【三重県】ちょっと自転車で伊勢志摩ツーリング〜大王崎を目指して〜
自転車, 写真, 機材紹介, ロングライド, 1day, 近畿, 聖地巡礼, 輪行, 伊勢, オフ会,
2013年1月6日
年が明けて2回目のロングライドに行って来た。
そう、2回目である。1回目は琵琶湖一周でそれは2日に済ませて来た。
訳あってその記事はまた後日。。。
伊勢志摩である。
前回の記事を読んでいただいた方は分かると思うけど、また伊勢である。
懲りないやつだ。私だ。
でも今回は違うよ、伊勢がメインじゃないよ。
いやもちろん、伊勢に行くからには、「半分の月がのぼる空」ね、聖地巡礼しない訳にはいかないけれど
目的地は三重県志摩市波切(なきり)にある大王崎という岬。
岬の良さは、行ったことがある人なら分かると思うけれど、あの“最果て感”はいいものだ…
と語るのは、今回一緒に走るまつでぃ(@matu_d3)
鶴橋駅に待ち合わせて、伊勢市の宇治山田駅まで輪行することに。
長い一日の始まりだ。
年が明けて2回目のロングライドに行って来た。
そう、2回目である。1回目は琵琶湖一周でそれは2日に済ませて来た。
訳あってその記事はまた後日。。。
伊勢志摩である。
前回の記事を読んでいただいた方は分かると思うけど、また伊勢である。
懲りないやつだ。私だ。
でも今回は違うよ、伊勢がメインじゃないよ。
いやもちろん、伊勢に行くからには、「半分の月がのぼる空」ね、聖地巡礼しない訳にはいかないけれど
目的地は三重県志摩市波切(なきり)にある大王崎という岬。
岬の良さは、行ったことがある人なら分かると思うけれど、あの“最果て感”はいいものだ…
と語るのは、今回一緒に走るまつでぃ(@matu_d3)
鶴橋駅に待ち合わせて、伊勢市の宇治山田駅まで輪行することに。
長い一日の始まりだ。
時刻はまだ誰そ彼時。
この季節、まだ日の出は遅く、家を出た時はまだ真っ暗。気温もかなり下がっている。
厳冬期装備で駅まで15km程自走。
あつい。着込みすぎた。
鶴橋駅に着いて、輪行モードに。
この駅は、夜は相当にぎやかだけれど、朝はさすがに静まり返っている。
でも、雰囲気がやっぱり、アレだ。大阪の3乗くらい。



荷物をまとめていると、おっちゃんに話しかけられた。いつものパターンktkr!!
もう慣れたものである。質問もテンプレートだ。
「それいくらするん?」「何キロくらい出るの?」「今日はどこまで?」
はいはいはいと答える。数字に関してはサービスでましましでいつも答えるようにしている。
例、それいくら? → 「50万円くらいですね(ゲス顔)」
ホームでまつでぃと合流して、快速急行の最前列に乗車。
輪行したことがある人なら分かると思うけれど、それなりに嵩張る輪行バッグは電車内での置き場所の確保が重要だ。
いくら空いてても、置く場所がなければ、輪行バッグの傍らで立っていなければならない。
長時間、電車に乗るなら座りたいのが人の性。
乗ったことのある電車ならどの車両のどの部分にスペースがあるか分かるのだけれど、今回のように初めて乗る車両だと分からない。
というわけで、私はいつも改札を通る時に駅員さんに聞くようにしている。
私「6時17分発の電車って、こういう荷物置けるスペースってありますか?一番前とか後ろとか…」
駅員さん「確か、後ろは座席が端まであるから駄目だったかな。一番前がおすすめだよ」
私「おk把握(^ω^)」(お礼はちゃんとします)
という訳で一番前の車両に乗り込む。
うーん、初詣客で多くなるかなーと思ってたけれど、かなり空いてるこれは助かる!
前のスペースにセットして、座って、あとは2時間電車に揺られているだけで伊勢に着く。
輪行まじ魔法の絨毯。
ちなみに私はいつも伊勢まで特急を使っていたのだけれど、今回、快速急行でもかなり好条件で利用できることがわかった。
料金はたったの1,750円で、2時間で伊勢に着く。
これは素晴らしい。
特急料金の約半分で、時間も15分くらいしか変わらない。


電車に乗ってる内に日が昇って来た。
山間を走ってるから、予定時刻よりすこし遅い。

お菓子を食べたり珈琲を飲みながら、今日のルートや見所についてまつでぃとおしゃべり。
目を引く景色があれば写真を撮ったり。
旅はもう始まってる、電車旅の雰囲気も楽しむことが出来る。
それにしても、良い天気で、この時からもう走るのが楽しみで仕方がない!
そんなこんなで宇治山田駅に到着っと。はやいものだ。
ちなみに私の使ってる輪行袋はタイオガのコクーンで、年に50回程、輪行してる。
コレ以外の袋は考えられない。
よく、コクーンは大きくて、邪魔になるから駄目と聞くけれど、うーん、そんな邪魔かな、っていつも思う。
ちゃんと場所を見つければナントカナル。
あと、実は立てられる。

こんな感じにね。
いつも使わなくなったチューブを忍ばせていて、それを使えばだいたいの場所に固定することが出来る。
もちろん、事前に車掌さんには一声かける必要がある。
「あれ、私の自転車なんですけど、置かしていただきます。もちろん、車椅子の方が来られたらすぐにどけますので…!!」
先手必勝だ。
さて、駅について私たちがまずしたことはパンク修理である。
まつでぃ、なんと駅に着く直前に後輪がパンクしていたもよう。

宇治山田駅でパンク修理をするの図
そんなこともあるよね!何でもかんでも思い出になるからいいのだ。

もちろん私は半月ボトル装備。
そろそろ作り直さなきゃ…
ここでちょろっと自転車紹介

GIANT DEFY3
こちらがまつでぃの愛車。
エントリーモデルだけど、旅もこなせるマルチロードバイクという位置づけだろうか。
ダボ穴が付いていて、キャリアを付ければ連泊ツーリングも可能。タイヤも相当太いのが入るらしい。
コンポはだいぶ弄ってるようで、走るロードバイクになってる。
車輪はシマノのハイエンドモデルであるr500。信頼のr500。

BH PINO
こちら、私、神楽坂つむりの愛車。
ふだんはフレーム、フォークだけではなく、シートポスト、ハンドル、ステムまでオールクロモリだけど、今回はアップダウンが多いルートを走るから、シートポストだけカーボンに、サドルも若干軽めのサンマルコのponzaに換装してみた。
コンポーネントはカンパニョーロ。
レバーはヴェローチェ、ブレーキ、クランク、RDはケンタウルで、FDはデイトナ。
スプロケットとチェーンはシマノだから、後輪はシマノユーザーとも互換性があるお。
実際、私のメイン機であるF1はフルデュラだけど、この後輪そのまま入れても問題なし。
シマニョーロ!

