなかった。
ハハハッ
なんというか、精悍で、スマートで、スレンダーで、でもどこかしら力強くて……
はい、感性だけで買ってすみません。
見た目で購入決定⇒スペック調べる
黒リムいいね……足元がぐっと引き締まる。
しかも太めの黒スポークで、さらに精悍なスタイルに。
フレームが黒ベースだから、似合わないはずがないけれど、実はこれ、いろんな人のフレームと合わせてみたけど、どんな自転車にも合うと思う。
リムハイトは24mmだけれど、専用タイヤと相まって、そこまで低く見えないのが素敵かも。
なにより、真っ黒だけれど、中華カーボンのような雰囲気はないのは、挿し色のMAVIC特有の黄色が効いているからだろうか。
もちろんシルエットの良さも大いに貢献していると思う。
よくよく見ると、リムもニップルも、セクシィなんだよね。

細部の作りは申し分ない。ちゃんとフラッグシップを思わせる作り込み。
プラシーボ効果で自転車は進むから(真顔)、このカッコよさは武器になる
■振動減衰性能
この項目を2つ目に持ってきた理由は、その振動減衰性が高く評価できたから。
最初はC50のフレーム特性かなと思ったけれど、他のフルカーボン、フルクロモリ車でもその性能の高さを実感することができた。
ニュアンスで言うと、「乗り心地が良い」というやつで、例えば他の車輪と比べて、ちょっとした段差を越える際の衝撃が少ない。
適当にバニーホップをしても、トン、トンと気持ち良く接地できた。もちろんタイヤは適正空気圧の8ber。(する必要ないじゃんという突っ込み)
まあこれはあれだ、カーボンスポークのおかげだ。間違いない。
なるほどいいじゃねーのカーボンスポーク。もっと普及すればいいのに。
■登坂性能
飛び道具と称されるだけあって、その性能はピカイチ。
今まで使ったどのホイールよりも、登りやすい。
この登りやすいというのはつまり、力を入力してから反応するまでのタイミングがいい塩梅だということ。
車輪はリム、スポーク(厳密に言えばタイヤ、チューブ等も含め)の重量、かたさ、形状、組み方によって、その性格ががらっと変わる。
例えばイーストンなんかはスポークテンション高め、かつ張力を均一化することで、きびきびとした反応をみせてくれるのは、よく聞く話で、入力から反応までのタイムラグがほとんど、ない。
一方であえてそこにタイムラグを設けて(狙ったのか結果としてそうなったのかはさておき)バネ感のある踏み心地を提供してくれる車輪もあったり。
このR-SYSはスポークテンションはやや柔らか目で、踏み込んだ瞬間にスパーン!と反応するタイプではなく、すこしウィップな感じ。もたっとしている訳ではなく、時間差がある(ごくわずか)
私は登坂はいつもダンシングだけれど、クランクが3時半くらいの位置で、ぐぐぐっと加速するのを感じることができた。これが、合ったというわけだ。
スポークは柔らかく、テンションもやや緩め。昨今の剛性モリモリのフレームとは合うんじゃないかしら。
リムは測れないから分からないけど、かなり軽いと思う。
■巡航性能

△。
デュラエースやEA90に劣る。
よく「30km/hからの伸び」とかいうけれど、このホイールには期待しない方が良いかしら。
漕ぐのをやめると、速度がすとんと落ちる。そのあたりは、デュラハブの方が上。残念。
■ブレーキング
かなり効く。
エグザリット2と呼ばれる、リムに洗濯板のようなぎざぎざ処理がされているのが、このホイール最大の特徴の一つ。
このぎざぎざがブレーキシューとがっちり噛み合って、制動力を確保してくれる。
面白いのが音鳴りで、「ひゅ~るるるるー」と
ロケット花火の出来損ないのような音が鳴る。
ただこれは最初だけのようで、リム面がなれてくると、音鳴りはマシになっていくらしい。
確かに300kmを過ぎたあたりから少し大人しくなった。
独特の音がして面白いから私は好きなんだけどねえ。
ちなみに本来は専用のシューが必要なのだけれど、私は無視している。
だって高いもの(4〜5千円)
あと最初の方はシューがかなり削れる。そりゃあ洗濯板だものね。
ブレーキアーチがゴムくずだらけになったよ。
■専用タイヤ

