【高知県】宿毛を目指すはずが四国最南端 足摺岬へ【中村駅〜足摺岬〜宿毛】
四国, イベント, 輪行, ロングライド, 自転車, 写真,高知県須崎駅からしばしの鉄道旅。
ショートカット目的で輪行した行き先は中村駅。
前回の記事はこちら
やってきました中村駅。
須崎駅からはおおよそ特急列車でおおよそ1時間。70kmを一気にショートカットすることに成功!
こんな風に旅の始まりや終わりだけではなく、途中に輪行を挟むことも珍しくない私。
この区間はショートカットしたほうがいいと思えば、迷わずに輪行する。
地図を眺めていても常にそのオプションを頭の中に置きながらルート設定することが多かったり。
今回も休憩中に地図を眺めていて、ふとこの区間をショートカットすれば単純に宿毛までまっすぐ走るよりも面白いルートを描けるのでは、と思って急遽プラン変更をした。
四万十。「最後の清流」と名高い四万十川はあまりにも有名。
今回、興味が湧いたのは川ではなく海。
それもここ迄来たからこそ立ち寄りどころとしてイメージすることができた…
足摺岬へ向かうことに。
中村駅からはこの足摺サニーロードを走れば迷うことなくたどり着くことができる。
足摺岬はちょうど四国の左下あたりに位置していて、四国の下側の二つの出っ張りの左側、位置的には「四国最南端」となる。
さて四国最南端が足摺岬と言うのは割と有名だと思う。では北、西、東はそれぞれどこだろうか。
ふと自分でも疑問になって思い浮かべてみたけれど、西と東は訪れたことがあったから思い出すことができた。
四国最東端は徳島県の蒲生田岬。対岸にあたる和歌山県の日ノ御埼灯台と一直線に結んだ線の北側が「瀬戸内海」と定義されており、「領海法(領海及び接続水域に関する法律)」的にも特徴的な岬とも言える。つまり「瀬戸内海の基点」!
四国最西端は愛媛県の佐田岬。実はここも蒲生田岬と同じく「瀬戸内海の基点」!対岸にあたる大分県の関埼灯台を一直線に結んだ線の北側が「瀬戸内海」と同じく領海法で定義されている。つまり瀬戸内海は四国の東と西の端っこより上と言うことで、これを覚えておくと何かと便利かもしれない(?)
さて、問題は四国最北端。こればっかりはいくら考えても思い浮かばなかったのでGoogle先生に聞いてみると香川県の「竹居観音岬(たけいかんのんみさき)」と答えが返ってきた。で、場所を確認してみると普通に訪れたことがある場所でびっくりした。全然意識せずに通り過ぎていた。旅人は端っこ好きが多いけれど、四国の北側のように凹凸が少なくて端っこ感がないところはなかなか意識できないんじゃないだろうか…と、勝手に解釈することにした。改めて調べると意外な発見があって面白いものだなぁと実感。
さて、中村駅から足摺岬はおおよそ50km。
さらに足摺岬から宿毛まではおおよそ60km。
合計110km。旅先でお昼から走り出すにはなかなかボリュームがあったけれど(しかもCanyonグレイルでの初ライド)体力的には問題なさそうだったし、時間的にも西日本だし陽も長いから平気平気!と言うことでいざ出発。
ただこの50kmがずっと逆風だったのは少し応えた。後半で風向きが良くなると思えばプラマイゼロかもしれない、と思って多少踏みながら遅くならない程度に速度調整。速くなくてもいい。ロングライドは遅くなければ速くなくても問題ない。ウサギ的走りでもでもカメ的走りでもなく渡り鳥のように淡々と進むのが最も効率が良い!