駅を出発して、まず向かうは砲台山!
いきなりの半月聖地巡礼である。自重しないお。するわけないお。
伊勢の町並みを眺めながら、路地を抜けて通りを走り、橋を眺めて、坂を登って、公園を抜けて、フェンスを抜けて山の中へ。

相変わらずのお足下の悪さである。
ビンディングシューズには厳しいことこの上無し(´・ω・`)

見下ろすは伊勢の町並み。うーん、いつ見ても良い景色だ。
裕一と里香の暮らす町………原作を思うと、胸が熱くならざるを得ない。

聖地中の聖地。砲台山。
訪れるのは何回目だろう、最近はいつも晴れてて嬉しい限り。
まつでぃは2年ぶりということで、彼も胸が熱いようだ。
巡礼ノートに書き込んだから、良かったら見てみてね!

その後はお腹がぎゅるるるなってたので内宮方面へ、目指すは赤福ぜんざい!

さすが新年最初の日曜日ということもあって、おかげ横丁あたりは驚きの混雑っぷり。
ふだん平日の昼間とかにしか来ないから、こんなに混んでるのは初めてだった。
にぎやかなのも悪くないね。色んな音が鳴ると神様が降りてき易くなる。

自転車置き場が特にないけど、赤福本店のお兄さんに聞くと、通りに面したお店の壁に立てて良いとのこと。
ありがたや。

趣がありますなあ…
お店に入って、何はともあれ注文するのは赤福ぜんざい!
いつもと違ってだいぶ混雑していたから、座る場所を確保するのがやっとというところ。
といって、回転が早いから待つというほどのものでもなかったけれど。
番号札を片手にまだかなまだかなと待っていると呼ばれた、はい!はい!

スバラシイ…!
普通の善哉と何が違うのかな、小豆の食感や、甘さが見事に良い塩梅なの。
甘過ぎないけれど、ぜんざいとしての味の引き立てっぷりというか、なんというか…
一口すすると、口の中いっぱいに小豆の香りが広がって、あたたかくて、冬には最高なのだ。
お餅は、赤福餅と同じように、作られたばかりの物が使われているから美味しくない訳が無い。
少し焼かれているようで、ほんのり焼き跡が愛らしい。
お餅だけ焼いて食べても美味しいんだろうなアアアアア
箸休めの塩昆布と梅干しもね、良い引き立て役なんだよね。
ぺろりと平らげてお店を出る。

本店に置かれている伊勢だより。
毎日日替わりで、その季節の行事や出来事、自然のこと等が書かれている。
四季を大切にする心、良いと思います。


賑やかな町を余所目に、出発することに。
思えばまだまともに走っていないw
なんといっても目的地は大王崎なのだ。
まずは南下して鳥羽方面に向かう。

途中、コンビニで補給食を買い込んで、臨戦態勢に。
おにぎり、おにぎり、チョコレート、チョコレート、お水、一本満足バーを購入。
アメリカンドッグmgmg
道中、夫婦岩というところに立ち寄った。
名前は聞いたことがある。

夫婦岩は古来より日の出遙拝所として知られてきました。
沖合約700m先には猿田彦大神縁りの興玉神石(霊石)が鎮まり、そこは降臨する神の依り代であり、常世の国から神が寄りつく聖なる処と言われてきました。
夫婦岩はこの興玉神石と日の出を遙拝する鳥居とみなされています。
男岩は高さ9m、女岩は高さ4mで、夫婦岩を結ぶ大注連縄(おおしめなわ)は1本の長さ35mで男岩に16m、女岩に10m張られていて、その間は9mあります。
毎年、5月5日・9月5日・12月中旬土日曜日に大注連縄張神事が行われます。
・5~7月、夫婦岩の間から日の出を見ることが出来ます。
特に夏至の前後の天気のいい日には遠く富士山の背から差し昇る日の出を見ることが出来、多くのカメラマン、参拝者で賑わいます。
・11月~1月には夫婦岩の間から満月を見ることが出来ます。
引用:三重観光 http://www.kankomie.or.jp/spot/detail_2231.html

風がめっちょ強くて、波が荒れてて日本海みたいだった。

この注連縄を張り替えるって結構大変そうだ。
その後は鳥羽まで走って、途中からパールロードへ。(途中、鳥羽水族館があって、行きたいところだったから、うずうずしたのはここだけの話)
パールロードとは鳥羽市から志摩市まで続く観光向けの道路で、海沿いをひた走る、三重県有数の快走路だ。
紀伊半島らしいリアス式海岸であり、沖合に浮かぶ島々や、時折あらわれる小さな港、いくつもの漁船がはるか眼下に、時には目の前に現れる。