このホイールは、最近のMAVICの考え方である、ホイールとタイヤをトータルで設計する思想に基づいて、専用のタイヤが前後にセットされている。もちろん他のタイヤも付くけれど。
なかなかよく出来ていると思う。軽量だし、グリップも良いし、pro4に似ている。
耐久性はどうかしら。これは乗り込まないと分からないけれど、トレッド面を見ていると、ちょっと寿命が短そうな気がしないでもない。
とまあ、色々書いたけれど、総評としては今までで一番、満足度の高いホイール。
MAVICはなにかと独自な技術が大好きいい!なブランドらしくこのR-SYSもホームページによると
エグザリット2
高いブレーキ性能 アルミリムのためのマヴィック独自のエグザリット2テクノロジーは、あらゆる天候条件で非常に高いレベルの耐久性と、ブレーキ性能を発揮するように改良されました。
Tracomp(トラコンプ)
軽量性と優れた剛性 トラクションとコンプレッション 超軽量カーボンファイバースポークは、トラクション(引っ張り)とコンプレッション(突っ張り)の両方の力に作用し、どんな状況でも非常に高い剛性を維持します。
さらに詳しく
GripLink(グリップリンク)
グリップ力とコントロール性能 フロントタイヤは、クリンチャー、チューブラーの区別なく、ホイールの性能に依存せずに地面をとらえ、バイクをコントロールする必要があります。 そのため、優れたグリップ力を備えたグリップリンクタイヤはフロントタイヤに最適です。
PowerLink(パワーリンク)
低い回転抵抗 リアタイヤは、クリンチャー、チューブラーに関わらず、動力を伝達し、ホイールの性能に依存せずにスピードを生み出す必要があります。 そのため、回転抵抗を最小限に抑えるパワーリンクタイヤはリアタイヤ用に最適です。
ISM 3D
超低慣性化 インタースポークミリング3D。 ISM3D では、ISMのコンセプトをさらに進め、各スポークホール間のリムの下部ブリッジだけでなく、サイドウォールまで切削します。
FTS-L
軽量な動力伝達システム- 主要な動力伝達コンポーネントの強化: 爪とハブボディ間の接触面を2つのステンレススチール製インサートで補強することにより、フルアルミ製ハブボディの使用が可能になりました。
QRM SL
Qualité de Roulements Mavic Super Light(マヴィック軽量型高性能ベアリングシステム)。 QRMの精密な仕様を踏襲し、設計された超軽量ベアリング。 極めて狭い公差内で加工され、非常に高い精度で1つずつ丁寧に組み付け調整されたQRM適合ハブアクスル。
FORE テクノロジー
剛性と強靭性の向上 リムの下部ブリッジに穴を開けるのではなく、素材を溶かしながら内側に押し込んで、ネジ山を造り、そこにスポークニップルを直接ねじ込める構造のため、リムの上部ブリッジは原形を保ちます。
SUP
より強靭でスムーズなジョイント SUP。 ベンディング(曲げ加工)の後、リムのジョイント部分はアーク溶接され、 溶接された継ぎ目は、続いて研磨され滑らかに仕上げられます。
ジクラル
スポークの重量を軽減しながら剛性を高め、ホイールをより強靭にする特殊アルミ合金
Maxtal(マクスタル)
軽量で優れた剛性 マヴィック独自の素材。この特殊アルミ合金は、従来の6106合金よりも重量/強度比が優れています。
はい。とにかく独自なんですね。
何より見た目!見た目に惹かれて私は買ったのだよ。
良い道具ってのは、性能だけじゃなく、所有欲や使う楽しさも提供してくれる(IYHの心得)
なんだかんだ使い勝手良いのもポイントというか、そこを犠牲にした機材ってのは、やっぱりいただけない。少なくとも私は。プロレーサーならまだしもねえ。
と、まあこれはツーリング・ロングライド勢の意見で、もっと違う視点で物を選ぶのもね、あり。ありあり。
あと30mmリムハイトが高くて、同じ重量なら最高だった(無茶ぶり)
とりあえずこれ1本で、いろいろ試してみよう。
(平地がアレだから1,500kmライドには使えないのが残念)()
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