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【Platypus】大阪北摂 能勢の山奥でグラベルライド〜ハイドレーションシステムを仮導入〜

神楽坂つむり

GT, グラベルライド, 機材紹介, キャンプツーリング, バイクパッキング, アウトドア,
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登山では珍しくないハイドレーションシステムだけど、自転車にも有効なのでは?と思い至り実践してみた。
GT GRADEを手に入れてからというものの、私の活動フィールドは間違いなくオフロード、とりわけグラベルに移行しつつあった。
オンロードとはまた違った楽しさがたっぷりで、未開拓な要素が多い分、新たな発見の連続で楽しくて仕方がない。
もちろん悩みどころも発見できる。
それが水の置き場所だった。

通常、ロードバイクであれば単純にボトルケージにボトルを挿しておけばいい。
夏場であれば500mlの二本、それでも足りなければ最近ではハンドル周りに増設することも珍しくないし、そもそもオンロード走行をしている限り水の確保に困ることがあまり、ない。
(四国や北海道の僻地を除く)

一方でグラベルライドをしているとしばしば水事情に悩まされることがある。
何せ山の中故にコンビニや自販機があるはずもない。
山の中だから水が手に入るんじゃないかと思われがちだけれど、実際に口にすることができる水というのは存外少ないものだったりする。

実際に数年前の話。真夏に長野の山中を走っている時に用意していたボトルの水が底をついた。
最寄りの集落までは30kmは走らないといけないが、当時の私にそんな体力も気力も残っていなかった。半ば苛立ちながらも細い林道を走っている時に首尾よく川を横切ることがあった。
助かった!と思いその水の安全性など考えることもなく、ただ無心にグビグビとその川の水を飲んだのがいけなかった。
集落に降りる頃には水場ではなくひたすらにトイレを探す羽目になった辛い思い出がある。

また飲むためはもちろんのこと、自炊するためにも水は大切。
昨今のアウトドア飯の充実っぷりは凄まじく、相当な料理下手でも山の中で美味しい食卓を実現することができるようになった。(これはある友人の話だけれどここでは割愛する)
ただしその多くが水を必要とする。
お湯を入れるだけで済むもの、湯煎すれば良いもの、混ぜて茹でるだけでいいもの。とにかく何はともあれ水が必要になってくる。

登山のルート設定においても、がれ場や鎖場の難易度、全体の距離、標高差の確認はもちろんだけれど、それらと同等、あるいはそれ以上に大事なのが水場の確認で、大抵山小屋で多少の出費を覚悟で水を買わせていただくか、水が豊富な山系であれば湧き水を拝借することができる。
が、いわゆるオフロード系自転車乗りが入るような山、グラベル、林道ではそういった施設は皆無だということがここ数年のライドで実感した。
龍神、剣山、砥峰、白山等、いろんなところを走ったけれど、このどれもが水場問題に悩まされた。

そういうわけで脱水症状で命を落としてしまう前に対策を講じようというわけで今回のテストライドに思い至った。水が豊富な日本でさえこのようなリスクがあるのだから海外遠征の際には・・・・という将来的な憂慮もあってのことと付け加えておこう。

▪️必要なもの=ハイドレーションバッグ
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安定のプラティパスで。
(登山で使っているアイテムをそのまま流用するだけ。)


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とりあえず給水しながら走れるように、飲み口をハンドル周りまで持ってくるスタイル。
フレームに這わせるようにホースを伸ばせば走行中、邪魔にならないことが分かった。
ちなみにこれは初期段階で、改善案としてはフルフレームバッグを装備してBB直上に水を配置できるように工夫をした。
こうすることで重心が下がってバイクの挙動が安定するのと同時に、サドルバッグにはキャンプ用品のみを収納することができるようになった。
バッグシステム全体でどこに何を入れるかというのは重要なことで、あれこれ悩むのが楽しかったりする。