交通量は少なめで、路面もまずまず。天気も良いし、とても走りやすかった。
のだが。
なんといってもリアス式海岸沿いである。紀伊半島である。
平坦な部分がまったくと言っていいほどなかった。
ひたすらアップダウンだよ!変速機のありがたみを実感できるよ!
本当に上りか下りか、どっちかだけだった。
距離の割に変速機を動かす回数と、ダンシング⇔シッティングの使い分けの多さと言ったら。
いや、楽しいんだけどね!でもやっぱりなかなか足にきましたよええ。
その最大の理由が、風。
ぱないの。
風が半端ないの。
向かい風だと、風の音でまつでぃの声が聞こえない。びゅんびゅん。
しかも入り組んだ地形のせいか風向きが変わる変わる。
上から下から前から後ろから右から左から、手で押されるような風が吹く。
この時の私の体重は52.8kg。飛ばされるううううう。
クロモリだったからよかった。F1だったらひどいことになっていたかもしれないw
それでも2人だったからだいぶ楽なのは楽だった。
空気抵抗ってすごいね。
この日は終始、2人で風を除け合いながら、走っていた。
パールロードの中間地点くらいだろうか、木々が覆う道を上り切った直後、200mほどの長い下り坂があって、途中から緩やかに右カーブを描く。
そのカーブの始まりくらいで木々がなくなって、左手には太平洋と、小さな島々が目に飛び込んできた。
パノラマとまでは言えないけれど、抜けるような景色に目線が泳いだ。
空は青く、海の青と完全に混じり合った水平線がはるか遠くに見える。
カーブの先には小さな港町があり、係留されている漁船の群れと、示し合わせたかのように背が同じ古民家が、山に向かって続いている
斜度は6%。速度は40km/hといったところ。
センターラインは
ペダルを止めて、位置エネルギーだけで町に下りていった、この時が、最高に気持ち良かった。
写真が撮ろうか一瞬迷ったけれど、あまりに気持ち良くって、目に焼き付ければいいと思って、こうして文章に留めてみるテスト。
うーん、難しいね、写真だとたった1枚載せれば全部伝わるのにね。
でも、そこに、写真と、文章と、それぞれの面白さがあると、書いてて思う。
どちらも同じくらい、もっと自由自在に扱えるようになりたいものだ。
しばらく長い上りが続いた後、見えてきたのが鳥羽展望台というところ。
いい感じに疲れも溜まっていたから、休憩がてら立ち寄ることに。
暑い、暑すぎる。
他のバイク乗りや観光客を見ると寒そうにしているのだけれど、私たちだけ暑い暑いと言っていたから、変な目でみられていたのかも。
自転車乗りってそんなものね。
いいのさ!他の人ができない体験をしているのだから。


なんだかんだ結構高いところにいるみたいで、景色はものすごい。遠くの島や、船、反対側には山々が連なっている。
適当に堪能したところで、補給もかねてごはんごはーん。
(鳥羽)トバーガーとかいう、ご当地ハンバーガーをいただくことに。

うまうま!伊勢エビいりだよ!
そして売店に目をやると、美味しそうな牛乳が冷蔵BOXに入っているではないか。
ご当地牛乳には目が無い私である。見かけたら必ず飲むようにしている。

産地直送 大内山牛乳
うーんうーん、期待してた程の美味しさじゃなかったよ!
舌が落ちたのだろうか。
ちなみに今まで一番美味しかったのは北海道の興部で、その次が鳥取県大山、その次が若桜かな。
腹ごしらえも済んだところで再出発。
ここまではずっとまつでぃが引いてくれたから、あとは大王崎まで私が引く感じに。


海と山がひたすら目に飛び込んでくる。
お腹いっぱいと思い始めた頃、ちょうど国道との合流地点があり、パールロード走破!
いやー、うん、良い道だったよ。
景色はとにかく最高に良い。
瀬戸内海とか、長崎とか、天草あたりを思い出したよ。
志摩スペイン村とかあったけど、一応あすこが有名どころなんだろうか。
ここまで来れば、あとは岬に向かってひた走るのみ。

国道から逸れた途端に、一気に交通量はなくなり、独特の雰囲気が出て来た。
最果て感だ。
旅をしてて、端の端まで行くと漂う独特の雰囲気。
都会の喧噪から何十キロも離れ、地方の都市からも山を隔て、街を越えて、町を抜けて、ここまで来たらもう何もないだろう、というところにひっそりと佇む町並み。


特に迷うこともない、それらしい方向に進んで、看板を見ながら進んで行く。
海が近く、潮の香りが町を包んでいた。
時刻は15時だというのに日は傾き、斜めから差し込んだ光が、潮風で痛んだ建造物の側面を照らしている。


ジュルリ………

岬へ続く道は、細い石畳になっていて、いくつかの商店が並んでいた。
商店街というには、寂しすぎたけれど、この雰囲気はなんだろう…初めてだ。
ジブリ作品に出て来てもおかしくないような、寂しいけれど、どこか人の気配があって、拒絶的な雰囲気は無い。
商店といっても、趣味でやっているようなお店なのだろうか、店先には店員らしき人はいない。
いるところがあっても、自分のスペースでテレビをみている。平和なもんだ。


この御犬様の雰囲気といったら…!!

こういうところまでも入り込めるのもロードバイクの良いところ。
溶け込んでくれるのよね。
細く曲がりくねった石畳を登って行くと、広い空間に出た

到着!大王崎!
1927年(昭和2年)に作られた大王埼燈台のある城山から、波切のわらじ曳きで知られる波切神社のある宮山までを指す。岬の付近に大王崎古墳があったが、消滅した。
大王崎は熊野灘と遠州灘の分界とされる。
暗礁・岩礁が多く、「伊勢の神崎、国崎の鎧、波切大王なけりゃよい」と唄われた航海の難所で遭難する船が多かった。ただし、天保2年(1832年)の波切騒動は積荷を横領するための偽装難破であったとされる。この事件では難破を偽装した船頭のほか、取り調べに来た役人を死亡させてしまった住民らが処刑された。役人の殺害に関しては、要求された賄賂を支払ったにもかかわらず便宜をはからなかった怨恨によるとする説と、泥棒と誤認して取り押さえた結果の過失致死とする説がある。
大王埼灯台(通称「波切の灯台」)は日本に14(2006年現在)ある参観灯台の1つで、波切の重要な観光資源となっている。1998年(平成10)に日本の灯台50選に選ばれた。
明治期から千種掃雲、小野竹喬など多くの画家が訪れ筆を取った。昭和以降は灯台のある風景などを好む画家が多く訪れたことから、1996年(平成8年)大王町(当時は志摩郡大王町)は「絵かきの町」を宣言した。
小説では川口松太郎の『女人武蔵』、田山花袋の『南船北馬』の舞台となった。1912年(明治45,大正元年)には民俗学者折口信夫が訪れマレビト説の着想を得たという。
1950年代から2007年末までに、小津安二郎監督の『浮草』など数本の映画が撮影された。
南北朝時代から室町時代に九鬼氏5代の居城となった波切城跡が城山にある。波切城を戦国大名の九鬼嘉隆誕生の地とする説がある。
wikipedia“大王崎”より引用
灯台がある場所って、どこも雰囲気が似ているのかしら。
和歌山県潮岬もこんな感じだったし、角島も。
とても静かで、波の音と風の音だけが聞こえる。海が聞こえる。
穏やかな空気が流れていて、時間が止まったような感覚に陥る。
私は何故かファイナルファンタジーをいつも思い出す。
特にFF8のイデアの家というかフィッシャーマンズホライズンのような………

