【高知県】宿毛を目指して高知の海を満喫旅【高知市内〜須崎駅】
四国, イベント, 輪行, 自転車, 写真, ロングライド,#すくもグラベルまんぷくライド に参加するために高知県は宿毛に向かうことになった私。

イベントのために宿毛に行くのはいいけれど、イベント1日だけのために終わらせるのは勿体無い。
と言うことで前々日の夜に高知県入りをして、前日の朝から高知県を満喫する旅を食い込ませることにした。
どんなイベントも前日あるいは翌日にも楽しむ時間が欲しい。
リアルイベントそのものに価値ある、と言うのは当然なんだけれど、やっぱりそれだけで終わっていては勿体無い。
それにこの手のイベントはそれなりに時間も距離もかかる。お金もかかる。
同じコストを払うのであれば、得られるベネフィットを最大化したい、というとビジネスライク過ぎるけれど、言い方を変えれば「イベントをきっかけとしてその土地を知るチャンス」とも言えるだろうか。
兎にも角にもせっかく宿毛まで行くのだから、道中すっ飛ばして往復するだけでは勿体無い。
と言うわけで土曜日のイベントに対して、木曜日の夜から行動開始することに。
すくもグラベルまんぷくライドでは、14日(土)朝にブースでノベルティの配布とサイドサポートを行います。
— パナレーサー株式会社 (@PanaracerJ) October 12, 2023
参加される方は一緒にまんぷくになりましょう! pic.twitter.com/IT1ldMdN4x
在来線特急に乗りながらローカルグルメを食べることでしか得られない栄養素がある pic.twitter.com/6EgyWBJsY4
— 神楽坂つむり (@tsumuri_f5) October 12, 2023

平日の夜移動と言うのはとても価値がある。空いてるし、終電あるいは一本前でもそれなりに遠くまで行ける。新大阪駅からであれば例えば以下の土地まで終電アクセスして前乗りすることができる。
・鹿児島 19:54→23:36
・金沢 21:36→00:40
・新潟 19:00→23:52
・新青森 17:30→23:36
・宿毛 17:17→23:44
どこに行くより宿毛の終電が一番早いあたり、宿毛到達の難易度の高さがわかる_(ˇωˇ」∠)_
今回は木曜日の夜に新大阪駅から輪行をして高知駅まで移動、高知市内の宿で一泊して金曜日は丸々、宿毛に向かいながら旅を楽しむことにした。
新大阪駅から岡山駅までは新幹線。
岡山駅から在来線特急に乗り換えて高知駅へ。
輪行自転車を置くことを踏まえて、WEB予約で指定席車両の一番後ろを予約…
したのだけれど同じ車両の前半分と後半分で指定席と自由席が分かれているタイプで、指定席が前半分だったものだから私の後ろは普通に座席があった。なんてトラップだ…
特急南風号だったから車両連結部横のスペースに置くことができて事なきを得た。
ちなみに輪行袋はPEKOさん(@ab_peko)の軽量輪行袋を愛用。流石にそろそろ限界だから買い換えないと…。
高知駅に着いたのは23時前。
すっかり終電時刻ということもあって街はとても静かだった。
メインストリートだったからだろうか。
きっとこの街のどこかにはこんな時間でも賑やかな歓楽街があるんだろう。
宿も道中もなんだか昭和にタイムスリップしたかのような趣のある雰囲気で溢れていて、ああ、前日入りして良かったと思った。こういう時間のこういう体験は、当日にただ輪行して走り出すだけじゃ絶対に得られないものがある。特に何をするわけでもなく前日入りして宿泊するだけでも、それはもう立派な旅体験の一つになると、いつも思う。
