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【滋賀県湖西】台風一過の山奥へ【グラベル、林道ツーリング】

グラベルロードバイクで滋賀県の山を駆け回ってきたのでその様子をつらつらと。

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場所は湖西。
比良山系。
ビワイチをしたことがあるサイクリストなら自然と目にしているだろうあの長く連なる山脈。
標高1,000m前後に山の稜線が続き、冬には雪をまとうその姿に私は毎年感動してしまう。

今回は南は堅田あたりからスタートし、北上していくルートを取った。


「先日の台風の影響がどれだけあるだろうか・・・」
各地に大きな被害をもたらした台風21号。
平地でさえあの様なんだから、山に入るのならそれ相応の覚悟をしなければならない。
装備面から考えていく。

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GT GRADE CARBON
+Crankbrothers cobalt 29erホイール
+CompassCycle BonJonPass35Cチューブレスタイヤ

ひょっとしたら担ぎが多くなるかもしれないということで、フレームバッグを外してフォーク横に荷物を分散。
リュックも装備して、なるべく自転車自体を軽くできるようにアセンブリした。
実際に走ると分かるのだけれど、グラベルロードで山を走るときはなるべく自転車に荷物を積まない方が良い。
過積載はハンドリングを悪くし、安定感を欠く。
自転車を担いで川を越え山道を担いで登らないといけないような場面が多い日本の山においてはバイクパッキングスタイルもケースバイケース。
もちろんキャリア装備に比べると断然楽だから頼ることも多い。
荷物のサイズや重量を無視するならば、荷物の居場所はフロントバッグ>フォーク横>リュック>サドルバッグ>フレームバッグの順に配置していきたいところ。
タープとシェルターを活用するライトパッキングスタイルなら無理なく運用できる。


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堅田から山に向かって走っていると、あらゆるところから秋を感じる。
なんだか急に寒くなって一気に冬が来たような気持ちになっていたけれど、自然は決してそうじゃない。
ちゃんと時間の経過とともに徐々に変化していく。
その様を自転車は間近で感じることができる。

道中、ずうっと行って見たかった還来神社があったので迷わず立ち寄ることに。
「御神木が立派でねえ」
と、いつだったか高島トレイルを走っている時に出会ったおじいちゃんに教えて頂いた場所だ。
お手製のシリアルバーを片手に真っ黒に日焼けした顔でそう語っていたあの人は今も元気だろうか。

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この写真の木は御神木じゃないけれど、実際のところ圧倒された。
圧倒されて写真どころじゃなかった。
なぜかその時は写真を撮ろうという気が起こらなかったと言った方が正しいかもしれない。
なんとなくこれは目に焼き付けておくだけにしておきたいと思った。
時間の流れを具現化したような、そんな立派な木だった。
旅で近くを通った際には是非一度目にしてみることをおすすめします。

それなりに長いオンロード走行を終えてようやく林道に突入!

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先日の台風の影響で路面は相当荒れていた。落ち葉や枝、石ころ、土、泥。
障害物フリーマーケットのど真ん中を走るような状況だったけれど、幸いにもこぶし大を越える障害物はほとんどなかったおかげで乗車率は90%を越えていたと思う。

この倒木を除いては。

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巨大な木々が根元から倒れているその様は、私に改めて台風の威力を痛感させた。
ただ倒れているだけなら良いものの、こうも見事に道を塞がれてしまうと話は別。
距離18km、獲得標高500mのこの道を折り返してリルートする元気はない。

「行くしかない・・・!」

自転車を担いだ私は意を決してそのわずかな隙間に突入した。
その刹那、枝のものすごい抵抗に遭う。
普段地上20~30mに位置している枝に触れる機会なんてそうそうない。
それなりに太くそれなりに硬い枝ゆえに身体で枝を倒しこんでも反動で押し返されてしまう。
何度か枝と押し問答しようやく寄り切ったものの、次の枝が、さらにはその後ろにも、幾重にも枝が重なっていた。
これはたまらないな、と思い作戦を変更して枝を折っていくことにした。

「(生きている木なら許される行為ではないけれど、この木はもう死んでいる・・・)」

私が手を下さなくてもいずれ重機が入って撤去されるだろう。
それに枝が折れていれば撤去作業もスムーズになるだろうし、仮に次にここを通る人がいればその人のためにもなるだろう。
そんな都合の良い解釈をしつつ、突破するのに必要な部分の枝を見極めて、その根元に足を乗せて全体重をかけた。
初めはてこずったものの慣れてくると30秒程度で枝を折ることができた。
結局この倒木のせいで1時間近くも時間を使ってしまった。
決して急ぐ旅でもないし、目的地もあるようでないのだけれど、だからと言って無限に時間があるわけでもない。
暗くなる前に寝床設営は必須だから、少なくとも夕方にはライドを終えておかないと・・・。

やや急ぎ足で無事に反対側の道路に抜けたところで下りに入った。
どうやらここは峠道だったようだ。
看板も何もないから分からなかった。

枝や草といった諸々で見えないけれどここのベースはコンクリートっぽい。
おかげで下りやすい。
これがガレ場だったらそうはいかないだろう。
つい速度が乗ってしまうところを何とか自制心で抑えながら位置エネルギーを消費していく。
スリリングだけれど楽しい時間。
脳をフル回転させアドレナリンが出まくっているのがわかる。

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そして再びグラベルに突入。
というもののこの時点で既に時刻は16時。
一瞬迷ったもののここは安全策をとって寝床の設営をすることにした。
山の夜は早い。
太陽が山の稜線に隠れた途端に闇が訪れる。


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18時には即席ハンバーグ定食を食べて、することがなくなった。

「(やることがないのも悪くない・・・)」

そういう幸せもある。

考えてみれば普通に社会生活をしていると「しなければならないこと」「したいこと」
そんなものに囲まれて生きている。
自由な時間があってもそれは何かしらの「すべきこと」に充てられることも多い。
予定を詰めて充実していると思い込んだものの実は忙しく過ごしただけなんてことも。
完全に社会から隔離された世界で本当の空白の時間を生きる。
そういうものを望んでしまうのは、私が忙しい人生を送っているからだろうか。
問題も答えもよく分からないまま、静かに眠りについた。

続く。


   
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あこがれます

最後の数行,考えさせられます。そして,「問題も答えもよく分からないまま」というのがいいですね。
そういうことが頭の中を行ったり来たりする,そんな時間はとてもすてきだと思います。
[ 2017/11/10 21:43 ] [ 編集 ]

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