さすが四国という光景が見られた。お遍路さん。この日も平日というのに足摺岬へ向かう途中だけでも5組見かけた。そのうち3組が外国人だった。欧州の人が多かった。巡礼と言う行為は確かに欧州では珍しくない概念で受け入れやすいのかもしれない。
とは言えわざわざ日本の四国までやってきてお遍路をするなんてどう言う動機なのか気になる。
今度機会があったら聞いてみようと思う。
これは日本各地で見るようになった。津波避難タワー。
去年の東北旅を思い出した。
津波が奪い去っていったものと残していったものをまじまじと見せつけられた印象に残る旅だった。
当時の記事はこちら
さて、そんな人類の文化や叡智とは裏腹に、海は雄大で変わらずそこにあり続けていて、とても綺麗だった。
足摺サニーロード。ずうっとこんな景色が続くから海好きにはたまらないと思う。それにアップダウンはどうだろう、多少はあるけれど激しすぎることはないと感じた。伊豆半島や紀伊半島と比べて、だけれど。実際問題、土佐清水までは平坦路も多かったと思う。土佐清水から足摺岬までのループはアップダウンが増えるから、足摺岬は後半ほど厳しいタイプ。
まぁ岬なんてそんなもの。
端っこに行く時は大体、ゴール付近に厳しい登りがあるのは日本の伝統芸みたいなところある。
これまたお遍路ネタ。お遍路さん向けのアナウンスはいろんなところで見るけれど、ここはその中でもかなり手厚い宿泊可能な休憩所。
中にはこれまでいろんな人たちが訪れたと思われる痕跡がたくさんあった。それこそ何百人、何千人ものお遍路さんがここを訪れて、いろんな思いでここに滞在して、また旅立っていったんだろう。そう言うことがヒシヒシと伝わってくる場所だった。
さて、もう一踏ん張り。
予想通り岬が近づくにつれてアップダウンも激しくなってきた。
それに向かい風も強い。
こう言う時はセーブするか思い切って踏んでさっさと終わらせてしまうかいつも考えるけれど今回は後者を選択。
疲れる前にゴールすれば疲れない理論。
無事に到着四国最南端!足摺岬。
看板の色褪せっぷりと周辺の雰囲気からここが端っこであることがよく分かった。
自転車を停めて灯台まで散策。
足摺岬灯台。
この灯台はなかなかの規模。
塔高は18m。光度46万カンデラ。光達距離38km。
1914年(大正3年)4月1日に設置、初点灯している。建設時は八角形のコンクリート造だったけれど、1960年に今の形、ロケット型のデザインに変更されたのだとか。西日本、特に南西に行けば行くほど凝った灯台が増えていく気がする。気のせいだろうか。
足摺岬灯台を見渡すことができる展望台からの眺望は素晴らしいの一言。
270度のパノラマビュー。
すごい場所に灯台が建っていることがよくわかる。
激しい激しい。
足摺岬を後にしてさあ宿毛まで残り60km走るか、と言うところで足湯が突然現れたので入っていくことに。
ここで足を休ませて回復できれば後半戦はブーストがかかること間違いなし!
ああ〜〜生き返るんじゃ〜〜〜〜。(゚´^ω^`゚)。゚
万次郎足湯。助かった。
こんなところにも温泉娘。
あとは宿毛まで愚直走りするだけだったけれど、途中の看板に引き寄せられて向かったのはジョン万次郎の生家。
観光地としてはかなりマニアックな部類なんじゃないだろうか…。
小さな集落の一角にそれはあった。アプローチするにしても国道から随分降らないといけないし帰りは登り返さないといけないしで、それなりのこう感動とか発見を期待して行ったけれど、周辺の雰囲気から「あ、ここはひっそり系の観光地なんだな」と言うことがヒシヒシと伝わってきた。
まぁ…そう言うのも嫌いじゃないというか、ローカル観光地としてはこれくらいがちょうどいい。
こう言うのでいいのよこう言うので…。
とても小さな漁港だった。
え、ここ入るの?って感じの民かと民家の間の路地をすり抜けていくとたどり着いた。
低い石垣に藁屋根、木造造りのその建物。この一帯だけ完全にタイムスリップしたかのような雰囲気が漂っていた。
これを機にジョン万次郎について改めて勉強をした。
学生時代、みんなこの人物の名前は音の響きと文字の奇妙さから覚えている人は多いと思う。
では、ジョン万次郎は何をした人か?
と聞かれて咄嗟に答えられる人はそう多くないと思う。
かく言う私もそうで、幕末に活躍した外国事情に詳しい偉人、くらいの認識だった。
気になる人はぜひ調べてみて欲しい。かの数奇な人生と、日本に与えた影響の大きさから、まさに偉人と呼ぶに相応しい人生に触れることができると思う。
そのあとは宿毛まで文字通りの愚直ダッシュ。
40km程度の道のり。
ゴールと思えばずいぶん気持ちも楽で、途中一回だけ自販機で休憩を挟んで無事に宿毛に到着!
からのマグロ祭り!
からの市長宅にお邪魔!
市長のお宅に招待してもらうという実績が解除されました'`,、('∀`) '`,、
何を隠そうこうして旅をしたのは宿毛でイベントに参加するため。
明日はいよいよ「すくもグラベルまんぷくライド」
楽しい食事、楽しい交流、楽しい時間を過ごしてホテルに帰着したあとは、そういえば今日は朝からずっと行動していたなあと思い出しつつ、ベッドに横になるなり即眠りについた。
続く。
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