200円払って、中に入ってみる。
うーん、なかなか高いぞ!階段で登る登る。
この階段が曲者で、なんといってもこの細い筒状の建造物を、階段のみで一番上まで上がるのである。
高さは23mほど。
もうね、螺旋階段で目が回る。
ビンディングシューズだから音が響く響くw
ずっと階段を見ていると目の錯覚で、本当に目が回るのだ。
あれ……無限ループしてね………?
なーんてことはなく、登り切るとそこには

ひゅーパノラマ!
こんなに見通しの良い景色はなかなかお目にかかれないと思う。
360度!くるっと灯台を一周できるよ!

渦潮

そして反対側の町の景色が、最高だった。完全に私好みや………


言葉にできない良さがある。

ゆっ…!

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灯台を堪能した後は、その界隈をぷらっと散策することに。
と言ってもそんなに広くもないし、特に見るところもない。
灯台の下の広場には、ベンチが置かれた公園のようなスペースと、傍に商店が一軒あるだけ。石畳が敷かれた小道の先は階段になっていて、海岸線沿いに下りられるようになっている。



階段を下りてずっと先に目をやると、先ほど、国道から合流してきた道に、出ることができるようになっているようだ。それにしても、複雑に入り組んでいて、とてもじゃないけど自転車を担いではいけなさそうだ。
とどのつまり、この町は小さくて、路地が狭くて、階段が多く、石畳で、道がどこに続いているかが分かりにくい。


なんとまあ面白い町なんだろう。
時間があれば、また訪れてみたい。朝から夜まで、何をするということもなく、カメラを片手に散策してみたい。
その時はきっと折り畳み自転車かな。

太陽の光が夕焼けのそれになる準備を始める15時過ぎにこの町を去った。
実はプランとして、最寄駅の賢島駅から輪行で帰るという選択肢もあったのだけれど、どうしても伊勢のまんぷく食堂でからあげ丼食べたくって!朝はまだ開いてなかったから行けなかったのだ。
この判断が後に素敵な出会いを生むことになる。
帰りはひたすら北上北上!
ひたすら逆風逆風。
なかなかね、強かったよ、風。
2人で15分おきくらいに先頭交代しながら淡々と進む。
どうせ体力を残す必要も無いのだ、アップダウンのある道をひた走る。
途中から山越えに。
少しハンガーノックの予感がしていたけれど、からあげ丼を美味しくいただくために、ここは我慢だ!


そしてひた走ること2時間弱、伊勢神宮の内宮横に出た。帰って来たぞー。
そしてそして、来ました半月好きの聖地!砲台山に次ぐホットスポット!



からあげ丼!!
おう…おう…美味しいってレベルじゃない……
身体に沁みる心に沁みる。そうか、沁みるって、こういう字であることに、納得した。さんずいに心。泣ける。
少し冷えた身体に、100km超を走ってきた身体に、これ以上のご褒美があろうか…!!
思わず伊勢うどんまで食べてしまったじゃないか。※伊勢うどんはデザートです。
途中、自転車乗りっぽい格好をした人が入って来た。同じような人がいるものだ。
ぺろりと平らげてお店を出る。いやー満足満足。
その後は宇治山田駅まで戻って、帰宅するために輪行モードに。
身体は良い疲労感に包まれて、満足度の高いツーリングに心満たされていた。
発車時刻まで30分程あったから、駅構内のベンチに腰掛けて、少し目をつむる………zzz
「神楽坂つむりさんですか?」
!?
なんだ!?
ふと顔を上げると、知らない人が目の前に立っている。
でもね、一瞬で理解した。神楽坂つむりと名乗っているのはTwitterだけだ。
間違いない、フォロワーだ
第一種戦闘配置だ。
おそろしいところだぜTwitter……!
しかしとても良い感じの人だ。それに折り畳み自転車を傍らに持っている。
お名前をお伺いするも、うーん、ピンとこなかった。(ごめんなさい…)
でも話をしているうちに、最近フォローしてくださった方であることが判明。
絡んだことはなかったから、なかなかピンとこなかったんだ。
何が嬉しいって、彼も「半分の月がのぼる空」をこよなく愛し、この日は伊勢の町をまわっていたとのこと。
今朝、私が砲台山に書いたメッセージも読んでいたようで、なんだろう、すごく嬉しい!
しかもしかも自転車好きということで、これはもうテンション上がらざるを得ない。
真っ赤なCARRY ME(折り畳み自転車)を持っていて、これは私も折り畳み自転車ユーザーとして反応せざるをえなかった。
そして服をみて分かった。
さっき、まんぷく食堂で、「あ、自転車乗りだ」と私が思ったその人だった。
なんという偶然、なんという巡り合わせ。
今までTwitterで知り合った人とは、たくさん会って来たけれど、絡む前にリアルで会ったのは初めてだったw
こういう繋がりも面白いところ。
遅い時間の特急を予約しているということで、駅でお別れすることに。
住んでいる地域も近いから、いつかの再会を約束した。

サレナさん!(@803Hybrid )
帰りの電車は驚く程空いていて、半分貸し切り状態だった。
自転車を置くスペースが一見、無かったけれど、そこは探せばあるというもの。