ちなみに泊まった宿のご主人と歓談する時間もあって、早速のローカルトークも嬉しかった。インターネット上に情報が溢れている現代、その情報はあくまで誰かの二次、あるいは三次情報がほとんど。オリジナルの一次情報は人と人の交流の中でこそ生まれるものもたくさんあると、やはり旅先で知らない人と一期一会の話をしていると思う。
知らない天井だった。
宿の布団で目を覚まし、予定していた6時起きは叶わず、普通に7時に起きてしまった。
まぁ…急ぐ旅路でもない…
朝食用に買っていたおにぎりを食べて手早く準備を済ませて早速走り出した。ちなみに先ほどの写真にあったように、自転車はそのまま部屋に持ち込ませていただけた。おかげで部屋で着替えもパッキングも完結させて走り出す状態で諸々準備ができた。とてもありがたい。
通勤通学時間帯の高知市内を南へ走る。
今日は最終ゴール地点は宿毛だけれど、それまでに色々と立ち寄ろうと思っていた。
厳密に場所を決めていたわけではないけれど、せっかく前日入りまでしたんだし、思いついたまま走られる範囲でたくさん走ろうと決めていた。
Canyon新型グレイルを初めて乗るライドがいきなり旅路になるとは思わなかったけれど'`,、('∀`) '`,、
それにしても高知市内の学生は噂通り、ほとんど全員がクロスバイクに乗っていてびっくりした。いわゆるママチャリ、シティサイクルに乗っている学生もいたけれどほんの一部。男子も女子も問わず、みんなフラットハンドルのクロスバイクに跨って通学しているのが印象的だった。どういう背景でこういうことになったんだろうか。聞くところによれば遠方の学生はまぁわかるけれど、割と近場の学生さんも通学用に自転車となればクロスバイク一択らしい。もうそれが常識になっているとのこと。
路面電車を眺めつつ南下すること30分少々。あっという間に太平洋に出た。高知市内から海まではこんなに近い。距離にして12km程度だったと思う。
桂浜周辺の景色はものすごく、ものすごく良かった。
太平洋に面しているから当然、海景色が見られるのだけれど、道路のレイアウトと海との距離の近さに驚かされた。これ、風が強い日にはとんでもない道路に激変するんじゃないだろうか・・・?自転車で走っているだけで全身に海水を浴びる気がしてならない。高知県と言うと何となく台風のイメージが強いけれど、その際にはここから見る景色も荒れに荒れるんだろう。あとは冬将軍とか春一番の時も風向きによっては地獄を見そう。
そう言うことを除けば素晴らしいの一言。
特にこの箱庭的な美しさは全国でもそうそう見られない完成度の高さだったと思う。海岸そのものが一つの作品と言ってもい良いくらいの情景。弓形の海岸に松林、どこか日本庭園の枯山水を思わせるような岩や木の配置。まるで計算されてそこにあるかのような・・・そんな感覚に陥った。今回は自転車旅の途中で訪れることになったけれど、ここで数時間、ゆっくり過ごすなんて時間もきっと素晴らしいのだろう。
お約束の坂本龍馬銅像も拝見。海の向こうに何を見るのか。ちなみに全国を旅していると幕末時代に活躍した偉人たちの痕跡を本当にたくさん見る。あちこちで。大政奉還、船中八策、薩長同盟・・・これらそれぞれを語るだけでも本が数冊出来上がる。後世に語られるそれだけのことを個人個人が成し遂げたのだから、この時代の人たちは世界をどんな風に捉えてどんな風に行動したのか。そりゃもうドラマしかないわけで、また改めて勉強したくなってしまった。
さて、つむりブログといえば灯台巡りである(?)
