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【そらちグルメフォンド2022】馬を求めて旅は続く東へ日高へ【厚真〜日高】

神楽坂つむり

ロングライド, イベント, 自転車, 写真, 北海道, そらちGF,

そらちグルメフォンドを走り終わった後。


「道の駅 あびら D51ステーション」


けーすけさん達のご厚意でここまで送っていただいた。


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この日の宿は厚真だったものだから、さすがに岩見沢からフル自走すると結構な距離。

予定していた55㎞が20㎞まで短縮されて有難い限り!

けーすけさん達とお別れして、2日ぶりの一人旅の再開。


とは言えもう夕刻時。

陽が沈みつつある。


「暗くなる前には宿に着くだろうか…。」


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そんなことを考えながらペダルを踏むと、車移動の間に体力が回復したのか、そらちグルメフォンドを走り終わったばかりと言うのに脚が回りに回って、結局アベレージ30km/h程度を維持。1時間もしないうちに宿に到着してしまった。



「こぶしの湯 あつま」は一見すると地方都市に良くあるレストランが併設されている大浴場、だけれど2階が宿泊施設になっていて泊まることが出来る。




宿を探している時に地元の人に教えてもらったもので、これが自転車旅的には最高に便利だった。


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宿、大浴場、レストランが一同に会している訳で、旅の疲れをいやすのにはこの上ない。

価格もリーズナブルだし、多くが日帰り客でピーク時間は過ぎていたからか空いており、そして何よりレストランで食べられる「厚真豚丼」がものすごく美味しかった。


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豚丼屋としては穴場かもしれない。とても肉厚でタレも旨味に溢れていて、疲れた身体には最高のご褒美だった。


早起きして一日イベントに参加してまた走ってお風呂に入ってご飯を食べる…。

ベッドに横になればこれはもう熟睡必至。

目を閉じて時間を意識するまでもなく深い深い眠りについた。





翌朝。

目が覚めた。時刻は6時半。

8時間ほど眠っていたことになる。

自転車旅は強制的に生活リズムが整って、心と身体のコンディションも整うと思う今日この頃。


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北海道ローカル?の「ちくわパン」を食べて手早く準備を済ませて出発。


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ペダルをこぎ出したのは7時だった。

この日の目的地は新ひだか町の静内で、実はそこでけーすけさんと待ち合わせをしていた。


「11時集合で!」と言うことだった。


距離は75㎞程度。

持ち時間は4時間。

移動するだけなら3時間だけど、途中の立ち寄りや休憩を見越しての4時間。

厚真をスタートしてまずは鵡川(むかわ)に至る。


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鵡川と言えば日高本線の終着駅である「鵡川駅」がある。

もともとは終着駅ではなかった。

鵡川駅より東、肝心の日高までの区間は2021年4月を以て廃線となってしまった故にここが終着駅となってしまったようだ。

なのでここから先は廃線を横目に見ながら、海沿いの道、国道235号線をひたすら走ることになる。


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この日も天気は快晴で、太平洋がずっと綺麗に見えていた。

なんだかんだ今回の北海道遠征は丘陵地帯から海沿いの道、山岳地帯、グラベル、そして離島とあらゆる地形を堪能できている気がする。


そしてこの道、このエリアは日高地方。

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日本有数の馬産地である北海道の中でも特に馬産業が盛んなエリアで、道路を走っているだけでも馬に関する様々な情報が飛び込んでくる。

この街に住む人の一体何割が馬産業に関わってるんだろう…、と思わず想像してしまうくらいには様々な施設が現れた。


ウマ娘ファンなら一度は聞いたことがあるであろう施設もあったりしてテンションが上がる。

「門別競馬場」「シンボリ牧場」「下河辺牧場」etc‥‥。


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牧場だけじゃなくて調教施設や育成施設等も集中していて、一大産業でありながら文化として根付いているんだなぁと肌で感じる。


#馬サイクリング で訪れた「yogiboヴェルサイユリゾートファーム」もこの近くにあった。また行きたいなぁ‥‥。


サラブレッド銀座、道の駅 サラブレッドロード新冠(ニイカップ)と、馬好きにはたまらないスポットも次から次へと。

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正直、1日とはいえず、2日でも3日でも滞在できてしまう濃いエリア。

だけど今日は約束もあると言うことで、つまみ食い程度にして先へ進むことに。


とは言えゆっくり見たい!