さて、実際に能勢の山奥まで走ってきた。
本来であれば輪行しても良い距離だったのだけれど、色々試したいこともあったので頑張って自走した。
(正直オフロード系のバイクで片道30kmなんて本当は走りたくない。)
右手に伊丹空港発着の飛行機が飛び交う様子を眺めながら猪名川沿いに北上を続け川西池田経由で能勢方面へ。
この道は私がお世話になっている自転車工房ecoへの道も兼ねているので勝手知ったる道。
というか今回の獲物はecoから割と近い場所にある。
いつものようにグーグルマップを眺めている時にふとここは美味しそうな林道があるんじゃないかと目をつけた場所で、結論から言うとドンピシャだった。


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フラットダートと呼ぶにはガレているところが多かったけれど概ね走りやすく35C程度であれば乗車率80%といったところだろうか。
いや、もっと上手な人が走れば100%近いと思うけれど、残念ながら私にはそこまでテクニックがない!
ちょっと踏ん張れば行けそうなところでもビビって片足をついてしまうことが多い。
MTBに乗ってばかりいた頃は全然平気だったのだから、鈍っているだけだと信じたい。

石と岩と砂の混ざり具合が絶妙で、そこまで気張らなくてもいいけれど、油断してるとスリップしてしまいそうなバランス感覚がサイコー!というわけでテンション上がりっぱなしで走り続ける。
まだまだ残暑が続く日々だったけれど、小川沿いを走っているおかげか、木々に囲まれているせいか、おそらくその両方。涼やかな空気が心地良い。
どことなく空気の上澄みに秋の気配を感じる。
往復で30km弱のピストンルートだったけれど、前日の雨のせいかこれ以上進むと泥人形になりそうというセクションが現れたのでおとなしく引き返すことに。帰りは輪行で帰りたかったしね。


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肝心のハイドレーションシステムは大成功に終わった。
登山でその威力は十分理解していたので当然といえば当然だったけれど、実際に導入してみてここまで快適に水分補給ができるとは思わなかった。
考えてみればボトルで水分補給というのは決して快適ではない。
片手を離して手探りでボトルを手に取りキャップを開けて口元まで運んで水を飲み、また逆の動作でボトルケージにボトルを収めなければならない。
こうして書いてみるとそれなりにリスクが高く、何より手間であることがよくわかる。
一方でハイドレーションシステムであればハンドル側にある吸水口を咥えて飲めばいいだけ。
短時間で給水ができるし、なんなら咥えたまま走ることだって苦じゃない。
特に路面状況が安定しないオフロードにおいてはこのイージーさと安定感による恩恵は大きいと思う。

ちなみに今回の失敗としては自炊道具と食材を持ってきたのに肝心の火種を忘れて自炊ができなかったこと、チューブレスタイヤがパンクしてチューブを入れようとしたけれどチューブのサイズが合わずその後の走行が不安定になったことが挙げられる。 
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空気入れをハンドルバッグに縛り付けているような奴はパンクをするという知見を得た(´・_・`)


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何も考えずにサドルバッグに括り付けていくスタイル。思考停止でもサマになるのがオフロードパッキング。


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悔しかったから家に帰ってから予定していたメニューを作って食べた。
メスティンに缶詰ベーコンとトマトとお米を入れて炊き上げる。葉っぱのせる。完成。


近々、剣山スーパー林道にリベンジしようと思う。
その際には今回のハイドレーションシステムをさらに進化させて挑んでみたいところ。

終わり。


    
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Comments 2

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tatsuya

やっぱり川の水は危ないですよね。でも便はそのまま自然の中でやっても良さそうな感じですけどね(笑)
浄水ボトルを試してはいかがですか?

  • 2017/10/11 (Wed) 19:15
  • REPLY
神楽坂つむり
>tatsuya さん

> やっぱり川の水は危ないですよね。でも便はそのまま自然の中でやっても良さそうな感じですけどね(笑)
> 浄水ボトルを試してはいかがですか?
山域によりますねー。その見極めがまた難しく楽しくもあります。
まあほとんどの場合、持って幾分で事足りるのです。
油断した時が・・・。

  • 2017/11/08 (Wed) 18:06
  • REPLY

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