ちょっとの隙間があれば十分なのだ。
発車時刻になりドアが閉まる。
来た時と同じように、電車に揺られて大阪へ。
でも、心の満たされ具合は、来た時と全く違うスバラシイ。
天気に恵まれたからというのもあるけれど、今回のツーリングは満足度、かなり高かった。
違う季節に来てもきっと楽しめる。
余韻に浸りつつも眠気に襲われて、大阪まで寝た。
朝はあんなにさみしかった鶴橋は、夜になるとその本性を現していた。


大阪のこういうごちゃごちゃ感、嫌いじゃない。
生まれも育ちも大阪だからかしら。懐かしく感じてしまう…w


輪行解除して、お家まではたらたらと自走で帰ることに。
まつでぃとは谷町筋で別れて南へ。
こうして無事に伊勢志摩ツーリングは終わった。
年始の旅初めとしては、文句のつけようがない。
今年も、この国のいろんな景色を見に行こうと思っている。
その片鱗をこうしてブログにまとめていくつもり。
見てくださっている方、今年もどうぞ宜しくお願いします。

ずっと撮りたいと思っていた伊勢の夕暮れ 勢田川にて
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この季節、まだ日の出は遅く、家を出た時はまだ真っ暗。気温もかなり下がっている。
厳冬期装備で駅まで15km程自走。
あつい。着込みすぎた。
鶴橋駅に着いて、輪行モードに。
この駅は、夜は相当にぎやかだけれど、朝はさすがに静まり返っている。
でも、雰囲気がやっぱり、アレだ。大阪の3乗くらい。



荷物をまとめていると、おっちゃんに話しかけられた。いつものパターンktkr!!
もう慣れたものである。質問もテンプレートだ。
「それいくらするん?」「何キロくらい出るの?」「今日はどこまで?」
はいはいはいと答える。数字に関してはサービスでましましでいつも答えるようにしている。
例、それいくら? → 「50万円くらいですね(ゲス顔)」
ホームでまつでぃと合流して、快速急行の最前列に乗車。
輪行したことがある人なら分かると思うけれど、それなりに嵩張る輪行バッグは電車内での置き場所の確保が重要だ。
いくら空いてても、置く場所がなければ、輪行バッグの傍らで立っていなければならない。
長時間、電車に乗るなら座りたいのが人の性。
乗ったことのある電車ならどの車両のどの部分にスペースがあるか分かるのだけれど、今回のように初めて乗る車両だと分からない。
というわけで、私はいつも改札を通る時に駅員さんに聞くようにしている。
私「6時17分発の電車って、こういう荷物置けるスペースってありますか?一番前とか後ろとか…」
駅員さん「確か、後ろは座席が端まであるから駄目だったかな。一番前がおすすめだよ」
私「おk把握(^ω^)」(お礼はちゃんとします)
という訳で一番前の車両に乗り込む。
うーん、初詣客で多くなるかなーと思ってたけれど、かなり空いてるこれは助かる!
前のスペースにセットして、座って、あとは2時間電車に揺られているだけで伊勢に着く。
輪行まじ魔法の絨毯。
ちなみに私はいつも伊勢まで特急を使っていたのだけれど、今回、快速急行でもかなり好条件で利用できることがわかった。
料金はたったの1,750円で、2時間で伊勢に着く。
これは素晴らしい。
特急料金の約半分で、時間も15分くらいしか変わらない。


電車に乗ってる内に日が昇って来た。
山間を走ってるから、予定時刻よりすこし遅い。

お菓子を食べたり珈琲を飲みながら、今日のルートや見所についてまつでぃとおしゃべり。
目を引く景色があれば写真を撮ったり。
旅はもう始まってる、電車旅の雰囲気も楽しむことが出来る。
それにしても、良い天気で、この時からもう走るのが楽しみで仕方がない!
そんなこんなで宇治山田駅に到着っと。はやいものだ。
ちなみに私の使ってる輪行袋はタイオガのコクーンで、年に50回程、輪行してる。
コレ以外の袋は考えられない。
よく、コクーンは大きくて、邪魔になるから駄目と聞くけれど、うーん、そんな邪魔かな、っていつも思う。
ちゃんと場所を見つければナントカナル。
あと、実は立てられる。

こんな感じにね。
いつも使わなくなったチューブを忍ばせていて、それを使えばだいたいの場所に固定することが出来る。
もちろん、事前に車掌さんには一声かける必要がある。
「あれ、私の自転車なんですけど、置かしていただきます。もちろん、車椅子の方が来られたらすぐにどけますので…!!」
先手必勝だ。
さて、駅について私たちがまずしたことはパンク修理である。
まつでぃ、なんと駅に着く直前に後輪がパンクしていたもよう。

宇治山田駅でパンク修理をするの図
そんなこともあるよね!何でもかんでも思い出になるからいいのだ。

もちろん私は半月ボトル装備。
そろそろ作り直さなきゃ…
ここでちょろっと自転車紹介

GIANT DEFY3
こちらがまつでぃの愛車。
エントリーモデルだけど、旅もこなせるマルチロードバイクという位置づけだろうか。
ダボ穴が付いていて、キャリアを付ければ連泊ツーリングも可能。タイヤも相当太いのが入るらしい。
コンポはだいぶ弄ってるようで、走るロードバイクになってる。
車輪はシマノのハイエンドモデルであるr500。信頼のr500。

BH PINO
こちら、私、神楽坂つむりの愛車。
ふだんはフレーム、フォークだけではなく、シートポスト、ハンドル、ステムまでオールクロモリだけど、今回はアップダウンが多いルートを走るから、シートポストだけカーボンに、サドルも若干軽めのサンマルコのponzaに換装してみた。
コンポーネントはカンパニョーロ。
レバーはヴェローチェ、ブレーキ、クランク、RDはケンタウルで、FDはデイトナ。
スプロケットとチェーンはシマノだから、後輪はシマノユーザーとも互換性があるお。
実際、私のメイン機であるF1はフルデュラだけど、この後輪そのまま入れても問題なし。
シマニョーロ!