気になるスポットがあれば漏れなくチェック。

こればっかりは譲れないと言うか、旅人の矜持みたいなところもあったり。



門別稲荷神社


嘉永6年(1853)頃、山田文右衛門が航海の安全を祈念して弁財天を奉斎したことに始まると伝えられる。現存する宮太鼓に「嘉永六年四月山田文右衛門」とある。しかし、それ以前の享和3年(1803)に「義経祠シノタイより門別稲荷神社に移す」との記録があり、また享和3年8月に原新介胤暉が矢の根を奉納していることからも創祀はそれ以前と思われる。明治になり神仏混淆の祭祀が禁じられ、明治8年頃、永山武四郎将軍が本町を巡察し由緒の判然とない祠を撤去した際、平取のアイヌの長ペンリウクが義経像を平取に移したという記録が残っている。明治8年6月14日、村社に列せられ稲荷神社と称し現在に至る。引用元:北海道神社庁


道路を走っていると不意に現れる神社。こういう時、自転車はパッと停車して立ち寄ることができるから良い。旅の道具として行動範囲、機動力、速度のバランスがとても良い。


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決して高くないけれど海辺にあるだけあって少し上がればこの眺望でとても気持ちが良かった。


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鳥居×神社は良いものだ…


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稲荷神社らしく狐も鎮座。

北海道にして珍しく稲荷神社参拝が叶って嬉しい限り。




そして灯台好きとしては外せないのが灯台ハント。

前々から目をつけていて訪れたいと思っていたこちらの門別燈台へ訪れることが叶った。



住所は北海道沙流郡日高町門別本町126。



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海を見下ろす気持ちの良い道の脇に、灯台まで上がる階段がある。


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階段下から見上げる。鬱蒼とした木々の間からちょこんと可愛らしい真っ白な灯台が見える様はどこか愛らしい。六角形の灯台はそういえば北海道だと能取岬で見て以来だった。


【北海道自転車旅】オホーツク地方滞在 能取岬がすごかったので紹介


能取岬と比べると規模感は違えど、味わい深い灯台なのは間違いない。


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ただしかなり鬱蒼としていて、草木が無造作に生えていて、足が出た状態だとかぶれそうでちょっと躊躇してしまう(近くまで見たいから突き進んだけれど)


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うーん、味わい深い。


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白塔形、等明暗白光 明4秒暗4秒の灯質で、塔高は13m、灯火標高は45m。初点灯は1970年と、今から50年以上前となる。少し小高い丘のような場所にあって、かつては日高本線からも見えたし、日高本線を見下ろしてもいたのだろう。

そんなこんなをしながらもペダルをこいで約束の11時5分前に待ち合わせ場所に到着。


その町は私が知っている今までのどの町とも違っていて、普通の街中に普通に馬牧場があったりして、歩道を歩いているだけでも、馬と触れ合うことが出来るくらいだった。


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訪れたのは「日高軽種馬農業協同組合 北海道市場事業部」

いったい全体こんなところで何があるかと言うと…正直私もよく分かっていなかった。


サマーセール。


競走馬のセリ市場。


前知識もないものだから、いや、あったとしても当然初めて見る世界だったから、耳にするもの、目で見るもの、なにもかも新鮮だった…!!



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ただただ走る姿を応援するだけでもなく、乗って楽しむだけでもなく、こと北海道においてはそれは開拓の歴史と結びついておりその土地の文化形成と切っても切れない関係であること、経済発展を担う存在であったこと、人にとってなくてはならないパートナーであったこと、そして人と馬の関わり方は多種多様であることなどなど。馬文化の様々な側面を垣間見ることができました。

競馬って馬と騎手だけではなく、馬主や生産牧場、厩務員や調教師などいろんな人が関わって、いろんな関係性の中で成り立っているスポーツで、だからこそドラマが生まれてそこに人々は惹かれるのだと、私も少しずつ分かるようになって来た。というか、うん、ここが好きな所以。

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セリの様子を見学して、一頭の馬が産まれて競走馬として成長していくためにはどれほどの想いや苦労、少しきな臭いかもしれないけれど、お金、時間……がかかっているんだろう、と改めて思いを馳せずにはいられなかった。競馬にはドラマがある、なんて言うけれど、華やかな面の裏にはたくさんの色んなことがあるんだなぁ…と。それも知った上でグレードレースを見るとまた違った目線で見ることができるようになって、順位関係なく無事にみんなが出場して完走するだけでも尊いことなんだなぁとも思った次第。

そんなこんなで長い長い夏のそらちグルメフォンドは幕を閉じた。
何度訪れても、何度参加しても、心に深く残るそらちグルメフォンド。
是非また北海道の地でお会いしましょう。

終わり。


 
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