灯台が好きな理由はいくつかある。
・ロケーションが好き
その役割ゆえ、大抵僻地にある。海が近い、当たり前だけど、ただの海じゃなく、交通の要所であることが多い。少し小高いところにあって、眺めが良い。抜けの良い景色。好き。灯台によっては灯火層まで上がることができるけれど、その景色の良さたるや!!趣深い。
・そこに至るまでの道や町の雰囲気が好き
なぜか寂れていることが多い。なんともノスタルジックな雰囲気になる。大抵、名前も知らないような小さな漁港だったり、寂れた観光地だったりする。その雰囲気が、たまらない。それならまだいい方で、本当に何もないというか、灯台に来る人しか来ないような場所にあったりすることもある。趣深い。
・建造物としての灯台が好き
その高さ、規模、建築材料や工法の違いたるや!!橋梁好きと通じるものがあるかもしれないけれど、灯台の魅力は何と言ってもそのシェイプ。セクシーなものからかっこいいもの、ずんぐりむっくりなものまで多種多様、千差万別、十人十色。趣深い。
・灯台の歴史が好き
灯台は要所に設置されている。要所とは平和な現代なら単なる「交通量の多い場所」という意味だけれど、昔はそうじゃない。「軍事的価値のある場所」ゆえに設置されている灯台もある。「なんでこんなところに?」気になった人は調べてみると面白い歴史が垣間見れるかもしれない。趣深い。
そんなわけで今回紹介するのは高知灯台。
灯台に歴史あり。明治16年といえば東京日比谷に鹿鳴館が建設された時期。明治維新が無ければ何もかも変わっていただろう。建物の建設時期一つとっても当時の年表と照らし合わせて深掘りするとどんな時代にどんな目的で・・・誰が何のために作ったのか・・・そんなことに思いを馳せると、何だか全てが趣深いと感じずにはいられない。
さて、幕末〜明治維新の時代に思いを馳せた後はひたすら海沿いを西に進む。桂浜周辺の雄大な太平洋を望みながらの走行も爽やかで気持ちよかったけれど、特に良いなと思ったのは県道23号線。浦ノ内と言うのだろうか。辺り一帯を示す地名がわからなかったけれど、入江になっていて複雑な形状。ここだけがまるで小さな瀬戸内海のような雰囲気だった。
しまなみ海道などの有名なサイクリングコースもいいけれど、こう言うローカルでミニマムな、「ああ、いいなあ・・・」とほっこりするような海沿い入江の道でしか得られない栄養素がある。この道はここ最近走った中でも特に好きと言える道だった。そしてこのような遠く離れた場所でも集落はある。漁村がたくさんあり、栄えている場所もあった。日々の生活が営まれていることを知り、様々な人生を想像するに至る。
鯨の町なんだろうか。鯨のモニュメントは太平洋側の地域を旅しているとたまに見かける。有名どころだとやっぱり和歌山県那智勝浦町〜大地町。千葉県でも見かけた気がする。鹿児島県、高知県、和歌山県、千葉県は黒潮の影響といずれも九州、四国、本州を大きな島と捉えた際には半島の先にあたるからか、どことなく雰囲気が似ていると感じる。
ふと突然、右手に牧場が見えた。海辺の港町にいきなり出てくるとは。
土佐黒潮牧場と書かれたそこは、覗いてみてびっくり、サラブレッドの牧場だった。
功労馬の繋養する牧場で、現役競走馬の休養にも使われているのだとか。経緯を調べると競馬ファンの個人によって設立されたと言うのだから驚き。
突然始まる #馬サイクリング 🐎🚲 pic.twitter.com/h3io9uXzGq
— 神楽坂つむり (@tsumuri_f5) October 13, 2023
願ってもいなかった馬とのふれあいですっかりテンションも上がってしまった。
自転車旅を再開せねば・・・。
結局ずっとこういう平和な道が続くわけだけれど。うーん、なんていいエリア。四国の海沿いってエリアによって表情が大きく異なるけれど、ここが一番好きかも。伊予灘もかなり良かったけれど。
さて、宿毛に向かうにあたって全部自走してもよかったのだけれど、少し思うところもあって急遽途中に輪行を挟むことに。
やってきました須崎駅。桃鉄でしか利用したことがない駅。自転車旅をしているとこういうローカル線の旅も急遽挟むことができるから面白い。最も印象深かったのは青森県津軽線の三厩駅。須崎駅は想像していたよりもずっと立派で、人の気配は少なかったけれど、これくらいの静けさは今や日本全国どこの駅でも見られる。旅情溢れると言えば聞こえばいいけれど、間違いなく赤字なんだろうなぁ…。きっとこれからどんどん減っていくだろう。
それにしても車窓からの景色すら美しい。高知県はいいところだ、と初日から大満足。
だけれどまだ旅の途中。
1時間ばかりの列車旅。須崎駅から向かったのは・・・。
続く。
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