駅を出発して、まず向かうは砲台山!
いきなりの半月聖地巡礼である。自重しないお。するわけないお。
伊勢の町並みを眺めながら、路地を抜けて通りを走り、橋を眺めて、坂を登って、公園を抜けて、フェンスを抜けて山の中へ。

相変わらずのお足下の悪さである。
ビンディングシューズには厳しいことこの上無し(´・ω・`)

見下ろすは伊勢の町並み。うーん、いつ見ても良い景色だ。
裕一と里香の暮らす町………原作を思うと、胸が熱くならざるを得ない。

聖地中の聖地。砲台山。
訪れるのは何回目だろう、最近はいつも晴れてて嬉しい限り。
まつでぃは2年ぶりということで、彼も胸が熱いようだ。
巡礼ノートに書き込んだから、良かったら見てみてね!

その後はお腹がぎゅるるるなってたので内宮方面へ、目指すは赤福ぜんざい!

さすが新年最初の日曜日ということもあって、おかげ横丁あたりは驚きの混雑っぷり。
ふだん平日の昼間とかにしか来ないから、こんなに混んでるのは初めてだった。
にぎやかなのも悪くないね。色んな音が鳴ると神様が降りてき易くなる。

自転車置き場が特にないけど、赤福本店のお兄さんに聞くと、通りに面したお店の壁に立てて良いとのこと。
ありがたや。

趣がありますなあ…
お店に入って、何はともあれ注文するのは赤福ぜんざい!
いつもと違ってだいぶ混雑していたから、座る場所を確保するのがやっとというところ。
といって、回転が早いから待つというほどのものでもなかったけれど。
番号札を片手にまだかなまだかなと待っていると呼ばれた、はい!はい!

スバラシイ…!
普通の善哉と何が違うのかな、小豆の食感や、甘さが見事に良い塩梅なの。
甘過ぎないけれど、ぜんざいとしての味の引き立てっぷりというか、なんというか…
一口すすると、口の中いっぱいに小豆の香りが広がって、あたたかくて、冬には最高なのだ。
お餅は、赤福餅と同じように、作られたばかりの物が使われているから美味しくない訳が無い。
少し焼かれているようで、ほんのり焼き跡が愛らしい。
お餅だけ焼いて食べても美味しいんだろうなアアアアア
箸休めの塩昆布と梅干しもね、良い引き立て役なんだよね。
ぺろりと平らげてお店を出る。

本店に置かれている伊勢だより。
毎日日替わりで、その季節の行事や出来事、自然のこと等が書かれている。
四季を大切にする心、良いと思います。


賑やかな町を余所目に、出発することに。
思えばまだまともに走っていないw
なんといっても目的地は大王崎なのだ。
まずは南下して鳥羽方面に向かう。

途中、コンビニで補給食を買い込んで、臨戦態勢に。
おにぎり、おにぎり、チョコレート、チョコレート、お水、一本満足バーを購入。
アメリカンドッグmgmg
道中、夫婦岩というところに立ち寄った。
名前は聞いたことがある。

夫婦岩は古来より日の出遙拝所として知られてきました。
沖合約700m先には猿田彦大神縁りの興玉神石(霊石)が鎮まり、そこは降臨する神の依り代であり、常世の国から神が寄りつく聖なる処と言われてきました。
夫婦岩はこの興玉神石と日の出を遙拝する鳥居とみなされています。
男岩は高さ9m、女岩は高さ4mで、夫婦岩を結ぶ大注連縄(おおしめなわ)は1本の長さ35mで男岩に16m、女岩に10m張られていて、その間は9mあります。
毎年、5月5日・9月5日・12月中旬土日曜日に大注連縄張神事が行われます。
・5~7月、夫婦岩の間から日の出を見ることが出来ます。
特に夏至の前後の天気のいい日には遠く富士山の背から差し昇る日の出を見ることが出来、多くのカメラマン、参拝者で賑わいます。
・11月~1月には夫婦岩の間から満月を見ることが出来ます。
引用:三重観光 http://www.kankomie.or.jp/spot/detail_2231.html

風がめっちょ強くて、波が荒れてて日本海みたいだった。

この注連縄を張り替えるって結構大変そうだ。
その後は鳥羽まで走って、途中からパールロードへ。(途中、鳥羽水族館があって、行きたいところだったから、うずうずしたのはここだけの話)
パールロードとは鳥羽市から志摩市まで続く観光向けの道路で、海沿いをひた走る、三重県有数の快走路だ。
紀伊半島らしいリアス式海岸であり、沖合に浮かぶ島々や、時折あらわれる小さな港、いくつもの漁船がはるか眼下に、時には目の前に現れる。

交通量は少なめで、路面もまずまず。天気も良いし、とても走りやすかった。
のだが。
なんといってもリアス式海岸沿いである。紀伊半島である。
平坦な部分がまったくと言っていいほどなかった。
ひたすらアップダウンだよ!変速機のありがたみを実感できるよ!
本当に上りか下りか、どっちかだけだった。
距離の割に変速機を動かす回数と、ダンシング⇔シッティングの使い分けの多さと言ったら。
いや、楽しいんだけどね!でもやっぱりなかなか足にきましたよええ。
その最大の理由が、風。
ぱないの。
風が半端ないの。
向かい風だと、風の音でまつでぃの声が聞こえない。びゅんびゅん。
しかも入り組んだ地形のせいか風向きが変わる変わる。
上から下から前から後ろから右から左から、手で押されるような風が吹く。
この時の私の体重は52.8kg。飛ばされるううううう。
クロモリだったからよかった。F1だったらひどいことになっていたかもしれないw
それでも2人だったからだいぶ楽なのは楽だった。
空気抵抗ってすごいね。
この日は終始、2人で風を除け合いながら、走っていた。
パールロードの中間地点くらいだろうか、木々が覆う道を上り切った直後、200mほどの長い下り坂があって、途中から緩やかに右カーブを描く。
そのカーブの始まりくらいで木々がなくなって、左手には太平洋と、小さな島々が目に飛び込んできた。
パノラマとまでは言えないけれど、抜けるような景色に目線が泳いだ。
空は青く、海の青と完全に混じり合った水平線がはるか遠くに見える。
カーブの先には小さな港町があり、係留されている漁船の群れと、示し合わせたかのように背が同じ古民家が、山に向かって続いている
斜度は6%。速度は40km/hといったところ。
センターラインは
ペダルを止めて、位置エネルギーだけで町に下りていった、この時が、最高に気持ち良かった。
写真が撮ろうか一瞬迷ったけれど、あまりに気持ち良くって、目に焼き付ければいいと思って、こうして文章に留めてみるテスト。
うーん、難しいね、写真だとたった1枚載せれば全部伝わるのにね。
でも、そこに、写真と、文章と、それぞれの面白さがあると、書いてて思う。
どちらも同じくらい、もっと自由自在に扱えるようになりたいものだ。
しばらく長い上りが続いた後、見えてきたのが鳥羽展望台というところ。
いい感じに疲れも溜まっていたから、休憩がてら立ち寄ることに。
暑い、暑すぎる。
他のバイク乗りや観光客を見ると寒そうにしているのだけれど、私たちだけ暑い暑いと言っていたから、変な目でみられていたのかも。
自転車乗りってそんなものね。
いいのさ!他の人ができない体験をしているのだから。


なんだかんだ結構高いところにいるみたいで、景色はものすごい。遠くの島や、船、反対側には山々が連なっている。
適当に堪能したところで、補給もかねてごはんごはーん。
(鳥羽)トバーガーとかいう、ご当地ハンバーガーをいただくことに。

うまうま!伊勢エビいりだよ!
そして売店に目をやると、美味しそうな牛乳が冷蔵BOXに入っているではないか。
ご当地牛乳には目が無い私である。見かけたら必ず飲むようにしている。

産地直送 大内山牛乳
うーんうーん、期待してた程の美味しさじゃなかったよ!
舌が落ちたのだろうか。
ちなみに今まで一番美味しかったのは北海道の興部で、その次が鳥取県大山、その次が若桜かな。
腹ごしらえも済んだところで再出発。
ここまではずっとまつでぃが引いてくれたから、あとは大王崎まで私が引く感じに。


海と山がひたすら目に飛び込んでくる。
お腹いっぱいと思い始めた頃、ちょうど国道との合流地点があり、パールロード走破!
いやー、うん、良い道だったよ。
景色はとにかく最高に良い。
瀬戸内海とか、長崎とか、天草あたりを思い出したよ。
志摩スペイン村とかあったけど、一応あすこが有名どころなんだろうか。
ここまで来れば、あとは岬に向かってひた走るのみ。

国道から逸れた途端に、一気に交通量はなくなり、独特の雰囲気が出て来た。
最果て感だ。
旅をしてて、端の端まで行くと漂う独特の雰囲気。
都会の喧噪から何十キロも離れ、地方の都市からも山を隔て、街を越えて、町を抜けて、ここまで来たらもう何もないだろう、というところにひっそりと佇む町並み。


特に迷うこともない、それらしい方向に進んで、看板を見ながら進んで行く。
海が近く、潮の香りが町を包んでいた。
時刻は15時だというのに日は傾き、斜めから差し込んだ光が、潮風で痛んだ建造物の側面を照らしている。


ジュルリ………

岬へ続く道は、細い石畳になっていて、いくつかの商店が並んでいた。
商店街というには、寂しすぎたけれど、この雰囲気はなんだろう…初めてだ。
ジブリ作品に出て来てもおかしくないような、寂しいけれど、どこか人の気配があって、拒絶的な雰囲気は無い。
商店といっても、趣味でやっているようなお店なのだろうか、店先には店員らしき人はいない。
いるところがあっても、自分のスペースでテレビをみている。平和なもんだ。


この御犬様の雰囲気といったら…!!

こういうところまでも入り込めるのもロードバイクの良いところ。
溶け込んでくれるのよね。
細く曲がりくねった石畳を登って行くと、広い空間に出た

到着!大王崎!
1927年(昭和2年)に作られた大王埼燈台のある城山から、波切のわらじ曳きで知られる波切神社のある宮山までを指す。岬の付近に大王崎古墳があったが、消滅した。
大王崎は熊野灘と遠州灘の分界とされる。
暗礁・岩礁が多く、「伊勢の神崎、国崎の鎧、波切大王なけりゃよい」と唄われた航海の難所で遭難する船が多かった。ただし、天保2年(1832年)の波切騒動は積荷を横領するための偽装難破であったとされる。この事件では難破を偽装した船頭のほか、取り調べに来た役人を死亡させてしまった住民らが処刑された。役人の殺害に関しては、要求された賄賂を支払ったにもかかわらず便宜をはからなかった怨恨によるとする説と、泥棒と誤認して取り押さえた結果の過失致死とする説がある。
大王埼灯台(通称「波切の灯台」)は日本に14(2006年現在)ある参観灯台の1つで、波切の重要な観光資源となっている。1998年(平成10)に日本の灯台50選に選ばれた。
明治期から千種掃雲、小野竹喬など多くの画家が訪れ筆を取った。昭和以降は灯台のある風景などを好む画家が多く訪れたことから、1996年(平成8年)大王町(当時は志摩郡大王町)は「絵かきの町」を宣言した。
小説では川口松太郎の『女人武蔵』、田山花袋の『南船北馬』の舞台となった。1912年(明治45,大正元年)には民俗学者折口信夫が訪れマレビト説の着想を得たという。
1950年代から2007年末までに、小津安二郎監督の『浮草』など数本の映画が撮影された。
南北朝時代から室町時代に九鬼氏5代の居城となった波切城跡が城山にある。波切城を戦国大名の九鬼嘉隆誕生の地とする説がある。
wikipedia“大王崎”より引用
灯台がある場所って、どこも雰囲気が似ているのかしら。
和歌山県潮岬もこんな感じだったし、角島も。
とても静かで、波の音と風の音だけが聞こえる。海が聞こえる。
穏やかな空気が流れていて、時間が止まったような感覚に陥る。
私は何故かファイナルファンタジーをいつも思い出す。
特にFF8のイデアの家というかフィッシャーマンズホライズンのような………

200円払って、中に入ってみる。
うーん、なかなか高いぞ!階段で登る登る。
この階段が曲者で、なんといってもこの細い筒状の建造物を、階段のみで一番上まで上がるのである。
高さは23mほど。
もうね、螺旋階段で目が回る。
ビンディングシューズだから音が響く響くw
ずっと階段を見ていると目の錯覚で、本当に目が回るのだ。
あれ……無限ループしてね………?
なーんてことはなく、登り切るとそこには

ひゅーパノラマ!
こんなに見通しの良い景色はなかなかお目にかかれないと思う。
360度!くるっと灯台を一周できるよ!

渦潮

そして反対側の町の景色が、最高だった。完全に私好みや………


言葉にできない良さがある。

ゆっ…!

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灯台を堪能した後は、その界隈をぷらっと散策することに。
と言ってもそんなに広くもないし、特に見るところもない。
灯台の下の広場には、ベンチが置かれた公園のようなスペースと、傍に商店が一軒あるだけ。石畳が敷かれた小道の先は階段になっていて、海岸線沿いに下りられるようになっている。



階段を下りてずっと先に目をやると、先ほど、国道から合流してきた道に、出ることができるようになっているようだ。それにしても、複雑に入り組んでいて、とてもじゃないけど自転車を担いではいけなさそうだ。
とどのつまり、この町は小さくて、路地が狭くて、階段が多く、石畳で、道がどこに続いているかが分かりにくい。


なんとまあ面白い町なんだろう。
時間があれば、また訪れてみたい。朝から夜まで、何をするということもなく、カメラを片手に散策してみたい。
その時はきっと折り畳み自転車かな。

太陽の光が夕焼けのそれになる準備を始める15時過ぎにこの町を去った。
実はプランとして、最寄駅の賢島駅から輪行で帰るという選択肢もあったのだけれど、どうしても伊勢のまんぷく食堂でからあげ丼食べたくって!朝はまだ開いてなかったから行けなかったのだ。
この判断が後に素敵な出会いを生むことになる。
帰りはひたすら北上北上!
ひたすら逆風逆風。
なかなかね、強かったよ、風。
2人で15分おきくらいに先頭交代しながら淡々と進む。
どうせ体力を残す必要も無いのだ、アップダウンのある道をひた走る。
途中から山越えに。
少しハンガーノックの予感がしていたけれど、からあげ丼を美味しくいただくために、ここは我慢だ!


そしてひた走ること2時間弱、伊勢神宮の内宮横に出た。帰って来たぞー。
そしてそして、来ました半月好きの聖地!砲台山に次ぐホットスポット!



からあげ丼!!
おう…おう…美味しいってレベルじゃない……
身体に沁みる心に沁みる。そうか、沁みるって、こういう字であることに、納得した。さんずいに心。泣ける。
少し冷えた身体に、100km超を走ってきた身体に、これ以上のご褒美があろうか…!!
思わず伊勢うどんまで食べてしまったじゃないか。※伊勢うどんはデザートです。
途中、自転車乗りっぽい格好をした人が入って来た。同じような人がいるものだ。
ぺろりと平らげてお店を出る。いやー満足満足。
その後は宇治山田駅まで戻って、帰宅するために輪行モードに。
身体は良い疲労感に包まれて、満足度の高いツーリングに心満たされていた。
発車時刻まで30分程あったから、駅構内のベンチに腰掛けて、少し目をつむる………zzz
「神楽坂つむりさんですか?」
!?
なんだ!?
ふと顔を上げると、知らない人が目の前に立っている。
でもね、一瞬で理解した。神楽坂つむりと名乗っているのはTwitterだけだ。
間違いない、フォロワーだ
第一種戦闘配置だ。
おそろしいところだぜTwitter……!
しかしとても良い感じの人だ。それに折り畳み自転車を傍らに持っている。
お名前をお伺いするも、うーん、ピンとこなかった。(ごめんなさい…)
でも話をしているうちに、最近フォローしてくださった方であることが判明。
絡んだことはなかったから、なかなかピンとこなかったんだ。
何が嬉しいって、彼も「半分の月がのぼる空」をこよなく愛し、この日は伊勢の町をまわっていたとのこと。
今朝、私が砲台山に書いたメッセージも読んでいたようで、なんだろう、すごく嬉しい!
しかもしかも自転車好きということで、これはもうテンション上がらざるを得ない。
真っ赤なCARRY ME(折り畳み自転車)を持っていて、これは私も折り畳み自転車ユーザーとして反応せざるをえなかった。
そして服をみて分かった。
さっき、まんぷく食堂で、「あ、自転車乗りだ」と私が思ったその人だった。
なんという偶然、なんという巡り合わせ。
今までTwitterで知り合った人とは、たくさん会って来たけれど、絡む前にリアルで会ったのは初めてだったw
こういう繋がりも面白いところ。
遅い時間の特急を予約しているということで、駅でお別れすることに。
住んでいる地域も近いから、いつかの再会を約束した。

サレナさん!(@803Hybrid )
帰りの電車は驚く程空いていて、半分貸し切り状態だった。
自転車を置くスペースが一見、無かったけれど、そこは探せばあるというもの。

ちょっとの隙間があれば十分なのだ。
発車時刻になりドアが閉まる。
来た時と同じように、電車に揺られて大阪へ。
でも、心の満たされ具合は、来た時と全く違うスバラシイ。
天気に恵まれたからというのもあるけれど、今回のツーリングは満足度、かなり高かった。
違う季節に来てもきっと楽しめる。
余韻に浸りつつも眠気に襲われて、大阪まで寝た。
朝はあんなにさみしかった鶴橋は、夜になるとその本性を現していた。


大阪のこういうごちゃごちゃ感、嫌いじゃない。
生まれも育ちも大阪だからかしら。懐かしく感じてしまう…w


輪行解除して、お家まではたらたらと自走で帰ることに。
まつでぃとは谷町筋で別れて南へ。
こうして無事に伊勢志摩ツーリングは終わった。
年始の旅初めとしては、文句のつけようがない。
今年も、この国のいろんな景色を見に行こうと思っている。
その片鱗をこうしてブログにまとめていくつもり。
見てくださっている方、今年もどうぞ宜しくお願いします。

ずっと撮りたいと思っていた伊勢の夕暮れ 勢田川にて